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第六章・御使いの秘密
53・神の御使いアラン
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だけど、どうしてなんだ┉私が御使いになど──。
「もしや、グラン聖国に血縁者が?それも王家に近い血筋では?」不敵な笑みを浮かべた御使い長がそう言う。
母上が┉グラン聖国出身だ。それも公爵家の。
「なるほど┉そうなのですね?それならば資格は充分かと。何故あなたが選ばれたと思いますか?誇っていいですよ、あなたは御使い長になるべく選ばれし方だから。」
──御使い長┉。
「御使い長は、他の御使いとは全く違うんですよ?その人の頭脳と行動力によって選ばれるんです。今まで何十人、何百人と選ばれてきた御使いでも、ほんの一握りです。」
でも私が?ラシア王国の王子である私が┉神殿に?それもこんな子供の身で┉。
その事に愕然としながらも、気になっている先程見た事を聞いてみる。
「さっき、女神の像の後ろで何をしていたんだ?そしてあの┉玉は一体何なんだ┉?」
それにはやっぱり見ていたのか┉と諦めたようで、事の顛末を静かに話し始めた──。
「なるほど┉そういう事なんだな。でも、あなたが言っている事が全てなのか?私には御使いの存在が意味がないものだとは思えない┉。実際、私も助けられた身だ。何か知らないことがあるような気がするが┉」
そう言って、御使い長を見ると何か思いあたる様子で考え込んでいる。
「どうせ私は今は御使い長になるつもりはないよ。ラシア王国に帰らねばならない。他国の王子だ┉。神殿側だって強制は出来ないだろう?だから┉続けてはどうだろう?御使い長を。その間に真実を探っては?」
そう言ってその場は別れた┉。
「これはこれは御使い長様。こんな所でお会いするとは。九年ぶり┉でしょうか?」
「こちらにいらっしゃる方が御使い長様なんですよ?もう私は九年前に役目を終えているんです┉完全に。」
私は┉既に元御使いなんです。
アラン王子が┉御使い長?
「私は9年前にグラン聖国に行っています。その時に。私の母はグランの出身なのです。実は┉スリジャ様に会った事があるのですよ?忘れてしまいましたか?」とスリジャ様に問う。
再びスリジャ様に合ってから、ずっと気になっていた┉。
確かに9年も前の事であるし、子供だった私も┉。
でもこの白金の髪┉普通ならばラシア王国の王族の色だと気が付くのでは?そう思うが┉。
「そ、それに┉は訳が、ある、のです┉」
と、か細い声がした!
その声の方を見ると、気を失っていたはずのアルジェが目を覚ましていた──。
「もしや、グラン聖国に血縁者が?それも王家に近い血筋では?」不敵な笑みを浮かべた御使い長がそう言う。
母上が┉グラン聖国出身だ。それも公爵家の。
「なるほど┉そうなのですね?それならば資格は充分かと。何故あなたが選ばれたと思いますか?誇っていいですよ、あなたは御使い長になるべく選ばれし方だから。」
──御使い長┉。
「御使い長は、他の御使いとは全く違うんですよ?その人の頭脳と行動力によって選ばれるんです。今まで何十人、何百人と選ばれてきた御使いでも、ほんの一握りです。」
でも私が?ラシア王国の王子である私が┉神殿に?それもこんな子供の身で┉。
その事に愕然としながらも、気になっている先程見た事を聞いてみる。
「さっき、女神の像の後ろで何をしていたんだ?そしてあの┉玉は一体何なんだ┉?」
それにはやっぱり見ていたのか┉と諦めたようで、事の顛末を静かに話し始めた──。
「なるほど┉そういう事なんだな。でも、あなたが言っている事が全てなのか?私には御使いの存在が意味がないものだとは思えない┉。実際、私も助けられた身だ。何か知らないことがあるような気がするが┉」
そう言って、御使い長を見ると何か思いあたる様子で考え込んでいる。
「どうせ私は今は御使い長になるつもりはないよ。ラシア王国に帰らねばならない。他国の王子だ┉。神殿側だって強制は出来ないだろう?だから┉続けてはどうだろう?御使い長を。その間に真実を探っては?」
そう言ってその場は別れた┉。
「これはこれは御使い長様。こんな所でお会いするとは。九年ぶり┉でしょうか?」
「こちらにいらっしゃる方が御使い長様なんですよ?もう私は九年前に役目を終えているんです┉完全に。」
私は┉既に元御使いなんです。
アラン王子が┉御使い長?
「私は9年前にグラン聖国に行っています。その時に。私の母はグランの出身なのです。実は┉スリジャ様に会った事があるのですよ?忘れてしまいましたか?」とスリジャ様に問う。
再びスリジャ様に合ってから、ずっと気になっていた┉。
確かに9年も前の事であるし、子供だった私も┉。
でもこの白金の髪┉普通ならばラシア王国の王族の色だと気が付くのでは?そう思うが┉。
「そ、それに┉は訳が、ある、のです┉」
と、か細い声がした!
その声の方を見ると、気を失っていたはずのアルジェが目を覚ましていた──。
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