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第七章・スリジャの結婚

59・ある日のアスバル*

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 ある日、アスバルは悩んでいた。
 もちろんアルジェとの結婚の事だ。

 今直ぐしたい!この瞬間にも。そう思って父に承諾を得ようと。
 そしたら┉愛人にしたらどうか?って。

 なにぃー愛人だと!?嘘だろう?あの愛しい人をそんな立場に┉無理だ。俺、伯爵辞める。
 
 そう決めてロイの所に相談に来た!!

   ──バン!!

 「ちょっとロイ!相談にのってくれ!伯爵辞めるぞ┉」

 ┉すまん。お取り込み中だったか。

 「これはスリジャ様┉失礼しました。本当にすみません┉。ロイも┉ごめんな!許してくれ。」

 衣服を整えた二人が何事もなかったようにソファに座る。

 ┉んん。改めまして。

 「俺、伯爵家を出ようと思うんだ。アルジェと結婚する為に。出ても近衛の副団長だから暮らしてはいけるだろう?贅沢はさせてやれないかも?だけど。」と、真剣にそう言う。

 「そうだな。副団長という立場も、お前の場合は実力で勝ち取ったものだ。だからその事は補償する。頑張れ!」
 
 ロイ、ありがとう!俺、そう言ってくれて┉感動だ。
 と、思っていると

 「アルジェと結婚ですか?それは嬉しい!さっきの┉伯爵辞める?その事は良くわかりませんけど、応援します!私も。」
 スリジャ様も応援して下さっている┉感動だ。

 「でもアスバル。もしかして父上と喧嘩になったのか?アルジェとの結婚の事で。」
 そのロイの言葉に俺は再び腹が立ってきて┉

 「そうなんだ!父のヤツ、アルジェを愛人にしろって言ったんだ。知っての通り┉俺の母親は愛人だった。あんな、あんな思いをアルジェにさせる?そう思ったら我慢ならなくって家を飛び出したよ。」
 そう言って怒り心頭の俺。

 それは温厚なスリジャ様も聞き捨てならなかったようで┉

 「な、なんですって!アルジェを?あの可愛いアルジェを愛人に┉そんな事、許せる訳ありませんよ。これは正式に抗議します!私。そしてグラン聖国からも抗議して貰います!」
 
 未だかつてないお怒りのスリジャ様の姿┉猛烈に感動している。
 流石だなぁ~元写し身様といえば威厳が違うんだなぁ。
 これはロイも負けるよなぁ┉なんて考えていると┉

 「そしてアルジェの父君、ギラン侯爵からも抗議してもらいますから!」とスリジャ様が鼻息荒くおっしゃった┉えっ?

 これには俺もロイも固まった┉ギラン侯爵?

 その二人の様子に不思議な顔をしているスリジャ様は、事も無げに言った。

 「あれ、知りませんでしたか?アルジェは侯爵家令息なんですよ?正式名はアルジェ・フォン・ギランです。」

 ──なんだって?侯爵家の┉俺より格上じゃねぇか!!

 「だってアルジェの母上が私の乳母ですよ?平民が王子の乳母になれる訳ないじゃないですか?でも、勘当されてるんです。私に付いて神殿に行くって言ったから┉。」
 だから責任を感じてるんです┉と落ち込むスリジャ様。

 「でもいつでも貴族籍復活可能ですよ?元々、神殿を辞して城に帰って来た時にそういう話しに。だけどアルジェったら、今回も私に付いて行くってなっちゃって┉。だから私、責任もって復活させます!」
 と急にキラキラと顔を輝かせる。

 スリジャってばそんなキラキラしちゃって可愛いな~ってロイが言ってるがそれは無視だ!!

 それなら何の問題もないじゃないか?そう思って気が抜けた。

 「だけどグラン聖国のギラン侯爵って、あのギラン商会の?あの大陸有数の商会主だよなぁ。」
 
 えっ。ギラン商会ってあの?
 ギラン商会は、この大陸を牛耳っている最大の商団で各国に支店を持っているほど。

 もしかして俺って逆玉の輿に乗った?
 ハッ、そんな事は考えるまい!と頭をぶんぶん振って、愛しのアルジェの元に。

 
 「えっ┉言ってなかったっけ?私。貴族の生まれだよ。でも関係ないかって、勘当されてるし。私とアスバルの間にそんな事、関係ないよねぇ。」
 そう言って艶めいた目でじっと見て、人差し指で俺の顎を上げ┉口づける。

 「はぁあん。ふっ┉うん!」

 俺はアルジェの衣服をあっという間に脱がし、二人共に一糸まとわぬ姿になる。

 もうこれまでに何度も抱いたがアルジェの裸体の美しさには感動する。
 艷やかで白い肌、胸にはまるで薔薇のような二つ蕾がそそり立っている。それに何と言っても┉つんと上向きの尻。

 俺はこの尻を両の手で丹念に揉みしだき、この先の官能の訪れを期待させる。
 
 ──ん┉あぁ。そこばっかりぃ~。
 
 アルジェがそう言ったらチャンス!

 深い深い口づけをしながら胸の蕾を撫で回し、つまみ上げる。
 それに甲高かんだかい声をあげるアルジェ。
 名残惜しい腔内の蹂躙じゅうりんを解き、首筋から脇腹そして蕾へと舌をわせる。
 その蕾を口に含み舌先を添わせて吸い上げ┉赤い花を咲かせる──。
 
 その刺激にビクビクと身体を跳ねさせる。
 そして恍惚の表情を浮かべるアルジェを俺が┉眺める。
 あぁ愛しい。愛しいこの人が俺でこんなに感じてくれている。その事に幸せを感じるんだ!

 俺は更なる幸せを感じたい一心でアルジェの色んなところを触ってねぶって┉突き上げる。
 こうして二人で感じ合って幸せになる。 
 
 そして愛するアルジェとだったらこの先ずっと楽しく過して行ける。
 

 ──そう思うんだ┉。
 
 
 
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