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1章

2話 良い街

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とりあえず歩くこう
魔物に見つかると丸腰の俺はやばい、隠れつつ歩こう

「ふぅ、もう少しで着くか?かなり時間が掛かったな」

俺は1時間ほど歩くすると
木の間から光が差し込んでいるのが見えた

「おお!見えたぞ!街だ!」

街はかなり大きめだった

かなり歩いた分、達成感に満ち溢れた

「そこの者!止まれ!」

武装した門番らしき人が止めに入った

「通行証を見せてもらおうか」

通行証?持ってないな、やばいか?

「通行証は持ってないです」

「何故だ?」

鋭く、疑い深い目で睨んでいる

アドリブで考えよう…盗賊…いいな!ファンタジーの世界だし、居るだろう

「盗賊に襲われ、全て盗まれました」

即興で作った言い訳だが、信じて貰えるだろうか?

「ふむ…最近この森には盗賊がたくさん出没しているという情報があったからな嘘ではないな、いいぞ!通れ!通行証はギルドで作れるから後で必ず寄れよ」

奇跡的に今の状況とマッチし、信じて貰えたようだ

それじゃ、ギルドに行こう!ギルドはファンタジーの世界の基本中の基本だな

この街は「ルーチェニア」と言う名前らしい
かなり繁栄していて、最初の街ではかなり当たりではないか?

とりあえずは目指すはギルドだな

街の人にギルドについて聞くことにしよう

「すいません、ギルドってどこにありますか?」

かなり大柄でいかにも冒険者らしき体格だった

「ここを曲がって、すぐの所にあるぞ」

「どうも、ありがとうございます」

大柄だったが良い人だった。この街は治安も良いようだな、かなり領主が優秀なのだろう

ギルドに到着した。ギルドの雰囲気はかなり賑やかだった

「とりあえず通行証だな、えーと」

「おい、そこのあんた」

見知らぬ男の声が聞こえ、その男の方を向く

「見ない顔だな、俺はレインだよろしくな」

「えっ、あっ、よろしくお願いします!」

その男、レインは身長は高めで小柄な男で髪の毛は黄色で強そうな剣を所持していた

「あはは、そんなに緊張するなよ~!それに冒険者同士だから敬語は無しだろ!」

優しい声で微笑み、そう言ってくれた

「それで、お前の名前は?」

翔太、ショウタでいいよな

「ショウタだ」

「ショウタか!それでショウタは何しにギルドに来たんだ?」

「えーと、盗賊に通行証取られちゃってさ…通行証を作りに来たんだ」

「そうなのか、それは大変だったな、案内するよ」

案内?受け付けでやるんじゃないのか?

ついて行くと、The・仕事場のような個室に連れて行かれた

「おーい!支部長!こいつの通行証を作ってくれ!」

支部長!?そんな簡単に呼べるものなのか?

「おう、レイン久しいな」

威厳がある顔のおじさんだった。

「よし坊主、あそこのモニターに手を当ててくれ」

手を当てると、音と共にモニターが光り、俺の個人情報が出てきた

「ふむ、お前は悪いやつじゃなそうだな、ほれ通行証だ」

そう言って、通行証を渡してくれた

「ありがとうございます」

すると、レインが驚いた顔で

「あれ!?ショウタ家持ったことないのか!?」

そんなことまで表示されるのか、俺が家を持ってないとなると怪しまれるかも知れない、ここは少しアドリブだな

「ああ、俺はずっと山の奥で暮らしてたからな、ずっと家を持たずに野営してたんだ」

「そうなのか!俺、ずっと山の奥の暮らしに憧れてたんだよな~!」

俺ってアドリブの才能があるのかも知れない…

しかし、レインは目をキラキラさせている。少し罪悪感を感じるな

「ふむ、お前山暮らと言ったな?」

支部長が何かを考えようにそう言う

「はい」

支部長…もしかして山暮らは駄目でした?

「そんな、お前にピッタリな物件があるんだが…どうだ?」

相変わらずのポーカーフェイスでそう言ってくれた

「どんな物件ですか?」

「少し街から離れた場所でな、しかし魔物に襲われる範囲ではないし、安全な場所だ」

街から離れた場所?だけど安全?この条件はかなりスローライフに合う環境だ!

「是非!紹介してください!」

ニコッと微笑んで

「よし!いいだろう、俺からの推薦ということもあり本来の価格2金貨から30銀貨に引いといてやろう」

そうだ、今度この世界のお金の価値について、知っとかないとな
とりあえず今は驚いたフリをしよう

「ワァー!アリガ…とうございます!そこまで値下げしてくれるなんて!」

一瞬棒読みになっていたな…危なかった

支部長がかなりのドヤ顔になっている

「うんうん、そうだろう?俺はこう見えてかなり顔が利くからな」

支部長、意外と可愛いな

「とりあえず、銀貨稼ぐ為に魔物討伐に言ってくれば?ショウタ」

「そうだな!行ってくるよ!ありがとうございました、支部長!レイン!ありがとう」

そう言うと支部長が笑って

「ははは、これからはタメ口でいいよ銀貨が貯まったらまた来てくれ」

「分かった、また来るよ」

よーし!スローライフの実現の為の第一歩!家の購入を目指すぞ!
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