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第三章
36、満たされたい
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エリペールに言われた通り腹の上に跨ると、自分の中心を晒す体勢になり羞恥心に襲われる。
「もう、濡らしているではないか。この状態で我慢しようとしていたのか」
膝を閉じようにもエリペールから両手で押し広げられていて叶わない。
昂った可愛らしい屹立がふるふると揺れている。
以前の自分なら、こんな大胆な姿勢を取るのも困難だっただろう。
今でも充分痴態を晒しているわけだが、一年振りにこの場所に帰ってこられ、エリペールに触れられているという喜びに随分大胆になっている自分がいる。
どうにか抑えようとしていたヒートを解放させられ、エリペールの視線がこの体を這うだけで欲情してしまう。
エリペールも興奮して呼吸を荒げているが、やはり体が言うことを聞かないのか時折眉根に皺を寄せている。
「マリユス、綺麗だ。どんな美術品であってもこの美しさに敵うものなどない。甘い香りと楚楚とした可憐さが相まって、どこまでも私を魅了する」
なんとか上体だけを起こしたエリペールは大きなクッションを背凭れにし、僕を引き寄せると胸元に顔を埋めた。
体に無理はさせられないとは思いつつ、オメガの本能はアルファを煽る。
エリペールは汗ばんだ肌を舐め取り、鎖骨から首筋へと辿っていく。
「は、ぁ……」
甘い声を零しながら首を逸らせると、逃げるなと言っているように顎を甘噛みした。
「んっ」
「キスを……」
エリペールの舌が口腔へと滑り込む。口中で舌を絡ませながら、分泌された唾液を飲み込む。
「美味だ。マリユスの体液は全て甘くて美味しい。喉が渇いているのだ。もっと飲ませてくれたまえ」
「はい、もっと僕を……んっ、ふぅ……ん……」
口中をエリペールの舌が占領している。息つく暇もないほど蠢くそれに懐柔され、全身が弛緩していく。責められるほどに背中が仰け反り倒れていく。
エリペールが背中を支えてくれているが、口付けを止める様子は見受けられない。
喉の渇きを潤すには唾液だけでは到底足りないようだ。
「ん、っはぁ……」
ついにエリペールの腿に倒れ込んでしまった。腰に男らしく隆起した男根が押し当てられ、ゾクリと背中を戦慄かせる。
これを体内に挿れて欲しい……そんな考えが自然と湧いて出て、腰を擦り付けてしまう。
はしたなく男根を求めてしまい、よく一年もの間、何もせずにいられたものだと呆れてしまう。———自慰すらしなかったといえば嘘になるが———離れていた期間が長かった故、欲していたものを目の前に差し出され、貪欲になっている自覚はある。
エリペールの中心に意識を持っていかれ、オメガの液でしとどに濡れている尻臀で挟み込んで揺らした。
挿入を期待しているという自分なりのアピールだったが、エリペールは口元を腕で拭うと、大きく肩で息をし、呼吸を整える。
眸の輝きを取り戻しつつあるように感じたが「まだだ。これっぽっちでは全く足りない」熱い息を吐きながら呻るように声を絞り出す。
仰向けに倒れ込んでいる体を腰から引き上げると、今度は直接孔に口を宛てがった。
「ひゃっ、だ、ダメです! エリペール様、そんなところは」
「マリユス、今だけは私を拒否しないでくれ。欲しくて欲しくて堪らなかったのだ。この渇きを潤せるのは、他にはない」
じゅうっとオメガの液を啜る。
両脚をエリペールの肩に掛け、孔を舌で嬲られる。中からとめどなく溢れ出すオメガの液を「甘い」と言いながら飲み込んでいく。
そのうち腰を抱えたまま指を孔に当て、ぷつりと差し込んだ。
「んぁああっ!!」
びくんと体が跳ね、白濁が迸り、それが自分の顔に飛び散った。
エリペールは構わず孔を掻き混ぜながら分泌液を舐め取っていく。指が奥まで届くと、ゾクゾクする場所を執拗に擦り、さらなる刺激を与えられる。
「マリユスの液は感じるほどに甘くなる。そして甘いほど私の体が満たされていく」
孔に舌を差し込みさらに隘路をこじ開けられる。
これまでには感じたことのない温かい弾力を感じ、瞠目としてしまう。
「これ……は……? んぁ、は……ぁ……あぁ」
視線を移す勇気がない。
指とは違う感触に、まさかとは思うが考える余地を与えてもらえない。
まだ一度も屹立に触れてもらえないのに、僕は二度目の吐精を迎えた。
ぎゅっと孔を締め、背中を弓形に撓ませ白蜜を飛沫させた。
続け様に絶頂を味わい、孔は一刻も早くエリペールの男根を挿れて欲しくてひくついている。
自分からもっと求めたいが、達した直ぐはどこにも力が入らない。
エリペールも体力の限界が来たのか、抱え込んでいた僕の体を解放した。
そのままぐったりとクッションに身を寄せる。
「大丈夫ですか、エリペール様」
「あぁ、少し待ってくれ。今、オメガの液が体を満たしてくれている。じんわりと温かくなるのを感じているのだ。こっちへ来たまえ、マリユス」
再びエリペールに跨り抱き寄せられる。
心臓の音がはっきりと聞こえてきた。お互い一気に興奮したので心拍数が跳ね上がっている。
エリペールは大きく深呼吸をして、酸素を回しているようだった。
「ゆっくり話をしたいが、私の本能がマリユスのフェロモンに救いを求めてしまった。いきなり無理をさせてすまない」
髪を撫でながら謝る。
「エリペール様に僕からできることがあれば、なんだってしてあげたいのです。それが僕の悦びです」
自分もアルファを求めていた。
意識を取り戻したばかりのエリペールの体力に配慮するべきなのに、我慢することができずに流されてしまう。
エリペールは喜んでくれているが、果たして「それならば良かった」と安易に判断しても良いのであろうか。
しかも、まだ二人の中心は萎えておらず固さを保っている。
エリペールの上に横たわった僕の屹立と、エリペールの男根が布越しに擦れあい明らかにお互いが意識している。
息切れをしている彼に「挿れて欲しい」など口が裂けても言えないが、気を逸せる術を知らなくて困り果ててしまった。
「もう、濡らしているではないか。この状態で我慢しようとしていたのか」
膝を閉じようにもエリペールから両手で押し広げられていて叶わない。
昂った可愛らしい屹立がふるふると揺れている。
以前の自分なら、こんな大胆な姿勢を取るのも困難だっただろう。
今でも充分痴態を晒しているわけだが、一年振りにこの場所に帰ってこられ、エリペールに触れられているという喜びに随分大胆になっている自分がいる。
どうにか抑えようとしていたヒートを解放させられ、エリペールの視線がこの体を這うだけで欲情してしまう。
エリペールも興奮して呼吸を荒げているが、やはり体が言うことを聞かないのか時折眉根に皺を寄せている。
「マリユス、綺麗だ。どんな美術品であってもこの美しさに敵うものなどない。甘い香りと楚楚とした可憐さが相まって、どこまでも私を魅了する」
なんとか上体だけを起こしたエリペールは大きなクッションを背凭れにし、僕を引き寄せると胸元に顔を埋めた。
体に無理はさせられないとは思いつつ、オメガの本能はアルファを煽る。
エリペールは汗ばんだ肌を舐め取り、鎖骨から首筋へと辿っていく。
「は、ぁ……」
甘い声を零しながら首を逸らせると、逃げるなと言っているように顎を甘噛みした。
「んっ」
「キスを……」
エリペールの舌が口腔へと滑り込む。口中で舌を絡ませながら、分泌された唾液を飲み込む。
「美味だ。マリユスの体液は全て甘くて美味しい。喉が渇いているのだ。もっと飲ませてくれたまえ」
「はい、もっと僕を……んっ、ふぅ……ん……」
口中をエリペールの舌が占領している。息つく暇もないほど蠢くそれに懐柔され、全身が弛緩していく。責められるほどに背中が仰け反り倒れていく。
エリペールが背中を支えてくれているが、口付けを止める様子は見受けられない。
喉の渇きを潤すには唾液だけでは到底足りないようだ。
「ん、っはぁ……」
ついにエリペールの腿に倒れ込んでしまった。腰に男らしく隆起した男根が押し当てられ、ゾクリと背中を戦慄かせる。
これを体内に挿れて欲しい……そんな考えが自然と湧いて出て、腰を擦り付けてしまう。
はしたなく男根を求めてしまい、よく一年もの間、何もせずにいられたものだと呆れてしまう。———自慰すらしなかったといえば嘘になるが———離れていた期間が長かった故、欲していたものを目の前に差し出され、貪欲になっている自覚はある。
エリペールの中心に意識を持っていかれ、オメガの液でしとどに濡れている尻臀で挟み込んで揺らした。
挿入を期待しているという自分なりのアピールだったが、エリペールは口元を腕で拭うと、大きく肩で息をし、呼吸を整える。
眸の輝きを取り戻しつつあるように感じたが「まだだ。これっぽっちでは全く足りない」熱い息を吐きながら呻るように声を絞り出す。
仰向けに倒れ込んでいる体を腰から引き上げると、今度は直接孔に口を宛てがった。
「ひゃっ、だ、ダメです! エリペール様、そんなところは」
「マリユス、今だけは私を拒否しないでくれ。欲しくて欲しくて堪らなかったのだ。この渇きを潤せるのは、他にはない」
じゅうっとオメガの液を啜る。
両脚をエリペールの肩に掛け、孔を舌で嬲られる。中からとめどなく溢れ出すオメガの液を「甘い」と言いながら飲み込んでいく。
そのうち腰を抱えたまま指を孔に当て、ぷつりと差し込んだ。
「んぁああっ!!」
びくんと体が跳ね、白濁が迸り、それが自分の顔に飛び散った。
エリペールは構わず孔を掻き混ぜながら分泌液を舐め取っていく。指が奥まで届くと、ゾクゾクする場所を執拗に擦り、さらなる刺激を与えられる。
「マリユスの液は感じるほどに甘くなる。そして甘いほど私の体が満たされていく」
孔に舌を差し込みさらに隘路をこじ開けられる。
これまでには感じたことのない温かい弾力を感じ、瞠目としてしまう。
「これ……は……? んぁ、は……ぁ……あぁ」
視線を移す勇気がない。
指とは違う感触に、まさかとは思うが考える余地を与えてもらえない。
まだ一度も屹立に触れてもらえないのに、僕は二度目の吐精を迎えた。
ぎゅっと孔を締め、背中を弓形に撓ませ白蜜を飛沫させた。
続け様に絶頂を味わい、孔は一刻も早くエリペールの男根を挿れて欲しくてひくついている。
自分からもっと求めたいが、達した直ぐはどこにも力が入らない。
エリペールも体力の限界が来たのか、抱え込んでいた僕の体を解放した。
そのままぐったりとクッションに身を寄せる。
「大丈夫ですか、エリペール様」
「あぁ、少し待ってくれ。今、オメガの液が体を満たしてくれている。じんわりと温かくなるのを感じているのだ。こっちへ来たまえ、マリユス」
再びエリペールに跨り抱き寄せられる。
心臓の音がはっきりと聞こえてきた。お互い一気に興奮したので心拍数が跳ね上がっている。
エリペールは大きく深呼吸をして、酸素を回しているようだった。
「ゆっくり話をしたいが、私の本能がマリユスのフェロモンに救いを求めてしまった。いきなり無理をさせてすまない」
髪を撫でながら謝る。
「エリペール様に僕からできることがあれば、なんだってしてあげたいのです。それが僕の悦びです」
自分もアルファを求めていた。
意識を取り戻したばかりのエリペールの体力に配慮するべきなのに、我慢することができずに流されてしまう。
エリペールは喜んでくれているが、果たして「それならば良かった」と安易に判断しても良いのであろうか。
しかも、まだ二人の中心は萎えておらず固さを保っている。
エリペールの上に横たわった僕の屹立と、エリペールの男根が布越しに擦れあい明らかにお互いが意識している。
息切れをしている彼に「挿れて欲しい」など口が裂けても言えないが、気を逸せる術を知らなくて困り果ててしまった。
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