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第三章
37、幻ではない幸せ
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「そろそろ、服を着ます」
少し冷静さを取り戻してみれば、自分だけが全裸になっている。
ヒートで我を失っていたとはいえ、あまりに無防備すぎたと心の中で反省した。
夕日が落ち、ランプを灯さない部屋は薄暗くて少しくらいは恥ずかしさは和らいだが、この部屋にきてからの行動を振り返っただけで赤面してしまう。
乱雑に脱ぎ捨てた衣類に手を伸ばそうとした時、エリペールに抱き止められた。
「何故、やめてしまうのだ」
「帰ってきて早々こんな淫らになってしまうなんて、まるで性行が目的だったみたいです。僕は決して体だけが目当てでエリペール様の許へ帰って来たのではありません」
「理由など、どうでも良い。大切なのは、マリユスがここにいるという事実だけだ。それだけで充分意味がある。それに体を求めるのは悪いことではない。愛し合っている者同士が同衾する。自然の流れではないのか」
エリペールは僕の顔に迸る白濁を舐め取りながら話す。
「汚いですから」と言ってみたが「今の私を拒否しないでくれと言っただろう」なんて諭されて、思うがままに舐められる。
顔中を啄み、ぴちゃぴちゃと卑猥な水音が鳴る。
舌でくすぐられているようで思わず顔を逸らしてしまうが、逃げたところで捕まえられるのは得心している。
吐息が甘い声と混じる。
「こんなにも感度を保っていて、本当にやめられるのか」
「時間が経てばそのうち……」
「私はそんなの無理だ。マリユスの中に這入りたくて萎える気配もない。その手で触れて確認してみるがいい」
エリペールが僕の手を取り、迷わず股間に当てる。
「ひっ」悲鳴が出てしまうほど怒張したそれは固くて太かった。
「私をこんな状態にしておいて、やめるなど許可はできないな」
「でも……一人で裸なのは寂しいです。エリペール様の夜着も脱がせて構わないでしょうか」
「勿論だ。むしろもっと早くにそうして欲しかった。君の我慢強さは時に厄介だな」
顔を綻ばせて笑う。
慣れた行為ではないため、それはまだ難しいと思いつつ、自分から脱がせてもいいというのは一つの学びにもなった。
エリペールの貫頭衣を捲り上げる。
その中心に聳り立つ男根に目が釘付けになってしまった。長大なそれは所々に血管が迸り、先端からは先走りの液が垂れている。それを恥ずかしがるでもなく、これを求めろと言わんばかりに曝け出す。
「マリユス、もう少し上に来たまえ」
ごくりと生唾を飲み込み、エリペールに従う。
僕の孔がしっかりと解れているのを確かめると、亀頭を孔に擦り付けた。
「んっ、ぅ」
「欲しがれ、マリユス。君が欲しいのは何だ?」
両脚を限界まで開きエリペールに跨っている。このまま下に腰を下ろせば、自分の体重だけで男根は這入ってしまう。
「僕が欲しいのは……、んっ……っく、ぅ……ん……この……」
先端だけが挿れられた状態で止められてもどかしさに自ら腰を揺らしてしまう。
エリペールはそれをさせまいと両手で腰を支え、わざと僕に答えさせる。
「聞かせてくれ、マリユス。君の口でしっかりと伝えて欲しいのだ。君が今、何を必要としているのかを」
「エリペール様と、一つに繋がりたいです。ずっと、繋がっていたいです」
早く欲しくて堪らない。中腰の体勢も足にくる。
もう限界だった。この手を振り解いても奥までエリペールの男根で満たしたい。
「受け取ってくれ、全て」
「んっ、んぁぁ~~~っっ!!」
腰を押し込まれ、いきなり最奥を貫かれた。
目の前にチカチカと星が散る。エリペールのものを締め付け、白濁を飛ばす。
オメガの性はとっくに満たされているはずなのに、止められない。
自分が絶頂に達したことさえ気付いていなかった。
じっと動かないエリペールを無視して、自分で腰を揺って律動させる。
「んっ、ふ、ぁぁ……」
「気持ちいい。マリユスの中は本当に温かかくて気持ちがいい」
「僕も、僕も気持ちいいです。気持ち良すぎて……あ、これ……出てしまいそうで……」
孔の奥をぐりぐりと押し付けられ、尿意に似た感覚を覚える。
「まって、一旦、止まってください」
「ダメだ。この中に精を放つまではやめられない」
「でも僕……本当に、これは……だめ、あっ、ん……ふぅんんんんんんんっっ!!」
ジュワッと温かい水分を大量にエリペールの腹に吐瀉してしまった。
こんな歳になり、お漏らしをしてしまうとは情けないにも程がある。
それでも途中で止めたり出来なくて、放出する快感まで覚えてしまい余計に落ち込んだ。
「あ、まだ止まらない……なんで……やだぁ……」
醜態を晒し、泣きそうになってしまう。
なのに体は正直に絶頂を味わい続けてビクビクと痙攣を続ける。
「ごめんなさい。こんな、いけない事をしてしまいました。どうか罰を与えてください」
「こんなにも淫蕩してくれているのに、罰も何もない。礼を言いたいほどだ。しかし折角だから、私が吐精するまで上で頑張ってくれ」
「そんな……やり方なんて」
「そう言ってもずっとマリユスの腰は揺れている。私もやがてこの中に全てを注ぎ込むだろう」
「早く満たして欲しいです。体の中、全てをエリペール様で埋め尽くしたい」
「望むままに受け取ってくれ、マリユスっ」
下から強く打ちつけられ、思い切り吐精した。
エリペールが僕の体の中にたっぷりと白濁を注ぎ込まれる。腰を戦慄かせながら、法悦として噛み締めていた。
発情期ではなかったので番になるのは叶わないが、それでもこうして肌を合わせられ、細胞の全てが愉悦に浸っている。
「マリユス、今日のこの時間を幻にしないでくれ。この幸せを、この先も私に与えられるのは君しかいないのだから」
びしょ濡れになっている体を躊躇いもなく抱き寄せ、横たわる。
「このまま眠りにつきたい」
「起きたら一緒に湯浴みをしましょう」
「あの日の続きから始まるのだな。それは楽しみだ」
エリペールは多くは語らず寝息を立て始めた。
シーツを手繰り寄せ、寝息を聞いているうちに僕もいつの間にか眠りについていた。
少し冷静さを取り戻してみれば、自分だけが全裸になっている。
ヒートで我を失っていたとはいえ、あまりに無防備すぎたと心の中で反省した。
夕日が落ち、ランプを灯さない部屋は薄暗くて少しくらいは恥ずかしさは和らいだが、この部屋にきてからの行動を振り返っただけで赤面してしまう。
乱雑に脱ぎ捨てた衣類に手を伸ばそうとした時、エリペールに抱き止められた。
「何故、やめてしまうのだ」
「帰ってきて早々こんな淫らになってしまうなんて、まるで性行が目的だったみたいです。僕は決して体だけが目当てでエリペール様の許へ帰って来たのではありません」
「理由など、どうでも良い。大切なのは、マリユスがここにいるという事実だけだ。それだけで充分意味がある。それに体を求めるのは悪いことではない。愛し合っている者同士が同衾する。自然の流れではないのか」
エリペールは僕の顔に迸る白濁を舐め取りながら話す。
「汚いですから」と言ってみたが「今の私を拒否しないでくれと言っただろう」なんて諭されて、思うがままに舐められる。
顔中を啄み、ぴちゃぴちゃと卑猥な水音が鳴る。
舌でくすぐられているようで思わず顔を逸らしてしまうが、逃げたところで捕まえられるのは得心している。
吐息が甘い声と混じる。
「こんなにも感度を保っていて、本当にやめられるのか」
「時間が経てばそのうち……」
「私はそんなの無理だ。マリユスの中に這入りたくて萎える気配もない。その手で触れて確認してみるがいい」
エリペールが僕の手を取り、迷わず股間に当てる。
「ひっ」悲鳴が出てしまうほど怒張したそれは固くて太かった。
「私をこんな状態にしておいて、やめるなど許可はできないな」
「でも……一人で裸なのは寂しいです。エリペール様の夜着も脱がせて構わないでしょうか」
「勿論だ。むしろもっと早くにそうして欲しかった。君の我慢強さは時に厄介だな」
顔を綻ばせて笑う。
慣れた行為ではないため、それはまだ難しいと思いつつ、自分から脱がせてもいいというのは一つの学びにもなった。
エリペールの貫頭衣を捲り上げる。
その中心に聳り立つ男根に目が釘付けになってしまった。長大なそれは所々に血管が迸り、先端からは先走りの液が垂れている。それを恥ずかしがるでもなく、これを求めろと言わんばかりに曝け出す。
「マリユス、もう少し上に来たまえ」
ごくりと生唾を飲み込み、エリペールに従う。
僕の孔がしっかりと解れているのを確かめると、亀頭を孔に擦り付けた。
「んっ、ぅ」
「欲しがれ、マリユス。君が欲しいのは何だ?」
両脚を限界まで開きエリペールに跨っている。このまま下に腰を下ろせば、自分の体重だけで男根は這入ってしまう。
「僕が欲しいのは……、んっ……っく、ぅ……ん……この……」
先端だけが挿れられた状態で止められてもどかしさに自ら腰を揺らしてしまう。
エリペールはそれをさせまいと両手で腰を支え、わざと僕に答えさせる。
「聞かせてくれ、マリユス。君の口でしっかりと伝えて欲しいのだ。君が今、何を必要としているのかを」
「エリペール様と、一つに繋がりたいです。ずっと、繋がっていたいです」
早く欲しくて堪らない。中腰の体勢も足にくる。
もう限界だった。この手を振り解いても奥までエリペールの男根で満たしたい。
「受け取ってくれ、全て」
「んっ、んぁぁ~~~っっ!!」
腰を押し込まれ、いきなり最奥を貫かれた。
目の前にチカチカと星が散る。エリペールのものを締め付け、白濁を飛ばす。
オメガの性はとっくに満たされているはずなのに、止められない。
自分が絶頂に達したことさえ気付いていなかった。
じっと動かないエリペールを無視して、自分で腰を揺って律動させる。
「んっ、ふ、ぁぁ……」
「気持ちいい。マリユスの中は本当に温かかくて気持ちがいい」
「僕も、僕も気持ちいいです。気持ち良すぎて……あ、これ……出てしまいそうで……」
孔の奥をぐりぐりと押し付けられ、尿意に似た感覚を覚える。
「まって、一旦、止まってください」
「ダメだ。この中に精を放つまではやめられない」
「でも僕……本当に、これは……だめ、あっ、ん……ふぅんんんんんんんっっ!!」
ジュワッと温かい水分を大量にエリペールの腹に吐瀉してしまった。
こんな歳になり、お漏らしをしてしまうとは情けないにも程がある。
それでも途中で止めたり出来なくて、放出する快感まで覚えてしまい余計に落ち込んだ。
「あ、まだ止まらない……なんで……やだぁ……」
醜態を晒し、泣きそうになってしまう。
なのに体は正直に絶頂を味わい続けてビクビクと痙攣を続ける。
「ごめんなさい。こんな、いけない事をしてしまいました。どうか罰を与えてください」
「こんなにも淫蕩してくれているのに、罰も何もない。礼を言いたいほどだ。しかし折角だから、私が吐精するまで上で頑張ってくれ」
「そんな……やり方なんて」
「そう言ってもずっとマリユスの腰は揺れている。私もやがてこの中に全てを注ぎ込むだろう」
「早く満たして欲しいです。体の中、全てをエリペール様で埋め尽くしたい」
「望むままに受け取ってくれ、マリユスっ」
下から強く打ちつけられ、思い切り吐精した。
エリペールが僕の体の中にたっぷりと白濁を注ぎ込まれる。腰を戦慄かせながら、法悦として噛み締めていた。
発情期ではなかったので番になるのは叶わないが、それでもこうして肌を合わせられ、細胞の全てが愉悦に浸っている。
「マリユス、今日のこの時間を幻にしないでくれ。この幸せを、この先も私に与えられるのは君しかいないのだから」
びしょ濡れになっている体を躊躇いもなく抱き寄せ、横たわる。
「このまま眠りにつきたい」
「起きたら一緒に湯浴みをしましょう」
「あの日の続きから始まるのだな。それは楽しみだ」
エリペールは多くは語らず寝息を立て始めた。
シーツを手繰り寄せ、寝息を聞いているうちに僕もいつの間にか眠りについていた。
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