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王太子として
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「お待たせいたしました、アザリウム王国の輝く太陽、レオナルド王太子殿下」
カーテシーをしたまま、レオナルドの声がかかるのを待つ。
セニヨン公爵家で、私はお祖母様たちの恥にならないよう、必死で淑女としての勉強をしている。
まだまだ知識は至らないけれど、最低限の、人との接し方、食事のマナー、歩き方、振る舞い方は身に付けれたと思う。
とりあえずマナーの先生は、合格点をくれたし。
ローズマリアからそんな、正式な挨拶をされたことがないからだろう。
なかなかレオナルドから顔を上げる許可が出ない。
カーテシーって、中々の重労働なんだけど?
見かねた護衛が、レオナルドに声をかけた。
「殿下」
「あ、ああ。顔を上げてくれ、ローズマリア」
相当、動揺しているのだろう。
ローズマリアがかつて呼んでいたように「レオナルド様」ではなく「王太子殿下」と呼んだのに、その王太子殿下が婚約者でもない令嬢のことを、家名ではなく名で、しかも呼び捨てにするなんて。
そんな、ちょっとダメな部分も、ローズマリアは好きだった。
「レオナルド殿下。私の孫は、何か殿下に呼び捨てにされるようなことをいたしましたか?」
すぐにお祖母様の、厳しい声がかかる。
お祖母様は、先代国王陛下のお姉様、つまり元王女殿下だ。
数代前のセニヨン公爵家と王家との縁組とは、お祖母様と亡くなられたセニヨン公爵様とのことだ。
もちろん降嫁した時点で、王族ではないけれど、レオナルドにもお祖母様は厳しい。
「え、あ、いや、だが、ローズマリアは幼馴染で・・・」
「国王陛下は、王太子としての振る舞いすら息子に教えていないのかしら?私の孫は、あなたに正式な挨拶をしたと思うけど?それに対して、幼馴染だからと返すのは正しいのかしら?」
お祖母様は、本当にマナーには厳しい。
私のことを可愛がってくれるけど、だからってなんでも無条件で受け入れてくれるわけではない。
お祖母様は、元王族として、そして前公爵夫人として、キチンとした線引きが出来ている人だと思う。
前世が日本人の私としては、少し窮屈な気もするけど、テレビで見ていた皇族や他国の王族とかは『公』と『私』をちゃんと分けていた、と思う。
『私』の時のお祖母様は、ちゃんと優しい。
もちろん、マナー違反をすれば『私』の時でも叱られるけど。
「・・・いえ、申し訳ない。セニヨン公爵令嬢も失礼した」
レオナルドは、手を左胸に当てて目を伏せた。
彼は王太子。王族がむやみやたらに謝罪をするのは正しくない。
彼が首を垂れるべきは、国王陛下だけなのだ。
レオナルドの対応に、お祖母様は納得したように頷かれた。
カーテシーをしたまま、レオナルドの声がかかるのを待つ。
セニヨン公爵家で、私はお祖母様たちの恥にならないよう、必死で淑女としての勉強をしている。
まだまだ知識は至らないけれど、最低限の、人との接し方、食事のマナー、歩き方、振る舞い方は身に付けれたと思う。
とりあえずマナーの先生は、合格点をくれたし。
ローズマリアからそんな、正式な挨拶をされたことがないからだろう。
なかなかレオナルドから顔を上げる許可が出ない。
カーテシーって、中々の重労働なんだけど?
見かねた護衛が、レオナルドに声をかけた。
「殿下」
「あ、ああ。顔を上げてくれ、ローズマリア」
相当、動揺しているのだろう。
ローズマリアがかつて呼んでいたように「レオナルド様」ではなく「王太子殿下」と呼んだのに、その王太子殿下が婚約者でもない令嬢のことを、家名ではなく名で、しかも呼び捨てにするなんて。
そんな、ちょっとダメな部分も、ローズマリアは好きだった。
「レオナルド殿下。私の孫は、何か殿下に呼び捨てにされるようなことをいたしましたか?」
すぐにお祖母様の、厳しい声がかかる。
お祖母様は、先代国王陛下のお姉様、つまり元王女殿下だ。
数代前のセニヨン公爵家と王家との縁組とは、お祖母様と亡くなられたセニヨン公爵様とのことだ。
もちろん降嫁した時点で、王族ではないけれど、レオナルドにもお祖母様は厳しい。
「え、あ、いや、だが、ローズマリアは幼馴染で・・・」
「国王陛下は、王太子としての振る舞いすら息子に教えていないのかしら?私の孫は、あなたに正式な挨拶をしたと思うけど?それに対して、幼馴染だからと返すのは正しいのかしら?」
お祖母様は、本当にマナーには厳しい。
私のことを可愛がってくれるけど、だからってなんでも無条件で受け入れてくれるわけではない。
お祖母様は、元王族として、そして前公爵夫人として、キチンとした線引きが出来ている人だと思う。
前世が日本人の私としては、少し窮屈な気もするけど、テレビで見ていた皇族や他国の王族とかは『公』と『私』をちゃんと分けていた、と思う。
『私』の時のお祖母様は、ちゃんと優しい。
もちろん、マナー違反をすれば『私』の時でも叱られるけど。
「・・・いえ、申し訳ない。セニヨン公爵令嬢も失礼した」
レオナルドは、手を左胸に当てて目を伏せた。
彼は王太子。王族がむやみやたらに謝罪をするのは正しくない。
彼が首を垂れるべきは、国王陛下だけなのだ。
レオナルドの対応に、お祖母様は納得したように頷かれた。
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