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第5話
目覚めちゃったら責任取ってよ!! 9
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「おはよう、二人とも。
目覚めはどうかね? 防衛の祈祷をかけておいたから、体に負担はかかっていないはずだが?」
俺とナタリアをいけない世界に目覚めさせておきながら、アルバートは好青年らしいさわやかな朝の挨拶をする。
「おはようじゃないもんっ!! アルバート様のバカぁッ!!
酷いっ!! 酷いっ!! 酷いっ!!」
かなり恥ずかしい姿を見られたショックでナタリアはアルバートに緊縛を解かれると、子供に戻ったようにポカポカとアルバートの分厚い胸板を叩いた。
その姿が少女のように可愛らしくて、俺も真似してみたくなる。
「バカ、バカっ!! アルバート様のエッチっ!!」
俺も一緒になってアルバートの体をポカポカと殴る。
(やだ・・・なんかちょっと、彼女になったみたいな感じするしっ!!
て、いうか。今の私、可愛い~~っ!!)
新たな発見に感動しつつ、俺は可愛い自分に酔いしれてしまう。
(ママ・・・。もう、完全に女の子ね・・・)
と言うチャームの指摘も気にならないほど、俺は可愛い自分を演じてしまうのだった・・・。
可愛い女の子になれたことに満足した俺は、機嫌を取り戻していい気分で朝食を作る。
今日は俺の番。昨日ナタリアに良いところを見せつけられてしまったので、特別気合を入れて食事を作る。
今日一日の旅に備えて体力のつく甘い味付けのシチューとパンの蜂蜜漬け。
「ふふふ・・・。随分とお可愛い味付けだね。
やっぱりローニャは、まだまだお子様よね!」
俺の料理を見たナタリアは少し小馬鹿にするように評したけど、蜂蜜漬けのパンを食べるとパッと歓喜の表情に一変し、身悶えしてパンの味の虜になってしまった。
(ふふん。いくら大人の空気を演出しても女は甘い誘惑には勝てないのよっ!!)
俺は勝利を確信しながら、パンを口にして身を震わせる。
・・・けど、ちょっと見てしまった。
甘いシチューにコソっと香辛料を振りかけるアルバートの姿を・・・。
(ううっ・・・お、男の人には甘すぎたのかな?
これからは気をつけないと・・・)
少しだけ凹んだけど、これも勉強。これからは甘すぎない料理を出さないとっ!!
食事が終わりアルバートがいつも通りに洗い物を済ませてくれると再び出発。
残り2日の行程を同じように進む。
俺とナタリアが交代で料理を作り、夜は二人仲良く縛られて眠りにつく。(気絶とも言う)
俺達はそんな旅を経て町に戻った。
なのにアルバートときたら、町に無事についたら
「私達と旅を共にするという事はこういう事だよ?
ナタリア、今ならまだ引き返せるぞ?」なんて他人事みたいに言う。
変な性癖に目覚めさせておいて、なんて無責任なっ!・・・なんて思ったけど、ナタリアは真摯な返答を返す。
「アルバート様。アタイは貴方に他の男性とは違う何かを感じています。
きっとあなたはディエゴのように何かを成し遂げるお方。
アタイはお手伝いしたいのです。それにアタイは貴方に忠誠を誓った身、ご一緒します。」
ああ・・・ナタリアは本気だ。
それはその後に続く消え入りそうな小さな呟きが証明している。
「・・・これからもアタイにあんなエッチな緊縛をしてくれるのなら・・・」
ナタリアは本気だ。
目覚めはどうかね? 防衛の祈祷をかけておいたから、体に負担はかかっていないはずだが?」
俺とナタリアをいけない世界に目覚めさせておきながら、アルバートは好青年らしいさわやかな朝の挨拶をする。
「おはようじゃないもんっ!! アルバート様のバカぁッ!!
酷いっ!! 酷いっ!! 酷いっ!!」
かなり恥ずかしい姿を見られたショックでナタリアはアルバートに緊縛を解かれると、子供に戻ったようにポカポカとアルバートの分厚い胸板を叩いた。
その姿が少女のように可愛らしくて、俺も真似してみたくなる。
「バカ、バカっ!! アルバート様のエッチっ!!」
俺も一緒になってアルバートの体をポカポカと殴る。
(やだ・・・なんかちょっと、彼女になったみたいな感じするしっ!!
て、いうか。今の私、可愛い~~っ!!)
新たな発見に感動しつつ、俺は可愛い自分に酔いしれてしまう。
(ママ・・・。もう、完全に女の子ね・・・)
と言うチャームの指摘も気にならないほど、俺は可愛い自分を演じてしまうのだった・・・。
可愛い女の子になれたことに満足した俺は、機嫌を取り戻していい気分で朝食を作る。
今日は俺の番。昨日ナタリアに良いところを見せつけられてしまったので、特別気合を入れて食事を作る。
今日一日の旅に備えて体力のつく甘い味付けのシチューとパンの蜂蜜漬け。
「ふふふ・・・。随分とお可愛い味付けだね。
やっぱりローニャは、まだまだお子様よね!」
俺の料理を見たナタリアは少し小馬鹿にするように評したけど、蜂蜜漬けのパンを食べるとパッと歓喜の表情に一変し、身悶えしてパンの味の虜になってしまった。
(ふふん。いくら大人の空気を演出しても女は甘い誘惑には勝てないのよっ!!)
俺は勝利を確信しながら、パンを口にして身を震わせる。
・・・けど、ちょっと見てしまった。
甘いシチューにコソっと香辛料を振りかけるアルバートの姿を・・・。
(ううっ・・・お、男の人には甘すぎたのかな?
これからは気をつけないと・・・)
少しだけ凹んだけど、これも勉強。これからは甘すぎない料理を出さないとっ!!
食事が終わりアルバートがいつも通りに洗い物を済ませてくれると再び出発。
残り2日の行程を同じように進む。
俺とナタリアが交代で料理を作り、夜は二人仲良く縛られて眠りにつく。(気絶とも言う)
俺達はそんな旅を経て町に戻った。
なのにアルバートときたら、町に無事についたら
「私達と旅を共にするという事はこういう事だよ?
ナタリア、今ならまだ引き返せるぞ?」なんて他人事みたいに言う。
変な性癖に目覚めさせておいて、なんて無責任なっ!・・・なんて思ったけど、ナタリアは真摯な返答を返す。
「アルバート様。アタイは貴方に他の男性とは違う何かを感じています。
きっとあなたはディエゴのように何かを成し遂げるお方。
アタイはお手伝いしたいのです。それにアタイは貴方に忠誠を誓った身、ご一緒します。」
ああ・・・ナタリアは本気だ。
それはその後に続く消え入りそうな小さな呟きが証明している。
「・・・これからもアタイにあんなエッチな緊縛をしてくれるのなら・・・」
ナタリアは本気だ。
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