【R-18】『対魔のくノ一・ナツキ』~人間、忍者、魔物から犯され、セックス依存になるまで堕ちる少女~

文々奈

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第3章 淫武御前トーナメントの章

62話 翔子完全敗北♥ 兄を倒すつもりでの淫術が、兄への奉仕へと変わり。兄に堕ちた身体を、兄の目の前で堕とされる。

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 62話 翔子完全敗北♥ 兄を倒すつもりでの淫術が、兄への奉仕へと変わり。兄に堕ちた身体を、兄の目の前で堕とされる。

 身体を武器に――。
 心を刀匠に打たれた鉄に――。それが出来てこそ真のくノ一。
 なーんて思ってもくノ一の自覚は無いのよねぇ……。
 淫魔でも、ましてやくノ一でもない。
 少なくとも翔子にはその自覚は無かった。
 淫魔を孕ませる兄・龍司の命を狙うのに、一番都合が良かったのがくノ一だった。
 それが対魔忍の由来。

 ――対魔忍を名乗るようになったことも成り行きだった。
 全ては兄・龍司を消すための成り行き。
 とてもとてもナツキちゃんに胸を張れるような立派なくノ一じゃない。
 むしろ、くノ一としての心構えに関しては、彼女のほうがよっぽどくノ一らしい。
 
 サーッとシャワー室の視界が湯気で覆われるくらいに熱々のシャワーを浴び終えると、翔子はバスタオルをターバンにして、ベッドへと向かう。

 樽男先生の、お気に入りのホテル。
 先生が一度ナツキちゃんに殺されたホテル。
 そして先生がナツキちゃんを狂わされた部屋。
 そして、今夜、アタシも狂わされるであろうベッド。

(獣のように理性の無い男のことだから、シャワーを浴びている間に到着していると思ったけど……)
 
 時計を見ると待ち合わせの時間まで、まだ30分近くあった。
 たったの30分。しかし、凄く長く感じる。
 まるで逢瀬を心待ちにしていたように。

 ――二日前、翔子は肉分裂によって作られた樽男達に何度も逝かされた。
 それは、天国へと逝かされてしまうのでは無いかと思うほどの快楽で、絶頂の余韻を味わう余裕すらないほど絶頂を上塗りされ続けた。
 しかし。
 目覚めて、鉄格子の中での生活を余儀なくされてから、翔子は樽男に直接逝かせてもらえていなかった。そのせいで、毎晩毎晩自慰に耽っていたのだ。

 200人に犯された、とはいってもはっきり覚えているのは、最初の10人くらいまで。10人で限界を迎えたにもかかわらず、翔子は樽男の分裂体に犯され続けたのだ。

(思い出したら…………、またっ……)

 極小のローターを胎内に仕込まれているように常に疼いて、シャワーを浴びたばかりの秘孔がヒクヒク震えた。
 ボォオオーー……ンッ……、と低く不明瞭な音が身体の中で響いている気がして、愛液が滲み始める。 
 じゅくじゅくとまるで毒でも盛られたように疼き、とろーっ……、と膿のような愛液が漏れた。内ももをもじもじさせただけでねちゃ……ねちゃ……、と音が鳴るくらい太ももまで溢れていた。

 あれだけ狂わせておいて、あれから一度も弄られていない……。
 もう一度時計を見て、待ち合わせまで10分あるのを確認すると、翔子は日課となりつつある自慰を始めるのだった。

 *****

「あっ、あ、あっはぁんっ♥」

 いつ樽男が来てもいいように、翔子は布団に潜って粘着く愛液を指先に絡めていた。
 毎夜と同じように愛液で陰唇を掻き鳴らす。樽男に犯されてから始まった疼きを解消させる。

(あっ、はぁ……また……)
 
 しかし自慰で思い描く行為は、どうしたわけか樽男からの輪姦ではなかった。
 恥部を弄り始めると、翔子は過去の汚辱の記憶を蘇らせてしまうのだ。
 それは、400年以上も昔、囚われの身に陥った時の陵辱の記憶。
 龍司に犯された時の汚辱を思い描いてしまうのだ。

 200人の樽男による輪姦が、その時と変わらぬ快楽だったからだろうか。
 それなら合点がいく。
 龍司を思って手淫なんて……。
 生き続けてきた理由を自ら裏切るような自慰は、ここ最近の自慰を除けばこれまでしたことが無かった。

「んっ♥ あ、はぁ♥ あっ♥」

 龍司の残骸を消すために生きてきた。
 なのに、その龍司からの指使いを真似ての自慰で感じている。
 こんなことあって良い筈がない。
 思っても、指が翔子の意思から離れてしまったように、ピンク色の性器の上を蟻の行列のように這い回る。
 まるで他人龍司の指のように、次の触れ合いの予測が出来ない運指をする指が、クリトリスを摘まんで捻り、ビリンッビリンッと責め立ててくる。

「んあっ! んはぁ♥ あっ、あ、あんっ♥」

 気持ちの良いところを焦らして、絶頂の手前で止み、欲しいと思わせるように乱れさせてくる。逝きそうにさせておいて逝かせてくれない。

 翔子の自慰はまるでパントマイムのようだった。
 1人でしているにもかかわらず、相手の姿が浮かび上がってくる。
 一流のボクサーのシャドウボクシングのように、対戦相手の姿が傍目にも浮かび上がる。しかし、それは決して目の錯覚では無かった。

「どーだー? パシリにしてきた奴樽男にやられた気分は」

 ――え?

「良いように使ってきた男にやられた気分はどぉよ?」
 
 目を瞑って快楽を受け入れている中、唐突に龍司の声が聞こえ、翔子は目を開く。
 術、催眠、薬、を真っ先に疑った。
 だが、翔子が手を伸ばせば届く距離に、確かにその男龍司はいたのだ。

「ど、どういうことっ……、龍司っ……」

「金田樽男から小さな分裂を仕込まれたのは分かってただろう? 腕によ。……まさか気付いてなかったのか?」
 
 手の平を忍び見て、さっきまであった違和感、――自分の腕のようでいて、まるで他人の腕のような違和感が拭えていることに気付いた。
 
「……どういうこと……。……まさか、乗り移って、…………いたの……?」

「あぁそうだ」
 
「ほんとっ……悪趣味ねっ」

 嫌みったらしく返したが、頭を総動員させて無理やり答えをひねり出したに過ぎなかった。言い返せたのが不思議なくらいに、どういった原理かさえ分からなかった。
 
「――しっかし元人間の淫魔は言うこと聞かねぇな。平気で牙剥きやがる。つかえねぇ。だーが、金田樽男に乗り移れなくても、金田樽男が作った分身には乗り移れるな」

 ――樽男の分身に乗り移った……。
 翔子が睨んだとおり、龍司の使った術は、古賀茂と同様の能力だった。
 ……本当に淫魔って何でもありね。
 
「腕も、指も、バッチリ動くな」

 手首を捻り、手先の動きを確認しながら龍司が呟いている。
 龍司は昔から、歪んだ好奇心を持っていた。
 特異な力を持った翔子の一族が滅んだ理由も、龍司の好奇心からだ。

 翔子が持つ不死鳥の能力を、不特定多数に生み伝えられるのかどうかを試したかった。それだけが理由だった。
 両親を殺した理由さえ、好奇心でしか無かった。

 そんな男とも、今日でお別れ。

「突然現れて驚いたけど、その様子だと、ナツキちゃんあたりに殺されかけて逃げ出してきたんでしょ? 空蝉みたいな術で、慌てて樽男の分身に逃げ込んだんじゃないの?」

 最後に会った時より、龍司の力がガクンと落ちている。ただでさえエリナにやられて瀕死だった龍司の力は、淫魔と気付けないほど微弱な淫気しか発していなかった。

 古賀茂が持っていた能力、種を植え込んだ者へと本体を移動する能力は、逃げの能力でしかない。
 どこかから慌てて逃げて、樽男の分裂体に本体を移動したのが伺える。
 
「エリナもナツキも良い味してるわ。まだ食い切ってしまうにはもったいねぇなぁ……」

 ――逃げてきたくせによく言うわ。
 呆れを思いながら、残り気絶回数が1と光っている腕輪を確認する。

「でも良かった。決着は時間切れじゃなくて、やっぱりアタシが着けたかったのよねぇ。アタシ自ら、――この手でね!」

「くノ一ってやつはどうにもプライドが高ぇな。堕とし甲斐があっていいんだけどよ!」
 
 樽男から散々犯されはしたものの、翔子はその間2回しか気絶していない。
 対して龍司はエリナによって4度気絶させられている。
 1度でも気絶させられたなら翔子の勝利が確定するのだ。
 ――絶対負けない。
 なにより、龍司は樽男の分裂体に逃げ込んだヤドカリ状態。負ける筈が無い。
 そう思っていた。が、しかし――。

「っあ♥ あ、あ、あ、だ、だめっ、んぅっ!?」

 しかし翔子は一方的に嬲られていた。

「35回目の絶頂だ。まーだ気絶しねぇか」

 腕だけだと思っていた樽男による侵食が、膣の中にまで及んでいたのだ。
 小豆大の肉片に、超振動されてしまっていた。
 膣の中腹でヴィーーーーンンッ! と爪先から頭のてっぺんまで痺れるほどの震えを起こされて、視界まで小刻みに揺らされた。
 当然ながら膣道はむりやりに女の機能を活性化されて、だらだらとフルーツ缶を満たす果汁のような粘着く愛液を垂れ流しにさせられていた。
 その涎垂れ流しの膣口に、キスをされる。

「うっ、う゛!?」

 また達してしまう。
 どんどん絶頂への周期も短くなっている。
 にもかかわらず、快感は強くなっている。

 突然暴れ出した肉感小型ローターに驚いて四つに崩れた中で、龍司からの責めが始まった。そのせいで膣口を無防備極まりなく晒したまま。そこへと吐息が近付いてくるだけで……、

「んっう゛ッ!?」

 とうとうそれだけでも達してしまえるほどに敏感になっていた。
 だからといって、体勢を変える余裕はない。
 膣肉を締めて、超音波バイブを快感の鈍いところで受け止めて耐えているのが現状だった。刺激の強いところに移動されたら逝き狂ってもおかしくない。
 感覚鈍るくらいに膣道が痺れ上がっているのが現状なのだ。

「んぐっく……、ひ、卑怯よっ……、こ、こんなのっ……」

「勝負に卑怯もクソもあるのかぁあ? 裸になって男をだまし討ちするような奴がよぉおおお!」

「だ、だまりなさっ――!?」

 いつの間にやら目の前に回っていた龍司が逸物を眼前で反り返らせてきて、翔子は声を詰まらせてしまう。
 初めて目の当たりにした兄のモノだった。

 女子に淫魔を孕ませられる力を持っている。
 しかし、龍司の肉棒は淫魔のように禍々しくはなく、人間と同じ形をしていた。
 淫魔特有の、生理的に嫌悪する毒々しい色や形ではなかった。
 一般男性よりは逞しいものの、壊される心配のないカリ首に、子宮に届くか届かないかの際どい長さ。臭いも嫌味がなく、味もビリビリ刺さるような嫌な刺激を与えてこない。

「節操なしに咥えてやがる」

「んっ、ん、ん、んふぅ、んぅ!? ……っ、き、、き、きっ、気絶させるためよっ!」

「そうかそうか、ブラコンが治ってねぇと思ったからよぉ」

 いつ咥えたのか分からない。まるで時間が飛んでしまったような感覚。
 吐き出しはしたものの、栓を失ったように口元が緩々に緩んで、ベッドシーツの上に涎の水たまりを作ってしまう。
 人間と変わらない肉棒と侮っていたけど、人間から淫魔になった樽男先生に狂わされたばかり。
 侮ってはいけなかった。
 むしろ、危機を感じられないせいで、身体がすんなりと受け入れてしまう。

「はぁ……っ………………はぁ……♥」

 時の流れを忘れるほどに夢中になってしまうようなフェラチオ。
 続けたら逝かせるよりも早く堕ちてしまう。
 口では無く、膣の中に欲しくて仕方なくなってしまうのは明白だった。
 そんな中、急かすように言われた。

「気絶させるんじゃなかったのか? おら、手伝ってやるから口開けろや。精子出しやすいように手伝ってやるからよ」

 女を惨めにさせて被虐心を煽るひと言に、ゾクッ、と背筋が凍えて震えた。
 唇を微かに開いただけで、惨めな気持ちがさらに強まり、涎が滴り落ちるとさらに惨めな気持ちが膨れ上がって、膣の入り口から子宮の裏側にかけてゾワゾワと落ち着かない疼きが生まれた。

「良く出来ました」

 ズププププッ、と、プリッとした亀頭の出っぱりが硬口蓋を撫でながら進んできた。

「んっ、う♥ んっう゛、んぅ!?」

 エラの張ったカリが硬口蓋を擽りながら抜けていって、甘えた鼻息を漏らしてしまう。口の中がむず痒く、それでいて倒すべき兄のモノを迎え入れている背徳感が興奮を増幅させている。
 そんな興奮してはいけない男に興奮している背徳感が、さらなる興奮を呼び覚ましていく。

「んっ、うっぢゅ、……んっはむっじゅっ……んちゅぢゅ、んっ」

 そして兄の興奮も、肉肌からひしひしと伝わってくる。
 熱々に口の中を熱してきて、その淫熱に頬を真っ赤に染められる。
 その淫熱は毒のように脳へと伝わってきて、頭をぼーっとぼやかしてくる。
 もともと立派だった肉の塊がビンッ、と張りを強めた。口の中を撫でていた愛撫が、今では擦ってくるようなモノへと変わっている。

 ぢゅぷぅ……、ぢゅぷぅ……と口内を撹拌してきて広がる味は、尿臭よりも精臭のほうが遥かに色濃くなっていた。
 兄の興奮が伝わってくる。味として、形としてはっきりと伝わってくる。
 アタシ自分よりも興奮しているんじゃ無いのかと思うくらいに伝わってくる。
 人間なら挿入を我慢できないくらいに兄の肉棒は膨張していた。

「んぢゅ゛んっ、ぅんじゅりゅ、じゅぷっれろっ、んっはぁはぁ……んぢゅっ」

 今にも逝ってしまいそうな、絶頂欲して震える肉棒。亀頭の傘に鋭利に尖らせた舌を差し込んでぢょりっ、と舐めて、絶頂までの脈動を早めさせる。
 射精を目前にしたところで根元へと滑らせて刺激を弱める。

 舌も柔らかいものへと変化させてそのまま玉袋へと滑らせ、満遍なく唾液を塗り込みチュルルルッ、と垂らしたばかりの唾液を吸いあげて口の中へと戻し、ゴクンッ、と喉を鳴らした。

「んふっ……」
 
 サキュバスの如き妖艶な口淫。男を手玉にとる妙技。敏感地帯と鈍感地帯を絶妙なバランスで綱渡りする軟体舌は、一見すれば男を翻弄しているようにも見える。
 しかし、余裕が無いのはフェラチオで翻弄しているように見える翔子なのだ。

 射精させるかさせないか、――その主導権は翔子にある。
 しかし翔子は龍司を逝かせられないのだ。

 焦らしに焦らして、射精しようものなら卒倒してしまうまで焦らす、そんな思惑さえあった。
 龍司が泣きついて懇願するまで追い詰めようと、口の中で転がし続けた。
 しかし、成人男性なら射精一回分になる我慢汁を口一杯に溜め込んだ頃には、射精させてしまうことに恐怖を覚えてしまっていた。

 ――今気絶させてしまったら、この疼きはどうなるの? 

 そんな不安を覚えてしまったのだ。
 それからずっと絶頂付近を彷徨わせ続けていたのだ。
 ほったらかしにされるであろう疼きへの不安は強まり続けている。味から触感まで味わい過ぎて、口では無く、性器で味わう想像が生々しく想像出来てしまう。
 責めが止んだままの恥肉はぐにゅぐにゅと蠢いて、揺れ惑いなから粘着く愛液を搾り出していた。

(策にっ…………溺れたわっ……)

「どうした? もうおしまいか?」

 平然とした声が頭上から降ってくる。
 肉棒はいつ暴発してもおかしくない痙攣を繰り返している。にもかかわらず、余裕を通り超えて退屈を混じらせた龍司の声に、ここでやっと、策に溺れたなんて程度の小さい話では無かったと気付いた。

 龍司から完全に遊ばれていたと。

「どうした? バキュームフェラ一発で逝かせられるぞ? それでくノ一チームの勝利だ。このために生きてきたんだろ?」

 戦意を奮い立たせるひと言にハッ、と目が開いた。
 ギッ、と目蓋に力を込めて見上げ睨む。
 いや、睨もうとしたに過ぎなかった。

 見上げて、龍司を視界に収めた瞳から、ボロボロと涙が流れ落ちた。
 この涙には、あと一歩で勝てる状況まで追い詰めても龍司を倒せない、400年戦ってきてもこの男には勝てなかった。
 さまざまに交錯した思いが含まれていた。
 身も心も龍司に堕ちてしまっている。

「う、ぅ……あ、ぁあ……あ……」

 なんのために生きてきたのか、その目的を自分の意思で捨ててしまった。
 龍司への肉欲によって消してしまったのだ。
 その半生のほとんどを占める使命感が消え、大きくぽかりと空いた穴に肉欲が押し寄せ、そして埋め尽くした。

「お、犯してっ……こ、この疼きっ、どうにかしてっ…………」

 なまじ実力がある分、どう足掻いても勝てないと悟ってしまった翔子。
 今にも破裂しそうな肉棒を反り返らせる龍司に近親相姦をった。

「だそうだ。分かっただろう? オレ様には勝てねぇって。――これに懲りたらもう逆らおうなんて考えるなよ。金田樽男」

「…………え? …………金、……田……樽男…………?」

 さっきまでとは明らかに違う、高圧的な口調だった。そして視線もなぜか翔子を貫通してその背後に向けられていた。
 それを違和感として受け止めるまで、もの凄いタイムラグがあった気がする。
 時間の流れが鈍くなってしまったように。
 その重たい時間の流れの中で、翔子は重たい身体を捻って振り返った。
 ベッドの隅には存在さえ忘れていた金田樽男が立っていた。

「はぁ。肉分裂も看破されて、服部を一時間もせずに堕としてしまうなんてねぇ。ここまで格の違いを見せ付けられたら逆らう気など失せてしまうよ。――なにより条件が良い」

 ライオンが獲物へと這い寄るように、4足歩行でベッドに登ってきた樽男が、翔子の手首を掴みながらに言った。
 新しい主人とは目を合わせないまま、獲物である翔子を凝視したまま、ベッドに背中を沈め込むように押し付けてくる。

「悪口言ってたわよね!? こ、このっ、ゴキブリ男っうァア゛!?」

 節操を知らない男を罵り切れないまま、怒張が一気に最奥まで貫いた。
 それだけで目縁が血を吹きそうなくらいに見開かれ、顎が外れんばかりに大口が開ききって、獣の断末魔のような呻きが漏れた。

「は、は、ひぃ、ひぃ…………ぃ、お、おに、にいぃさまぁ、や、やめっさ、あアァアアアンッ!」

 入り口から子宮までを筒状に拡張させた肉棒に泣き言を漏らす中、ゴチュン、ゴチュン、と膣壁を圧し伸ばすようなピストンが開始される。

「あぁあっ! いひゃっ!? あ、ひっ!?」

「たまらないまんこだねぇ! 穴が空いてるとは思えないくらいに締め付けてくるよ!」

 ごちゅごぢゅ、ごぢゅん、ごぢゅぼぢゅ!

「あぁっ! だ、だめっお、おまんこだめっ! おにいさまっ、た、たすけでっ、だ、だめっ、い、いぐ、いぐっ、、、お、お兄様っみ、見ないでぇエエエ――――ンアァアアアアアア!!」

 自慰でも中を弄らず、フェラチオに夢中になっているあいだも疼き続けていた膣内。
 あまりにむず痒く、毟りたくなるほど疼いていた肉道での絶頂に、いくら嫌がっても快楽の極みが襲ってくる。

「んおぉ…………おご!? い、いやぁ、いっア、アァアッ! アァ゛アアア゛ング!!?」

 絶頂の直前まで嫌悪でしかなかったからこそ、その絶頂はあまりにも天高く、極楽とさえ思えてしまった。
 それほどまでの浮遊感に包まれる裸体をベッドに押し潰すようにピストンする脂肪の塊男にプシュッ! プシュッ! プシュプシュ! とまるで振りまくったスパークリングワインが散るかの勢いで潮を撒き散らされていた。

 あひぃ……あひぃやぁ……、と意味のなさない声を漏らしている中、樽男に舌を巻きつけられながら何度も何度もピストンが繰り返される。

「ンオッ!? おひぅ、アァア゛ッ! だ、ダメッこ、、これ以上はおちんぽ止めでぇええっ! おぢんぼだめぇええ!! んひ゛ぃ゛!?」

「ギャァハハハハハハハハッ!!!」

 感情を最愛へと変えられた兄に哄笑されながら何度も何度も逝かされ、狂わされ、そして精液を注ぎこまれた。
 尿と愛液と精液で、ホテルの空気がジメジメと排泄液に汚染されても、いくら涙を散らして喚いても樽男からの陵辱は終わらなかったのであった。
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