公園のベンチで出会ったのはかこちゃんと・・・・。(仮)

羽月☆

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14 そこにいる理由はまだまだ猫頼み。

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毎年この時期と冬前に庭木の手入れと掃除に来ている。
長い付き合いで家族とも仲良くなってる。
おじいさんと亡くなったおばあさんが建てた家、そこに息子夫婦と子供二人が住んでいる。
思い出の詰まった家だけど手入れは大変だそうだ。
前にずっと依頼していた造園屋さんもとうとう家業をやめて、その時に紹介してもらったと連絡があってから引き継いだ。
紹介してくれたのは、こっちに来てからお願いして修行の続きをやらせてもらった親方のところだった。その親方ももともと師匠の知り合いだ。
その縁がつながって今もお付き合いをさせていただいている。

いつもは家族みんなと食事をしながら打ち合わせするのだが今日は先に玄関横の部屋に通された。

「佐野さん、今年もお願いします。」

「はい、こちらこそよろしくお願いします。」

同居してる長男、博さんに挨拶する。

「えっと今回お願いする時期は家族で旅行に行くんです。おやじが一人で留守番になるので昼ご飯を挟んでゆっくりでいいので木曜日くらいまではかけて欲しいんです。何とか朝夕は仕事が入ってるってことにしてもらって合間の時間に来てくれることにしてもらってもいいですか?お茶出しはできませんがそれくらいならおやじがやりますし、お昼は出前を取って一緒に食べてもらえるとうれしいんです。」

「はい、大丈夫です。戻られるのは木曜日ですか?」

「いえ、金曜日夕方予定です。」

「そうですか。じゃあ、木曜日終わりにして、金曜日に引き上げということにして顔を出しますので。」

「よろしくお願いします。じゃあこのことはおやじには内緒で、初めからやり直しでお願いします。お手数かけますが。」

そう言って博さんについて行った。

「おやじ、佐野さんだよ。」

「お邪魔します。お久しぶりです。良平さん。今年もこの時期がやってきましたね。」

「おう、佐野君。元気か?」

「はい。良平さんもお変わりないですか?」

「まあな。」

「こんにちは。佐野さん。今年もお世話になります。」

「こんにちは、淳子さん。お世話になります。」

「おやじ、佐野さんが朝夕は別の仕事が入ってるらしいから昼間に来てもらうことにしたよ。俺たちはいないからお茶出し頼むよ。佐野さん、お昼はおやじと話をして出前を取ってください。お構いできませんがすみません。」

「いえ、大丈夫です。あとでお庭拝見します。いつも通りより長めだと1週間くらい
見ていただいていいですか?」

「はい、お任せします。」

「じゃあ、契約書を作ります。」

ファイルを開けて日時と料金を記入してサインをもらう。

「あとは何か特別なことありますか?」

「何かある、おやじ?」

「特にないかな。」

「じゃあ、後は一通り見ていただいた後で。」

「はい。よろしくお願いします。」

「こちらこそ。毎年助かってます。」

「佐野さん、お昼召し上がってくださいね。」

「淳子さん、毎回すみません。うれしいです。手料理に飢えまくってますから。」

「佐野さん、まだいい人見つからないの?」

そう聞かれて毎年『いやあ・・・』なんてわかり易く否定の反応してたのに、馬鹿正直につい彼女の顔を浮かべてしまって反応が遅れた。

「ああ、いえいえ。」

「あれ、なんだか怪しい反応。見つかった?」

「いえいえ、まだまだ。」

「楽しみね、佐野さん。」

どうしてこう女性というのは鋭いんだ。
でも自分が本当にわかりやすいのかもしれない。

お昼をご馳走になって、そのあと良平さんと外に出て家の周りをぐるりと一周する。

「特に家のどこかに不具合とかないですか?簡単なものなら治せますよ。」

「なあ、新しいエサ台を作ってくれんかね。」

「エサ台?巣箱とかじゃないですよね。」

「ああ、毎朝エサを食べに来てくれたらかわいいだろうなあって思ったんだ。前はよくばあさんがやってたんだが、思い出してな。」

「エサを毎日追加するなら高くないところがいいですよね。どこに立てますか?」

「縁側から見えるところで。」

「じゃあ、この辺は?」

「いいねえ、いいねえ。」

「お父さんどうしたんですか?」

「ああ、ここに鳥のエサ台を作って、朝になったら鳥が遊びに来てくれるようにしたいということで。あの辺にエサ台を作りたいんですが。」

「まあ、来てくれるでしょうか?」

「さあな。前は来てたんだよ。」

「へえ、楽しみですね。」

「じゃあ、作りますね。」

紙をだして絵を描く。だいたいこんな感じですかね?

「ああ、任せるよ。」

「じゃあ、鳥たちに人気のスポットになるように調べて作ります。」

打ち合わせを終えてサインももらい仕事は終わり。

「じゃあ、良平さん、金曜日の10時頃に来ますね。」

博さんと淳子さんにも挨拶をして帰る。
携帯を見ても真奈さんから返信はない。
仕事中は携帯は持ってないだろう。気がついてないかな?
さっき淳子さんに言われてつい思い出したら会いたくて。

部屋に戻り道具を取り出す。外に持ち出して手入れをする必要もある。
携帯をポケットに入れてあるのを確認して外に運ぶ。
手入れをして作動を確認する。問題ない。
エサ台は切り落とした廃材で作ろうと思う。

道具を抱えて部屋に戻り汗を流す。
着替えをして携帯を確認。しつこいが返信はない。
ぼんやりとしながら昨日のことを思い出し幸せな時間を思い返す。

携帯にアラームをかけて横になる。
ウトウトとした頃にアラームで目が覚める。
金曜日まではコマコマとした案件を片付けよう。
商店街にも御用聞きに行こうか。
今からでもいいかと思いながらもなかなかやる気がない。
ふぅ~。

一つはどうしても会いたいと思ってる事。
お店に行けば完璧に会えるのに。そうしようともしない自分。

もう一つは師匠の事。なかなか会いに行けてない今。
師匠たちは良平さんと同じくらいの年になる。
久しぶりに自分だけではどうにもならない思いに心がふさがれる。

携帯が着信を知らせる。彼女からメールが来た。
楽しみにしているという言葉がうれしい。
彼女の仕事が終わったらしい。
会いに行こう。その前に洗濯ものを干して出かける。
彼女の部屋が見えるところで明かりがついてることを確認する。
電話しようか?
なかなか思い切らずにいるとメールが来た。
直樹のコネでサノマルの写真を頼んでいたのが届いた。
写真を開くと彼女の部屋の写真より大きくなったサノマルの姿があった。
つい笑顔になっていると電話がかかってきた。何ていいタイミング。
普通に出ると伺うような彼女の声が耳元でした。

「佐野さん、お疲れ様です。あの、もしかして今すごく近くに居ますか?」

彼女の部屋を見上げるとカーテンが開いて光をバッグにはっきりとこちらを見下ろす彼女の姿が見えた。あっ・・・・、いつの間にばれた?

「佐野さん、どうかしましたか?よかったら部屋へどうぞ。」

そう言われて行きますと答え自転車を止めて上がる。
部屋で迎えてくれた彼女に迷惑そうな表情はないけど、突然だよな。

「ありがとう。突然ごめんね。」

しかも昨日来たばかりというか、今朝帰ったばかりなのに。
お茶をいれてもらって同じ場所に座って飲む。

どうしてあそこにいたんだろうと思ってる様子が見えるがはっきりとは聞かれない。
サノマルの写真が送られてきたからと携帯を渡す。
嬉しそうに写真を見入る彼女を見てる。
可愛がられてるのも分かる、家族に馴染んでるくつろいだ姿の写真が一番かわいいと選んだ写真。嬉しそうだけどちょっと寂しそうな表情。

携帯を戻してくれながら表情も戻る。
今日行った良平さんの家の話をする。
自然と彼女を仕事に誘った。
せっかくの月曜日の休みなのに、仕事の手伝いと老人の相手に誘うとは、我ながらどうかしてる。代わりに出前のお昼がついて、夕食をおごるという約束をする。
思ったより楽しそうに話に乗ってきた。

博さんと良平さんに一応断ってからまた誘うと告げた。

「はい。」と返事をしてくれた彼女。

「真奈さん、今夜まで、ここに泊ってもいい?」

彼女がこっちを向いてちょっと困った顔をする。

「ごめん、無理ならいいよ。ゆっくりしたいとか。」

「いいえ、全然。お願いします。」

またお願いされた。
ゆっくりと近づいて抱きしめる。

「本当に大丈夫?」

「勿論です。うれしいです。」

珍しく顔をあげて答えてくれた。
抱きしめる手に力を込めると彼女の手にも力が入る。

「良かった、来て良かった。」

抱き寄せて抱え込むようにくっつく。
何だ、自分。こんなにがっついて。そうは思っても手が止まらない。
抱き寄せて背中をさするようにしながら温度を確かめる。
後ろに寄せた髪を撫でて彼女の首筋に鼻をつける。彼女香りが少し懐かしい。
キスをしながら耳元へ。腰に回っていた彼女の手が自分の首に回る。
顏をあげた彼女の唇に近づく。
角度を変えて何度か繰り返す。吐息に薄く開いた隙に彼女の唇に舌を入れる。
一瞬目を開けた彼女の頭を押さえて離れないようにする。
歯列の後ろをゆっくりとなぞり彼女の舌に絡ませる。
頭を押さえた手を放し腰を引き寄せたまま胸の方へ手を動かす。
パジャマの上からゆっくりと撫でると唇はもっと開いていく。
ゆっくりゆっくり彼女の体に火をつける。
唇から離れて耳元で名前を呼ぶ。

「まな。愛してる。」

体を膝の上に乗せて手をパジャマの下へくぐらせる。
薄い下着の下にいれて、直接肌に触れる。手で胸をゆっくりと触れる。

「あぁぁぁん。」

体を反らすように離れようとするのを腰の手でとめる。

「ごめん、まな。止まらない。嫌なら、今言って。」

胸を探りながら顔を見る。
うっすら目を開けて首を振る彼女。
キスをして耳元で囁く。

「良かった。可愛いからもっと声出して。」

胸を探る手を強くして先端をいじり始める。

「い、いやぁ、ぁぁあ、はぁ、あぁ。」

彼女が自分のシャツのボタンを外していく。

「さのさん、からだ、みせて。」

目を開けてお願いされた。
手は忙しい。無理だから。どこを見たい?

「だめ、手は忙しい。脱がせて。」

ボタンを外し終えた彼女が目を開けて自分の体を眺める。
・・・・上半身の事だったのか。
彼女の手が自分の胸に触れてくる。ゆっくり指でなぞる。
思わず体が敏感に反応する。
両足で彼女の体を挟む。
彼女の胸から手を放して上半身の服を脱ぎ去り彼女の視線にさらす。

「佐野さん、・・・あの公園で初めて見た時から・・・こうして触れてみたいって思ったんです。すごく。」

「公園?」

「初めて会った時、いきなり脱いで、私の目の前で着替えたじゃないですか。」

「え、ベンチの後ろに回ったから・・・見てたの?」

「だってかこちゃん置いたままいきなり後ろに行くから。」

「あの時から・・・・・?」

「もう言いません、恥ずかしい。」

そう言いながら体を見つめて指を動かして触ってくる。

「なんだか恥ずかしいんだけど、ぞくぞくするね。」

そう言いながら彼女のパジャマを脱がす。
薄い下着の下にくっきりと立ち上がった山を見つける。
思ったより大人っぽい下着が好みのようで、隠された部分を想像して、裸を見るよりそそられそうな。

「僕も初めて会った時から、かわいい顔をもっと近くで見たくて、きれいな足に触りたいと思った。」

想像とは偉大だ。あの時きれいな足だと思った。
触りたいより実は、舐めたいとすら思ったかもしれない。ただただ欲しいと思った。
ベンチに座るこの人が欲しいと。
顔を見合わせてそう打ち明ける。
自分もあの時に見られていたとは、うれしい誤算。

「あの日からずっとまなとこうしたいって思ってたって言ったでしょう。」

「私もあの日からずっと思ってました。昨日はよく見えなかったから。」

そう言ってまた胸に手を置く。
そっと唇を寄せてキスをしてくれる。時々鋭い痛みがある。

「今日子さんにばれなかった?」

彼女の背中に残る一つの痕跡を撫でる。

「お客さんが月曜日一緒にいたことを大きな声で言ったのに、今日子さん何にも聞いてこなくて。もしかして佐野さんが何か言ったのかと思ってました。」

「言ってないよ、勿論。でも逆に不安だね。なんとなくお見通しな気がするんだけど。」

「私もそう思います。後は2人で勝手にどうぞみたいな雰囲気が。」

「まあ、いいや。」

すっかり普通の会話をしてしまった。さっきまでの高ぶりがひいてる。
お互いの体を眺めるように距離を取る。先に胸に吸い付いた。
下着の薄い布越しに先端を噛むようにして刺激する。
顔ごと埋めて空いた手でもう片方を触る。
一気に激しく動かして刺激していくとさっきとは違う声をあげて彼女が喜ぶ。
下着をまくり上げて肌を露出させる。
一気に脱がせて二人とも同じように上半身裸になる。
そのまま抱き寄せ合い抱えたまま彼女の体を横たえて覆いかぶさる。
胸の立ち上がった先端を咥えて味わう。
舌でくりくりと動かして音を立ててしゃぶりつく。
明るい光の中で声をあげながら顔を崩していく彼女。
明るくても意外に平気なのかと思ったりして。
胸を攻めるうちに彼女の腰が足をすり合わせているのに気がつく。
手を腰から太ももに動かしてゆっくり中心部に向かう。
胸から顔を離して耳元へ唇を寄せる。
音を立てる様に耳へキスをして吐息を吹きかける。
彼女の口からも同じように期待するような甘い吐息が漏れて腰が動く。

「なま、すごく色っぽい。昨日もそんな顔してたの?」

「ん、あぁ。・・・あっ、嫌!」

何故と思うほどに向きを変えた彼女。すっかり背中を向けられてしまった。

「ひどい、明かりの下で。」

胸を隠すように手をやる彼女。今更?

「だってまなが最初に見たいって。脱がせたんだよ。まさか気がついてなかったなんてことないでしょう。」

「だってちょっと見たかっただけです。」

「僕も見たい。」

「嫌です。」

背中を向けたまま上半身裸の体を丸くして愚図る。

「じゃあ、暗くていいから。まさかお終いじゃないよね?」

背中にグッと自分の腰を当てて耳元で囁く。

「まな、あっちに預けてるのあるし。寝室いこっ。」

むくっと起きてパジャマの上をつかんで逃げ出した彼女、逃走先は寝室。
なんだかんだ了解の印なのかと笑いながら、自分もシャツと彼女の落とし物の薄い布を拾って照明を落として寝室へ行く。
案の定ベットの上で座り布団で執拗に肩まで隠す彼女がいて、それでもこっちに箱を差し出してる。
扉を昨日よりちょっと広く開けたままベッドに向かう。
そばに立って箱を受け取り中身を出して枕の横に置く。残りは頭の上へ。
テイッシュとゴミ箱の位置をさりげなく確認してズボンを落とす。
ジッと見てるけど大丈夫なのか?

「まな、こっちも見たいの?」

慌てて目をそらして見たくないとつぶやく彼女。
靴下も脱いでベッドへもぐりこむ。
座ったままの彼女の腰に手を回す。

「きゃあ」と声を出して逃げる腰。

布団から顔を出して手を伸ばすと素直に腕の中に横になる。

「取り扱いが難しすぎる。気まぐれなのか天然なのか?」

「だって恥ずかしい。普通暗いとこを希望するでしょう。」

「だからちょっとだけサワサワして、ベッドに行きたいって言ったら一緒に行こうと思ってたのに。何も言わないばかりか先に僕が脱がされた。でも『脱兎のごとく』なんて言葉を実感した。今度猟師の仕事依頼も来そう。ね、逃げた先が寝室なんてかわいいね、ウサギさん。」

彼女の髪を撫でて笑顔になる。

「・・・・怒りませんか?」

「何が?」

「わがままなところとか?」

「何かわがまま言った?」

「だって急に走り出して佐野さんを置いてきて。」

「全然お戯れレベル。本当に嫌だったら言ってって言ったでしょう。昨日の今日だし、突然来たし。いろいろあるでしょう、気分とか体調とか。」

「だって私も会いたかったし、会いたかったし・・・会いたかったし・・・・・。」

「何で繰り返すの?」

「本当に会いたかったし、抱きしめて欲しかった。こうやってもらいたかった。」

「じゃあ、言ってくれればいいのに。僕は約束もしないで別れたのを後悔して、昨日の今日じゃ、しつこいと嫌がられるかと考えて。」

「だってまだ分からない。佐野さんは優しいからどこまで許してくれるか分からない。怒らせたらもう終わりだって。一度怒らせたら絶対終わりだって思うし。」

「終わりって何?」

「きっと私の事嫌いになる、二度と会ってくれなくなる。そんなのは嫌だから。」

「じゃあ、僕が怒りそうになったら我慢して合わせたりするつもりなの?」

・・・・無言で口を結んだ彼女。

「そんなことないよ。怒るのは、そうだなあ、黙って他の男とデートしたりしたら怒る。けどその前にちゃんと言い訳を聞くよ。そんな一度カッとなったくらいで諦めるほど簡単にはいかないよ。むしろ別れたくても別れられない方が怖いかもよ。覚悟してね。」

「そんな・・・・。」

「何でそう思うのか不思議だよ。喧嘩することなんてたいていの恋人も夫婦もやってるし。そのたびに別れてたら大変大変。」

「喧嘩じゃなくて、喧嘩にもならないレベルの、呆れてものが言えないみたいな、もうやってられないみたいな。」

「あるかもね。否定はできないけど。そんなに厄介なタイプには見えないよ。素直な女の子って評判だから。もっと甘えて欲しい位だよ、僕の方がずっと年上だしね。」

・・・・考えてる。

「じゃあ聞けない我儘もあるかもしれないけど、うれしい我儘もあるんだから言ってみればいいよ。今ならかなり甘いよ。今日は予定外に押しかけてきてさっき追い詰めた分もあるしね。」

・・・・・まだ無言で。

「ねえ、さっき僕も無理かなって思ったけど言ったじゃない。仕事を手伝ってほしいって。断ってもいいくらいだよ、せっかくのお休みなのに知りもしない、初対面のおじいさんの相手をして欲しいって言ってるんだから。それでもすぐにうんと言ってくれたのがうれしかった。」

「だって一緒にいられて、仕事も手伝えて。ぜんぜん嫌じゃない。」

「そう言ってくれるのがうれしい。もしかして今だけかもしれないでしょう?それはお互い様だよ。それもしょうがないと思うし。だから今なら僕も激甘で我儘受付中です。どうぞ遠慮せずにどんどん言ってね。」

また長々と喋ってしまって、なんだかさっきから時間ばっかり過ぎているけど。
まだ時間は早いだろうけど、そろそろ。

「佐野さん、本当にこうしたかったの、来てくれてうれしい。」

「そう、気が合うね。僕もしたかった、こうやって抱きしめていたいって思ってた。窓の明かりを見上げながらどうしようって思ってた、会いたいって思ってシャワー浴びて着替えて、洗濯も済ませて。今日も帰らないぞって思って部屋を出たのに、下でぐずぐず迷ってた。先に見つけられて本当はすごく情けない。先に電話貰えて良かった。」

「佐野さん、触ってほしい。」

「うん、順番にね。」

キスをしてようやく続きが出来る。
どんどん手荒くなってるけど止まらない。ゆっくり進むなんて出来ずに腰においた手はすぐに、まっすぐに彼女の足の間に行く。

「まな、足開いて。触りたい。ここ。」

彼女がパジャマのズボンを脱ぐ。
目指すはそこで。たどり着いた手をゆっくり動かす。

「まな、これも脱いじゃう。ほら、濡れてるよ。」

耳元で囁いてみる。

「さっきみたいに自分で脱いで。」

「んっ、さのさん、も。」

「いいよ。」

布団の下でお互いにごそごそと脱ぐ。
彼女の真ん中はやっぱり温かく湿っていた。

「はぁ、はぁぁ、さのさん、あぁぁ、き、もちいい。さわって。もっと。」

ゆっくり前後に指を滑らせる。
潤っていて滑るから本当に彼女に触ってるのか分からなくなる。
でも確実に声をあげて快感を教えてくれる、そしてまた濡れていく。

「なま、もっと欲しい?」

「ほしい、ほしい。」

「いれるよ。」

ツルッと指を奥までいれてゆっくり中を探る。一周しながら彼女のポイントを探る。

「はぁぁぁ、あぁぁん、あぁあん、いやあぁ、きもちいい・・・。」

腰を自分で振りながら時々大きく跳ねる。
布団をはいで彼女のおなかに頭をのせて場所の特定に集中する。
動く彼女の腰を押さえて攻める、少しずつ場所を変えて攻める。
彼女と自分の指が立てる音が自分の腰に響く。

「あぁ、あぁぁ、あぁぁ、いい、そこっ、あぁ、ああああぁん。」

何とかポイントをつかんだ気がする。
確かめる様にその場所を集中して刺激するとびっくりするほどあっという間に声をあげてのぼり切った。
脱力した後も声を小さく上げ続ける彼女。

「ぁいやぁいやぁいやぁ・・・・。」

自分の腿で包むようにして外気から隠す。
彼女の髪を撫でて名前をくり返し呼ぶ。

「まな、かわいい、愛してる。かわいいよ。」

「さのさん・・・・。」

「大丈夫だよ、このままゆっくり待つから。」

そう言いながらも腰に縋り、つい自分のものをすりつけてしまう。

「まな、どう?落ち着いた?」

まだ少し息が荒い彼女。枕元から袋を取り自分に装着する。
ゆっくりと体を彼女の間に入れて覆いかぶさる。
真上から名前を呼んでキスをする。
腰をゆっくり沈めて一つになる。すっかり潤んだそこは温かく、でもしっかりと自分をしめつけてくる。最後まで入れてもう一度キスをする。

「まな、動くよ。」

返事はないけど彼女の手が背中に回り抱きついてくる。

「あぁぁ、まな、きもちいい・・・。あったかいよ、まなのなか。」

「はぁ、はぁ、あ、はぁ、ん。さのさん。すき。もっとしたい。したい。」

彼女の言葉に押されるように腰の動きを速める。
彼女の声が揺れる、自分の息も乱れてる。
まだまだ。
彼女を抱きおこして一つになったまま座り向き合う。
胸に手をやり吸い付く。彼女が自分の頭をグッと押し付ける。
やや乱暴に先端に吸い付く。彼女の顔が自分の頭の上にあり快感を伝える声が頭からも胸からも伝わってきて腰に集まる。

「あぁぁぁっ。」ぐっと腰を上げて叫ぶ。

ベッドの上で跳ねる様に彼女の腰を動かして下から攻める。
繋がった部分に指を入れて外からも刺激するとひときわ嬌声が上がる。

「きゃぁぁんはぁ、やぁ、やぁ、いやぁ。」

「まな、気持ちいいでしょう?嫌じゃないよね。」

首を振る彼女。ぐっと指を押し付けて離すのを繰り返す。

「ぁあああぁぁああぁっぁっぁぁあぁ。」

「まな、まだまだダメだよ。勝手にいっちゃ。」

足をけいれんさせながらも最後の一歩まではいかず。

「はぁはぁ、はぁははぁ。」

息を荒げたまま。
彼女を上に乗せて下から見上げる。
うっすらと開いた目が色っぽい。ゆっくり腰を前後にゆする。
口を開けて声をあげる。
ゆっくりと下からさっきのポイントを攻める。
あくまでもゆっくり。
半分彼女の腰の力が抜けてきても中が絞めつけてくるのを感じる。
しっかり持った腰を押し付ける様にどんどんスピードを上げて突き上げる。
彼女が上を向いて声を揺らすのを聞く。
もはや言葉としては聞き取れない。

「いくよ、まな、一緒にいくよ。」

腰を振りだした彼女に合わせて突き上げて指で外からさっきの突起を攻め立てる。
足を折り曲げて自分自身を締め付けてくる彼女。
もうすぐ、もう少し。
2人で声をあげながら一緒にのぼりつめる。
彼女が全身を震わせる様にして声をあげた。その後自分も開放する。
同じように自分の腰も震えて力が抜ける。
落ちてくる彼女をゆっくり下ろして自分も彼女から離れる。
後始末をしてまた抱き寄せて布団をかける。
そして再び、汗まみれの2人。もう少ししたらまたお風呂に誘おう。

やっぱりがっついてる。
荒い息を吐いて脱力しながらも、今自分はお風呂の中で十分に仕掛ける気でいる。
今何時だろう、時間も見たい。
彼女のおでこに張り付いた髪を払いおでこにキスをする。うっすらと彼女が目を開ける。

「お水持ってくる?」首を振る。

「汗が引く前にお風呂に入ろうね。風邪ひいちゃうからね。」

これを彼女は優しさと勘違いするだろうか?
それも最初の一回だけだろう。
昨日はただただゆっくりと入ったけど今日は攻める予定満々。
彼女の息も落ちついている。ゆっくりと体から離れてお風呂場へ。
お湯をためて彼女を連れてくる。時間はまだまだ夜中にもなってない時間。
のんびり入ろう。
昨日と同じように彼女を後ろから抱える様にしてはいる。

「まな。」

後ろから名前を呼んで首元にキスをする。
肩までキスを繰り返して跡をつけていく。
ゆっくりと手を胸に当てて後ろから揺り動かす。
案の定彼女が手を払いのけようとする。

「まな、まだまだ時間があるから、ね。ゆっくり温まろう。」

お湯が揺れるほどに手を動かしても彼女はされるがままにじっとしている。
声まで抑えている。

「まな、何で声我慢してるの?」

「いやぁ、もう、佐野さん。」

「何?暗くしてあるし、いいよね。」

体を回して向かい合う。

「やっぱり顔を見たい。」

キスをしながら抱き合う。彼女の手が背中に回る。
胸に吸い付いて又転がすようにして遊ぶ。
彼女の抑えた声が浴室に響く。

「さのさん、みたい。」

甘えた声を出して目を開ける彼女。
お湯から出て縁に腰掛ける。
上半身なのか、それとも。
彼女が立ち上がりが指を胸に滑らせる。

「そんなに気に入った?細いのが好きなの?」

「分かんない。すごくかっこいい。」

「まな、せめて顔込みで言ってもらえるとうれしいんだけど。それともスケッチしたくなるとか?」

「ううん、分かんないけど好きなの。惹かれるの。」

「まな、もしかして体目当て?なんてね。男のセリフでもないね。」

「顔も好き、勿論好き。優しい笑顔が好き。他の人にも振りまいてるのが嫌だけど。」

「同じことを真奈にも言うけどね。」

「だって私はお客さんと商店街の人限定。佐野さんは公園のお母さん達にも今日子さんと同じように振りまいてる。無関係なのに。」

「焼きもちならすごくうれしいけど。でも仕事上しょうがないんだよね。八方美人と携帯電話優先なのは。」

「分かってる。言ってみただけだから。ごめんなさい。」

彼女からキスをしてきた。ゆっくりと指と一緒に唇も降りていく。
大好きな上半身が終わるころになっても彼女が離れない。
少し暗くてもそんなに近づいたらとてもよく見えてるはずだ。彼女が目を開けてるのか閉じてるのか分からない。
手が伸びてきて触られた。ゾクッと来て腰が伸びる。
期待がどんどん高まる。さっきまでの想像以上だ。

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