外伝・世界最強の英雄王たちに愛された唯一無二の聖女〜逆ハーレム? いえ、一途です〜

 時は6代神帝の御世。

 ひとりの皇子が生を受ける。

 後の7代神帝リュシオンである。

 彼はまだ未成年の子供の頃に婚礼を挙げ、世継ぎをも得たが、同時に正妃は失ってしまった。

 その波乱の幕開けは父親である6代神帝の自決に端を発する。

 続く世継ぎの生誕。

 正妃の崩御。

 だれもが待ち望んだ聖皇子、リュシオンの戴冠式。

 そして動乱の幕切れは伝説に語られし聖女。

 聖稀エディスターシャの生誕。

 あまりに怒濤の出来事の連続で、当時のことをすべて知っている者はいない。

 当事者であるリュシオンを除いて。

 やがてリュシオンの即位から時が流れ、リュシオンは運命的な出逢いを体験する。

 それが悲劇の幕開けであると彼は知らない。

 伝説は今再び動き出す。

 世界を統べる覇王と彼の聖女との出逢いによって。

 太古の昔に定められし宿命は蒼い瞳に受け継がれていく。

 幾多の悲劇を背景にして。

 その伝説こそカミュレーン皇家に伝わる「絶対伴侶の伝説」

 魂で結ばれている絶対的な伴侶。

 その行く末を握るのは絶対伴侶伝説の起源となった祖王ディーン・ディアス。

 彼はリュシオンを見守っている。

 遙かなる時代を越えて。

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