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58. まさかの効能
しおりを挟むウルが意識不明だと聞いてじっとしていられないよね。僕はすぐに先生に聞きに行った。
…けど、先生が見つからない。
こんなことある?
もしかして…ブルーブラッドの咲いていた森に行ってるのかな。
どうしよう…行ってみる?
授業は一時間目は自習って言われてるみたいだし、居なくてもわからないかもしれないよね。
よし!決めた、行く!!
僕はブルーブラッドの花を見つけた森に行くことにした。
実はウルが倒れたこと以外にも気になることもあるんだよね。
回りに誰も居ないかを確認しながら、先生達に見つからないように森に向かった。幸い、誰にも会わなかったよ。
「いや~、しかしよく見つけられましたな~」
この声…聞き覚えがあるな。
「そうなんですよ。あの生徒は暗闇に強い目をしているみたいで、薄暗い森の奥でもよく見えていたみたいで発見することができたんです」
この声…思い出した!最初の声が理事長で今の声がこの前のブルーブラッドを発見した時にいた先生だ。
あれ?じゃあ、今の会話の生徒は…僕?
「だが、まさか夜間にここまで来るとは思わなかったです」
「そうだな。それに、ここで倒れるとは予想外すぎるな。まだ原因はわからないのか?」
これはウルのことだよね。先生達もまだウルが倒れた原因は知らないんだ…。
ウル…大丈夫かな。
「研究所の人がもしかしたらブルーブラッドの花のせいかもしれないと話していましたが…」
え?
ブルーブラッドの花にそんな作用があるの?
やっぱりここに来て正解だったかも。
もう1つ気になっていたこと…。
それは、ブルーブラッドの効能が本当なのかということなんだよね。だから自分で鑑定してみたかったんだよ。
実際に見ないとできないからね。
ここからだと微妙な位置なんだけど…何とかできそうかな。
鑑定…。
"ブルーブラッド 古代花 原種 (効能) 恐怖心を無くす 冷静になる 長く匂いを嗅ぐと意識を無くす戻すには…"
え?!大変だ!!!
「先生!今すぐにこの場所から離れて下さい!」
僕は隠れていた姿を先生達に見せて、僕の方に手招きをしながら大声をあげた。
「あれは…」
「この花を見つけた生徒です」
「なぜここにいるのだ?」
先生達は僕を見て不思議そうな顔をしている。たぶん、このあとは怒られるよね…だけど、今はそれどころじゃないんだよ!
「先生!この花の近くにいたら意識を失うってお祖父ちゃんから聞いたんです!早く離れて下さい!!」
お祖父ちゃんからは聞いていないけど…。
まさか鑑定をしました何て言えないよ。
…って、言った先から先生達が目の前で倒れちゃった!!!
あ~、どうするんだよ!!!
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