9 / 42
3話ー➁ 冒険者ランクが複雑すぎる......
しおりを挟む「あーあ~。折角の休日がぁ」
そう呟くとギルドスタッフが、申し訳なさそうにこちらの顔色を伺ってくる。
「申し訳ありません。代替えの休日に加えて、更にはもう1日別の休日を約束いたしますので……」
「報酬も少し上乗せして欲しいな~。報告より大きかったし、魔法まで使ったんだよ?ダメだったら別にいいんだけど……ただ、ちょっと悲しいな~。」
「……かしこまりました。上に掛け合ってみます。」
チョロ......
ギルド側に罪悪感を与えて報酬と休日を上乗せする作戦。
僕の小さな悪知恵が勝利した瞬間だ。これだから臨時の依頼はやめられない。
依頼は当然、対象を倒してハイ終わり!!という訳ではない。
書類確認や状況報告、本人確認や身体検査など、様々な事後処理が待っている。
受ける任務にもよるが、大抵それらの事後処理だけで数時間は要する。
冒険者ギルドには多くの支部があるが、どの支部でも組織は完璧な規律で守られている。各支部ごとに厳密な管理体制が敷かれており、統一されたプロセスが徹底されている。
まず、討伐後は解体班と回収班が仮発行する、討伐証明書を提出。
依頼対象が討伐されたことを証明する。
その後、討伐の過程や使用した戦術、装備の消耗具合などを詳細に記載した報告書を作成する。
さらに、今回の場合だと討伐対象の詳細情報、狂化の原因などについても報告する必要がある。
次に、本人確認が行われ、討伐に参加した冒険者が実際に報告を行っていることを確認する。
これには身分証明書や魔法による認証が使用される。
そして、身体検査も行われ、冒険中に負った傷や異常を確認し、必要な治療を受ける。
そして……まぁとにかく長い。
そんな長いプロセスを経て初めて報酬が振り込まれる。
報酬は討伐対象の難易度や報告内容の正確さに基づいて算出される。
今回のような特別な状況では、追加の報酬や休日が与えられることもある。
冒険者ギルドの管理体制は非常に厳格であり、これらの手続きを厳守することで、不正や誤報のリスクを最小限に抑えている。
これまでに不正が発覚したという話は一度も聞いたことがない。
「おにぃ。状況報告待ち。あとで呼ばれる。」
「やっぱりな……今回の事を重く捉えてる証拠だ。今回はただの狂化現象じゃないって事に、お偉いさんも気づいたんだな。上層部が直接報告を聞くと判断するんだ。ただ事じゃないのかも?」
「だね。」
冒険者にもランクがある。冒険者のランクは天界の序列とは別モノであり、基本的には実績が全てだ。ランクは全部で13段階あり、最高ランクのGランクからNランクまで存在する。ランクは以下の通りだ。 ※( )内カードの色
・Gランク (クリア)
・SSSランク (ゴールド)
・SSランク (プラチナ)
・Sランク (シルバー)
・AAAランク(エメラルド)
・AAランク (ルビー)
・Aランク (サファイア)
・Bランク (アメジスト)
・Cランク (トパーズ)
・Dランク (オパール)
・Eランク (シトリン)
・Fランク (ブロンズ)
・Nランク (色なし:冒険ギルド登録者)
各支部や惑星によって異なる呼ばれ方をしており、地域の文化や風土に応じて、ランク名が異なるため覚えるのは困難だ。
天上神界の正式なランク表記は、アルファベットが採用されている。
「エリーって今ランク何だっけ?」
「私A。」
「あれ、追いつかれた!?」
「ドヤッッ顔!」
無表情のまま擬音を口でいうな......
そしてなんと追いつかれていた!
少し前までエリーはBランクだったはず......
「どうやってそんな短期間で......」
「お金。」
「は???」
「ドヤッ。」
「何も勝ち誇れんからな?」
冒険者のランクは、戦闘力だけで決まるわけではない。
戦闘特化や偵察専攻など、さまざまなジャンル分けがされた上で細かく評価される。
仕事の依頼も多種多様で、情報収集や解析が得意な冒険者も重宝される。
ほとんどの冒険者はFランクで止まり、登録だけして何もしない人も多い。
それでも身分証明書の代わりになるので意味はある。
また、神族の位に就くと自動的に高ランクが付与されることもある。
その役職に見合った能力を証明するためだ。
待てよ?
それだとうちの妹は投資でもしたのか???
「ルーク様、エリー様。35番受付にお越しください。お部屋に案内させていただきます。」
僕達はこの時思いもしなかった......
報告を聞くのににあんな大物が来ている事なんて......
1
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
外れスキル【畑耕し】で辺境追放された俺、チート能力だったと判明し、スローライフを送っていたら、いつの間にか最強国家の食糧事情を掌握していた件
☆ほしい
ファンタジー
勇者パーティーで「役立たず」と蔑まれ、役立たずスキル【畑耕し】と共に辺境の地へ追放された農夫のアルス。
しかし、そのスキルは一度種をまけば無限に作物が収穫でき、しかも極上の品質になるという規格外のチート能力だった!
辺境でひっそりと自給自足のスローライフを始めたアルスだったが、彼の作る作物はあまりにも美味しく、栄養価も高いため、あっという間に噂が広まってしまう。
飢饉に苦しむ隣国、貴重な薬草を求める冒険者、そしてアルスを追放した勇者パーティーまでもが、彼の元を訪れるように。
「もう誰にも迷惑はかけない」と静かに暮らしたいアルスだったが、彼の作る作物は国家間のバランスをも揺るがし始め、いつしか世界情勢の中心に…!?
元・役立たず農夫の、無自覚な成り上がり譚、開幕!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる