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おまけ
IF 行方不明の推しの無事をお願いしたら拾いました。
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「……ええと、どうなさったので?」
基本的にあたしは自発的に人に声をかけるタイプではありません。困ってそうだなぁと思ってもなかなか声をかけるには至りません。
が、何事も例外はありまして。
「迷子とでも言うのか。ここどこかな」
そう言って首をかしげている男性。茶色の髪が一部ぴょんて跳ねてます。かわいい。
……そ、そうではなくて。
会ったことがないですけど存じ上げてますよ。二次元で。
みたいな出会いがあるとは思いませんでした。
「流咲町です。ええとS市ってのはわかってますよね?」
「ん。これは、渡ったかな」
困ったようにしているその男性は、あたしの推しでした。正確に言えば、推しにそっくりな人でした。
幸い、現代日本にいても違和感はあってもおかしい格好ではないのですが。
シャツとチノパンとジャケットというカジュアル系な仕事用の服という感じです。でも、季節感があってないので寒そうです。今、真冬なので。
耳とか赤くなってて可哀想です。
「え?」
「さ、寒そうなのでついっ!」
マフラーを進呈しました。押し付けちゃいました。手を触っちゃったと動揺しまくりで顔も熱いです。
我が推し。あたしの好みのど真ん中過ぎて、少々行き過ぎたラブがあったのです。まあ、気がついたのは最近の話なのですが。やばいです。仕事しすぎですと思っていた矢先に似た人に会うとか運命ですか!?
……正月から一か月の連勤で脳みそがやられてるに違いありません。ついでに言えば残業付きです。労働基準法を遵守せよ、似非石油王めと思ってます。口にするとめんどいので言いませんけど。
給料良くなければ、すぐに捨ててやるのに。
こほん。あんなブラック労働をさせるやつを思い出す必要はありません。
今は、この推しに似た人をどうするか、なんですが。
「ええと、うちが近くなので、来ます?」
魔が差したとしか言いようがありません。そこはお近くのお店に入ってお話を聞くと言うことではないでしょうか?
少し考えて、いく、なんて言われてしまって挙動不審になってしまいました……。
あ、推しが動いてるとかそんなことが常時、意識されているので他の挙動が怪しいんだと思います。声が思ったより若いですね。
「つ、連れ帰ってしまった……」
狭くとも快適な我が家な1Kでした。変則的にキッチンだけ独立し、居住スペースが圧迫されるという謎な状態で。廊下についでにつけましたという間取りではないんですよね。
こたつ出しっぱなしで、ベッド置いたら隙間無しな部屋というのは少しばかり問題があります。他にクローゼットとテレビくらいしかないんですよね。本棚? 部屋が本棚だよ、というように隙間に詰んでます。
荒れてないけど隙間はない部屋です。荒れてないのはこの部屋、寝るだけなので散らばるのは服ばかりということになります……。思い出して、慌てて回収してからの愛想笑いをするはめになりました。見られちゃまずいものがないだけましです。
……うん。明日、こたつを片付けようと思います。地面大事。でも今度は食事の場所に困る……。
現在、推しの男性(仮)に靴を脱いで上がってもらっていますが、こたつに怖々足を入れてます。
「魔動具?」
「家電です。電気っていうもので動く、道具ですかね」
「この紐でつないでる?」
「そうです」
色んなものに興味津々という感じですが、特別驚いたような印象はありません。近代に近い設定なのでそれほど乖離はないのかもしれないですね。
というか、全く少しもなにかを隠す気配がありません。不審に思われるとか考えないのかとも思ったんですが、あたしのほうが不審者でしたね。あははは……。
あたしも座ろうかお茶でも用意しようかと迷って突っ立ってたら、じっと見られました。
「な、なんですか?」
「俺の事、知ってる?」
じっと見つめられてどきどきしてたら、そんなことを聞かれました。
なので、既刊二〇冊エオリア異聞を積んでみました。
「こちらに出ている方にそっくりなので、ご確認いただければ幸いです」
雑誌掲載分はひっそり隠すことにしました。少々衝撃的なシーンがございまして、それは本人(仮)には見せたくありません。
うーん。死んだと思った推しが自宅にいるとか謎過ぎます。
行方不明なので、そのうち敵で帰ってきそうだからと友人に謎の慰め方をされましたが、これは予想外です。
彼は漫画は読み方を知らないらしく、最初に読む方向などを基本的なことを教えてあとは放置しました。文字は読めるのですけど、異世界に来た特典ですか? まあ、ただのそっくりさんという可能性もありますし、そうなると割と困った状況になりそうですが。
明日も仕事なので家事を片付けなければいけません。今日はたまたま、残業なしに帰って買い物でもと思って大規模スーパーに向かっていたのですけど。
買い物せずに推しを拾いました。
なぜだ。
とりあえず飲み物を出そうと思って、何を出せばいいのか途方に暮れます。インスタントな緑茶と珈琲を出しましょうか。なに食べれるんでしょうか。
紙媒体だといったいどんなもの食べているかという情報がなくて困ります。食事シーンとかはあるんですけど、詳細じゃあありませんし。
「お口に合えばよいのですが」
「ありがとう」
しばらくぱらりぱらりとページをめくる音だけが聞こえてきました。
冷蔵庫を覗けば今日の夜分くらいはありそうです。
煮込もうと思っていた鶏もも肉はそのまま焼くことにしました。クリーム煮もおいしいのですが、あまり凝ったものはやめた方が良さそうな気がします。
買い置きの冷凍パンがありましたし、あとはインスタントのスープとサラダくらいならなんとかなりそうです。
色々下準備をしてから一度、彼の様子を伺ってみますが普通に読んでました。既に三冊くらい積んでます。早いですね。
まあ、先はまだ長いのでもうちょっと別のことができそうです。
自動乾燥までついている場所ふさぎの洗濯機から乾燥した洗濯ものを取り出します。
邪魔なんですが、干すという作業を放棄しました。朝から晩まで働いていると嫌になってきます。ひとり分なので数日置きにしか活躍しませんけどね。脱衣所でそのままたたんで、洗濯機の上に積んでおきました。片付けるのはまた後で。
そういえば、着替え、どうしましょうね? 弟が終電逃したときにと置いていった着替え使いますか。今までに何度か飲み会終了後の何次会かに連れ込まれて大変な状態でやってきたことがあります。
無駄に色気過剰でした。
なぜ、あれがあたしにはないのか不可解です。
クローゼットの奥から引っ張り出していると怪訝そうな視線を感じます。気配に敏感と思ったことはないですが、推しがと頭のどこかでフィーバーしているので常に感知しているようです。まごうことなき変態です。ううっ。
「これ、弟のですけど使ってください。キリのいいところで、シャワーとか浴びてきてくださいね」
きりっと表情を引き締めて部屋着を渡します。色々駄々洩れでしょうけど、取り繕う努力は必要です。
そうじゃないともっとダメな方向に……。
「弟も住んでるのか?」
「たまに来ますよ。酔っぱらって」
「不用心だな」
「はい?」
「危険とか思わない?」
「なにがですか?」
きょとんとしたあたしにものすっごいため息をつかれたんですけど。
「名前は?」
「ああ、名乗ってませんでした。亜璃歌です」
「アリカ」
慎重に言われた言葉は妙に懐かしい気がしました。
「なんですか?」
「正直に答えろ」
……なにか、変な音が聞こえました。いえ、違いますね。綺麗な旋律が、小さく聞こえます。聞いたことのない音楽。
「どうして、俺を連れて来たんだ?」
わりと今更なことを聞かれました。まあ、困ってそうとか……。
「え。好みだから」
……うん。正直に言いすぎです。その解答を予想してなかったのか、絶句して、少し顔が赤くなってきましたが、大丈夫でしょうか。
「じゃあ、ここに呼んだわけではない?」
「あたしの知る限りでは、魔法と言うものは存在しない、と思います。知らないところであったって怒られると困りますけど」
少なくとも生活圏には存在しないし、世の中の情報的にもそんな夢みたいなと言われる所です。
「利用しようとか」
「どちらかというと利用されたい。貢ぎたい」
正直すぎますが、こう、なにか、されましたかね?
逆に心配みたいな表情になってきてますけど。案外優しいところがあってですね、そういうことが。
「大好きなんです」
いや、だからなぜにそう正直に……。
不意に音が消えました。
「……悪かった。本当に反省している」
彼は顔を両手で覆っておおってしまいました。やっぱりなんかしたらしいですよ?
魔導師ですからね。異世界来ても魔導師やってけそうです。
というか、本人ってことで最終回答(ファイナルアンサー)ですか?
この後なんやかんやあって、妖怪ハンター系のバディになっちゃうのは想定外でした。
基本的にあたしは自発的に人に声をかけるタイプではありません。困ってそうだなぁと思ってもなかなか声をかけるには至りません。
が、何事も例外はありまして。
「迷子とでも言うのか。ここどこかな」
そう言って首をかしげている男性。茶色の髪が一部ぴょんて跳ねてます。かわいい。
……そ、そうではなくて。
会ったことがないですけど存じ上げてますよ。二次元で。
みたいな出会いがあるとは思いませんでした。
「流咲町です。ええとS市ってのはわかってますよね?」
「ん。これは、渡ったかな」
困ったようにしているその男性は、あたしの推しでした。正確に言えば、推しにそっくりな人でした。
幸い、現代日本にいても違和感はあってもおかしい格好ではないのですが。
シャツとチノパンとジャケットというカジュアル系な仕事用の服という感じです。でも、季節感があってないので寒そうです。今、真冬なので。
耳とか赤くなってて可哀想です。
「え?」
「さ、寒そうなのでついっ!」
マフラーを進呈しました。押し付けちゃいました。手を触っちゃったと動揺しまくりで顔も熱いです。
我が推し。あたしの好みのど真ん中過ぎて、少々行き過ぎたラブがあったのです。まあ、気がついたのは最近の話なのですが。やばいです。仕事しすぎですと思っていた矢先に似た人に会うとか運命ですか!?
……正月から一か月の連勤で脳みそがやられてるに違いありません。ついでに言えば残業付きです。労働基準法を遵守せよ、似非石油王めと思ってます。口にするとめんどいので言いませんけど。
給料良くなければ、すぐに捨ててやるのに。
こほん。あんなブラック労働をさせるやつを思い出す必要はありません。
今は、この推しに似た人をどうするか、なんですが。
「ええと、うちが近くなので、来ます?」
魔が差したとしか言いようがありません。そこはお近くのお店に入ってお話を聞くと言うことではないでしょうか?
少し考えて、いく、なんて言われてしまって挙動不審になってしまいました……。
あ、推しが動いてるとかそんなことが常時、意識されているので他の挙動が怪しいんだと思います。声が思ったより若いですね。
「つ、連れ帰ってしまった……」
狭くとも快適な我が家な1Kでした。変則的にキッチンだけ独立し、居住スペースが圧迫されるという謎な状態で。廊下についでにつけましたという間取りではないんですよね。
こたつ出しっぱなしで、ベッド置いたら隙間無しな部屋というのは少しばかり問題があります。他にクローゼットとテレビくらいしかないんですよね。本棚? 部屋が本棚だよ、というように隙間に詰んでます。
荒れてないけど隙間はない部屋です。荒れてないのはこの部屋、寝るだけなので散らばるのは服ばかりということになります……。思い出して、慌てて回収してからの愛想笑いをするはめになりました。見られちゃまずいものがないだけましです。
……うん。明日、こたつを片付けようと思います。地面大事。でも今度は食事の場所に困る……。
現在、推しの男性(仮)に靴を脱いで上がってもらっていますが、こたつに怖々足を入れてます。
「魔動具?」
「家電です。電気っていうもので動く、道具ですかね」
「この紐でつないでる?」
「そうです」
色んなものに興味津々という感じですが、特別驚いたような印象はありません。近代に近い設定なのでそれほど乖離はないのかもしれないですね。
というか、全く少しもなにかを隠す気配がありません。不審に思われるとか考えないのかとも思ったんですが、あたしのほうが不審者でしたね。あははは……。
あたしも座ろうかお茶でも用意しようかと迷って突っ立ってたら、じっと見られました。
「な、なんですか?」
「俺の事、知ってる?」
じっと見つめられてどきどきしてたら、そんなことを聞かれました。
なので、既刊二〇冊エオリア異聞を積んでみました。
「こちらに出ている方にそっくりなので、ご確認いただければ幸いです」
雑誌掲載分はひっそり隠すことにしました。少々衝撃的なシーンがございまして、それは本人(仮)には見せたくありません。
うーん。死んだと思った推しが自宅にいるとか謎過ぎます。
行方不明なので、そのうち敵で帰ってきそうだからと友人に謎の慰め方をされましたが、これは予想外です。
彼は漫画は読み方を知らないらしく、最初に読む方向などを基本的なことを教えてあとは放置しました。文字は読めるのですけど、異世界に来た特典ですか? まあ、ただのそっくりさんという可能性もありますし、そうなると割と困った状況になりそうですが。
明日も仕事なので家事を片付けなければいけません。今日はたまたま、残業なしに帰って買い物でもと思って大規模スーパーに向かっていたのですけど。
買い物せずに推しを拾いました。
なぜだ。
とりあえず飲み物を出そうと思って、何を出せばいいのか途方に暮れます。インスタントな緑茶と珈琲を出しましょうか。なに食べれるんでしょうか。
紙媒体だといったいどんなもの食べているかという情報がなくて困ります。食事シーンとかはあるんですけど、詳細じゃあありませんし。
「お口に合えばよいのですが」
「ありがとう」
しばらくぱらりぱらりとページをめくる音だけが聞こえてきました。
冷蔵庫を覗けば今日の夜分くらいはありそうです。
煮込もうと思っていた鶏もも肉はそのまま焼くことにしました。クリーム煮もおいしいのですが、あまり凝ったものはやめた方が良さそうな気がします。
買い置きの冷凍パンがありましたし、あとはインスタントのスープとサラダくらいならなんとかなりそうです。
色々下準備をしてから一度、彼の様子を伺ってみますが普通に読んでました。既に三冊くらい積んでます。早いですね。
まあ、先はまだ長いのでもうちょっと別のことができそうです。
自動乾燥までついている場所ふさぎの洗濯機から乾燥した洗濯ものを取り出します。
邪魔なんですが、干すという作業を放棄しました。朝から晩まで働いていると嫌になってきます。ひとり分なので数日置きにしか活躍しませんけどね。脱衣所でそのままたたんで、洗濯機の上に積んでおきました。片付けるのはまた後で。
そういえば、着替え、どうしましょうね? 弟が終電逃したときにと置いていった着替え使いますか。今までに何度か飲み会終了後の何次会かに連れ込まれて大変な状態でやってきたことがあります。
無駄に色気過剰でした。
なぜ、あれがあたしにはないのか不可解です。
クローゼットの奥から引っ張り出していると怪訝そうな視線を感じます。気配に敏感と思ったことはないですが、推しがと頭のどこかでフィーバーしているので常に感知しているようです。まごうことなき変態です。ううっ。
「これ、弟のですけど使ってください。キリのいいところで、シャワーとか浴びてきてくださいね」
きりっと表情を引き締めて部屋着を渡します。色々駄々洩れでしょうけど、取り繕う努力は必要です。
そうじゃないともっとダメな方向に……。
「弟も住んでるのか?」
「たまに来ますよ。酔っぱらって」
「不用心だな」
「はい?」
「危険とか思わない?」
「なにがですか?」
きょとんとしたあたしにものすっごいため息をつかれたんですけど。
「名前は?」
「ああ、名乗ってませんでした。亜璃歌です」
「アリカ」
慎重に言われた言葉は妙に懐かしい気がしました。
「なんですか?」
「正直に答えろ」
……なにか、変な音が聞こえました。いえ、違いますね。綺麗な旋律が、小さく聞こえます。聞いたことのない音楽。
「どうして、俺を連れて来たんだ?」
わりと今更なことを聞かれました。まあ、困ってそうとか……。
「え。好みだから」
……うん。正直に言いすぎです。その解答を予想してなかったのか、絶句して、少し顔が赤くなってきましたが、大丈夫でしょうか。
「じゃあ、ここに呼んだわけではない?」
「あたしの知る限りでは、魔法と言うものは存在しない、と思います。知らないところであったって怒られると困りますけど」
少なくとも生活圏には存在しないし、世の中の情報的にもそんな夢みたいなと言われる所です。
「利用しようとか」
「どちらかというと利用されたい。貢ぎたい」
正直すぎますが、こう、なにか、されましたかね?
逆に心配みたいな表情になってきてますけど。案外優しいところがあってですね、そういうことが。
「大好きなんです」
いや、だからなぜにそう正直に……。
不意に音が消えました。
「……悪かった。本当に反省している」
彼は顔を両手で覆っておおってしまいました。やっぱりなんかしたらしいですよ?
魔導師ですからね。異世界来ても魔導師やってけそうです。
というか、本人ってことで最終回答(ファイナルアンサー)ですか?
この後なんやかんやあって、妖怪ハンター系のバディになっちゃうのは想定外でした。
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