はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第九十七話

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 自分の腕のバングル・・・魔道具にそっと触れました。

 アルバート様は、言葉にしないけれどいつもいつも私のことを守ってくださっています。

「ありがとうございます、アルバート様」

「リズを守るのは、僕の特権だからね。だけど魔道具も万能じゃない。魔法に関しては防げるけど、たとえばナイフで斬りつけられることは防げない。リズ、決して一人で行動しないで欲しい。護衛を必ず付けて」

「分かりましたわ」

 私も別に、アルバート様にご心配をおかけしたいわけではありません。

 アレスとセレネもいますので、無茶をするつもりはありませんわ。

 アルバートが警戒しているのには理由があります。

 実は数日前に、イーサン・ブレンディ元侯爵令息様が、西の収容施設である鉱山のある島から逃げ出したのだそうです。

 あの収容施設は軽犯罪を犯した者を収容しておりますので、さほど監視の目は厳しくありません。

 というか、島ですので普通なら逃げ出すことは不可能なのです。

 イーサン様は監視の交代の隙を突いて、収容施設の寝所に火を放ち、混乱に乗じて海を泳いで島を脱出したと聞きます。

 海を泳いでなんて可能かどうか分かりませんが、収容施設の島は船は常備しておらず、それ以外に方法はないとお聞きしました。

 本来なら・・・
真面目に従事していれば、数年で出ることが叶いました。

 実際に、収容されてからイーサン様は真面目に働いていたそうです。

 元侯爵令息のイーサン様ですが、騎士だったこともあり体力はあったようです。

 それなのに、脱走・・・
しかも、寝所に火を放っての、です。

 死者は出なかったそうですが、怪我人は出たと聞きます。

 どうして、彼がそんなことをしたのか。

 想像でしかありませんが、おそらくは・・・

 ドロシー王女殿下が亡くなったことを聞いたのだと思います。

 イーサン様は、最後の時には私のことを好いていたような発言をされていましたが、私の目にはドロシー王女殿下を想われていたように見えました。

 そのことを、今さらどうこう言うつもりはありませんが、今回イーサン様が収容施設を抜け出したのは、ドロシー王女殿下の件がきっかけだと思うのです。

 イーサン様が何を考え、何を思って抜け出したのかは分かりませんが、私やアルバート様に何かするのではないかと、アルバート様は気にされているのです。

 もちろん私も、イーサン様の足取りが掴めるまでは城から出るつもりはありませんが、王太子妃としての公務もありますし、実家の両親やジェレミーのことも気になります。

 早く見つかるといいのですが。

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