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第2章32話:剣術教室4―戦い
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次の瞬間。
ヘンリックくんが、私へと素早く接近してきた。
「……!」
ヘンリックくんの袈裟斬り。
私は後ろに飛んで回避する。
しかし、
ヘンリックくんはすかさず二撃目を放ってきた。
二の剣が速い!
私に避けられることを想定のうちに入れていたな。
なかなか剣術に慣れてる。
私はヘンリックくんの二撃目を、地面を転がって避けた。
草が身体にへばりついてくる。
「ほう。これを避けるか。雑魚じゃないようだな。それに、身軽そうだ」
と、賞賛してくる。
「だったら――――」
ヘンリックくんはそう前置きして、左手に魔力を込めた。
風の魔法弾を放ってくる。
私はとっさに木剣に魔力を流して、迫りくる魔法弾を切り裂いた。
「そっちは陽動だよ」
「……!」
気づいたらヘンリックくんが側面から私に迫っていた。
風魔法弾はおとりであり、私の注意を向けるためのもの。
ただ、その程度は私も想定している。
だが。
「……!!?」
音がした。
風魔法弾の音である。
さっき魔法弾は切り裂いたはず……
と思って、音のしたほうをちらり見やると。
(もう一つの魔法弾!?)
ここでヘンリックくんの戦術を理解する。
最初の風魔法弾はおとり。
本命はヘンリックくん……それと、もう一つの風魔法弾だ。
つまり、ヘンリックくんと風魔法弾で、私を挟み撃ちにする構図。
それが狙いだろう。
ヘンリックくんが、私へと素早く接近してきた。
「……!」
ヘンリックくんの袈裟斬り。
私は後ろに飛んで回避する。
しかし、
ヘンリックくんはすかさず二撃目を放ってきた。
二の剣が速い!
私に避けられることを想定のうちに入れていたな。
なかなか剣術に慣れてる。
私はヘンリックくんの二撃目を、地面を転がって避けた。
草が身体にへばりついてくる。
「ほう。これを避けるか。雑魚じゃないようだな。それに、身軽そうだ」
と、賞賛してくる。
「だったら――――」
ヘンリックくんはそう前置きして、左手に魔力を込めた。
風の魔法弾を放ってくる。
私はとっさに木剣に魔力を流して、迫りくる魔法弾を切り裂いた。
「そっちは陽動だよ」
「……!」
気づいたらヘンリックくんが側面から私に迫っていた。
風魔法弾はおとりであり、私の注意を向けるためのもの。
ただ、その程度は私も想定している。
だが。
「……!!?」
音がした。
風魔法弾の音である。
さっき魔法弾は切り裂いたはず……
と思って、音のしたほうをちらり見やると。
(もう一つの魔法弾!?)
ここでヘンリックくんの戦術を理解する。
最初の風魔法弾はおとり。
本命はヘンリックくん……それと、もう一つの風魔法弾だ。
つまり、ヘンリックくんと風魔法弾で、私を挟み撃ちにする構図。
それが狙いだろう。
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