ブラッディーガールを探せ!

縁 遊

文字の大きさ
48 / 169

48. ウルの涙

しおりを挟む


 学校の休みが終わり学校に登校すると、ウルが凄い勢いで僕に駆け寄ってきた。

「フルド、話があるから今から付き合え!」

 挨拶もしないでいきなり腕を捕まれて引きずるようにまた人気のない教室に連れていかれた。

 な、なんなんだ!?

 教室の扉を閉めるとすぐにウルが僕の両腕をがっちりとつかんで自分に引き寄せた。

「幸せのコウモリについて聞きたいことがある!」

 ウルの顔は真剣で少し怒っているようにも見えた。

「何を聞きたいの?」

「アイツが妹に何をしたか聞きたい!」

 それって聞かない約束だったよね。

「それって聞かない約束だったはずだけど…何かあったの?」

 ウルが今度は僕の身体を前後に揺さぶり始めた。

「い、妹が…妹のルフが…」

 え?もしかしてルフさんに何か異変があった!?

「どうしたの?何があったんだよ?」

 ウルの目には涙が見えている。泣きながら僕を揺さぶる手を止めない。

「幸せのコウモリ…ヴァンデという奴に何かされたらしくてさ…ご飯をあまり食べなくなったし、ずっとため息を着いているんだ。母さんには病気じゃないから大丈夫だ、心配するなって言われたけど…心配だ~!!!」

 さらに激しく泣きながら僕を揺さぶるウル…。

「ウル!ギブ!ギブアップ!!気持ち悪いから揺さぶるのを取り敢えずストップ!!!」

 ウルの動きがピタリと止まった。

「すまん…」

 僕を解放してくれたのはいいけど、まだ地面が揺れている様な感じがするよ。

 だけどルフさんは身体の異変があったのかな。だから食欲が無くなった?

「妹さんは何て言ってるの?」

「ルフはただ…「ヴァンデ様…」としか言わないんだ。な!絶対におかしいだろ!催眠術でもかけられているんじゃないかと思ってるんだ」

 ………?

 僕はヴァン様ではないから催眠術はかけられません。それを言えないしな。

 その時学校の授業開始5分前のチャイムが鳴り始めた。

「ヤバ!今日の授業は時間にうるさい先生だった!」

 ウルが素早く立ち上がり走り出した。

 僕もウルの後を追って教室に戻った。

 学校の授業を受けている間もルフさんについて考えたけど、やはり催眠術をかけたおぼえはない。いつもより長く血の交換はしたけど…。それが身体に良くない影響でも与えたのかな。

 結果、ヴァン様に聞いた方が良さそうな気がするという結論に至りました。

 なんだかんだ言ってもヴァン様を頼っちゃうんだよね。

 休み時間もランチの時も、放課後までルフさんの話をしていたウルを何とか説き伏せて家に帰ってきた。

 ヴァン様にすぐにウルから聞いた話をすると…。

「お前…本当にわからないのか?我が子孫とは思えんな…」

 …と言われて終了した。

 あ~、一体なんなんだよ~!

 誰か教えてくださ~い!!!

 





しおりを挟む
感想 149

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

処理中です...