俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

文字の大きさ
100 / 149
第一章

第100話 魔物の集落

しおりを挟む
 森に入った俺達は、道無き道を、クロセルとダーインスレイブで草を刈って進む。

 ……ものすげえ面倒だが、後から来るだろう増援に道を残しておくのも必要だしな。

「アンラ、なるべく低い位置で切り払うぞ」

「ん~、ほとんどの草が目の高さまであるし、鬱陶しいから飛んじゃいましょうよ~、そうかクローセならこんなところ走るの得意なんだけど……寝てるわね~」

 俺のリュックわ覗き込んで中を見ているアンラがそう言うが、クローセか、そういやお城のダンジョンで乗せてもらったな。

 まあここぞという時のためにクローセには寝ていてもらおう。
 魔物の集まりに到着したら、クローセには頑張ってもらいたいからな。

 アンラの言う通り、背の高い草や、ツルのような木に絡んだり足元を這っていて、躓きそうになるから飛んでいきたいとは思うが、やはりここは道を残すようになるべく細切れになるように剣を振るう事にする。

「ん~、振るうのは苦にならないが一本だと時間がかかりすぎるな……よし」

 俺はリュックから解体用にしたナイフを取り出し、気合を入れてみる。

「おっ、出てきたな」

 クロセルと同じように魔力の刃が伸びて、軽く振るってみると思った以上に軽く、草も問題なく切り刻めるようだ。

「良い感じだな、ちと練習がてら二本でやってみるか」

「二刀流とか言うやつね、遥か東の島国に伝わる武術だったはず……あっ! 私はダーインスレイブで草刈りに使わなくても爪なら同じことできるじゃない!」

『ふう、血を求める剣で草刈りをさせていた事にやっと気が付いたか。この先の血は全てもらい受けるつもりだったから我慢していたのだが、って待て! 私も使うのか!』

 アンラは右手にダーインスレイブ、左手は爪を伸ばして草刈りを……。

「きゃはは♪ 私も二刀流よ! さあケント、どんどん行くわよ!」

 そんな事をしながらどんどん深い森へ道を作りながら進んでいくと、小さいが池を見つけ、少し休憩することにした。

「後数キロだが、夜なのに魔物の動きがほとんどないな、その方が助かるが、なんかおかしくねえか?」

 魔物どころか動物の気配も近くにはなく、森の生き物が全部この先に集まってしまっている様にさえ感じられる。

 こういった池とかの水場にはなにかといても良いはずなんだよな。

「ん~、この微かな甘い匂い……どこかで嗅いだ気がするんだけど、どこだったかなぁ」

「甘い匂い? …………俺にはなんも匂わねえぞ? 花も咲いてねえし、果実も無さそうだが」

 鼻に集中してみるが、刈ってきた草の匂いと土の匂いがするだけだ。

 だがアンラは俺の言葉に反応して、パンと手を打つ。

「アイツかも! マンイーターって魔物で甘い匂いで誘って近付いてきたヤツを捕食しちゃうのよ」

「は? そんな奴いんのか? だがよ、魔物を食べちまうんなら放っといても良いのか?」

 魔物を集めて食べてしまうなら、冒険者の飯の種が減るのはいただけねえが、商人や、旅をする者にとっては良いことだと思える。

『マンイーターですと魔物だけでなく、人にも影響を与えますので、それははないと思いますが……』

「まあ、とりあえずは集まってる奴らを見てからだな。こんだけ集まってるんだからよ、集めている奴はいるって思っておけば良いだろ」

 警戒はしながらだが、小さな焚き火で軽くパンと焼いて、以前に焼いて、クロセルに収納してもらった腸詰めを食べた後、池を離れてまた草をかき分けながら進み、森が無くなり『ゲギャグギャ』『グボァグガ』など、魔物の声が聞こえてきた。

 森を抜けた所は崖になっているのか、地面が途切れている。

「声は……崖の下か? そっと近付いてみるぞ」

 アンラを見ながら小さな声でそう言うと、頷き返してくれる。

 ここからは切り開かずに、そっと草をかき分け、地面が途切れているところまで進み、腹這いになって崖を二人同時に覗き込んだ。

「――おお!はりゃ

 眼下に見えたのは、おびただしい数の魔物で、切り立った崖下の木が生えていないお城の庭ほどもある空間だった。

 色んな種類の魔物達はひしめき合い、普段は狩り狩られる間柄の魔物が隣り合っているのが不思議で仕方がない。

 さらにはこんな山奥なのに、屋根が崩れ落ちた石造りの建物や、全体が崩れかけた木の建物がポツポツと見てとれた。

(集落があった場所みたい、昔は村でもあったのかもしれないわね、あの石造りはケントが住んでいた教会みたいじゃない?)

 俺は魔物達から目は離さず、念話を送ってきて、こちらを見ているようなアンラの視線を感じながら頷く。

 上から見た感じでは、教会思われる石造りの建物の間取りが、うちの教会とまったく同じなことが分かり、ここが昔は村だったことと想像できた。

 マジかよ、こんなところに村があるなんて聞いたこともねえぞ……どこかへ続く道も……いや、あそこからか。

 良く見ると、森に続き、馬車が通れそうな幅の木が生えていない道のようなものが見える。

(うんうん、何かの都合で村を捨てたのでしょうね~、あっ、オークの上位種までいるね、珍しいオーガなんかもいるし……それにあれって)

 アンラの言う通りオーク、オーガ、ゴブリン、ウルフ系、コボルドなんかもいるし、見たことも聞いたこともないような魔物までいやがる。

『ざっと千匹と言ったところでしょうか、それとこの魔物を集めているのはあれのようですね』

 クロセルに言われるでもなく分かってはいたが、村の中心、広場があったと思われる場所には頑丈そうな鉄製のおりにかこまれた祭壇のようなものがあり、その祭壇に横たわる人影と、黒いローブを着た五人が杖を持ち立っているのが見えた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...