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第一章
第99話 予兆
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「ん~、おっ、出てきたようだ、ひい、ふう……五匹、予想通りだな」
下草をかき分け、森から出てきたのは五匹のゴブリンだ。
顔を前に突き出し、鼻をヒクヒクさせて獲物を探しているようだが、目線の先に馬車や焚き火があるのを見つけたからか、ニヤリと笑ったように見えた。
「前の魔法投げるやつで倒しちゃう? それともダーインスレイブのおやつ?」
『腹の足しにもならないが構わんのか? ケント様の魔法も拝見してみたいのだが』
「そうだな、今回はクロセルとダーインスレイブでいこう。兄ちゃん達も集まりだしたから、こっちに来る前にやっちまうか。ダーインスレイブ、二匹はやって良いぞ、俺も二匹もらうからよ、残りは一緒で良いんじゃねえか?」
どっちにしても、ダーインスレイブ振るうのはアンラだしな。
「そだね~、じゃあ私は右側の二匹行くよ~」
「ああ、じゃあ行くか」
俺達は立ち上がり、小川まで数歩の助走をして四メートルほどの小川を飛び越えゴブリンに向かって加速して走る。
それに気付いたゴブリンは『ゲギャギャ』『グガギャ』と歓喜しているように聴こえる声をあげ、俺達に向かって一斉に突進してきた。
右側を並走するアンラは背負ったダーインスレイブを抜き、あくびをしている……。
「くくっ、油断しすぎて怪我すんじゃねえぞアンラ」
「ふぁぁ~い、よいしょっと!」
俺もクロセルを抜き、アンラと同時に左の二匹に向かって横薙に振り切る。
ザシュザシュ!と、俺は気合を込めて魔力の刃を伸ばしたクロセルで、アンラの方はダーインスレイブが自ら伸びて長くなり、左右にいたゴブリン達の首が飛んだ。
残った一匹はまだ仲間が倒されたことに気付いていないのか、手に持った棒を振り上げ『グギャァ!』と俺に振り下ろしてきたが、半歩横にズレ、すり抜けながらアンラと共に俺が首を、アンラが腹を駆け抜けながら切り裂いた。
クロセルが倒した瞬間に収納したため、ほぼ地面にはゴブリンの血を撒き散らすこともなく、早朝の襲撃が終わらせた。
「やっぱり余裕だったな、ダーインスレイブは血を一滴も漏らさないし、すげえよ、これくらいなら匂いで集まることもないだろうな」
「そう言えば、ダーインスレイブを使ってる時はほとんど血は見たこと無かったね~」
『うむ、アンラは肉を求めていたのでな、血抜きは必要だから残さない用に気を遣っていたからだ』
なるほどなと思いながら一応後続がないか気配を広範囲で探っておく。
リチウム方面にはほぼいないようだが、ランタン方面、俺達がこれから討伐依頼に向かう方面がヤバい、大量に密集した気配が感じられたからだ。
「やべえな、クロセルも分かっか? この方角だ」
クロセルで、俺が気配を感じた方角を指してみる。
『っ! これは――村と言うには規模が大きいようです。今回街道に出てきているのは、そこから漏れ出たか、そこに集まる魔物がそこに行く過程で発見されているのかも知れませんね』
『そのようですね、クロセル様のいう通り、今回のゴブリンですがはぐれただけと見た方が良いと推測できます』
「そうなんか、んじゃそこをぶっ潰せば依頼完了なんだな……依頼主がランタンだからよ、ちと気乗りしなくなったが、あんなのが動き出したらスタンピードだ、やるしかねえな」
クロセルを背中に戻し、アンラと共に夜営地に戻り、警戒してもらった冒険者の兄ちゃん達のところに戻る。
「あっという間だったな、お疲れさん」
「おう、警戒だけさせて騒がせちまったが、この後の襲撃はなさそうだ」
そう言い頷いてやると、兄ちゃん達は安堵の表情を見せた。
「だがな、この先、ランタン方面に魔物が集まる集落の気配を見つけたからよ、この方角だが、一応リチウムの冒険者ギルドに報告も頼めるか?」
「な、なんだと! で、では最近この峠で増えた魔物の本体が本当にあったという事か」
「リーダー、商人のおっちゃんに頼んで早めの出発をしてもらおう。少しでも早くギルドに報告をして人員を集めねえと」
「おう、俺達は一足先に行ってみるからよ、確か地図だと泉がある小さな夜営地から森に入るつもりでいる。そっちには盗賊と一緒に頼んでばっかだが、その事も冒険者ギルドへの報告よろしくな」
「「おう!」」
バタバタと動き出した兄ちゃん達を見て、俺達も出発の準備を済ませ、一足先に峠を登り始めた。
パンに腸詰めを焼いて挟んだ物を噛りながら峠道を速度は出せないが上っていく。
昼前には中間地点を過ぎ、頂上との間、気配が集まる所に一番近い泉がある場所で馬車を止める。
ここなら数台分の馬車を街道から外しておけるくらいの広場があり、馬が水を飲むための泉が湧いている。
「よ、よし、アンラここから魔物が集まっている場所までは歩きで森の中を行くぞ」
「う、うん、そうだね、がんばろー」
ここに到着するまでアンラは俺の膝を枕にして御者台で寝ころがり、ずっと俺の事を見上げてきていたから、到着して頭を上げられると、寂しいと思ってしまったが、ここからは緊張感を持っておいた方が良いに決まってる。
パンと頬を叩いて気合を入れ、泉の近くに馬車を止め、馬の世話をした後、俺達は森に足を踏み入れた。
下草をかき分け、森から出てきたのは五匹のゴブリンだ。
顔を前に突き出し、鼻をヒクヒクさせて獲物を探しているようだが、目線の先に馬車や焚き火があるのを見つけたからか、ニヤリと笑ったように見えた。
「前の魔法投げるやつで倒しちゃう? それともダーインスレイブのおやつ?」
『腹の足しにもならないが構わんのか? ケント様の魔法も拝見してみたいのだが』
「そうだな、今回はクロセルとダーインスレイブでいこう。兄ちゃん達も集まりだしたから、こっちに来る前にやっちまうか。ダーインスレイブ、二匹はやって良いぞ、俺も二匹もらうからよ、残りは一緒で良いんじゃねえか?」
どっちにしても、ダーインスレイブ振るうのはアンラだしな。
「そだね~、じゃあ私は右側の二匹行くよ~」
「ああ、じゃあ行くか」
俺達は立ち上がり、小川まで数歩の助走をして四メートルほどの小川を飛び越えゴブリンに向かって加速して走る。
それに気付いたゴブリンは『ゲギャギャ』『グガギャ』と歓喜しているように聴こえる声をあげ、俺達に向かって一斉に突進してきた。
右側を並走するアンラは背負ったダーインスレイブを抜き、あくびをしている……。
「くくっ、油断しすぎて怪我すんじゃねえぞアンラ」
「ふぁぁ~い、よいしょっと!」
俺もクロセルを抜き、アンラと同時に左の二匹に向かって横薙に振り切る。
ザシュザシュ!と、俺は気合を込めて魔力の刃を伸ばしたクロセルで、アンラの方はダーインスレイブが自ら伸びて長くなり、左右にいたゴブリン達の首が飛んだ。
残った一匹はまだ仲間が倒されたことに気付いていないのか、手に持った棒を振り上げ『グギャァ!』と俺に振り下ろしてきたが、半歩横にズレ、すり抜けながらアンラと共に俺が首を、アンラが腹を駆け抜けながら切り裂いた。
クロセルが倒した瞬間に収納したため、ほぼ地面にはゴブリンの血を撒き散らすこともなく、早朝の襲撃が終わらせた。
「やっぱり余裕だったな、ダーインスレイブは血を一滴も漏らさないし、すげえよ、これくらいなら匂いで集まることもないだろうな」
「そう言えば、ダーインスレイブを使ってる時はほとんど血は見たこと無かったね~」
『うむ、アンラは肉を求めていたのでな、血抜きは必要だから残さない用に気を遣っていたからだ』
なるほどなと思いながら一応後続がないか気配を広範囲で探っておく。
リチウム方面にはほぼいないようだが、ランタン方面、俺達がこれから討伐依頼に向かう方面がヤバい、大量に密集した気配が感じられたからだ。
「やべえな、クロセルも分かっか? この方角だ」
クロセルで、俺が気配を感じた方角を指してみる。
『っ! これは――村と言うには規模が大きいようです。今回街道に出てきているのは、そこから漏れ出たか、そこに集まる魔物がそこに行く過程で発見されているのかも知れませんね』
『そのようですね、クロセル様のいう通り、今回のゴブリンですがはぐれただけと見た方が良いと推測できます』
「そうなんか、んじゃそこをぶっ潰せば依頼完了なんだな……依頼主がランタンだからよ、ちと気乗りしなくなったが、あんなのが動き出したらスタンピードだ、やるしかねえな」
クロセルを背中に戻し、アンラと共に夜営地に戻り、警戒してもらった冒険者の兄ちゃん達のところに戻る。
「あっという間だったな、お疲れさん」
「おう、警戒だけさせて騒がせちまったが、この後の襲撃はなさそうだ」
そう言い頷いてやると、兄ちゃん達は安堵の表情を見せた。
「だがな、この先、ランタン方面に魔物が集まる集落の気配を見つけたからよ、この方角だが、一応リチウムの冒険者ギルドに報告も頼めるか?」
「な、なんだと! で、では最近この峠で増えた魔物の本体が本当にあったという事か」
「リーダー、商人のおっちゃんに頼んで早めの出発をしてもらおう。少しでも早くギルドに報告をして人員を集めねえと」
「おう、俺達は一足先に行ってみるからよ、確か地図だと泉がある小さな夜営地から森に入るつもりでいる。そっちには盗賊と一緒に頼んでばっかだが、その事も冒険者ギルドへの報告よろしくな」
「「おう!」」
バタバタと動き出した兄ちゃん達を見て、俺達も出発の準備を済ませ、一足先に峠を登り始めた。
パンに腸詰めを焼いて挟んだ物を噛りながら峠道を速度は出せないが上っていく。
昼前には中間地点を過ぎ、頂上との間、気配が集まる所に一番近い泉がある場所で馬車を止める。
ここなら数台分の馬車を街道から外しておけるくらいの広場があり、馬が水を飲むための泉が湧いている。
「よ、よし、アンラここから魔物が集まっている場所までは歩きで森の中を行くぞ」
「う、うん、そうだね、がんばろー」
ここに到着するまでアンラは俺の膝を枕にして御者台で寝ころがり、ずっと俺の事を見上げてきていたから、到着して頭を上げられると、寂しいと思ってしまったが、ここからは緊張感を持っておいた方が良いに決まってる。
パンと頬を叩いて気合を入れ、泉の近くに馬車を止め、馬の世話をした後、俺達は森に足を踏み入れた。
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