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2-㊸ ヴァン様驚く
しおりを挟む「はあ~」
やっとパルさん達から解放されて、自宅に到着しました。帰って来たと思ったらなぜか溜め息がでちゃったよ。疲れてるのかな?
しかし…変な展開になってきたよ。
聖女を魅力すれば全て上手くいくと思ってたのに、まさかまだ黒幕がいたなんて…想像を越えてる。それもまさかの教会関係者!獣人さん達が協力してくれることになったので良かったけど…。
交換条件がねぇ…。
「何をくつろいでいるんだ」
不機嫌そうな声が聞こえたと思ったらヴァン様が窓際に立っていた。
「もう教会の調査は終わったんですか?」
たった1日で終了?
「そんな筈はないだろ。いったん帰ってきただけだ。獣人の方はどうだった?」
それが気になって帰ってきたのかな。
「教会の調査は協力してくれるそうです」
頷きながら話を聞いているヴァン様が何かを胸元から取り出した。
「何ですかそれ?」
よく見るとどうやら折り畳んだ紙みたいだ。それを僕に見えるように広げた。
「教会の内部の地図だ。どうやらあそこには地下もあるらしい。おそらく秘密はそこにありそうだな…」
凄い。さすがヴァン様!もうそこまでわかったんだ。
「残念ながら地下には入ることができなかったが…獣人なら忍び込むことができる者がいるかもしれないな」
そんな能力がある人がいるんですか!?それも驚きだよ。
「それから黒幕らしき神官も見つけたが、顔が見えないようにベールをしていたし、名前も神官様と呼ばせていたので本名がわからなかった。相当慎重な人物みたいだな」
自分が誰か他人に知られないようにそこまで徹底しているのはある意味悪いことをしてます!って言っているみたいに思えるよね。そいつ相当悪いんじゃない!?
「そうですね…。これからどうしますか?」
簡単にはいかない相手だとわかったからには作戦をたてないといけないよね。
「まずは獣人からの情報を待ってから考えよう。ヘタに動いて相手に勘づかれて逃げられても困るからな」
「わかりました。あっ、それから相談したいことが一つありまして…」
パルさんからお願いされた事をヴァン様に相談してみることにした。
「なんだ?」
「実は…パルさん…えっと獣人の王族からお願いされたんですけど…」
「何をだ?」
「えっと…ポルさんって獣人の王族でパルさんの妹さんなんですけど…その人と…結婚しないかと言われたんです」
「はぁ?」
いつも冷静なヴァン様が凄い変な顔をして僕の方を見た。
そりゃ~僕も聞いた時は驚きましたよ。その気持ちはわかりますけど…。
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