ラスボス魔王の悪役令嬢、モブを目指します?

みおな

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私は反対です

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 慌ててお祖母様からの手紙を開く。

 私の無茶振りのせいで、お兄様が我慢する羽目になったのなら止めなくちゃ。

 でも、手紙を読んで・・・
私は判断が難しくて、困ってしまった。

「どうした?ローズ」

「お兄様・・・は、本当によろしいの?こう言ってはなんですけど、タチアナ様にお兄様はもったいないですわ」

 お兄様なら、レーチェル王女の方がお似合いだと思う。

 でも手紙に書かれていたのは、お兄様が愛するつもりがないから、政略結婚相手を求めていること。

 公爵夫人になるから、それなりの身分が必要なこと。

 愛さなくても、お兄様苦にならないどうでもいい相手の方が望ましいこと。

 アザリウム王国内では、実家から何か言われると面倒だから、出来れば他国の令嬢がいいこと。

 お祖母様としては、別に焦らなくていいから、ゆっくり婚約者を探せばいいと思っていること。

 でも、クリストフお兄様の決心が固いこと。

 それなら、そのタチアナ嬢を公爵子息の婚約者として、問題のないレベルに矯正してもいいと思っていること。

 お父様もお母様も・・・お兄様が言い出したら聞かない、頑固なところがあるから、本人の好きなようにさせたいと言っていること。

「ああ。そのくらいの相手の方が気楽でいいよ。僕の愛を求められても困るからね」

「で、でも、お兄様はセニヨン公爵家の嫡男です。後継を授かる必要もあるでしょう?何とも思わない相手との間に子供なんて・・・」

 親に愛情を持たれない辛さは、ローズマリアは誰よりも知っているから。

 そんな家庭をお兄様に築いて欲しくない。

「私は・・・反対です。今すぐは無理だとしても、私はお兄様には幸せになって欲しいんです。タチアナ様のことは、何か他の案を考えます」

 私がそう言うと、お兄様は困ったような顔をした。

「ローズ・・・」

「もし、もしお兄様が誰もお好きになれなかったとしても、こんな偽りの婚約などして欲しくありません。その時は養子を取るなり何なり方法はあるでしょう。確かに、タチアナ様のことは、何とかしたいと思っています。どこか他国へお嫁に行けば、ロイド殿下とラーナ様のことも気にしなくなるかもしれません。でも、お兄様の犠牲の上に成り立つ安心など、必要ありません」

 私は決して善人じゃない。
自分たちのために、タチアナをどこか遠くへ嫁がせたいと考えたりする。

 だけど、私を助けてくれた人たちを足蹴にするような、そんな真似をする人間にはなりたくない。

 そんなことをするくらいなら、魔王になった方が何倍も自分を誇っていられる。
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