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第3章 淫武御前トーナメントの章
3話 予選ブロック開始
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3話 予選ブロック開始
――前夜祭翌日。
予選ブロック第一回戦の開始時刻まで、残り10分と迫っている。
にもかかわらず、ナツキはリングを挟んで並んだ、同じ顔をした3人組との戦いをイメージ出来ずにいた。
イメージしようとするも、昨日のエキシビションで対戦相手の女淫魔を視線だけで壊したコタロー、そして対戦相手を原理も分からないカウンターで破壊した葉月との戦いをイメージしてしまう。
「決勝トーナメントで会えますかしら?」
初めて聞いた母親の声。
ナツキは返事すら出来なかった。
その隣に立っていた苛立っていたおじちゃんにも、嫌味の1つも吐けなかった。
長年一緒に暮らし続けていたのに、まるで別人に見えた。
そして、幾らイメージを繰り返しても、2人には一度として勝てていない。
「ナツキー、……ナツキ! ねぇ、大丈夫ー?」
「ずっと上の空ね。仕方ないわ。エリナさん、昨日立てた作戦のまま行くわよ」
「はいはーい」
*****
「…………え!?」
エリナに手首を掴まれ、コートに引かれていたナツキは、驚きに声を張った。
気付けば、グラウンドと大差ない広さの石畳の上に立たされていた。
慌てて首を左右に捻る。
リングバーの代わりといわんばかりの観客で作られた人垣に囲まれていた。それも、ワーーーーーーッ、と耳を劈くノイズを四方八方から吐き出している。
なに……これ……。
目の前には同じ顔をした3人の男。
隔てるように、囚人服に似た縞模様のシャツを着たレフリーが立っている。
両隣にはオネエとエリナ。
そうだ、試合前だったんだ……。
試合開始直前で、ナツキは現実に引き戻された。
「対戦相手全員が場外によってリングからいなくなったチームの勝利です――」
――ファイッ!!!!!!!!!!!!
未だはっきりとは状況が掴めないまま、隣に立っていたオネエとエリナが滞空時間の長いバックステップを踏みながら、男達から距離をとる。
6人タッグマッチ? ――っと!!?
驚く間も無く気配も無く、対戦相手の男3人がナツキに襲い掛かる。
が、ナツキはすかさず影遁の術を使ってオネエの背後の影へと飛んで回避した。
男達は、顔と身体が同じだけあって、コンビネーションにも狂いが無い。
――ただこれならどうだろうか、
ガキーーーーーーーーーーンッ!!!
再度影遁の術を行使して、ナツキは男の影から大太刀携えながら現れるなり、男の腕を丸々跳ね飛ばした。
肉の感触はあったが、まるで金属を叩き切ったような音が響いた。
訝しい表情を浮かべて、ナツキは腕を飛ばし終えるなり、再度影を伝って距離を取りつつ男の腕を見やる。
腕が鉄で出来ているっ――。
腕を丸々失い、剥き出しになった肩から、メタルが剥き出しになっていた。
鉄なのは、腕だけじゃ無い。
まる見えになった鋼鉄が、ビリビリッ! と枯れ枝のように目に見える高電圧の電気を纏っている。生身の人間なら感電してしまうような電気を。
サイボーグ……、もしかしたらとは思っていたけど。
しかしあまりにも精巧過ぎる――、
思うが早いかオネエが切断したばかりのサイボーグ男の切断面、腕の付け根に触れてバヂバヂンッ!!!
電気を流しこんでショートさせた。
さすがオネエだ、勝負所を逃さない。
1人倒して数の利で圧倒的優位に立ったというのに、意外や意外、オネエははしゃぎもしない。表情もクールな女医のまま変えない。
「エリナさん! 予定変更! 一気に片付けて!!」
「え、あ、はーーーいっ」
チュドンッ!!
気怠そうに返事したエリナの肉弾攻撃がサイボーグ戦士の上半身と下半身を2つに折り曲げて軽々と破壊した。
トリッキーな戦闘スタイルと思っていたエリナも、危なげない実力を持っていた。
これで対戦相手は残り1人。
「ナツキちゃん、エリナさん集合!! 作戦会議!!」
まだ戦いの途中である。それに残った相手は1人。
力で押し切ってしまえば良いだけの作戦もクソもない状況。
思いつつも、ナツキは、エリナと一緒にオネエの元に集った。
「ナツキちゃん、術の類は無駄打ちしないで。良いわね? 下手したらこの戦いが終わるまで術が使えなくなるわよ。――もう遅いかも知れないけど」
「……」
戦いが終わるも何も機械兵は残り1体。
正直、オネエの言葉の真意が全く読めなかった。
読めないままいると、残った機械兵がピピピピピッ、と電子音をならし終えたところで機械的に喋り始めた。
「データ採取完了
加瀬ナツキ
戦闘能力 220
セックス能力 300
使用スキル 影遁の術・陰遁の術・淫遁の術
服部翔子
戦闘能力 180
セックス能力 240
使用スキル ???
甲河エリナ
戦闘能力 20
セックス能力 30
使用スキル ???
勝率1%」
「な゛!? なんなのこれ!!! ふざけないでよ!!!!」
――ボァガァアアアアアアアアンっ!!!
突然激昂したエリナが、炎を纏った拳で残り一体を破壊した。
「なんなの今の数字っ、通知表の成績を黒板に貼りつけられた気分なんだけどっ! しかもこんなにギャラリーいてさ!!! 恥かかされたんだけど!! 大体何で1人だけ2桁なわけ!? ちょっと、ねぇ服部!! なんとか言ってよ!!」
「甲河エリナ・使用スキルデータ無し。採取完了……」
――バーーーーーーーーンッ!!
エリナとオネエが揉み合っている中、首だけになって転がっていたサイボーグが言い逃げするように爆発した。
全くもってナツキには状況が掴めなかった。
「気にしなくて良いわよ。……それよりまずいことになったわね。エリナさんまで術の正体知られちゃったし」
「気にしなくて良いわけ無いでしょ!? 人ごとだと思って!! ってか、そもそもなんで術使うななんて言ってたの? 楽勝だったしいいんじゃないの!?」
興奮冷めやらぬエリナ、ただ言っていることには同調してしまう。やはり2人は作戦を練っていたようだった。
上手く機能しなかったみたいだけど。
それにしても、術を使うな……? 術が使えなくなる? 正体が知られる?
2人のやり取りを聞いて、ナツキはどうにか輪に入ろうと頭の中でパズルを組む。
そんな最中に始まったアナウンスに、ナツキは耳を疑う。
そして目も疑った。
――続いて予選ブロック第2試合を行います。かぜ忍軍VS工学チームB。
コートに入ってください。
「立て続け……。って、え?」
「さっきとは違う。それにもう逃がさない」
次の対戦相手の男達の顔と背格好が、今壊したばかりの男達と同じだったのだ。
「ふーん。量産型のサイボーグなんだ。いいよ、今度こそスクラップにしたげる!」
名誉を挽回しようと息巻いたエリナが挑発して、第2回戦が始まった。
*****
連戦にも驚いた。
同じ相手、少なくとも同じ見た目の相手でなおのこと驚かされた。
しかしそれ以上に――。
「くっ、ぐっ!? たぁっ! くっ!?」
ナツキ達は防戦一方だった。
合っているのか怪しいデーターを取られただけ。淫遁の術なんて、知らない名前の術まであったけど――。
しかし知られたとしても、たったそれだけの情報。
なのに、まるで次の行動まで読まれているように一方的に責められていた。
恐らく本当にデータを取られてしまったのだろう。
それも言葉にしていないだけで、かなりの情報を奪われてしまったようだった。
そして、そのきっかけが術の行使。
(私が、作戦とか知らないで術を使ったからだっ……)
――足を引っ張ってしまった。
おじいちゃん達のことで頭をいっぱいにしていたせいだ。
ドォガァアアアアンンンッ!
「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
「エリナッ!! ――くっ!?」
機械兵器の右ストレートがエリナの顔面にクリーンヒットして、エリナが窮地に追い込まれていた。
「エリナッ!! くっ、どけてっ! チッ!?」
全員が全員コート上一対一で戦っている状況、救援に向かおうとしたナツキであったが機械兵に進路を塞がれてしまったのだ。
「エリナさんっ!! くっ、場外に出ちゃって!!」
オネエも立ち往生させられていて、指示を叫んだ。
もう逃げてしまった方がいい、恐らく戦えない。
そう思ってしまうくらいにエリナは諸にもらってしまっている。
「逃がしゅなよぉお、お、お、おぉ、逃がしゅなよぉお、お、お、おお……一対一のまま仲間にレイプを見せつけて心をへし折ってやれぇええええええええいっ!」
どこからかも分からないところから、拡声器を通したようなハウリング混じった声で叫ばれた。
――あのじじい……。
「ちょ、やめっ!!」
ビリイイイイイッ、ビリッ、ビリイイイイイッ!
「やっとレイプショーの始まりかアァア!? 待たせやがって!」「昨日のデモンストレーションでの鬱憤溜まってんだ、徹底的に犯せ!」「まずはそのギャルひん剥いてやれ!!」
ビリイイッビリッ、ビリィイイイイッ!!
さっきまでお通夜会場のように大人しかった観客たちがはしゃぎだした。
そんな中で、乳房を丸出しにされて今度はジーパンまで引っぺがされて、エリナはショーツ一枚にされてしまう。
「ヤメテヤメテヨオオッ!!」と必死に抵抗して全力でパンツを奪い合っている姿は、まるで福袋の奪い合いをするおばちゃんに見えてしまう。
そんな凄まじい攻防の中。
ドゴーーーーーーンッ、ドゴン、ドゴォオンッ!!
オネエの手の平から放たれた巨大な炎の玉が、ロボット兵器達を飲み込んで三体全員を錆びた鉄くずへと変えた。
これによって、エリナが、そしてナツキも難を逃れた。
しかし……。恐らくオネエもデータを取られてしまった。
一撃必殺の威力があるにもかかわらず温存していたことを考えると、オネエの術ももう通じない。
二回戦を勝利で終えるも、ナツキ達は更にピンチな状況に陥ってしまうのだった。
――前夜祭翌日。
予選ブロック第一回戦の開始時刻まで、残り10分と迫っている。
にもかかわらず、ナツキはリングを挟んで並んだ、同じ顔をした3人組との戦いをイメージ出来ずにいた。
イメージしようとするも、昨日のエキシビションで対戦相手の女淫魔を視線だけで壊したコタロー、そして対戦相手を原理も分からないカウンターで破壊した葉月との戦いをイメージしてしまう。
「決勝トーナメントで会えますかしら?」
初めて聞いた母親の声。
ナツキは返事すら出来なかった。
その隣に立っていた苛立っていたおじちゃんにも、嫌味の1つも吐けなかった。
長年一緒に暮らし続けていたのに、まるで別人に見えた。
そして、幾らイメージを繰り返しても、2人には一度として勝てていない。
「ナツキー、……ナツキ! ねぇ、大丈夫ー?」
「ずっと上の空ね。仕方ないわ。エリナさん、昨日立てた作戦のまま行くわよ」
「はいはーい」
*****
「…………え!?」
エリナに手首を掴まれ、コートに引かれていたナツキは、驚きに声を張った。
気付けば、グラウンドと大差ない広さの石畳の上に立たされていた。
慌てて首を左右に捻る。
リングバーの代わりといわんばかりの観客で作られた人垣に囲まれていた。それも、ワーーーーーーッ、と耳を劈くノイズを四方八方から吐き出している。
なに……これ……。
目の前には同じ顔をした3人の男。
隔てるように、囚人服に似た縞模様のシャツを着たレフリーが立っている。
両隣にはオネエとエリナ。
そうだ、試合前だったんだ……。
試合開始直前で、ナツキは現実に引き戻された。
「対戦相手全員が場外によってリングからいなくなったチームの勝利です――」
――ファイッ!!!!!!!!!!!!
未だはっきりとは状況が掴めないまま、隣に立っていたオネエとエリナが滞空時間の長いバックステップを踏みながら、男達から距離をとる。
6人タッグマッチ? ――っと!!?
驚く間も無く気配も無く、対戦相手の男3人がナツキに襲い掛かる。
が、ナツキはすかさず影遁の術を使ってオネエの背後の影へと飛んで回避した。
男達は、顔と身体が同じだけあって、コンビネーションにも狂いが無い。
――ただこれならどうだろうか、
ガキーーーーーーーーーーンッ!!!
再度影遁の術を行使して、ナツキは男の影から大太刀携えながら現れるなり、男の腕を丸々跳ね飛ばした。
肉の感触はあったが、まるで金属を叩き切ったような音が響いた。
訝しい表情を浮かべて、ナツキは腕を飛ばし終えるなり、再度影を伝って距離を取りつつ男の腕を見やる。
腕が鉄で出来ているっ――。
腕を丸々失い、剥き出しになった肩から、メタルが剥き出しになっていた。
鉄なのは、腕だけじゃ無い。
まる見えになった鋼鉄が、ビリビリッ! と枯れ枝のように目に見える高電圧の電気を纏っている。生身の人間なら感電してしまうような電気を。
サイボーグ……、もしかしたらとは思っていたけど。
しかしあまりにも精巧過ぎる――、
思うが早いかオネエが切断したばかりのサイボーグ男の切断面、腕の付け根に触れてバヂバヂンッ!!!
電気を流しこんでショートさせた。
さすがオネエだ、勝負所を逃さない。
1人倒して数の利で圧倒的優位に立ったというのに、意外や意外、オネエははしゃぎもしない。表情もクールな女医のまま変えない。
「エリナさん! 予定変更! 一気に片付けて!!」
「え、あ、はーーーいっ」
チュドンッ!!
気怠そうに返事したエリナの肉弾攻撃がサイボーグ戦士の上半身と下半身を2つに折り曲げて軽々と破壊した。
トリッキーな戦闘スタイルと思っていたエリナも、危なげない実力を持っていた。
これで対戦相手は残り1人。
「ナツキちゃん、エリナさん集合!! 作戦会議!!」
まだ戦いの途中である。それに残った相手は1人。
力で押し切ってしまえば良いだけの作戦もクソもない状況。
思いつつも、ナツキは、エリナと一緒にオネエの元に集った。
「ナツキちゃん、術の類は無駄打ちしないで。良いわね? 下手したらこの戦いが終わるまで術が使えなくなるわよ。――もう遅いかも知れないけど」
「……」
戦いが終わるも何も機械兵は残り1体。
正直、オネエの言葉の真意が全く読めなかった。
読めないままいると、残った機械兵がピピピピピッ、と電子音をならし終えたところで機械的に喋り始めた。
「データ採取完了
加瀬ナツキ
戦闘能力 220
セックス能力 300
使用スキル 影遁の術・陰遁の術・淫遁の術
服部翔子
戦闘能力 180
セックス能力 240
使用スキル ???
甲河エリナ
戦闘能力 20
セックス能力 30
使用スキル ???
勝率1%」
「な゛!? なんなのこれ!!! ふざけないでよ!!!!」
――ボァガァアアアアアアアアンっ!!!
突然激昂したエリナが、炎を纏った拳で残り一体を破壊した。
「なんなの今の数字っ、通知表の成績を黒板に貼りつけられた気分なんだけどっ! しかもこんなにギャラリーいてさ!!! 恥かかされたんだけど!! 大体何で1人だけ2桁なわけ!? ちょっと、ねぇ服部!! なんとか言ってよ!!」
「甲河エリナ・使用スキルデータ無し。採取完了……」
――バーーーーーーーーンッ!!
エリナとオネエが揉み合っている中、首だけになって転がっていたサイボーグが言い逃げするように爆発した。
全くもってナツキには状況が掴めなかった。
「気にしなくて良いわよ。……それよりまずいことになったわね。エリナさんまで術の正体知られちゃったし」
「気にしなくて良いわけ無いでしょ!? 人ごとだと思って!! ってか、そもそもなんで術使うななんて言ってたの? 楽勝だったしいいんじゃないの!?」
興奮冷めやらぬエリナ、ただ言っていることには同調してしまう。やはり2人は作戦を練っていたようだった。
上手く機能しなかったみたいだけど。
それにしても、術を使うな……? 術が使えなくなる? 正体が知られる?
2人のやり取りを聞いて、ナツキはどうにか輪に入ろうと頭の中でパズルを組む。
そんな最中に始まったアナウンスに、ナツキは耳を疑う。
そして目も疑った。
――続いて予選ブロック第2試合を行います。かぜ忍軍VS工学チームB。
コートに入ってください。
「立て続け……。って、え?」
「さっきとは違う。それにもう逃がさない」
次の対戦相手の男達の顔と背格好が、今壊したばかりの男達と同じだったのだ。
「ふーん。量産型のサイボーグなんだ。いいよ、今度こそスクラップにしたげる!」
名誉を挽回しようと息巻いたエリナが挑発して、第2回戦が始まった。
*****
連戦にも驚いた。
同じ相手、少なくとも同じ見た目の相手でなおのこと驚かされた。
しかしそれ以上に――。
「くっ、ぐっ!? たぁっ! くっ!?」
ナツキ達は防戦一方だった。
合っているのか怪しいデーターを取られただけ。淫遁の術なんて、知らない名前の術まであったけど――。
しかし知られたとしても、たったそれだけの情報。
なのに、まるで次の行動まで読まれているように一方的に責められていた。
恐らく本当にデータを取られてしまったのだろう。
それも言葉にしていないだけで、かなりの情報を奪われてしまったようだった。
そして、そのきっかけが術の行使。
(私が、作戦とか知らないで術を使ったからだっ……)
――足を引っ張ってしまった。
おじいちゃん達のことで頭をいっぱいにしていたせいだ。
ドォガァアアアアンンンッ!
「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
「エリナッ!! ――くっ!?」
機械兵器の右ストレートがエリナの顔面にクリーンヒットして、エリナが窮地に追い込まれていた。
「エリナッ!! くっ、どけてっ! チッ!?」
全員が全員コート上一対一で戦っている状況、救援に向かおうとしたナツキであったが機械兵に進路を塞がれてしまったのだ。
「エリナさんっ!! くっ、場外に出ちゃって!!」
オネエも立ち往生させられていて、指示を叫んだ。
もう逃げてしまった方がいい、恐らく戦えない。
そう思ってしまうくらいにエリナは諸にもらってしまっている。
「逃がしゅなよぉお、お、お、おぉ、逃がしゅなよぉお、お、お、おお……一対一のまま仲間にレイプを見せつけて心をへし折ってやれぇええええええええいっ!」
どこからかも分からないところから、拡声器を通したようなハウリング混じった声で叫ばれた。
――あのじじい……。
「ちょ、やめっ!!」
ビリイイイイイッ、ビリッ、ビリイイイイイッ!
「やっとレイプショーの始まりかアァア!? 待たせやがって!」「昨日のデモンストレーションでの鬱憤溜まってんだ、徹底的に犯せ!」「まずはそのギャルひん剥いてやれ!!」
ビリイイッビリッ、ビリィイイイイッ!!
さっきまでお通夜会場のように大人しかった観客たちがはしゃぎだした。
そんな中で、乳房を丸出しにされて今度はジーパンまで引っぺがされて、エリナはショーツ一枚にされてしまう。
「ヤメテヤメテヨオオッ!!」と必死に抵抗して全力でパンツを奪い合っている姿は、まるで福袋の奪い合いをするおばちゃんに見えてしまう。
そんな凄まじい攻防の中。
ドゴーーーーーーンッ、ドゴン、ドゴォオンッ!!
オネエの手の平から放たれた巨大な炎の玉が、ロボット兵器達を飲み込んで三体全員を錆びた鉄くずへと変えた。
これによって、エリナが、そしてナツキも難を逃れた。
しかし……。恐らくオネエもデータを取られてしまった。
一撃必殺の威力があるにもかかわらず温存していたことを考えると、オネエの術ももう通じない。
二回戦を勝利で終えるも、ナツキ達は更にピンチな状況に陥ってしまうのだった。
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