ブラッディーガールを探せ!

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59. 先生怖い

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 先生まで倒れてしまった。

 でも、ここでじっとしていたら僕も危ないよね。取り敢えずはこの場所から離れないと!

 先生達を置いていくわけにはいかないけど…どうしよう。

 …あ!そうだ、こんな時に使えるんじゃない?

「身体強化!」

 僕はこの前で来たボールを触りながら声をあげた。

 ん…見た目には変化がないぞ?

 これで強化されてるのかな。いや、今は考えるより行動しないといけないんだった!

 僕は素早く倒れた先生達の元にかけよった。

 1人でずつ運ぶ?だけどこの場所に置いていくともっと状態が悪くなるよね。

 えい!2人とも抱えてやろうじゃないか!!

 僕は気合いを入れて先生達を両脇に抱えた。

「…軽い!え!嘘!!!」

 あ、そんな感想を述べている場合じゃ無かったよ。急がないと!

 先生達を早く学校に連れていかないと危ないよね。

 僕は学校に向かって走りながら考えていた。

 身体強化のおかげで先生達の重みをあまりにも感じなかったので驚いてしまったけど…このボール凄すぎだよ!

 今だって走るのが得意ではない僕が物凄いスピードで走る事が出来ている。これもきっとこのボールの効果だよね。

 ブラッディーボールを沢山集めていったらもしかして…僕は凄い人になれるのかも。

 時間がかかったはずの道のりが半分くらいの時間で学校に帰って来ることが出来てしまったよ。だけど学校の中までは運ばずに近くで先生達をおろした。

 だって僕の能力を人に知られるのは良くないからね。誰かが運んでくれたことにしようと思ってる。

 タイミングよく校庭で集まっていた先生達を見つけたので声をかけた。

「先生!大変なんです!来てください!!」

 先生達は僕の声に驚いて全員顔を僕の方に向けた。

「お前、今は自習中のはずだろ?!」

 そうなんだけど…。

「お叱りは後で聞きますから、こっちに来てください!森で先生が倒れてるのを発見したんです!」

「「「え!!!」」」

 先生達の驚きの声が聞こえたかと思ったら、一斉に僕の方に走り出していた。

「どこだ!」

「早く案内しろ!」

「…やはり、早く森に行くべきだったな」

 え?

 もしかして、集まっていたのは森に行くためだったのかな?

「こっちです」

 僕は先生達を寝かせている場所まで案内した。

 それを見た先生は1人ずつ背負って保健室まで連れて行った。残りの先生は僕に事情聴取をするために残った…。

 よりにもよって残ったのは、僕が一番苦手な先生だよ~!

「さて、時間はあるからなぜ自習をサボって森に居たのか訳を聞かせてもらおうか」

 先生の目が怖い!

 誰か助けてー!!!

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