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第17話
「おれ、捨てられたの?」
しおりを挟む子供養護施設を出て馬車でゆったりと帰るラン達。
アザレアはそっと右目の眼帯に触れた。
ディアナに会ったことで、子供養護施設に居た時の事を思い出すアザレア。
ーーーー
当時8歳だったアザレアは、他の子供達が元気に外で遊んでいる中で唯一アザレアだけが1人壁に背中を預けて座り込んでいた。
そんなアザレアに近付くディアナ。
ディアナ「キミ、大丈夫??」
アザレアはそっとディアナを見る。
ディアナ「キミの右目・・・私映ってる??」
そう言ってアザレアの目の前で手を振ってみるディアナ。
アザレアの右目はとくに機能していないようだった。
アザレアは何も言わずにプイっとディアナから視線を外す。
ディアナ「ご、ごめんねっ
深く事情は聞かないけど・・・ちょっと失礼するね」
そう言ってディアナはアザレアの顔に触れると持っていた眼帯をアザレアの右目につけてあげた。
ディアナ「よし、できた♩
キミ、顔を合わせるのが嫌なんでしょ?その目のせい、かな?だったら眼帯つけておいた方がちょっとはマシになるんじゃないかなぁって。キミ、名前は??」
アザレア「・・・ヒューベルク=ロウガ」
ディアナ「じゃあヒュー君だ。私はディアナよ。これからしばらくはここで生活すると思うし、仲良くしよう?」
ディアナはヒューベルクに手を差し伸べる。ヒューベルクはその手をとることはなく、静かにポツリと言葉を漏らした。
アザレア「・・・おれ、捨てられたの?だから、ここにいるの?」
ディアナ「え・・・?」
アザレア「おれの右目・・・生まれつき見えなくて・・・
親の顔なんて思い出せないし・・・
気づいたら、ここにいて・・・」
ディアナ「・・・っ」
その言葉を聞いてディアナは何も言わずにヒューベルクをを抱きしめた。
ディアナ「・・・そう、なんだ。辛かったね・・・。
実は、私の娘もヒュー君と同じで生まれつきの病気持ちで命がそんな長くないって言われてるの・・・。いつまで持つかはわからない。まだうちの娘2歳で・・・ずっと今も病院で寝たっきり。
ずっとは生きられない、なんて・・・そんなの、親なら切ないに決まってる・・・。」
ディアナの瞳からは涙が伝う。
ディアナ「病気はどうしようもないけど・・・それでも・・・どんな手段を使ってでも娘の病気を治してあげたいって・・・。」
ヒューベルクは黙って聞いている。
ディアナはヒューベルクから体を放してお互いの視線を合わせる。
ディアナ「キミの目も、いつかは治ると思うから。ここにいる間は私がヒュー君の右目になってあげる。だから、安心していいからね」
ーーー
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