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「■■■■」 ※
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最近、ダレクの様子がおかしい。何処かソワソワとしている気配がする。なんですか?と訊ねてみても、いや、何でもないとはぐらかす。
なんなんだよ、と手元にある本に意識を向け掛けて──
「………」
とある可能性が脳裏を掠めた。
そういえば、最近シてない。最後にシたのはいつだったかと指折り数え、2ヶ月ちょっと、いや、軽く3ヶ月はご無沙汰だった。
勿論その間、瑛士は一応風呂場などでヤることはやっていた。
とはいえ、後ろを知ってしまった今、普通のものでは満足できなくなってしまったので、その、後ろを使いながらだけれど処理をしていたのだ。
瑛士は元々社畜で、ああいったまぐわい事とはご無沙汰で、なんならここに来てから頻繁にするので特に足りないとかそういうのは無かったが………。
ここの国の人達は、結構頻繁にいたす。
なんなら平均週4は普通とか。
そう考えるとダレクとの回数は比較的少ない。いや、凄く少ない
俺を思っての為なのか、それともダレク自体回数少なめなのかは知らないけれど、多分隣のダレクが変にソワソワしている可能性がコレの可能性もあった。
前までは魔力枯渇の理由で何だかんだとヤっていたけれど、瑛士の魔力はあの事件を切っ掛けに安定し、枯渇することは無くなっていた。
勿論キスはするけれど。
昨日のキスの感触が甦り、瑛士の顔が熱くなる。
──たまには、俺から誘うってものありかもな。
「…ダレク」
ソワソワが止まり、ダレクがこちらを見る。
相変わらずのイケメンに腹が立ってくるが、瑛士は覚悟を決めた。よし、よし、言うぞ。言ってやる。
「なんだ?」
「あの…、えーと…」
上手い誘い文句が見付からない。しかもいざ言おうとすると恥ずかしくて顔に熱が集まってくる。
頑張れ俺。今ちょうどいい連休中だぞ、今言わかったらダレクのソワソワが酷くなるぞ。ずっとお預け状態は可哀想じゃないか(?)
「………、………………、…や、…やらないか?」
青いツナギを着た「ウホッ」の代名詞の男がベンチで吐いたセリフがフラッシュバッグして瑛士は固まった。なんでよりにもよってこのセリフを言ってしまったのか。あああああ!!!と心の中で絶叫した。もうダメだ。雰囲気ぶち壊しだ。全萎えだ。
全てをリセットしたいと、心の中で泣きべそを掻きながらダレクを見ると。ダレクは顔を真っ赤にしていた。
「い、いいのか?」
「え」
何がだ?ここに来たときは結構頻繁に致したじゃないか。
「身体とか、その、………シラフでも求めていいのか」
どういうことなのかと思い、瑛士は思い出した。
言われてみれば魔力枯渇や大怪我以外の状態でまぐわい事をしようとしていたのは初めてだった。
なるほど、それを気にしてくれていたのか。
なんだか嬉しくなって、瑛士はダレクの手を握る。
「はい。来てください、ダレク」
□□□「好きです」□□□
「んっ、…ふぅ…んん……、…っ…」
ダレクのキスは上手い。舌は遠慮無しに瑛士の口内を蹂躙し、足腰が立たなくなる。
「はっぁ…」
ピチャ…クチュ…と卑猥な水音が脳内で響くたびに何も考えられなくなり、瑛士の息が上がっていく。
ダレクの手が瑛士のはだけた服の隙間から侵入し、脇腹や胸の傷を優しく這わせる。その絶妙な力加減に背筋からゾワゾワと快感が走り、下半身に熱が溜まってくる。
「ぁ…」
ガクンと膝の力が抜けだが、腰に回されたダレクの腕に支えられ、そのまま愛撫が続けられる。
クニクニと乳首を捏ねられ、たまに弾かれると、電流が走ったように瑛士は仰け反る。こんなところで感じる身体では無かったのに、いつの間にかこんなにも瑛士の身体はダレクによって開発されていた。今ではダレクの手が触れる場所全てが気持ちがいい。
「エージ…、私のも…」
誘導されるままに手を伸ばせば、ダレクの下半身に触れる。ズボンが立ち上がって、中のものが主張していた。
ダレクが俺の身体で勃起している。その事実に瑛士は不思議な感情が沸き上がる。
それでだろうか、するりと普段なら絶対に言えない言葉が飛び出してきた。
「苦しいですよね。いつも俺ばかり気持ちよくなっているような気がするので、今日は俺が奉仕しますよ…」
意図が通じてくれたのか、ダレクは瑛士を膝立ちにさせる。
目の前には窮屈そうなダレクのズボン。瑛士はダレクのズボンの留め具を外していくと、中からダレクの男根が勢いよく立ち上がった。
相変わらずの大きさと長さに瑛士は感心する。
嫉妬なんてしない。そもそも次元が違う。
瑛士は目の前のモノに右手で軽く握って擦ってやる。そして口を開けるとダレクのモノに舌を這わせた。
漫画や映像で見た知識だけど、実際にやるのは違う。気持ちよく出来ているかと不安になりながら、裏筋に舌を這わせ、玉を揉み、亀頭の先端を舌でグリグリと刺激する。
すると頭上からダレクのふーっ、ふーっ、と息が荒くなっている音が聞こえる。
気持ちいいらしい。
大きく口を開き、ダレクのモノを咥えて扱きながらフェラをする。
我慢しているようなダレクのくぐもった声に、なんとなく主導権を握っている優越感で瑛士は、ほらほら気持ちいいだろうと少し調子に乗った。すると、突然頭の後ろに手を添えられ、ダレクのモノが喉奥へと押し込まれた。
「グゥッ!?」
グッと、突然の刺激に喉がえずいて痙攣する。
「すまない、エージ。腰が止まらない…っ」
「ヴッ、ングッ…!」
イラマチオだ。ゴスゴスと喉奥にモノがぶつかり、あまりの吐き気と衝撃に瑛士は止めてくれと、ダレクを押し退けようとするが、力の入っていない瑛士の腕では抵抗することは出来ない。苦しさのあまり涙が零れ落ち、もう吐くと言うところで喉の奥でダレクのモノが弾けた感触と生臭さが込み上げる。
ずるりと口からダレクのモノが引き出され、瑛士は思わず床に吐いた。
「げほ、オェッ…」
白濁した液が床を汚し、瑛士の舌から糸を引いている。
慌てたようにダレクが隣にしゃがみこんで背中を擦ってくれた。吐き気が少しましになる。
「すまない。止められなかった…」
「大丈夫…」
口を腕でぬぐう。
大丈夫だ。そもそも言い出しっぺは瑛士なのだ。ダレクのは悪くない。
吐き気が収まると、ダレクは瑛士を横抱きにし、ベッドに横たえた。
そして再びキス。
「ダレクのモノの味がしますよ。嫌じゃないんですか?」
「瑛士の味しかしないから構わない」
そんなわけ無いだろと思いながらも、ダレクは瑛士をお尻を上げた状態にしてお尻に滑潤油を滴し、準備に取りかかる。
優しく揉み込みながら、指をゆっくり挿入していく。
慣れたものだ。どうすれば痛くないのかが身体で理解した瑛士はされるがままに体内を解された。
はじめは入り口、指を増やして広げる。そして。
「んっ!?」
ごりゅんと弱いところを擦られた。
「相変わらず弱いな」
「誰だって弱いですよ、そこはぁん!」
コリコリと前立腺を刺激され、瑛士はビクビクと身体を跳ねさせた。
「そういえば、ここを弄りながらだともっと気持ちいいらしい」
「! まって!そんな同時にしたら、あっ!」
後ろから前立腺を刺激されながら、前を扱かれる。どっちも気持ちよくて、瑛士は快感から逃れようと身をくねらせるが、ダレクはそれを許さない。
「うぅーっ、んんんんッッ!!! イっちゃう!イっちゃうから…っ!! あ"ああ~っ!!」
ダレクの扱きによって集まっていた熱が放出され、瑛士はシーツに沈み込んだ。
「そろそろ、挿れるぞ」
何かの魔法陣が入れ物に付いた潤滑油を再び流し込まれ、両足を開いてダレクの身体が間に割り入る。
いよいよだと、瑛士がダレクを不安そうに見上げると、ダレクが額にキスをする。
今回は魔力交流による頭のフワフワもない。大丈夫かと不安になりながらも必死に力まないようにしていると、つぷりとダレクのモノが入ってきた。
ギチギチミチミチと、無理やり抉じ開けて入ってくる。
初めはキツイ。いくら解されたとは言え、ダレクのモノは大きいのだ。息を吐き出しながら堪えていると、ようやく太い箇所が通過して楽になる。お腹を満たす圧迫感。
「相変わらず狭いな…っ」
「ダレクのが大き過ぎるん…ですって…」
「誉め言葉として受け取っておこう」
しばらく慣らし、ゆっくりと律動が始まった。
バチュンバチュンバチュンとダレクのモノが出し入れされるたびに卑猥な音が聞こえる。肉壁が抉じ開けられて快感が生じる。あっ、あっ、と突かれる度に口からは喘ぎ声が漏れる。さすがにシラフだとキツイのではないかと心配だったけど、身体はしっかり覚えているらしい。
あっという間に快感に溺れて瑛士は身をくねらせて喘いだ。
どうしようもなく気持ちがいい。
「んんっ!」
ゴリ、と良いところに当たって身体が跳ねる。するとしきりにダレクはそこばかりを攻め立てた。
あまりの気持ちよさにシーツを握り締めていると、ダレクが指を重ねてくる。恋人繋ぎのままダレクは更に深く強く瑛士を貪る。
もはや泣き声に近い声を上げながら瑛士は気持ちいいとうわ言のように言葉を紡いだ。
口からはだらしなく涎が伝ってしまっているが、口を閉じることが出来ない。
「はっあ、ああ、あぅ!んんっ、ふっ、うっ、ぅあ、あーっ!」
俺の旦那であるダレクが懸命に己を求めている姿を見て、瑛士はより一層ダレクのことが愛おしくなった。
好きだ。好きだ好きだと、心が、身体が訴えている。この男が好きで堪らない。ジワジワと溜まってくる熱が頭を茹だらせ、沸き上がってくる感覚に抵抗できない。
「うぁっ、ああん、あっ、あああっ!ダレクッ、もう…ッッ!!」
「ああ、イっちまえ」
「───────~~~ッッ!!」
目の前が真っ白になって激しい快感の波に溺れた。
ガクガクと足が痙攣している。激しく息切れをしている瑛士の頭をダレクの大きな手が愛おしそうに撫でた。
「はぁー、はぁー、はー…。…? ……………あの…ダレク?」
「ん?」
「もしかして俺だけイッたんですか?」
「ああ、そうだ。しかもお前、イったはずなのに出てなくて、まるで女のイき方みたいだったぞ」
パチュンパチュンパチュンと瑛士がイッたのにも関わらずまだ腰を振るダレクのモノが、先程よりも大きくなっている。
それがイッたばかりの瑛士には辛い。
………ん?
「え」
嘘だろと視線を下げると、本来白く汚れているはずのお腹は綺麗なままで、ダレクの揺すぶりにあわせて瑛士のモノも立ち上がったまま揺れていた。
………メスイキしてしまった。
とうとうここまでダレクによって身体を変えられてしまったと、瑛士は顔を真っ赤にさせた。
「…責任とってください…」
ここまでダレクに染められてしまったんじゃ、もう元には戻らないだろう。
半泣きでそういえば、ダレクはニヤリと笑い、キスをする。
「もちろん。拾った手前、最後の最後までお前は私が責任をもって愛でてやる。だから、安心して身を委ねてろ」
「………ええ、拾われた手前、俺は全部ダレクのものです。これからも大切にしてください」
もう一度深くキスをすると、ダレクの動きが激しくなる。
イッたばかりだというのにすぐに瑛士は快感に飲まれ、ダレクのモノが入ってはいけない場所まで侵入した先で熱を放つと満足感に包まれた。
ダレクに抱き締められ、瑛士も抱き返す。
「ダレク…」
「ん?」
「好きです」
「私も好きだ」
ダレクの匂いに包まれて、瑛士は頭をグリグリとダレクの胸元に押し付けた。
「な、もう一回いいか?」
「復活が早い」
達したばかりだというのに、中で萎れたはずのダレクのモノがいつの間にか元に戻っていた。
おかげでユルユルと動かすだけでお腹の中で卑猥な音を感じる。
「けっこう我慢していたんだ。これだけじゃ全然足りない」
「………」
瑛士は考えた。
相当な期間我慢していたダレクが満足するまでに自分のお尻と腰は持つのだろうかと。
きっとローションも足りないんじゃないか。
「ちゃんと乾かない魔法陣を付与した潤滑油を使ったから、このまま五回はイケる。なんなら活力剤も完備済みだ」
「しまった。ダレクの性欲舐めてた」
「終わるごとに腰周りに回復魔法掛けるから安心すると良い」
「全然安心できない」
むしろ誘ったことを少し後悔していると、ユサユサとダレクの腰が揺れ始めた。
まてまてまて。もう少し休憩しないか??
「? エージも気持ちいいの好きだろう?」
「すッッ」
顔が熱い。
「きだけどぉ!!!」
「なら良いじゃないか。ほら、コレとか良いだろ?」
「あっ!待って!あんっ、あああーーッッ!」
そこからダレクの性欲は、元気に暴走した。
乳首をこねくり回され、吸われ、ちんこ扱きながらのストロークから始まり。
前立腺攻め。
「はぁー!はぁー!あうっ!いやだ、そこばっかはっ!んんっ!ああん!いぅっ!ひっ、ううーっ!ああ!ダレグっ!ダレクっ!」
「すごいな。突く度に軽くイッているんじゃないか?」
「あっはあっ!あ"あ"!!」
結腸攻め。
「うぐっ、うっ、苦しっ!お腹破けるっ!深すぎるぅっ!」
「苦しいだけか?」
「ううううーっ。ぎもちいいっ、きもちいいからぁ、はぁー、あー、あーっ、ああっあー」
「私も、きもちいいぞ」
後ろからの羽交い締めで攻められ。
「はっ、はっ、ひっ、はっあ、あ、っ、あーっ、うっ、んんっ」
ついでに腕を後ろに引っ張られてめちゃくちゃに突かれ。
「うぐぅ、ふぅぅーっ、あ"!そこっ、あっ、まって!あっ、あっう、ああっ、あたって、やら!」
「ここが良いんだな」
「ちがっ、はうっ!ああっ、ゴリゴリしてる、イくの止まらない、まって!まっ、あっあっあっあああ!!あああん!!ああああ!!!」
さらには誰が教えたのか駅弁スタイルにチンぐり返しにプレス攻め等々。
「あ"あ"あああ!!!イッち"ゃううううう!!!もうきもちいのいらない!ふかいぃぃ!あーっ!あーっ!あーっ!イくぅ!ああーっ!」
「エージ、エージ、好きだ。可愛い。もっとだ。もっとお前が欲しい」
今まで我慢していた分を取り返そうと言わんばかりに様々な手法で攻め立てられ、瑛士は快感で泣きながら喘ぎ続けさせられた。
「もうこれいじょうはこわれるぅぅぅ!!!!あっ、あっ、あっ、やらやら、これいじょうはむり、むりらってえええ!!!あっあっあっあっんあっあーっあっ!あっ!あっ!ああ!!きもちいいっ、たすけれ!!またきもちいいのきちゃうっ!ああん!!あっは!ああっ!だれく!だれく!ああっ!あーっ!あーっ!」
「大丈夫だ!壊れても治してやる!!ほら、イけ!!」
「んあああーーーーーっっ!!!」
そういうことじゃなああいい!!
「すまない。暴走した」
瑛士が解放されたのは、翌日の昼過ぎであった。
回復魔法を施されていたのにも関わらず、瑛士はぐちゃぐちゃのドロドロでベッドから動けなくなっていた。
お腹も出されたもので少し膨らんでいて、刺激すればお尻からドロリと白いのが出てくる。なんなら口から出そう。
そして全身には赤い所有印。太ももや首筋には甘噛みの歯形。
そんな瑛士の姿にダレクはベッドの側で頭を下げていた。
さすがにやり過ぎたと思ってくれたらしい。
そんなダレクの姿を見て、瑛士は悟った。
定期的に発散させないと身が持たないと。
「………………………ダレク………」
カッスカスの声で呼ぶと、ダレクが素早く顔を上げた。
「………これからは…、もう少しこまめにヤろう………。週3でいい………?」
「お願いします!!!」
ダレクの返事が少しおかしかったが、これで少しはお互いの体の負担が減ると安心し、瑛士はイき疲れて寝た。
この先、瑛士はまたしても大事件に巻き込まれて大変なことになるのだが、それはまた別のお話である。
朱に交われば緋になる。完。
なんなんだよ、と手元にある本に意識を向け掛けて──
「………」
とある可能性が脳裏を掠めた。
そういえば、最近シてない。最後にシたのはいつだったかと指折り数え、2ヶ月ちょっと、いや、軽く3ヶ月はご無沙汰だった。
勿論その間、瑛士は一応風呂場などでヤることはやっていた。
とはいえ、後ろを知ってしまった今、普通のものでは満足できなくなってしまったので、その、後ろを使いながらだけれど処理をしていたのだ。
瑛士は元々社畜で、ああいったまぐわい事とはご無沙汰で、なんならここに来てから頻繁にするので特に足りないとかそういうのは無かったが………。
ここの国の人達は、結構頻繁にいたす。
なんなら平均週4は普通とか。
そう考えるとダレクとの回数は比較的少ない。いや、凄く少ない
俺を思っての為なのか、それともダレク自体回数少なめなのかは知らないけれど、多分隣のダレクが変にソワソワしている可能性がコレの可能性もあった。
前までは魔力枯渇の理由で何だかんだとヤっていたけれど、瑛士の魔力はあの事件を切っ掛けに安定し、枯渇することは無くなっていた。
勿論キスはするけれど。
昨日のキスの感触が甦り、瑛士の顔が熱くなる。
──たまには、俺から誘うってものありかもな。
「…ダレク」
ソワソワが止まり、ダレクがこちらを見る。
相変わらずのイケメンに腹が立ってくるが、瑛士は覚悟を決めた。よし、よし、言うぞ。言ってやる。
「なんだ?」
「あの…、えーと…」
上手い誘い文句が見付からない。しかもいざ言おうとすると恥ずかしくて顔に熱が集まってくる。
頑張れ俺。今ちょうどいい連休中だぞ、今言わかったらダレクのソワソワが酷くなるぞ。ずっとお預け状態は可哀想じゃないか(?)
「………、………………、…や、…やらないか?」
青いツナギを着た「ウホッ」の代名詞の男がベンチで吐いたセリフがフラッシュバッグして瑛士は固まった。なんでよりにもよってこのセリフを言ってしまったのか。あああああ!!!と心の中で絶叫した。もうダメだ。雰囲気ぶち壊しだ。全萎えだ。
全てをリセットしたいと、心の中で泣きべそを掻きながらダレクを見ると。ダレクは顔を真っ赤にしていた。
「い、いいのか?」
「え」
何がだ?ここに来たときは結構頻繁に致したじゃないか。
「身体とか、その、………シラフでも求めていいのか」
どういうことなのかと思い、瑛士は思い出した。
言われてみれば魔力枯渇や大怪我以外の状態でまぐわい事をしようとしていたのは初めてだった。
なるほど、それを気にしてくれていたのか。
なんだか嬉しくなって、瑛士はダレクの手を握る。
「はい。来てください、ダレク」
□□□「好きです」□□□
「んっ、…ふぅ…んん……、…っ…」
ダレクのキスは上手い。舌は遠慮無しに瑛士の口内を蹂躙し、足腰が立たなくなる。
「はっぁ…」
ピチャ…クチュ…と卑猥な水音が脳内で響くたびに何も考えられなくなり、瑛士の息が上がっていく。
ダレクの手が瑛士のはだけた服の隙間から侵入し、脇腹や胸の傷を優しく這わせる。その絶妙な力加減に背筋からゾワゾワと快感が走り、下半身に熱が溜まってくる。
「ぁ…」
ガクンと膝の力が抜けだが、腰に回されたダレクの腕に支えられ、そのまま愛撫が続けられる。
クニクニと乳首を捏ねられ、たまに弾かれると、電流が走ったように瑛士は仰け反る。こんなところで感じる身体では無かったのに、いつの間にかこんなにも瑛士の身体はダレクによって開発されていた。今ではダレクの手が触れる場所全てが気持ちがいい。
「エージ…、私のも…」
誘導されるままに手を伸ばせば、ダレクの下半身に触れる。ズボンが立ち上がって、中のものが主張していた。
ダレクが俺の身体で勃起している。その事実に瑛士は不思議な感情が沸き上がる。
それでだろうか、するりと普段なら絶対に言えない言葉が飛び出してきた。
「苦しいですよね。いつも俺ばかり気持ちよくなっているような気がするので、今日は俺が奉仕しますよ…」
意図が通じてくれたのか、ダレクは瑛士を膝立ちにさせる。
目の前には窮屈そうなダレクのズボン。瑛士はダレクのズボンの留め具を外していくと、中からダレクの男根が勢いよく立ち上がった。
相変わらずの大きさと長さに瑛士は感心する。
嫉妬なんてしない。そもそも次元が違う。
瑛士は目の前のモノに右手で軽く握って擦ってやる。そして口を開けるとダレクのモノに舌を這わせた。
漫画や映像で見た知識だけど、実際にやるのは違う。気持ちよく出来ているかと不安になりながら、裏筋に舌を這わせ、玉を揉み、亀頭の先端を舌でグリグリと刺激する。
すると頭上からダレクのふーっ、ふーっ、と息が荒くなっている音が聞こえる。
気持ちいいらしい。
大きく口を開き、ダレクのモノを咥えて扱きながらフェラをする。
我慢しているようなダレクのくぐもった声に、なんとなく主導権を握っている優越感で瑛士は、ほらほら気持ちいいだろうと少し調子に乗った。すると、突然頭の後ろに手を添えられ、ダレクのモノが喉奥へと押し込まれた。
「グゥッ!?」
グッと、突然の刺激に喉がえずいて痙攣する。
「すまない、エージ。腰が止まらない…っ」
「ヴッ、ングッ…!」
イラマチオだ。ゴスゴスと喉奥にモノがぶつかり、あまりの吐き気と衝撃に瑛士は止めてくれと、ダレクを押し退けようとするが、力の入っていない瑛士の腕では抵抗することは出来ない。苦しさのあまり涙が零れ落ち、もう吐くと言うところで喉の奥でダレクのモノが弾けた感触と生臭さが込み上げる。
ずるりと口からダレクのモノが引き出され、瑛士は思わず床に吐いた。
「げほ、オェッ…」
白濁した液が床を汚し、瑛士の舌から糸を引いている。
慌てたようにダレクが隣にしゃがみこんで背中を擦ってくれた。吐き気が少しましになる。
「すまない。止められなかった…」
「大丈夫…」
口を腕でぬぐう。
大丈夫だ。そもそも言い出しっぺは瑛士なのだ。ダレクのは悪くない。
吐き気が収まると、ダレクは瑛士を横抱きにし、ベッドに横たえた。
そして再びキス。
「ダレクのモノの味がしますよ。嫌じゃないんですか?」
「瑛士の味しかしないから構わない」
そんなわけ無いだろと思いながらも、ダレクは瑛士をお尻を上げた状態にしてお尻に滑潤油を滴し、準備に取りかかる。
優しく揉み込みながら、指をゆっくり挿入していく。
慣れたものだ。どうすれば痛くないのかが身体で理解した瑛士はされるがままに体内を解された。
はじめは入り口、指を増やして広げる。そして。
「んっ!?」
ごりゅんと弱いところを擦られた。
「相変わらず弱いな」
「誰だって弱いですよ、そこはぁん!」
コリコリと前立腺を刺激され、瑛士はビクビクと身体を跳ねさせた。
「そういえば、ここを弄りながらだともっと気持ちいいらしい」
「! まって!そんな同時にしたら、あっ!」
後ろから前立腺を刺激されながら、前を扱かれる。どっちも気持ちよくて、瑛士は快感から逃れようと身をくねらせるが、ダレクはそれを許さない。
「うぅーっ、んんんんッッ!!! イっちゃう!イっちゃうから…っ!! あ"ああ~っ!!」
ダレクの扱きによって集まっていた熱が放出され、瑛士はシーツに沈み込んだ。
「そろそろ、挿れるぞ」
何かの魔法陣が入れ物に付いた潤滑油を再び流し込まれ、両足を開いてダレクの身体が間に割り入る。
いよいよだと、瑛士がダレクを不安そうに見上げると、ダレクが額にキスをする。
今回は魔力交流による頭のフワフワもない。大丈夫かと不安になりながらも必死に力まないようにしていると、つぷりとダレクのモノが入ってきた。
ギチギチミチミチと、無理やり抉じ開けて入ってくる。
初めはキツイ。いくら解されたとは言え、ダレクのモノは大きいのだ。息を吐き出しながら堪えていると、ようやく太い箇所が通過して楽になる。お腹を満たす圧迫感。
「相変わらず狭いな…っ」
「ダレクのが大き過ぎるん…ですって…」
「誉め言葉として受け取っておこう」
しばらく慣らし、ゆっくりと律動が始まった。
バチュンバチュンバチュンとダレクのモノが出し入れされるたびに卑猥な音が聞こえる。肉壁が抉じ開けられて快感が生じる。あっ、あっ、と突かれる度に口からは喘ぎ声が漏れる。さすがにシラフだとキツイのではないかと心配だったけど、身体はしっかり覚えているらしい。
あっという間に快感に溺れて瑛士は身をくねらせて喘いだ。
どうしようもなく気持ちがいい。
「んんっ!」
ゴリ、と良いところに当たって身体が跳ねる。するとしきりにダレクはそこばかりを攻め立てた。
あまりの気持ちよさにシーツを握り締めていると、ダレクが指を重ねてくる。恋人繋ぎのままダレクは更に深く強く瑛士を貪る。
もはや泣き声に近い声を上げながら瑛士は気持ちいいとうわ言のように言葉を紡いだ。
口からはだらしなく涎が伝ってしまっているが、口を閉じることが出来ない。
「はっあ、ああ、あぅ!んんっ、ふっ、うっ、ぅあ、あーっ!」
俺の旦那であるダレクが懸命に己を求めている姿を見て、瑛士はより一層ダレクのことが愛おしくなった。
好きだ。好きだ好きだと、心が、身体が訴えている。この男が好きで堪らない。ジワジワと溜まってくる熱が頭を茹だらせ、沸き上がってくる感覚に抵抗できない。
「うぁっ、ああん、あっ、あああっ!ダレクッ、もう…ッッ!!」
「ああ、イっちまえ」
「───────~~~ッッ!!」
目の前が真っ白になって激しい快感の波に溺れた。
ガクガクと足が痙攣している。激しく息切れをしている瑛士の頭をダレクの大きな手が愛おしそうに撫でた。
「はぁー、はぁー、はー…。…? ……………あの…ダレク?」
「ん?」
「もしかして俺だけイッたんですか?」
「ああ、そうだ。しかもお前、イったはずなのに出てなくて、まるで女のイき方みたいだったぞ」
パチュンパチュンパチュンと瑛士がイッたのにも関わらずまだ腰を振るダレクのモノが、先程よりも大きくなっている。
それがイッたばかりの瑛士には辛い。
………ん?
「え」
嘘だろと視線を下げると、本来白く汚れているはずのお腹は綺麗なままで、ダレクの揺すぶりにあわせて瑛士のモノも立ち上がったまま揺れていた。
………メスイキしてしまった。
とうとうここまでダレクによって身体を変えられてしまったと、瑛士は顔を真っ赤にさせた。
「…責任とってください…」
ここまでダレクに染められてしまったんじゃ、もう元には戻らないだろう。
半泣きでそういえば、ダレクはニヤリと笑い、キスをする。
「もちろん。拾った手前、最後の最後までお前は私が責任をもって愛でてやる。だから、安心して身を委ねてろ」
「………ええ、拾われた手前、俺は全部ダレクのものです。これからも大切にしてください」
もう一度深くキスをすると、ダレクの動きが激しくなる。
イッたばかりだというのにすぐに瑛士は快感に飲まれ、ダレクのモノが入ってはいけない場所まで侵入した先で熱を放つと満足感に包まれた。
ダレクに抱き締められ、瑛士も抱き返す。
「ダレク…」
「ん?」
「好きです」
「私も好きだ」
ダレクの匂いに包まれて、瑛士は頭をグリグリとダレクの胸元に押し付けた。
「な、もう一回いいか?」
「復活が早い」
達したばかりだというのに、中で萎れたはずのダレクのモノがいつの間にか元に戻っていた。
おかげでユルユルと動かすだけでお腹の中で卑猥な音を感じる。
「けっこう我慢していたんだ。これだけじゃ全然足りない」
「………」
瑛士は考えた。
相当な期間我慢していたダレクが満足するまでに自分のお尻と腰は持つのだろうかと。
きっとローションも足りないんじゃないか。
「ちゃんと乾かない魔法陣を付与した潤滑油を使ったから、このまま五回はイケる。なんなら活力剤も完備済みだ」
「しまった。ダレクの性欲舐めてた」
「終わるごとに腰周りに回復魔法掛けるから安心すると良い」
「全然安心できない」
むしろ誘ったことを少し後悔していると、ユサユサとダレクの腰が揺れ始めた。
まてまてまて。もう少し休憩しないか??
「? エージも気持ちいいの好きだろう?」
「すッッ」
顔が熱い。
「きだけどぉ!!!」
「なら良いじゃないか。ほら、コレとか良いだろ?」
「あっ!待って!あんっ、あああーーッッ!」
そこからダレクの性欲は、元気に暴走した。
乳首をこねくり回され、吸われ、ちんこ扱きながらのストロークから始まり。
前立腺攻め。
「はぁー!はぁー!あうっ!いやだ、そこばっかはっ!んんっ!ああん!いぅっ!ひっ、ううーっ!ああ!ダレグっ!ダレクっ!」
「すごいな。突く度に軽くイッているんじゃないか?」
「あっはあっ!あ"あ"!!」
結腸攻め。
「うぐっ、うっ、苦しっ!お腹破けるっ!深すぎるぅっ!」
「苦しいだけか?」
「ううううーっ。ぎもちいいっ、きもちいいからぁ、はぁー、あー、あーっ、ああっあー」
「私も、きもちいいぞ」
後ろからの羽交い締めで攻められ。
「はっ、はっ、ひっ、はっあ、あ、っ、あーっ、うっ、んんっ」
ついでに腕を後ろに引っ張られてめちゃくちゃに突かれ。
「うぐぅ、ふぅぅーっ、あ"!そこっ、あっ、まって!あっ、あっう、ああっ、あたって、やら!」
「ここが良いんだな」
「ちがっ、はうっ!ああっ、ゴリゴリしてる、イくの止まらない、まって!まっ、あっあっあっあああ!!あああん!!ああああ!!!」
さらには誰が教えたのか駅弁スタイルにチンぐり返しにプレス攻め等々。
「あ"あ"あああ!!!イッち"ゃううううう!!!もうきもちいのいらない!ふかいぃぃ!あーっ!あーっ!あーっ!イくぅ!ああーっ!」
「エージ、エージ、好きだ。可愛い。もっとだ。もっとお前が欲しい」
今まで我慢していた分を取り返そうと言わんばかりに様々な手法で攻め立てられ、瑛士は快感で泣きながら喘ぎ続けさせられた。
「もうこれいじょうはこわれるぅぅぅ!!!!あっ、あっ、あっ、やらやら、これいじょうはむり、むりらってえええ!!!あっあっあっあっんあっあーっあっ!あっ!あっ!ああ!!きもちいいっ、たすけれ!!またきもちいいのきちゃうっ!ああん!!あっは!ああっ!だれく!だれく!ああっ!あーっ!あーっ!」
「大丈夫だ!壊れても治してやる!!ほら、イけ!!」
「んあああーーーーーっっ!!!」
そういうことじゃなああいい!!
「すまない。暴走した」
瑛士が解放されたのは、翌日の昼過ぎであった。
回復魔法を施されていたのにも関わらず、瑛士はぐちゃぐちゃのドロドロでベッドから動けなくなっていた。
お腹も出されたもので少し膨らんでいて、刺激すればお尻からドロリと白いのが出てくる。なんなら口から出そう。
そして全身には赤い所有印。太ももや首筋には甘噛みの歯形。
そんな瑛士の姿にダレクはベッドの側で頭を下げていた。
さすがにやり過ぎたと思ってくれたらしい。
そんなダレクの姿を見て、瑛士は悟った。
定期的に発散させないと身が持たないと。
「………………………ダレク………」
カッスカスの声で呼ぶと、ダレクが素早く顔を上げた。
「………これからは…、もう少しこまめにヤろう………。週3でいい………?」
「お願いします!!!」
ダレクの返事が少しおかしかったが、これで少しはお互いの体の負担が減ると安心し、瑛士はイき疲れて寝た。
この先、瑛士はまたしても大事件に巻き込まれて大変なことになるのだが、それはまた別のお話である。
朱に交われば緋になる。完。
応援ありがとうございます!
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誘蛾さん、とっても面白く読ませていただきました。感想もなくどうかな?と思いながら読み始めましたがあっと言う間でした。今まで感想を投稿したことがなかったのですが、続き?の事件など読んでみたくて投稿しちゃいました。これからもたくさんの作品を楽しみに、そして応援しています。
やんごとなし様
コメントありがとうございます!
アルファポリスでコメントを貰ったのは初めてなので凄い舞い上がってます!なろう大人垢でもこちらを掲載しているのですが、そちらの反応が凄いので、この作品の続きを書く予定です!
次回作もサクッと読めるくらいの話数にするつもりなので、よろしければ覗いてみてください!
読んでいただきありがとうございました!!