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24.家臣との別れ
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「待ちなさい! ガルニア」
クロエは、飛び去るガルニアに追い付き、呼び止める。
「誰だ、私呼ぶのは? おお、クロエではないか。久しいのう」
悪魔ガルニアは、タバスコの影響で、よだれを垂らしながらクロエと対面する。
「これは、魔王様のお指しずかい?」
クロエは、現在の魔王の様子を知りたかった。魔王に憧れ、側近にまで上り詰めたクロエが、気にならない訳がない。
「何を、言っているんですか……ああ、そうでしたね。貴方は、異界に使わされていたんでしたね」
「魔王様は、今何処におられるのか?教えなさい!」
話が長い悪魔ガルニアに、クロエの我慢も限界が近づく。
「魔王様なら、千年前に我が主の手によって、お亡くなりになりました。貴方も……」
クロエの目が赤く輝き、右手からは黒光りが沸き起こり、悪魔ガルニアに一撃を浴びせる。
悪魔ガルニアは、クロエの攻撃で地面に叩き落されてしまう。
クロエは、ゆっくりと地上に降りると、悪魔ガルニアに向かつて歩き始める。
「お待ちなさい! ダ-クショット!」
悪魔ガルニアは、クロエに話しかけたかと思うと、いきなり『ダ-クショット』を放つ。
しかし、クロエは動じる事もなく、その攻撃を腕一本で跳ねのけてしまう。
元四天王の一人だったクロエである。
下級の悪魔ガルニア等には、負けるはずも無いのである。
「ガルニア、あなたの主の名を教えなさい。そうすれば命は、助けてあげましょう。さもないと……」
クロエが手を挙げると、空間に裂け目が現れる。
これは、響にも内緒にしている『ブラックホ-ル』すべてを吸い込む裂け目である。
「わ分かった……我が主にの……名は……」
悪魔ガルニアは、その黒い顔を引きつらせながら、一言一言を口にして行く。
ドォーン! ドォーン!
不意にクロエに向けて、火の玉が降り注ぎ、砂煙が巻き起こる。
「ガァルル!」
後方から、疾風の如く飛んで来たキメラが、悪魔ガルニアを連れ去って行くと同時に、砂煙の中から死人の群れが現れ、クロエに襲い掛かる。
「クロエ、また会いましょう!」
逃げ去る悪魔ガルニアの、遠吠えであった。
クロエは、素手で死人の頭を砕いて、全て倒す。
「逃がしたか……魔王様……」
悪魔ガルニアが、言った事は事実なのか?
魔王様を倒した相手が誰なのか?
本当にあの強い魔王様が、倒されてしまったのか?
悪魔ガルニアが逃げ去った方向を、見て立ち尽くすクロエであった。
あの襲撃から二十日が過ぎた。
公爵夫婦、騎士、メイド騎士、メイド合わせて三十七名が無くなり、アリス騎士団長、メイド騎士二名、メイド二名の計五名が、行方不明扱いとなっていた。
屋敷に残された遺体は荼毘にふされ、アリシアの指図で、それぞれの故郷に送られた。
昨日、王城では論功行賞が行われ。
あの、他人の褌で手柄を手に入れた。
タイリン男爵家の三男ヘン・タイリンが、今回一番の功労者として、男爵に取り立てられたのだ。
『死人に口無し』と言わんばかりに、今回の被害の責任を全てシ-ドル公爵家に負わせ、男子がいなかったシ-ドル公爵家は、取り潰しが言い渡されたのだ。
そして、シ-ドル公爵家の屋敷と領地の一部が、ヘン・タイリン男爵の物となったのだ。
アリシアは気丈にも家臣達の為に、屋敷内の調度品を売り払い、給金を払う為の金策をしていた。
「姫、ヘン・タイリン男爵がおみえです」
「お通しして下さい」
家具など売り払い、何も無くなった賓客ル-ムに、ヘン・タイリン男爵が通される。
「アリシア殿、こ度は災難でありましたな。何かあれば私に言って下さい」
「ありがとうございます。男爵様」
アリシアを見るヘン・タイリン目は、嫌らしく下心いっぱいであった。
「アリシア様、男爵からの申し入れなのですが『貴方様を妃に』との事、お喜びなされませ」
ヘン・タイリン男爵に付き添う家臣が、とんでもない事を言い始める。
「いいえ、私は……」
「いまですぞ、この様な身に余る申し出は、この屋敷を出て行かなくても、良いのですぞ」
「ありがたき、お申しでなのですが……」
「もうよいは、この様な屋敷直ぐに潰してくれるわ! それが嫌なら、妃になるか、この屋敷をどこぞへ持って行くがよいわ!」
ヘン・タイリン男爵は、捨て台詞を残して家臣と共に、去っていった。
「とんでもない奴ですね!」
響は隣室で、事の一部始終を聞いていた。
「急に権力を持った者が、陥る行動だと父が言っていました……」
庭を見るアリシアの姿は、もの悲しくも美しい。
その後、アリシアは家臣を集め、渡せるだけの金銭を渡し、労いの言葉伝えたのである。
家臣たちは荷物をまとめ、故郷に帰る者、新しい主君に使える者、それぞれに屋敷を後にする。
だが、ビクトル・デッカ-元副団長以下、騎士八名、メイド二名は、今後もアリシアと行動を共にすると言って、アリシアの言う事を聞かなかった。
「姫、我らは側から離れませんぞ!」
「ですが、屋敷も、貴方達に支払う給金も、何も無いのですよ」
「かまいません、必要であれば我らが、何とか致します」
アリシアを取り囲み、ビクトル・デッカ-が代表して、アリシアを説得する。
その姿を見るアリシアの目には涙があふれ、両親を亡くして初めて感情をむき出しにして、泣き叫ぶアリシアの姿があった。
この人達は、本当にアリシアを大切に、思っているんだな。
ウン! 仕方ない、仕方ない!
「あの~、お取込み中なんですが、もしよろしければ、俺の国にみんなで来ませんか?」
響の思わぬ発言に、抱き合って泣いていた一同が、泣き顔のまま響に注目する。
「響様それは、どう言うことでしょうか? 何処かの領主様なのですか?」
ビクトル・デッカ-が、一番最初に響に尋ねてくる。
それはそうであろう。この様な少年が、皆を引き受けようと言っているのだから。
「ティス、アルン村のウルム村長に、ことの事情を説明してくれ。琴祢、建物を圧縮保存。俺達をアルン村の屋敷に転送してくれ」
独り言のように話し始める響を見て、少し不安顔の一同で会った。
「響様……何を、言っているのですか?」
アリシアも不安になったようである。
「マスター、宿舎と厩舎は後でいい?」
「いいよ」
「じゃ、いきま~す」
響は、アリシア達に近づくと、アリシア達と屋敷はその姿を消した。
その後、響は宿舎と厩舎を圧縮保存して、アルン村へ転送されて行った。
クロエは、飛び去るガルニアに追い付き、呼び止める。
「誰だ、私呼ぶのは? おお、クロエではないか。久しいのう」
悪魔ガルニアは、タバスコの影響で、よだれを垂らしながらクロエと対面する。
「これは、魔王様のお指しずかい?」
クロエは、現在の魔王の様子を知りたかった。魔王に憧れ、側近にまで上り詰めたクロエが、気にならない訳がない。
「何を、言っているんですか……ああ、そうでしたね。貴方は、異界に使わされていたんでしたね」
「魔王様は、今何処におられるのか?教えなさい!」
話が長い悪魔ガルニアに、クロエの我慢も限界が近づく。
「魔王様なら、千年前に我が主の手によって、お亡くなりになりました。貴方も……」
クロエの目が赤く輝き、右手からは黒光りが沸き起こり、悪魔ガルニアに一撃を浴びせる。
悪魔ガルニアは、クロエの攻撃で地面に叩き落されてしまう。
クロエは、ゆっくりと地上に降りると、悪魔ガルニアに向かつて歩き始める。
「お待ちなさい! ダ-クショット!」
悪魔ガルニアは、クロエに話しかけたかと思うと、いきなり『ダ-クショット』を放つ。
しかし、クロエは動じる事もなく、その攻撃を腕一本で跳ねのけてしまう。
元四天王の一人だったクロエである。
下級の悪魔ガルニア等には、負けるはずも無いのである。
「ガルニア、あなたの主の名を教えなさい。そうすれば命は、助けてあげましょう。さもないと……」
クロエが手を挙げると、空間に裂け目が現れる。
これは、響にも内緒にしている『ブラックホ-ル』すべてを吸い込む裂け目である。
「わ分かった……我が主にの……名は……」
悪魔ガルニアは、その黒い顔を引きつらせながら、一言一言を口にして行く。
ドォーン! ドォーン!
不意にクロエに向けて、火の玉が降り注ぎ、砂煙が巻き起こる。
「ガァルル!」
後方から、疾風の如く飛んで来たキメラが、悪魔ガルニアを連れ去って行くと同時に、砂煙の中から死人の群れが現れ、クロエに襲い掛かる。
「クロエ、また会いましょう!」
逃げ去る悪魔ガルニアの、遠吠えであった。
クロエは、素手で死人の頭を砕いて、全て倒す。
「逃がしたか……魔王様……」
悪魔ガルニアが、言った事は事実なのか?
魔王様を倒した相手が誰なのか?
本当にあの強い魔王様が、倒されてしまったのか?
悪魔ガルニアが逃げ去った方向を、見て立ち尽くすクロエであった。
あの襲撃から二十日が過ぎた。
公爵夫婦、騎士、メイド騎士、メイド合わせて三十七名が無くなり、アリス騎士団長、メイド騎士二名、メイド二名の計五名が、行方不明扱いとなっていた。
屋敷に残された遺体は荼毘にふされ、アリシアの指図で、それぞれの故郷に送られた。
昨日、王城では論功行賞が行われ。
あの、他人の褌で手柄を手に入れた。
タイリン男爵家の三男ヘン・タイリンが、今回一番の功労者として、男爵に取り立てられたのだ。
『死人に口無し』と言わんばかりに、今回の被害の責任を全てシ-ドル公爵家に負わせ、男子がいなかったシ-ドル公爵家は、取り潰しが言い渡されたのだ。
そして、シ-ドル公爵家の屋敷と領地の一部が、ヘン・タイリン男爵の物となったのだ。
アリシアは気丈にも家臣達の為に、屋敷内の調度品を売り払い、給金を払う為の金策をしていた。
「姫、ヘン・タイリン男爵がおみえです」
「お通しして下さい」
家具など売り払い、何も無くなった賓客ル-ムに、ヘン・タイリン男爵が通される。
「アリシア殿、こ度は災難でありましたな。何かあれば私に言って下さい」
「ありがとうございます。男爵様」
アリシアを見るヘン・タイリン目は、嫌らしく下心いっぱいであった。
「アリシア様、男爵からの申し入れなのですが『貴方様を妃に』との事、お喜びなされませ」
ヘン・タイリン男爵に付き添う家臣が、とんでもない事を言い始める。
「いいえ、私は……」
「いまですぞ、この様な身に余る申し出は、この屋敷を出て行かなくても、良いのですぞ」
「ありがたき、お申しでなのですが……」
「もうよいは、この様な屋敷直ぐに潰してくれるわ! それが嫌なら、妃になるか、この屋敷をどこぞへ持って行くがよいわ!」
ヘン・タイリン男爵は、捨て台詞を残して家臣と共に、去っていった。
「とんでもない奴ですね!」
響は隣室で、事の一部始終を聞いていた。
「急に権力を持った者が、陥る行動だと父が言っていました……」
庭を見るアリシアの姿は、もの悲しくも美しい。
その後、アリシアは家臣を集め、渡せるだけの金銭を渡し、労いの言葉伝えたのである。
家臣たちは荷物をまとめ、故郷に帰る者、新しい主君に使える者、それぞれに屋敷を後にする。
だが、ビクトル・デッカ-元副団長以下、騎士八名、メイド二名は、今後もアリシアと行動を共にすると言って、アリシアの言う事を聞かなかった。
「姫、我らは側から離れませんぞ!」
「ですが、屋敷も、貴方達に支払う給金も、何も無いのですよ」
「かまいません、必要であれば我らが、何とか致します」
アリシアを取り囲み、ビクトル・デッカ-が代表して、アリシアを説得する。
その姿を見るアリシアの目には涙があふれ、両親を亡くして初めて感情をむき出しにして、泣き叫ぶアリシアの姿があった。
この人達は、本当にアリシアを大切に、思っているんだな。
ウン! 仕方ない、仕方ない!
「あの~、お取込み中なんですが、もしよろしければ、俺の国にみんなで来ませんか?」
響の思わぬ発言に、抱き合って泣いていた一同が、泣き顔のまま響に注目する。
「響様それは、どう言うことでしょうか? 何処かの領主様なのですか?」
ビクトル・デッカ-が、一番最初に響に尋ねてくる。
それはそうであろう。この様な少年が、皆を引き受けようと言っているのだから。
「ティス、アルン村のウルム村長に、ことの事情を説明してくれ。琴祢、建物を圧縮保存。俺達をアルン村の屋敷に転送してくれ」
独り言のように話し始める響を見て、少し不安顔の一同で会った。
「響様……何を、言っているのですか?」
アリシアも不安になったようである。
「マスター、宿舎と厩舎は後でいい?」
「いいよ」
「じゃ、いきま~す」
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