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第三部 ルートン王国交換留学編
海賊船に乗り込んで海賊共を退治しました
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「直ちに全速前進だ。捕まったら碌なことにはならないぞ。」
海賊に追われていると知った船長の掛け声の元、直ちに帆が全て張られて船のスピードが上がる。
「へええええ。あれが海賊船なんだ」
私が画像を更に拡大すると確かにドクロのマークをマストに掲げている。
私はドキドキしてきた。これこそ冒険というものだ。まさか今世で海賊船と追っかけっこができるとは思ってもいなかったのだ。
海賊発見の報に、船内は恐怖に染まった。
「きゃーーー」
「助けて」
「女どもは直ちに船室に下がれ。男たちは武装して戦うんだ」
船長が叫ぶ。
そこへ這うようにして、ジェドとヴァン、オーレリアンとアルマンが来た。
「ちょっとあんたたち、本当にだめね」
「いや、姉上が異常なだけで」
ジェドの言葉にぷっつん切れかかるが、今は構っている暇はない。
「騎士たちは?」
「全然ダメ」
ジェドが首を振った。
「本当に肝心な時に役に立たないんだから」
今後は乗船訓練もさせなければと私は思った。
「で、どうするの? 一撃で沈める?」
ヴァンが聞いてきた。
「うーん、でも、マストに女の子が縛られているのよね。船倉に捕まっている人がいるかもしれないし」
私は懸念事項を言った。
「別に沈めても問題ないと思うけど」
ヴァンがとんでもないことを言ってくれるんだけど。
「それは最後の手段よ」
私はヴァンを睨みつけた。
「本当に義姉上は、甘いんだから」
「別に海賊に情けは無用だと思うけど、人質の子は可哀想でしょう」
そう言うと私はウキウキしながら立ち上がった。
「敵船に乗り込んで海賊退治をしてくるわ」
「えっ、姉上、流石にそれは」
「1人では危険ですって」
「そうだ、フラン、いくらお前でもそれは難しいんじゃないか」
「ふっふっふっふ、キャプテンフランに不可能の文字はないのよ」
私は一度でいいからこのセリフが言ってみたかったのだ。
「それにひとりじゃないわ。ルートンの近衛騎士ダミアンも一緒よ」
私は後ろを振り向いた。
「おい、俺を巻き込むな」
そこには私に喧嘩を売った、いけ好かないルートンの近衛騎士がいたのだ。
「だって、あなたしかまともに戦える人がいないのよ。まさか、ルートンの近衛騎士は、か弱い女の子を1人で敵船に乗り込まさないわよね」
「いや、俺はこの船を守らないと」
ダミアンは必死に逃れようとしたが、本来ならば私も願い下げなんだけど、使えるものが今は他にいない。ルートンの騎士なら船にも慣れているし、最悪助けた女の子の護衛させればいいだろうと私は思ったのだ。
「この船ならば大丈夫よ。この4人がなんとかしてくれるわ」
まあ、ヴァンやジェドらなら、船酔いで死んでいても、乗り込んできた海賊の10人や20人ならなんとかしてくれるだろう。
「足りなくなったら、グレースとピンク頭も戦闘に参加させなさい。捕まったら娼館に売り飛ばされよるぞって脅せば使い物にはなるでしょう」
私は笑っていった。
「それは良いけれど本当に大丈夫なの」
ヴァンが聞いてくる。
「私を誰だと思っているのよ。無敵のヒーローキャプテンフランよ」
「ヒロインの間違いじゃないのか」
「本当に大丈夫なんですか」
「もし、何かあったらアドルフ様に申し訳ないんですけど」
皆心配してくれたが、私は折角の冒険の機会をなくすつもりは毛頭なかった。
「姉上。海賊船が迫ってきたよ」
ジェドに言われるまでもなく、私は気づいていた。
取り敢えず、手を上げると見張り台もろともメインマストに火炎魔術を叩きつけたのだ。
ドカーーーーン
船の上部に火柱が立って海賊船のスピードが落ちる。
「おい、敵に魔術師がいるぞ」
海賊が大慌てしている様子がよく見えた。
こちらにもファイアーボールを打ち込んでくるが私が障壁で防ぐ。
「後は頼むわよ」
四人に言うと
「行くわよ」
私は帆綱を手繰り寄せると逃げようとしたダミアンの襟首を捕まえて、飛び上がったのだ。
「えっ、おい、うわーーーー」
恐怖に叫ぶダミアンを無視して、私は帆綱の遠心力を利用して一気に敵船の前まで飛んだ。
「あああああああ」
雄叫びとともに。
ターザンの雄叫びだ。魔の森で何回これをやって遊んだことか。
まさか、夢にまで見た海賊退治をやれるなんて、もう気分は超ハイテンションになっていた。
後で黄色い山猿が馬鹿面下げて乗り込んできたとか海賊共に供述されることになるなんて、こいつら全員燃やしておけば良かったと後悔したのだが。
そして、先にダミアンを離す。
「ギャーーーー」
ダミアンは叫び声をあげながらスピードを弱めることなく、魔術を使おうとした海賊に足から突っ込んでいったのだ。
その後から私も綱を離して、飛び降りる。そのついでにキックでそこにいた二人の海賊を海に蹴り込んでいた。
「何しやがるんだ。この山猿野郎」
ダミアンが叫んできた。
「ふんっ、声上げられるなら生きているわよね。後は1人で頑張って」
私はそう言うと、敵船の帆綱を使ってまた、飛ぶ。
「おい、待て、置いていくなよ」
敵と対峙していたダミアンの叫び声を無視して私は先に進む。
「ああああ!」
雄叫びをあげながら、途中にいる敵を蹴り倒しつつ進んだのだ。
そして、船上に降り立つと、さらりと剣を抜き放った。
「貴様、何奴だ」
海賊が何故か誰何してきた。
「フン、私はキャプテンフラン。エルグランから海賊退治のためにわざわざやって来てやったのだ」
「何がキャプテンフランだ。そんなやつ聞いたことはないぞ」
「当たり前だろう。私の名前を聞いたときにはお前はもう死んでいる」
やった、言えた。『お前はもう死んでいる!』 このセリフを一度でいいから言ってみたかったんだ。何かシチュエーションが違うようなきがするが、そんなの気にしない!
「何言ってやがる。俺はまだ死んでいないぞ」
海賊がカチンと来ることを言ってくれた。言うだけじゃ死なないわよね。今度は一緒に爆裂魔術を放ってやる? いや、それじゃあ、敵は言い返せないし・・・・
「お前何一人でブツブツ言っているんだ。やっぱりアホだな」
「煩いわね」
「ギャーー」
私は生意気言った海賊を剣で叩き飛ばしていた。
馬鹿な海賊は海に落ちていった。
ふんっ、このキャプテンフラン様に逆らう奴はやられるしかないのだ。
ルフィーもこんな気分なんだろうか?
私は次々に襲ってくる海賊を剣を片手に次々に退治していく。
「喰らえ!」
私の前に魔術師が出てきて爆裂魔術を放ってくれた。
しかし、私に魔術を使った愚か者にはそのままミラーで反射してやったのだ。
ジュドーーーーン
火炎魔術を放った魔術師は次の瞬間火達磨になっていた。
「キャーーーー」
「ええい、近寄るな。貴様この女がどうなってもいいのか」
前に現れたドクロマークの海賊旗の帽子をかぶった船長らしき男が、人質の女の子に剣を突きつけて叫んできた。
女の子が剣を突きつけられて震えている。
「あなた、それでも海賊なの。卑怯よ」
私は言ってやった。そう、海賊はルフィーのように正々堂々としていなければならないのだ。黒ひげみたいに卑怯ではいけない。卑怯な手を使う海賊なんて言葉は私の辞書の中になかった。
「はんっ、海賊なんてものは卑怯なんだよ」
男はニタリと笑った。そう、この男の終わりの時だった。
そして、私の傍にいた海賊が私に手をかけようとした。馬鹿だ。
私はその男を瞬時に黒焦げにしていた。
男がピクピクと痙攣しながらゆっくりと倒れる。
「ば、馬鹿な、貴様、この女の命がどうなっても良いのか」
「もう一度言ってあげるわ。直ちに降伏しなさい。でないとあなたもこの男と同じ目に合うわよ」
「ええい、近寄るな」
私が一歩踏み出そうとした時に、男のナイフの先が女ののどに少し掠った。血が少し流れ出したのだ。
それを見た瞬間私は切れた。レディーを傷つけるなんて許されないのだ。万死に値する。
次の瞬間、私の障壁が展開して女の子を包むと同時に爆裂魔術が炸裂、海賊の男を黒焦げにしたのだった。
****************************************************************
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
1つ目の山場です。今回はいっぱい山場を作る予定なので、ご期待下さい。
海賊に追われていると知った船長の掛け声の元、直ちに帆が全て張られて船のスピードが上がる。
「へええええ。あれが海賊船なんだ」
私が画像を更に拡大すると確かにドクロのマークをマストに掲げている。
私はドキドキしてきた。これこそ冒険というものだ。まさか今世で海賊船と追っかけっこができるとは思ってもいなかったのだ。
海賊発見の報に、船内は恐怖に染まった。
「きゃーーー」
「助けて」
「女どもは直ちに船室に下がれ。男たちは武装して戦うんだ」
船長が叫ぶ。
そこへ這うようにして、ジェドとヴァン、オーレリアンとアルマンが来た。
「ちょっとあんたたち、本当にだめね」
「いや、姉上が異常なだけで」
ジェドの言葉にぷっつん切れかかるが、今は構っている暇はない。
「騎士たちは?」
「全然ダメ」
ジェドが首を振った。
「本当に肝心な時に役に立たないんだから」
今後は乗船訓練もさせなければと私は思った。
「で、どうするの? 一撃で沈める?」
ヴァンが聞いてきた。
「うーん、でも、マストに女の子が縛られているのよね。船倉に捕まっている人がいるかもしれないし」
私は懸念事項を言った。
「別に沈めても問題ないと思うけど」
ヴァンがとんでもないことを言ってくれるんだけど。
「それは最後の手段よ」
私はヴァンを睨みつけた。
「本当に義姉上は、甘いんだから」
「別に海賊に情けは無用だと思うけど、人質の子は可哀想でしょう」
そう言うと私はウキウキしながら立ち上がった。
「敵船に乗り込んで海賊退治をしてくるわ」
「えっ、姉上、流石にそれは」
「1人では危険ですって」
「そうだ、フラン、いくらお前でもそれは難しいんじゃないか」
「ふっふっふっふ、キャプテンフランに不可能の文字はないのよ」
私は一度でいいからこのセリフが言ってみたかったのだ。
「それにひとりじゃないわ。ルートンの近衛騎士ダミアンも一緒よ」
私は後ろを振り向いた。
「おい、俺を巻き込むな」
そこには私に喧嘩を売った、いけ好かないルートンの近衛騎士がいたのだ。
「だって、あなたしかまともに戦える人がいないのよ。まさか、ルートンの近衛騎士は、か弱い女の子を1人で敵船に乗り込まさないわよね」
「いや、俺はこの船を守らないと」
ダミアンは必死に逃れようとしたが、本来ならば私も願い下げなんだけど、使えるものが今は他にいない。ルートンの騎士なら船にも慣れているし、最悪助けた女の子の護衛させればいいだろうと私は思ったのだ。
「この船ならば大丈夫よ。この4人がなんとかしてくれるわ」
まあ、ヴァンやジェドらなら、船酔いで死んでいても、乗り込んできた海賊の10人や20人ならなんとかしてくれるだろう。
「足りなくなったら、グレースとピンク頭も戦闘に参加させなさい。捕まったら娼館に売り飛ばされよるぞって脅せば使い物にはなるでしょう」
私は笑っていった。
「それは良いけれど本当に大丈夫なの」
ヴァンが聞いてくる。
「私を誰だと思っているのよ。無敵のヒーローキャプテンフランよ」
「ヒロインの間違いじゃないのか」
「本当に大丈夫なんですか」
「もし、何かあったらアドルフ様に申し訳ないんですけど」
皆心配してくれたが、私は折角の冒険の機会をなくすつもりは毛頭なかった。
「姉上。海賊船が迫ってきたよ」
ジェドに言われるまでもなく、私は気づいていた。
取り敢えず、手を上げると見張り台もろともメインマストに火炎魔術を叩きつけたのだ。
ドカーーーーン
船の上部に火柱が立って海賊船のスピードが落ちる。
「おい、敵に魔術師がいるぞ」
海賊が大慌てしている様子がよく見えた。
こちらにもファイアーボールを打ち込んでくるが私が障壁で防ぐ。
「後は頼むわよ」
四人に言うと
「行くわよ」
私は帆綱を手繰り寄せると逃げようとしたダミアンの襟首を捕まえて、飛び上がったのだ。
「えっ、おい、うわーーーー」
恐怖に叫ぶダミアンを無視して、私は帆綱の遠心力を利用して一気に敵船の前まで飛んだ。
「あああああああ」
雄叫びとともに。
ターザンの雄叫びだ。魔の森で何回これをやって遊んだことか。
まさか、夢にまで見た海賊退治をやれるなんて、もう気分は超ハイテンションになっていた。
後で黄色い山猿が馬鹿面下げて乗り込んできたとか海賊共に供述されることになるなんて、こいつら全員燃やしておけば良かったと後悔したのだが。
そして、先にダミアンを離す。
「ギャーーーー」
ダミアンは叫び声をあげながらスピードを弱めることなく、魔術を使おうとした海賊に足から突っ込んでいったのだ。
その後から私も綱を離して、飛び降りる。そのついでにキックでそこにいた二人の海賊を海に蹴り込んでいた。
「何しやがるんだ。この山猿野郎」
ダミアンが叫んできた。
「ふんっ、声上げられるなら生きているわよね。後は1人で頑張って」
私はそう言うと、敵船の帆綱を使ってまた、飛ぶ。
「おい、待て、置いていくなよ」
敵と対峙していたダミアンの叫び声を無視して私は先に進む。
「ああああ!」
雄叫びをあげながら、途中にいる敵を蹴り倒しつつ進んだのだ。
そして、船上に降り立つと、さらりと剣を抜き放った。
「貴様、何奴だ」
海賊が何故か誰何してきた。
「フン、私はキャプテンフラン。エルグランから海賊退治のためにわざわざやって来てやったのだ」
「何がキャプテンフランだ。そんなやつ聞いたことはないぞ」
「当たり前だろう。私の名前を聞いたときにはお前はもう死んでいる」
やった、言えた。『お前はもう死んでいる!』 このセリフを一度でいいから言ってみたかったんだ。何かシチュエーションが違うようなきがするが、そんなの気にしない!
「何言ってやがる。俺はまだ死んでいないぞ」
海賊がカチンと来ることを言ってくれた。言うだけじゃ死なないわよね。今度は一緒に爆裂魔術を放ってやる? いや、それじゃあ、敵は言い返せないし・・・・
「お前何一人でブツブツ言っているんだ。やっぱりアホだな」
「煩いわね」
「ギャーー」
私は生意気言った海賊を剣で叩き飛ばしていた。
馬鹿な海賊は海に落ちていった。
ふんっ、このキャプテンフラン様に逆らう奴はやられるしかないのだ。
ルフィーもこんな気分なんだろうか?
私は次々に襲ってくる海賊を剣を片手に次々に退治していく。
「喰らえ!」
私の前に魔術師が出てきて爆裂魔術を放ってくれた。
しかし、私に魔術を使った愚か者にはそのままミラーで反射してやったのだ。
ジュドーーーーン
火炎魔術を放った魔術師は次の瞬間火達磨になっていた。
「キャーーーー」
「ええい、近寄るな。貴様この女がどうなってもいいのか」
前に現れたドクロマークの海賊旗の帽子をかぶった船長らしき男が、人質の女の子に剣を突きつけて叫んできた。
女の子が剣を突きつけられて震えている。
「あなた、それでも海賊なの。卑怯よ」
私は言ってやった。そう、海賊はルフィーのように正々堂々としていなければならないのだ。黒ひげみたいに卑怯ではいけない。卑怯な手を使う海賊なんて言葉は私の辞書の中になかった。
「はんっ、海賊なんてものは卑怯なんだよ」
男はニタリと笑った。そう、この男の終わりの時だった。
そして、私の傍にいた海賊が私に手をかけようとした。馬鹿だ。
私はその男を瞬時に黒焦げにしていた。
男がピクピクと痙攣しながらゆっくりと倒れる。
「ば、馬鹿な、貴様、この女の命がどうなっても良いのか」
「もう一度言ってあげるわ。直ちに降伏しなさい。でないとあなたもこの男と同じ目に合うわよ」
「ええい、近寄るな」
私が一歩踏み出そうとした時に、男のナイフの先が女ののどに少し掠った。血が少し流れ出したのだ。
それを見た瞬間私は切れた。レディーを傷つけるなんて許されないのだ。万死に値する。
次の瞬間、私の障壁が展開して女の子を包むと同時に爆裂魔術が炸裂、海賊の男を黒焦げにしたのだった。
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ここまで読んでいただいてありがとうございます。
1つ目の山場です。今回はいっぱい山場を作る予定なので、ご期待下さい。
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