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第一章・ベータ、オメガになる。
10・母の再婚
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最近、あれっ?と思うことが増えた。
もしかして母さん、ちょっと綺麗になってる?
自分の親だし、客観的に見れないけどそう思った。
その直感が当たりだったと分かったのは、それから半年後のことだった。
なんと!母さん、再婚したいって┉。
内藤さんという、昔からの喫茶店の常連さんだ。
僕は相手が内藤さんだと聞いて、やっぱりな┉って思った。
母さん、相当前から内藤さんのことが好きだったから┉。
話しはかなり前のことになるんだけど、父さんが病気になった┉僕が中学生になったばかりの頃だ。
だけど約一年、闘病して帰らぬ人に。
母さんはずっとその闘病に付き添って、その間店は当然閉めることになって┉。
父さんが亡くなって半年が過ぎ、お店を再開したら僕達は現実を思い知らされたんだ。
近くにチェーン店のコーヒーショップが出来ていて、常連さんは戻って来なかった。
保険金は僅かばかりあったけど、これから二人生活していかないといけない。
それにまだまだ僕は学生で┉。
もうアッサリと店を閉めて違う仕事を!?って母さんは悩んだ。
その時、常連さんの一人だった内藤さんが店が再開している事に気付いてくれて┉。
内藤さんは毎日来てくれて、おまけに新規のお客さんや、元いた常連さん達にも声を掛けてくれて。
それからそのおかげで今までずっと店を続けていられてる。
だから母さんも僕も、凄く恩義を感じていたんだ。
それから何年かして、僕は気付いた。
母さん、もしかして内藤さんの事好きなんじゃないか?って。
大きな会社の社長さんなのに偉ぶったところがなくって、気さくに声を掛けてくれる。
そんな人だし┉。
だけど妻帯者だ──。
他の常連さんが言うには、夫婦仲は結婚した当時から良くないらしい。だけど┉
だから母さんは、一切口に出さなかった。態度にも。
親子な僕だから分かっただけで。
だけど少し前、離婚したって聞いた。
それからどうなって、母さんと結婚ってなったのかは知らないけど、僕がそれを反対するなんてことはないよ!
ずっと┉ずっと母さんは苦労してきた。少しだけご褒美を貰ったっていいだろう?
あれから何年もの間、一途に想ってきたんだ。
僕は心の底から嬉しかった┉。
母さんにそれを伝えると、僕がもしかしたら反対するって思ってたのかな?本当に嬉しそうに┉ありがとうって。
僕は、こっちこそありがとうだよ!って言って、母さんと二人して泣きながら抱き合った。
それから僕の生活は一変したんだ。
まず当たり前だけど、内藤瑞樹になった──。
そして古いマンションから、内藤の家に移った。
あまりに今までの家と違い過ぎて、今でも正直慣れない。
でも母さんはとっても嬉しそうだし、義父さんも凄くいい人だ。
だから僕に、卒業後は自分の会社に入ったらどうか?って。
今思えばだけど、母さんとの事を知る前から受けてみたら?って言われていたんだ。
だから後でそう言ってきた事を納得したんだけど、いくら何でも図々しいんじゃないか?って┉。
義理の息子を自分の会社に入れたりしても大丈夫なんだろうか。
それに僕はオメガだ┉迷惑かけるんじゃ?
そんな事で二の足を踏んでしまっている。
だからもう少し、自分で頑張ってみようって。
そしてこの母の結婚が、意外な展開を生むことをまだ僕は知らなかった┉。
もしかして母さん、ちょっと綺麗になってる?
自分の親だし、客観的に見れないけどそう思った。
その直感が当たりだったと分かったのは、それから半年後のことだった。
なんと!母さん、再婚したいって┉。
内藤さんという、昔からの喫茶店の常連さんだ。
僕は相手が内藤さんだと聞いて、やっぱりな┉って思った。
母さん、相当前から内藤さんのことが好きだったから┉。
話しはかなり前のことになるんだけど、父さんが病気になった┉僕が中学生になったばかりの頃だ。
だけど約一年、闘病して帰らぬ人に。
母さんはずっとその闘病に付き添って、その間店は当然閉めることになって┉。
父さんが亡くなって半年が過ぎ、お店を再開したら僕達は現実を思い知らされたんだ。
近くにチェーン店のコーヒーショップが出来ていて、常連さんは戻って来なかった。
保険金は僅かばかりあったけど、これから二人生活していかないといけない。
それにまだまだ僕は学生で┉。
もうアッサリと店を閉めて違う仕事を!?って母さんは悩んだ。
その時、常連さんの一人だった内藤さんが店が再開している事に気付いてくれて┉。
内藤さんは毎日来てくれて、おまけに新規のお客さんや、元いた常連さん達にも声を掛けてくれて。
それからそのおかげで今までずっと店を続けていられてる。
だから母さんも僕も、凄く恩義を感じていたんだ。
それから何年かして、僕は気付いた。
母さん、もしかして内藤さんの事好きなんじゃないか?って。
大きな会社の社長さんなのに偉ぶったところがなくって、気さくに声を掛けてくれる。
そんな人だし┉。
だけど妻帯者だ──。
他の常連さんが言うには、夫婦仲は結婚した当時から良くないらしい。だけど┉
だから母さんは、一切口に出さなかった。態度にも。
親子な僕だから分かっただけで。
だけど少し前、離婚したって聞いた。
それからどうなって、母さんと結婚ってなったのかは知らないけど、僕がそれを反対するなんてことはないよ!
ずっと┉ずっと母さんは苦労してきた。少しだけご褒美を貰ったっていいだろう?
あれから何年もの間、一途に想ってきたんだ。
僕は心の底から嬉しかった┉。
母さんにそれを伝えると、僕がもしかしたら反対するって思ってたのかな?本当に嬉しそうに┉ありがとうって。
僕は、こっちこそありがとうだよ!って言って、母さんと二人して泣きながら抱き合った。
それから僕の生活は一変したんだ。
まず当たり前だけど、内藤瑞樹になった──。
そして古いマンションから、内藤の家に移った。
あまりに今までの家と違い過ぎて、今でも正直慣れない。
でも母さんはとっても嬉しそうだし、義父さんも凄くいい人だ。
だから僕に、卒業後は自分の会社に入ったらどうか?って。
今思えばだけど、母さんとの事を知る前から受けてみたら?って言われていたんだ。
だから後でそう言ってきた事を納得したんだけど、いくら何でも図々しいんじゃないか?って┉。
義理の息子を自分の会社に入れたりしても大丈夫なんだろうか。
それに僕はオメガだ┉迷惑かけるんじゃ?
そんな事で二の足を踏んでしまっている。
だからもう少し、自分で頑張ってみようって。
そしてこの母の結婚が、意外な展開を生むことをまだ僕は知らなかった┉。
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