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第2章39話:剣術教室―2回戦決着
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「くっ!!」
檻の中は、木剣を振れる広さがない。
木剣を持っていても仕方ないと思ったのだろう、ヘンリックくんは木剣を取り落とした。
素手で檻をこじ開けようとする。
だが。
「か、硬い……!?」
チョコレートの檻はびくともしない。
これぞチョコレートの牢獄――――【チョコレート・プリズン】である。
勝ちを確信した私は、悠然とヘンリックくんのほうへ歩き出した。
「ちっ!!」
ヘンリックくんは盛大に舌打ちしたのち、
檻の中から手を伸ばして、魔法弾を放ってきた。
しかし、私は歩みを止めない。
飛んできた魔法弾は、チョコレート魔法がムチのようにしなって、はたき落とす。
ヘンリックくんは諦めず、二度、三度と、魔法弾を打ってくるが……
すべてチョコレート魔法が弾き返し、はたき落とし、跳ね飛ばした。
やがて私は、ヘンリックくんを閉ざす檻の近くまで到着した。
ぐいーんと伸ばしたチョコレート・ハンドの先端を変形して、チョコレート・ナイフを作り、ヘンリックくんの喉元へと突きつける。
「これで決着ですね?」
「……」
ヘンリックくんが悔しそうな顔をする。
「それまで!」
と、ユズナさんが宣言した。
私の勝ちである。
檻の中は、木剣を振れる広さがない。
木剣を持っていても仕方ないと思ったのだろう、ヘンリックくんは木剣を取り落とした。
素手で檻をこじ開けようとする。
だが。
「か、硬い……!?」
チョコレートの檻はびくともしない。
これぞチョコレートの牢獄――――【チョコレート・プリズン】である。
勝ちを確信した私は、悠然とヘンリックくんのほうへ歩き出した。
「ちっ!!」
ヘンリックくんは盛大に舌打ちしたのち、
檻の中から手を伸ばして、魔法弾を放ってきた。
しかし、私は歩みを止めない。
飛んできた魔法弾は、チョコレート魔法がムチのようにしなって、はたき落とす。
ヘンリックくんは諦めず、二度、三度と、魔法弾を打ってくるが……
すべてチョコレート魔法が弾き返し、はたき落とし、跳ね飛ばした。
やがて私は、ヘンリックくんを閉ざす檻の近くまで到着した。
ぐいーんと伸ばしたチョコレート・ハンドの先端を変形して、チョコレート・ナイフを作り、ヘンリックくんの喉元へと突きつける。
「これで決着ですね?」
「……」
ヘンリックくんが悔しそうな顔をする。
「それまで!」
と、ユズナさんが宣言した。
私の勝ちである。
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