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星の神話2※
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ふわりと鼻腔をくすぐる柑橘類の香りは、マチルダに目眩を引き起こさせる。
彼はマチルダから、何もかもを奪っていく。
淑女としての仮面も。悪女と蔑まされるほどの怜悧も。健全な交際も。
マチルダは不健全にも、彼のなすがまま、ドレスやその下のシュミーズ、コルセットすら剥ぎ取られ、惜しげもなく素肌を晒している。
ロイはマチルダの中に埋めていた指三本を、一気に引き抜いた。
「きゃあ! 」
微睡の波を漂っていたマチルダが、首根っこを掴まれたかのごとく、物凄い勢いで現実の岸辺へと引き戻される。
マチルダをめいいっぱい拡げ、占領していたものが突然なくなり、彼女の窪みはぽっかりと奥深い深淵のまま残される。
「あ、ああ! 」
急激な喪失感。
マチルダの侵入口は、不自然にピクピクと小さく動作した。
「や、いや! 」
虚しさは長くは続かない。
マチルダは顎を仰け反らせ、か細く呻いた。
「君はキスが好きなんだろ」
不遜な笑い声が、マチルダの空虚へと入り込んできた。
地面に膝をついて身を屈めたロイは、目線の先にある彼女の小突起を軽く舌先で突いた。
「あぁ! 」
昨日の昼にも彼の舌で撫で回されたその場所を脳みそはしっかり記憶しており、快楽中枢をがんがんと呼び覚ます。昨日の刺激のせいで、そこはぷっくりと赤く熟れている。
「や、やだ。そこばかり」
執拗に攻められ、マチルダは耐えられず、ずるずると体が下方へとずり落ちた。
ロイはお構いなしできつく吸い、軽く歯を立ててくる。
その度に全身が痙攣を起こすマチルダ。
同時に欲まみれの粘液がどろりと糸を引いた。
「顔を見せろ」
「め、命令しないで……」
「顔が見たい」
マチルダは耳まで赤くさせ、目を潤ませて振り向けば、いつになく色気を帯びたロイの漆黒の瞳とぶつかる。
「氷の悪女だと嘲笑う野郎らに見せてやりたいな」
言うなり、ロイはマチルダの片方の膝裏に手を差し入れると抱え上げた。
爪先が宙に浮いて、腰の高さまで上がる。
さらに秘部が丸見えになり、マチルダは恥ずかしさで目をきつく瞑った。
ロイは小突起から唇をずらすと、おもむろに深淵を吸う。
「あ、いや! ロイ! 」
冴え渡る空気に、じゅるじゅると卑猥な水音がいやな大きく、マチルダをさらに昂らせ、深淵から愛液が沁みた。
ほんの三か月前なら、考えすらしなかったことが繰り広げられている。
特に昨日は、まさに怒涛のような一日。
ロイの正体が判明し、午前中は気の済むまで彼と繋がり、昼過ぎから急拵えの結婚式。参列者は、オリビア夫婦と、ロイの弟のカイルのみ。許可証はすでに出来上がっており、マチルダは何の心構えもなく「ブライス伯爵夫人」となった。
まるで、何年も掛かるような出来事が、昨日の、たった一日で一遍に終えた。
「ロイ。もっと顔が見たいわ」
壁の花のマチルダが、いつも空想していた王子様。ロマンチックな夢ではなく、生々しい男の欲望しか見せないが。
マチルダの胸を焦がす、唯一の王子様。
ロイはマチルダの要望を聞いて、彼女から舌を引き抜くと、おもむろに立ち上がった。
くるりとマチルダを反転させる。
真正面から見上げる彼の口元は、マチルダの溢れる蜜でぬらぬら光り、卑猥さが、さらに増している。
ロイは先程と同じようにマチルダの膝裏に手を差し入れると、宙空に引き上げた。
踵が浮いて、膝が直角に曲がる。
剥き出しになるマチルダの秘奥。
ロイは獣の唸りをくぐもらせながら、滾る己をそこへ捩じ込んだ。
ベッドでの繋がりとはまた違う角度で攻め入られ、内壁が驚愕する。突発的に蠕動し、蕩け切った粘膜が彼を締め付けにかかった。
「うっ、くそっ。少し緩めろ」
ロイは目元を痙攣させながら、余裕なく呟く。
「ああ! ロイ! 」
いつだって余裕ぶってマチルダをリードしていたと言うのに。
弱々しいその懇願が、逆にマチルダを昂らせる。逃すまいと、さらにぎゅうぎゅうと締め付けにかかった。
マチルダはロイの首筋に手を回して密着を深める。
彼女の両方の膝裏に手を入れたロイはそのまま抱え込んだ。さらにロイが奥深くを抉る。
マチルダの肢体が弓形に反り、豊満な乳房がゆさゆさと揺れた。
マチルダはロイの腰に己の足を絡めて、自分を繋ぐ一点に意識を集中させた。
「理性の吹き飛んだ君が、これほど淫乱だとはな」
まるで勝負事に負けたような悔しささえ滲ませている。
「軽蔑した? 」
「いや。ますます惚れた」
マチルダの中を占有していたものが、さらに膨張する。
「だが、君は明日にはまた淑女の仮面を被り、穢れなき凛とした目で私を見るんだろうな」
陶然とするマチルダの耳を、ロイの独言が素通りしていく。
「それで良いんだ。君がこれほど淫靡で最高の女であると、誰にも気づかせるつもりはない」
マチルダは彼方で燦然と輝くアルタイルを瞳に映した。
トロイの国のトロース王の息子であるガニュメーデス。どんな美しい女性も勝てないその容姿に囚われた大神ゼウスは、大鷲に姿を変えてガニュメーデスを攫う。
自分も、ロイという大鷲に、心をごっそりと攫われてしまった。
オリンポスの山頂に降りたガニュメーデスは、帰ることも出来ず、神々のそばで酒を酌んで過ごしたという神話。
攫われた自分の心も、もう引き戻せない。
ロイのいない人生なんて。この先、考えられない。
マチルダはロイに攻め入られ、興奮の余り気を失う寸前、白い一等星をその瞳にまざまざと刻み込んだ。
彼はマチルダから、何もかもを奪っていく。
淑女としての仮面も。悪女と蔑まされるほどの怜悧も。健全な交際も。
マチルダは不健全にも、彼のなすがまま、ドレスやその下のシュミーズ、コルセットすら剥ぎ取られ、惜しげもなく素肌を晒している。
ロイはマチルダの中に埋めていた指三本を、一気に引き抜いた。
「きゃあ! 」
微睡の波を漂っていたマチルダが、首根っこを掴まれたかのごとく、物凄い勢いで現実の岸辺へと引き戻される。
マチルダをめいいっぱい拡げ、占領していたものが突然なくなり、彼女の窪みはぽっかりと奥深い深淵のまま残される。
「あ、ああ! 」
急激な喪失感。
マチルダの侵入口は、不自然にピクピクと小さく動作した。
「や、いや! 」
虚しさは長くは続かない。
マチルダは顎を仰け反らせ、か細く呻いた。
「君はキスが好きなんだろ」
不遜な笑い声が、マチルダの空虚へと入り込んできた。
地面に膝をついて身を屈めたロイは、目線の先にある彼女の小突起を軽く舌先で突いた。
「あぁ! 」
昨日の昼にも彼の舌で撫で回されたその場所を脳みそはしっかり記憶しており、快楽中枢をがんがんと呼び覚ます。昨日の刺激のせいで、そこはぷっくりと赤く熟れている。
「や、やだ。そこばかり」
執拗に攻められ、マチルダは耐えられず、ずるずると体が下方へとずり落ちた。
ロイはお構いなしできつく吸い、軽く歯を立ててくる。
その度に全身が痙攣を起こすマチルダ。
同時に欲まみれの粘液がどろりと糸を引いた。
「顔を見せろ」
「め、命令しないで……」
「顔が見たい」
マチルダは耳まで赤くさせ、目を潤ませて振り向けば、いつになく色気を帯びたロイの漆黒の瞳とぶつかる。
「氷の悪女だと嘲笑う野郎らに見せてやりたいな」
言うなり、ロイはマチルダの片方の膝裏に手を差し入れると抱え上げた。
爪先が宙に浮いて、腰の高さまで上がる。
さらに秘部が丸見えになり、マチルダは恥ずかしさで目をきつく瞑った。
ロイは小突起から唇をずらすと、おもむろに深淵を吸う。
「あ、いや! ロイ! 」
冴え渡る空気に、じゅるじゅると卑猥な水音がいやな大きく、マチルダをさらに昂らせ、深淵から愛液が沁みた。
ほんの三か月前なら、考えすらしなかったことが繰り広げられている。
特に昨日は、まさに怒涛のような一日。
ロイの正体が判明し、午前中は気の済むまで彼と繋がり、昼過ぎから急拵えの結婚式。参列者は、オリビア夫婦と、ロイの弟のカイルのみ。許可証はすでに出来上がっており、マチルダは何の心構えもなく「ブライス伯爵夫人」となった。
まるで、何年も掛かるような出来事が、昨日の、たった一日で一遍に終えた。
「ロイ。もっと顔が見たいわ」
壁の花のマチルダが、いつも空想していた王子様。ロマンチックな夢ではなく、生々しい男の欲望しか見せないが。
マチルダの胸を焦がす、唯一の王子様。
ロイはマチルダの要望を聞いて、彼女から舌を引き抜くと、おもむろに立ち上がった。
くるりとマチルダを反転させる。
真正面から見上げる彼の口元は、マチルダの溢れる蜜でぬらぬら光り、卑猥さが、さらに増している。
ロイは先程と同じようにマチルダの膝裏に手を差し入れると、宙空に引き上げた。
踵が浮いて、膝が直角に曲がる。
剥き出しになるマチルダの秘奥。
ロイは獣の唸りをくぐもらせながら、滾る己をそこへ捩じ込んだ。
ベッドでの繋がりとはまた違う角度で攻め入られ、内壁が驚愕する。突発的に蠕動し、蕩け切った粘膜が彼を締め付けにかかった。
「うっ、くそっ。少し緩めろ」
ロイは目元を痙攣させながら、余裕なく呟く。
「ああ! ロイ! 」
いつだって余裕ぶってマチルダをリードしていたと言うのに。
弱々しいその懇願が、逆にマチルダを昂らせる。逃すまいと、さらにぎゅうぎゅうと締め付けにかかった。
マチルダはロイの首筋に手を回して密着を深める。
彼女の両方の膝裏に手を入れたロイはそのまま抱え込んだ。さらにロイが奥深くを抉る。
マチルダの肢体が弓形に反り、豊満な乳房がゆさゆさと揺れた。
マチルダはロイの腰に己の足を絡めて、自分を繋ぐ一点に意識を集中させた。
「理性の吹き飛んだ君が、これほど淫乱だとはな」
まるで勝負事に負けたような悔しささえ滲ませている。
「軽蔑した? 」
「いや。ますます惚れた」
マチルダの中を占有していたものが、さらに膨張する。
「だが、君は明日にはまた淑女の仮面を被り、穢れなき凛とした目で私を見るんだろうな」
陶然とするマチルダの耳を、ロイの独言が素通りしていく。
「それで良いんだ。君がこれほど淫靡で最高の女であると、誰にも気づかせるつもりはない」
マチルダは彼方で燦然と輝くアルタイルを瞳に映した。
トロイの国のトロース王の息子であるガニュメーデス。どんな美しい女性も勝てないその容姿に囚われた大神ゼウスは、大鷲に姿を変えてガニュメーデスを攫う。
自分も、ロイという大鷲に、心をごっそりと攫われてしまった。
オリンポスの山頂に降りたガニュメーデスは、帰ることも出来ず、神々のそばで酒を酌んで過ごしたという神話。
攫われた自分の心も、もう引き戻せない。
ロイのいない人生なんて。この先、考えられない。
マチルダはロイに攻め入られ、興奮の余り気を失う寸前、白い一等星をその瞳にまざまざと刻み込んだ。
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