36 / 126
第三十一話
しおりを挟む
ええと、どういうことでしょうか。
イーサン様が同じクラスの男爵令嬢と懇意にしていて、ドロシー王女殿下もそのご令嬢の双子のお兄様と親しくしている?
イーサン様は、ドロシー王女殿下のことを好いていたわけではないの?
いえ。確かに、そのような行為をしているという噂もなかったですけど。
ではイーサン様は、純粋に王女殿下の護衛としてそばに侍っていたということかしら。
イーサン様の場合は、それでも婚約してから全く婚約者としての交流をしてこなかったわけですから、婚約の解消は問題ないのですが。
しかし、ここに来て男爵令嬢と親しくしている、ですか?
この場合、問題はドロシー王女殿下ですわね。
他国の・・・王太子殿下に婚約の打診をして、そして婚約しておきながらそんな噂が出ることは大問題です。
今までイーサン様がどれだけそばにいても、そんな噂にはならなかったのです。
まぁ、好意的に見てくれていたのは、同じクラスの一部の方々だけみたいですけど。
なのに、今回はそんな噂が出るなんて。
「なに、それ。本当なの?カリオン」
「僕が実際に見たわけじゃないけど、相当な噂になってるよ」
「そんな噂、知らなかったわ」
「特Aは他のクラスとは別階だし、他クラス生徒との交流もないに等しいからね。僕は再従兄弟がAクラスにいるのと、再従兄弟の知人がBクラスにいるからね。その関係で噂を聞いたんだよ」
ということは、AクラスやBクラスでは噂になっているということですか?
ですが、お父様やお母様がその噂をご存じないというのは不思議ですわ。
学園内でだけ、交流しているということでしょうか?
「その男爵令嬢と令息って、どういう方なの?」
「一言で言うなら、美形、かな。令嬢もこう庇護欲をかき立てられるっていうのかな、小動物のような子だよ。で、その子と双子なわけだから令息の方も美形。こうシュッとした感じの男前だよ」
そういえば、そんな美形が入学していたら噂になったと思いますのに、全然そんな話は聞いたことがありませんわ。
「アーデン様。そのような方がご一緒の入学なら、多少なりとも噂になりそうなのですが」
「途中編入なんだよ。十日前だったかな。入った時は、噂になったよ。ただ、学園長に叱られるから、わざわざ見に行く奴はいないけど」
途中編入。
それなら私は知らないわよね。
でも、そんな見目麗しい双子の男爵家の子供がいたら、お父様たちのお耳に入っていると思うのだけど。
これは帰って聞いてみなくてはいけないわ。
イーサン様が同じクラスの男爵令嬢と懇意にしていて、ドロシー王女殿下もそのご令嬢の双子のお兄様と親しくしている?
イーサン様は、ドロシー王女殿下のことを好いていたわけではないの?
いえ。確かに、そのような行為をしているという噂もなかったですけど。
ではイーサン様は、純粋に王女殿下の護衛としてそばに侍っていたということかしら。
イーサン様の場合は、それでも婚約してから全く婚約者としての交流をしてこなかったわけですから、婚約の解消は問題ないのですが。
しかし、ここに来て男爵令嬢と親しくしている、ですか?
この場合、問題はドロシー王女殿下ですわね。
他国の・・・王太子殿下に婚約の打診をして、そして婚約しておきながらそんな噂が出ることは大問題です。
今までイーサン様がどれだけそばにいても、そんな噂にはならなかったのです。
まぁ、好意的に見てくれていたのは、同じクラスの一部の方々だけみたいですけど。
なのに、今回はそんな噂が出るなんて。
「なに、それ。本当なの?カリオン」
「僕が実際に見たわけじゃないけど、相当な噂になってるよ」
「そんな噂、知らなかったわ」
「特Aは他のクラスとは別階だし、他クラス生徒との交流もないに等しいからね。僕は再従兄弟がAクラスにいるのと、再従兄弟の知人がBクラスにいるからね。その関係で噂を聞いたんだよ」
ということは、AクラスやBクラスでは噂になっているということですか?
ですが、お父様やお母様がその噂をご存じないというのは不思議ですわ。
学園内でだけ、交流しているということでしょうか?
「その男爵令嬢と令息って、どういう方なの?」
「一言で言うなら、美形、かな。令嬢もこう庇護欲をかき立てられるっていうのかな、小動物のような子だよ。で、その子と双子なわけだから令息の方も美形。こうシュッとした感じの男前だよ」
そういえば、そんな美形が入学していたら噂になったと思いますのに、全然そんな話は聞いたことがありませんわ。
「アーデン様。そのような方がご一緒の入学なら、多少なりとも噂になりそうなのですが」
「途中編入なんだよ。十日前だったかな。入った時は、噂になったよ。ただ、学園長に叱られるから、わざわざ見に行く奴はいないけど」
途中編入。
それなら私は知らないわよね。
でも、そんな見目麗しい双子の男爵家の子供がいたら、お父様たちのお耳に入っていると思うのだけど。
これは帰って聞いてみなくてはいけないわ。
3,042
あなたにおすすめの小説
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】伯爵令嬢の責務
ごろごろみかん。
恋愛
見てしまった。聞いてしまった。
婚約者が、王女に愛を囁くところを。
だけど、彼は私との婚約を解消するつもりは無いみたい。
貴族の責務だから政略結婚に甘んじるのですって。
それなら、私は私で貴族令嬢としての責務を果たすまで。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
〈完結〉伯爵令嬢リンシアは勝手に幸せになることにした
ごろごろみかん。
恋愛
前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢のリンシア。
自分の婚約者は、最近現れた聖女様につききっきりである。
そんなある日、彼女は見てしまう。
婚約者に詰め寄る聖女の姿を。
「いつになったら婚約破棄するの!?」
「もうすぐだよ。リンシアの有責で婚約は破棄される」
なんと、リンシアは聖女への嫌がらせ(やってない)で婚約破棄されるらしい。
それを目撃したリンシアは、決意する。
「婚約破棄される前に、こちらから破棄してしてさしあげるわ」
もう泣いていた過去の自分はいない。
前世の記憶を取り戻したリンシアは強い。吹っ切れた彼女は、魔法道具を作ったり、文官を目指したりと、勝手に幸せになることにした。
☆ご心配なく、婚約者様。の修正版です。詳しくは近況ボードをご確認くださいm(_ _)m
☆10万文字前後完結予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる