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第七話 ボニー視点 三ヶ月後
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あたらしい領主さまはすごいお人でした。
領主さまが来て三ヶ月で村に道ができ、水車小屋ができ、広場ができました。おれも顔をしってるフランツさんなどいろいろな人も村にやってきて、建物をたてています。宿屋やら道具屋やら……さまざまな店になるらしいです。フランツさんがやるのは宿屋だそうです。
あとは教会ができて村をぐるっと壁でかこんでしまえば、この村は町と呼んでも大げさではないと思います。あたらしい領主さまにかかれば不可能なことではないように思います。
隣村の友人アーロンも「こりゃすごいことになったな」と言っていました。突然発展し出したおれの村にみんな注目しています。
さいしょは領主さまの白い髪も赤い目も見たことがなくておびえてしまったけれど、よくよく見るととてもきれいだと思います。
アーロンにも領主さまはきれいな人なんだぞって自慢しました。
おれたちグリーンヴィレッジのみんなはダンジョンが湧いたというのがどれほどすごいことなのか、誰もわかってなかったんです。
ダンジョンが湧いたら魔物が出てきてひどいことになると言われてきましたが、そんなものが出てきたことはなかったです。
ダンジョンが湧いてからあたらしい領主様が来るまでの数か月間、戦争だなんだとお偉いさんたちはごたごたしていてこの村に変化が訪れる様子もありませんでした。
このままいつも通りの日常がつづくにちがいないと思っていた矢先の変化でした。
村は貧しかったです。
あるものと言えば広大な土地だけなのに不思議と作物が育たず、わざわざよそから越してきてこの地で農業を営もうという人はいませんでした。
ほんとにすこしの者だけが畑を耕してねばり強く作物を育て、そしてわずかな儲けも税にとられて消えていく日々でした。
これだけ深い森の中にあって、なぜ作物だけが育たないのだろう。おれにはそれが不思議でした。
おれが勉強をして頭がよくなればその謎もわかるんじゃないかと思ったのです。それが勉強をしたいと思った理由でした。
けれど父も兄も「そんな余計なことをかんがえる暇があったら働け」と言いました。誰もわかってくれませんでした。
そんなおれが領主さまのおかげでこうして文字を書けている。領主さまには感謝してもしきれないです。
たくさんの言葉を読み書きできるようになったから、今日は「思ったことをなんでもいいから書いてみなさい」と課題を出されました。
だから領主さまが来てからのことについて書いているところです。
文字を教えてくれるじいやさんはとてもやさしくて、わかりやすいです。
父は水車小屋ができて余計に税をとられると村の変化をよく思っていない様子でした。
村のみんなの大半もさいしょは父と同じ態度でしたが、フランツさんが「村が栄えたらいっぱい村にお金が入ってくるようになりみんながお金持ちになれる」と説いてくれているらしいです。
そうして発展して幸せになっていった村をいくつか見たことがある、というフランツさんの行商人としての経験からの話を聞いてみんな村の変化に対して考えが変わっていったようでした。
じっさい、畑仕事の合間に道の整備やらを手伝うだけで現金が手に入るのです。「村が発展すれば金持ちになれる」という言葉には実感がありました。
今までは物々交換がほとんどで、現金が手に入ることなど稀でした。刃物や針などの金属製品をはじめとしたこの村では作れない物を買い付けに行く時に、現金がなくてどれほど苦労したことか。
もうこれからはそんな苦労からはおさらばだ、と村のみんなは希望にみちています。
領主さまが文字が読める人を次の村長にしたがっている話は父にはできていません。
いつかは話さなきゃいけないことだとわかっているけれど、話すのがこわい……。
これからはどんどん村に冒険者があつまってくるそうです。
父や兄らが何もしないでおとなしくしてくれていることを祈ります。
領主さまが来て三ヶ月で村に道ができ、水車小屋ができ、広場ができました。おれも顔をしってるフランツさんなどいろいろな人も村にやってきて、建物をたてています。宿屋やら道具屋やら……さまざまな店になるらしいです。フランツさんがやるのは宿屋だそうです。
あとは教会ができて村をぐるっと壁でかこんでしまえば、この村は町と呼んでも大げさではないと思います。あたらしい領主さまにかかれば不可能なことではないように思います。
隣村の友人アーロンも「こりゃすごいことになったな」と言っていました。突然発展し出したおれの村にみんな注目しています。
さいしょは領主さまの白い髪も赤い目も見たことがなくておびえてしまったけれど、よくよく見るととてもきれいだと思います。
アーロンにも領主さまはきれいな人なんだぞって自慢しました。
おれたちグリーンヴィレッジのみんなはダンジョンが湧いたというのがどれほどすごいことなのか、誰もわかってなかったんです。
ダンジョンが湧いたら魔物が出てきてひどいことになると言われてきましたが、そんなものが出てきたことはなかったです。
ダンジョンが湧いてからあたらしい領主様が来るまでの数か月間、戦争だなんだとお偉いさんたちはごたごたしていてこの村に変化が訪れる様子もありませんでした。
このままいつも通りの日常がつづくにちがいないと思っていた矢先の変化でした。
村は貧しかったです。
あるものと言えば広大な土地だけなのに不思議と作物が育たず、わざわざよそから越してきてこの地で農業を営もうという人はいませんでした。
ほんとにすこしの者だけが畑を耕してねばり強く作物を育て、そしてわずかな儲けも税にとられて消えていく日々でした。
これだけ深い森の中にあって、なぜ作物だけが育たないのだろう。おれにはそれが不思議でした。
おれが勉強をして頭がよくなればその謎もわかるんじゃないかと思ったのです。それが勉強をしたいと思った理由でした。
けれど父も兄も「そんな余計なことをかんがえる暇があったら働け」と言いました。誰もわかってくれませんでした。
そんなおれが領主さまのおかげでこうして文字を書けている。領主さまには感謝してもしきれないです。
たくさんの言葉を読み書きできるようになったから、今日は「思ったことをなんでもいいから書いてみなさい」と課題を出されました。
だから領主さまが来てからのことについて書いているところです。
文字を教えてくれるじいやさんはとてもやさしくて、わかりやすいです。
父は水車小屋ができて余計に税をとられると村の変化をよく思っていない様子でした。
村のみんなの大半もさいしょは父と同じ態度でしたが、フランツさんが「村が栄えたらいっぱい村にお金が入ってくるようになりみんながお金持ちになれる」と説いてくれているらしいです。
そうして発展して幸せになっていった村をいくつか見たことがある、というフランツさんの行商人としての経験からの話を聞いてみんな村の変化に対して考えが変わっていったようでした。
じっさい、畑仕事の合間に道の整備やらを手伝うだけで現金が手に入るのです。「村が発展すれば金持ちになれる」という言葉には実感がありました。
今までは物々交換がほとんどで、現金が手に入ることなど稀でした。刃物や針などの金属製品をはじめとしたこの村では作れない物を買い付けに行く時に、現金がなくてどれほど苦労したことか。
もうこれからはそんな苦労からはおさらばだ、と村のみんなは希望にみちています。
領主さまが文字が読める人を次の村長にしたがっている話は父にはできていません。
いつかは話さなきゃいけないことだとわかっているけれど、話すのがこわい……。
これからはどんどん村に冒険者があつまってくるそうです。
父や兄らが何もしないでおとなしくしてくれていることを祈ります。
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