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第69話
「怒られるどころか殺されるかもね?」
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翌朝
リチアはコチョウの部屋にて目を覚ます。
リチアに毛布が掛けてあるだけでその部屋に誰もいなかった。
リチア「お兄、様・・・?」
私・・・昨日寝てしまった・・・?お兄様の部屋で・・・。
とりあえずリチアはベットから起き上がると机の上に置いてあったパンの耳を食べながら思い出す。
昨日の人形屋さんでの事・・・・
あれは一体なんだったんでしょうか・・・私の聞き間違い・・・?話しかけてもないのに人形から"パパ、ママ"と聞こえてくるなんて・・・。誤作動か何かでしょうか・・・。
お兄様に聞いたらなにか分かるのでしょうか・・・?
リチアはパンを完食すると部屋を出る。
コチョウ「あぁ、リチアさん。目を覚ましましたか。今起こしに行こうと思っていました」
リチア「お、おはようございます」
コチョウ「生徒たちが朝から何やら騒いでいるのですよ。リチアさん様子を見に行っていただけますか?」
リチア「騒いでる・・・?い、行ってみます!」
コチョウ「頼みますね。我々はこれから会議がありますから」
コチョウはそれだけ告げて立ち去ろうとするとリチアはその背中に呼びかける。
リチア「お兄様!」
コチョウは振り返る。
リチア「あの、昨日の人形屋さんでのことなのですが・・・」
コチョウ「昨日のことは忘れなさい」
リチア「人形・・・のことです」
コチョウ「・・・リチアさんは奥の部屋に入ったのですね?」
リチア「え?っと・・・はいり、ました」
コチョウ「実は、奥の部屋の棚に置かれてる人形。不良品も混ざってまして。
リチアさんはそこでなにを見ましたか?」
リチア「なに、を・・・?」
コチョウ「なにか聞いたのではありませんか?
話しかけてもいないのに、勝手に話す人形を」
リチア「!」
コチョウ「人形屋の奥の部屋の人形の件といったらその話しかと思ったのですが、違いますか?」
リチア「・・・先輩は、なにか知ってるんですか?」
コチョウ「あまり深入りするのはよくありませんよ。このままでは、口封じのためにリチアさんのこと・・・」
コチョウはリチアに歩み寄り、耳元で囁く。
コチョウ「監禁してしまうかもしれません」
リチア「!」
コチョウ「さすがに殺すことはできないのでね」
リチアは血の気が引いたのを感じる。
コチョウがリチアから離れるとリチアに背を向け歩き出し、振り返ってこう言う。
コチョウ「あ。全部冗談ですよ?」
そう言い残して立ち去って行ったコチョウ。
じょ、冗談・・・!?
今のが冗談なんですか・・・!?
冗談に聞こえなかったですっ!お兄様・・・!
ーーーー
考えながらも、リチアは寮に行ってみることにした。
自室の前で2人の男女の話し声が聞こえてくる。
「え!それ本当!?」
「うん・・・自室に行っても居なくて・・・」
「でも、こんな・・・多分あいつらは2階に上がった組だよな・・・?そんな一斉に居なくなるってことある?よく探した?」
「隅々まで探したって!」
「また2階に上がってるとか?」
「いやまさかそんなこと・・・先輩達に止められてるんだよ?」
「そうだけどそれを無視して皆好奇心で勝手に上がったんだぜ?」
「どうするんだよ・・・先輩達にこの事、話す?」
「いや、それはやめたほうが・・・絶対怒られるって・・・」
「怒られるどころか殺されるかもね?」
「縁起でもないこと言うな!」
え、なんの、話・・・?
・・・2階にあがった人達が、いるって・・・?
リチアはその会話を壁の影に隠れて聞いていると、
ケイリィ「リチア?」
びく!!
ふと呼ばれたことで肩を跳ねるリチアは呼ばれた方向に顔を向けると今階段を上がってきてるケイリィと遭遇した。
ケイリィはリチアの近くまでやってきた。
ケイリィ「パン・・・食べてくれたんだ・・・。よかった。部屋に行っても居なくて、人形が床に落ちてたみたいだったから棚の上に戻しておいたよ」
人形・・・。
人形と聞き、今までの記憶がフラッシュバックを起こす。そして最後にケイリィに抱きつく女子生徒のことを思い出して、
リチア「・・・っ」
リチアはケイリィから逃げるように、ケイリィの横を通り抜けてその場から走り出そうとすれば、
ケイリィ「まっ、待って!」と、
ケイリィが腕を掴んだ。
ケイリィ「どうして、逃げるの?なんか、あった??」
リチアはただ黙って首を横に振る。
ケイリィ「じゃあなんで!」
リチア「・・・っ」
ケイリィ「離れていかないか、なんて聞いておいて・・・自分から離れていかないでよ・・・っ」
リチア「・・・ごめん、なさい・・・
2階にあがった人達が、いるんですか・・・?」
ケイリィ「え・・・?」
リチア「さっき、クラスの子達が・・・」
声を聞きつけて、クラスの子達がやってくる。
「ケイリィ・・・君?ケイリィ君だ・・!無事だったんだ!」
ケイリィ「へ?」
「2階に上がった子達の姿が見えないんだよ!ケイリィ君もその子ら呼びに上がったじゃん?でもケイリィ君はなんともなかったんだ」
ケイリィ「ないけど・・・姿が見えないって本当なの??」
「うん・・・だから、あと探してないのは2階なんだけど、俺たちで見てこようかなって」
リチア「っダメ!!!」
ケイリィ「リ、チア?」
大きな声にびっくりしてケイリィはリチアの腕を離し、
視線はリチアへと集中された。
リチアはコチョウの部屋にて目を覚ます。
リチアに毛布が掛けてあるだけでその部屋に誰もいなかった。
リチア「お兄、様・・・?」
私・・・昨日寝てしまった・・・?お兄様の部屋で・・・。
とりあえずリチアはベットから起き上がると机の上に置いてあったパンの耳を食べながら思い出す。
昨日の人形屋さんでの事・・・・
あれは一体なんだったんでしょうか・・・私の聞き間違い・・・?話しかけてもないのに人形から"パパ、ママ"と聞こえてくるなんて・・・。誤作動か何かでしょうか・・・。
お兄様に聞いたらなにか分かるのでしょうか・・・?
リチアはパンを完食すると部屋を出る。
コチョウ「あぁ、リチアさん。目を覚ましましたか。今起こしに行こうと思っていました」
リチア「お、おはようございます」
コチョウ「生徒たちが朝から何やら騒いでいるのですよ。リチアさん様子を見に行っていただけますか?」
リチア「騒いでる・・・?い、行ってみます!」
コチョウ「頼みますね。我々はこれから会議がありますから」
コチョウはそれだけ告げて立ち去ろうとするとリチアはその背中に呼びかける。
リチア「お兄様!」
コチョウは振り返る。
リチア「あの、昨日の人形屋さんでのことなのですが・・・」
コチョウ「昨日のことは忘れなさい」
リチア「人形・・・のことです」
コチョウ「・・・リチアさんは奥の部屋に入ったのですね?」
リチア「え?っと・・・はいり、ました」
コチョウ「実は、奥の部屋の棚に置かれてる人形。不良品も混ざってまして。
リチアさんはそこでなにを見ましたか?」
リチア「なに、を・・・?」
コチョウ「なにか聞いたのではありませんか?
話しかけてもいないのに、勝手に話す人形を」
リチア「!」
コチョウ「人形屋の奥の部屋の人形の件といったらその話しかと思ったのですが、違いますか?」
リチア「・・・先輩は、なにか知ってるんですか?」
コチョウ「あまり深入りするのはよくありませんよ。このままでは、口封じのためにリチアさんのこと・・・」
コチョウはリチアに歩み寄り、耳元で囁く。
コチョウ「監禁してしまうかもしれません」
リチア「!」
コチョウ「さすがに殺すことはできないのでね」
リチアは血の気が引いたのを感じる。
コチョウがリチアから離れるとリチアに背を向け歩き出し、振り返ってこう言う。
コチョウ「あ。全部冗談ですよ?」
そう言い残して立ち去って行ったコチョウ。
じょ、冗談・・・!?
今のが冗談なんですか・・・!?
冗談に聞こえなかったですっ!お兄様・・・!
ーーーー
考えながらも、リチアは寮に行ってみることにした。
自室の前で2人の男女の話し声が聞こえてくる。
「え!それ本当!?」
「うん・・・自室に行っても居なくて・・・」
「でも、こんな・・・多分あいつらは2階に上がった組だよな・・・?そんな一斉に居なくなるってことある?よく探した?」
「隅々まで探したって!」
「また2階に上がってるとか?」
「いやまさかそんなこと・・・先輩達に止められてるんだよ?」
「そうだけどそれを無視して皆好奇心で勝手に上がったんだぜ?」
「どうするんだよ・・・先輩達にこの事、話す?」
「いや、それはやめたほうが・・・絶対怒られるって・・・」
「怒られるどころか殺されるかもね?」
「縁起でもないこと言うな!」
え、なんの、話・・・?
・・・2階にあがった人達が、いるって・・・?
リチアはその会話を壁の影に隠れて聞いていると、
ケイリィ「リチア?」
びく!!
ふと呼ばれたことで肩を跳ねるリチアは呼ばれた方向に顔を向けると今階段を上がってきてるケイリィと遭遇した。
ケイリィはリチアの近くまでやってきた。
ケイリィ「パン・・・食べてくれたんだ・・・。よかった。部屋に行っても居なくて、人形が床に落ちてたみたいだったから棚の上に戻しておいたよ」
人形・・・。
人形と聞き、今までの記憶がフラッシュバックを起こす。そして最後にケイリィに抱きつく女子生徒のことを思い出して、
リチア「・・・っ」
リチアはケイリィから逃げるように、ケイリィの横を通り抜けてその場から走り出そうとすれば、
ケイリィ「まっ、待って!」と、
ケイリィが腕を掴んだ。
ケイリィ「どうして、逃げるの?なんか、あった??」
リチアはただ黙って首を横に振る。
ケイリィ「じゃあなんで!」
リチア「・・・っ」
ケイリィ「離れていかないか、なんて聞いておいて・・・自分から離れていかないでよ・・・っ」
リチア「・・・ごめん、なさい・・・
2階にあがった人達が、いるんですか・・・?」
ケイリィ「え・・・?」
リチア「さっき、クラスの子達が・・・」
声を聞きつけて、クラスの子達がやってくる。
「ケイリィ・・・君?ケイリィ君だ・・!無事だったんだ!」
ケイリィ「へ?」
「2階に上がった子達の姿が見えないんだよ!ケイリィ君もその子ら呼びに上がったじゃん?でもケイリィ君はなんともなかったんだ」
ケイリィ「ないけど・・・姿が見えないって本当なの??」
「うん・・・だから、あと探してないのは2階なんだけど、俺たちで見てこようかなって」
リチア「っダメ!!!」
ケイリィ「リ、チア?」
大きな声にびっくりしてケイリィはリチアの腕を離し、
視線はリチアへと集中された。
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