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第四十一夜 最期の宴 前編
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鳴川と小杉は鮎川直美と鮎川雪菜がどんな結末を向かわされたのかを松下に頼んで見物させて貰う事にした。
唐島は『黒猫館』の場所を集落に来た警察に教えている。
警察も鮎川家と聞いて恐れは抱いたが、既に彼らの権力は形骸と化しており、実父殺しをした鮎川雪菜の逮捕に向けて動き出している。
そして松下は、この『黒猫館』にて最期の快楽の宴に身を浸してから去る事に決めた。
もう、そんな異常な快楽とも別れる。
そして、メイドの芹沢亜美と共に人生を送る事にした。
その前にせっかく、鳴川と小杉がこの場にいるのだから、直美の変わり果てた姿を観て貰い溜飲を下げて貰う事にした。
それは彼らも反対しない──。
彼らも溜飲を下げて『黒猫館』とは別れたかった。
鳴川は聞いた。
直美は、今、何処にいるのかを。
「直美は今、どうしているんだ?」
「地下だよ。そこに閉じ込めてやったよ」
「地下で嘗て女王様気取りの奴だったのが、最後は王に支配されたか」
「優越感は無いけどな」
冷たく松下は吐き捨てた。
小杉はその言葉に、松下は解りきった女を手籠めにしても楽しくないって言っているように聞こえた。
鳴川もそれを感じた。
結局、下半身雌の生き物は性行為さえ気持ち良ければ、立場も何も関係ないんだな。
そんな奴に煮え湯を飲まされたのが急に腹が立ってきた。
確かに屈辱は倍返ししてお返ししてから去りたい。その機会を与えられたのは嬉しい。
彼らと松下、そして亜美は、彼女ら鮎川家の女性が囚われてしまった快楽の牢獄へ足を踏み入れる。
雪菜はどうしているかも聞きたい。
「雪菜さんは?」
「別の部屋で今頃、俺を欲しがっているだろうな──。俺が来るまで自慰して熱を冷ましておけって言っておいた」
地獄に続く螺旋階段を下りる四人は、閑散とした地下の牢獄を観た。
すっかり静かになった空間になって、淀んだ空気だけが取り残された子供のように漂う。
松下は鉄の鍵を開けて、その快楽の牢獄へ入る。鳴川と小杉の眼に入ってきたのは扇情的で背徳的な光景だった──。
「旦那様ぁ……」
涎に塗れた唇を開き真っ先に松下を呼ぶ。
台座みたいな場所で固定されている直美がいた──。
直美は両手両足を荒縄で縛り上げて、下半身の花びらには人口的な男のモノが奥まで突っ込まれて、しかも動いている。
花びらからは白濁色の液が零れて、それは床を濡らして滴り落ちている──。
服は彼女が愛用してきたドレスを破り、ふくらみも花びらも露出させて、中途半端に着せている程度だった。靴は脱がして裸足だ。
どうやら鞭などで嬲った形跡はない。
松下はそういった性癖は持ち合わせていないんだな──と鳴川と小杉は思った。
「何だ? 魅力的な客人が来て嬉しいのか? 君の最期の姿を観賞したいようだ──。嬉しいじゃないか? ほら、どうなんだ?」
松下の左手が下半身は玩具を弄る。
手慣れている。まるでコツを飲み込んだように巧みに花びらを掻き回す。
「あハァ! ハアッ! う、嬉しい……っ、旦那様ぁ」
「わーお。やるなぁ、松下。絶対的な服従って感じだな──」
鳴川は驚いた。
まさか、自分自身を虐め抜いた女を逆に籠絡してしまうとは恐れ入る。
松下の左手は玩具を巧みに操り、淫らな音を立てながら、花の芯も擦って快楽の地獄に浸らしている──。
尖りに尖った乳首を口に含み、舌で刺激を与えると更に下半身からは白い液が零れていく──。
「今夜は観衆がいる──。存分に乱れて、恥ずかしい所をたっぷりと観て貰いなさい」
「たっぷり愉しませてくれよ」
「……僕はどう答えたら良いのか、判らないや」
鳴川は既に腹いせをするつもりで観るつもりらしい。小杉はどうも及び腰だ。生来から優しい人物なんだろうと思う松下は、強制はしないで小杉に答えた。
「答えは求めなくても良いさ。これは朝が来るまでの遊びだよ」
「はぁ……」
「小杉。せっかくなんだ、愉しもうぜ」
鳴川は気楽に答えた。
こんな機会は二度と来ない。なら愉しみ尽くしてから別れたい。
松下はせっかくの観衆の為に椅子を用意してあげるように亜美に頼む。
「亜美。観衆の皆さんに椅子を用意してあげてくれ。こちらは任せろ」
「は、はい」
「ソファはある? そっちの方が寛げるかな」
「ソファならこの部屋の隅にあるぞ」
小杉と亜美がそれを見つけて、持って来ていた。鳴川も良い感じで観られる角度に調整している。
その合間も松下は絶えず直美に快楽の拷問にかけて、足首に縛り付けた荒縄に引っ掛けた鈴が乾いた音色を立てている。
「いい感じの絵が観られそうかな」
鳴川と小杉がどっかりとソファに座る。
遠すぎず、近過ぎず、適当な場所で松下の直美の調教の様子を観る──。
台座の直美の後ろに回り込むと、背後から思い切り、乳房を揉みほぐし楽しんだ。
「あハァ! 気持ちいいぃ──旦那様ぁ! もっとイジメてぇ! ドロドロの私を観てぇ……」
松下の唇が直美の首筋に這う。
微妙に噛んだり、舌で舐めたり、時に貪り食うように激しく接吻も交わす。
唾液を混ぜ合わすと透明な涎がお互いの唇に糸を引いて離れた。
「どうだ? 興奮するだろう?」
「松下。最高にエロいぜ」
「ちょっと本気でまぐわってくださいよ」
観衆達も段々とノッてきていた。
松下は亜美にお酒の用意をさせる。
「亜美。とっておきの酒を開けよう。どうせなら皆で味わおう」
「アレはだめぇ」
直美が抵抗する。余程大事な酒だろうか?
開けるのを躊躇う。
「あのお酒はっ……一本……五百円もしたぁ……ビンテージなのぉ……っ」
「口答えするとは偉くなったもんだな!?」
乳首を思い切り抓る。ぐいぐいと引っ張り、痛みを与える松下。
直美が慌てて謝罪する。
「旦那様ぁ、ごめんなさい。だけど、だめぇ」
「お前の下らない誇りは全部跡形もなく砕いてやるよ──!」
亜美は「わかりました」とだけ答えて、地下の牢獄から去り、とっておきの酒を取りに向かう。
今夜の最期の宴はこれからだ──。
唐島は『黒猫館』の場所を集落に来た警察に教えている。
警察も鮎川家と聞いて恐れは抱いたが、既に彼らの権力は形骸と化しており、実父殺しをした鮎川雪菜の逮捕に向けて動き出している。
そして松下は、この『黒猫館』にて最期の快楽の宴に身を浸してから去る事に決めた。
もう、そんな異常な快楽とも別れる。
そして、メイドの芹沢亜美と共に人生を送る事にした。
その前にせっかく、鳴川と小杉がこの場にいるのだから、直美の変わり果てた姿を観て貰い溜飲を下げて貰う事にした。
それは彼らも反対しない──。
彼らも溜飲を下げて『黒猫館』とは別れたかった。
鳴川は聞いた。
直美は、今、何処にいるのかを。
「直美は今、どうしているんだ?」
「地下だよ。そこに閉じ込めてやったよ」
「地下で嘗て女王様気取りの奴だったのが、最後は王に支配されたか」
「優越感は無いけどな」
冷たく松下は吐き捨てた。
小杉はその言葉に、松下は解りきった女を手籠めにしても楽しくないって言っているように聞こえた。
鳴川もそれを感じた。
結局、下半身雌の生き物は性行為さえ気持ち良ければ、立場も何も関係ないんだな。
そんな奴に煮え湯を飲まされたのが急に腹が立ってきた。
確かに屈辱は倍返ししてお返ししてから去りたい。その機会を与えられたのは嬉しい。
彼らと松下、そして亜美は、彼女ら鮎川家の女性が囚われてしまった快楽の牢獄へ足を踏み入れる。
雪菜はどうしているかも聞きたい。
「雪菜さんは?」
「別の部屋で今頃、俺を欲しがっているだろうな──。俺が来るまで自慰して熱を冷ましておけって言っておいた」
地獄に続く螺旋階段を下りる四人は、閑散とした地下の牢獄を観た。
すっかり静かになった空間になって、淀んだ空気だけが取り残された子供のように漂う。
松下は鉄の鍵を開けて、その快楽の牢獄へ入る。鳴川と小杉の眼に入ってきたのは扇情的で背徳的な光景だった──。
「旦那様ぁ……」
涎に塗れた唇を開き真っ先に松下を呼ぶ。
台座みたいな場所で固定されている直美がいた──。
直美は両手両足を荒縄で縛り上げて、下半身の花びらには人口的な男のモノが奥まで突っ込まれて、しかも動いている。
花びらからは白濁色の液が零れて、それは床を濡らして滴り落ちている──。
服は彼女が愛用してきたドレスを破り、ふくらみも花びらも露出させて、中途半端に着せている程度だった。靴は脱がして裸足だ。
どうやら鞭などで嬲った形跡はない。
松下はそういった性癖は持ち合わせていないんだな──と鳴川と小杉は思った。
「何だ? 魅力的な客人が来て嬉しいのか? 君の最期の姿を観賞したいようだ──。嬉しいじゃないか? ほら、どうなんだ?」
松下の左手が下半身は玩具を弄る。
手慣れている。まるでコツを飲み込んだように巧みに花びらを掻き回す。
「あハァ! ハアッ! う、嬉しい……っ、旦那様ぁ」
「わーお。やるなぁ、松下。絶対的な服従って感じだな──」
鳴川は驚いた。
まさか、自分自身を虐め抜いた女を逆に籠絡してしまうとは恐れ入る。
松下の左手は玩具を巧みに操り、淫らな音を立てながら、花の芯も擦って快楽の地獄に浸らしている──。
尖りに尖った乳首を口に含み、舌で刺激を与えると更に下半身からは白い液が零れていく──。
「今夜は観衆がいる──。存分に乱れて、恥ずかしい所をたっぷりと観て貰いなさい」
「たっぷり愉しませてくれよ」
「……僕はどう答えたら良いのか、判らないや」
鳴川は既に腹いせをするつもりで観るつもりらしい。小杉はどうも及び腰だ。生来から優しい人物なんだろうと思う松下は、強制はしないで小杉に答えた。
「答えは求めなくても良いさ。これは朝が来るまでの遊びだよ」
「はぁ……」
「小杉。せっかくなんだ、愉しもうぜ」
鳴川は気楽に答えた。
こんな機会は二度と来ない。なら愉しみ尽くしてから別れたい。
松下はせっかくの観衆の為に椅子を用意してあげるように亜美に頼む。
「亜美。観衆の皆さんに椅子を用意してあげてくれ。こちらは任せろ」
「は、はい」
「ソファはある? そっちの方が寛げるかな」
「ソファならこの部屋の隅にあるぞ」
小杉と亜美がそれを見つけて、持って来ていた。鳴川も良い感じで観られる角度に調整している。
その合間も松下は絶えず直美に快楽の拷問にかけて、足首に縛り付けた荒縄に引っ掛けた鈴が乾いた音色を立てている。
「いい感じの絵が観られそうかな」
鳴川と小杉がどっかりとソファに座る。
遠すぎず、近過ぎず、適当な場所で松下の直美の調教の様子を観る──。
台座の直美の後ろに回り込むと、背後から思い切り、乳房を揉みほぐし楽しんだ。
「あハァ! 気持ちいいぃ──旦那様ぁ! もっとイジメてぇ! ドロドロの私を観てぇ……」
松下の唇が直美の首筋に這う。
微妙に噛んだり、舌で舐めたり、時に貪り食うように激しく接吻も交わす。
唾液を混ぜ合わすと透明な涎がお互いの唇に糸を引いて離れた。
「どうだ? 興奮するだろう?」
「松下。最高にエロいぜ」
「ちょっと本気でまぐわってくださいよ」
観衆達も段々とノッてきていた。
松下は亜美にお酒の用意をさせる。
「亜美。とっておきの酒を開けよう。どうせなら皆で味わおう」
「アレはだめぇ」
直美が抵抗する。余程大事な酒だろうか?
開けるのを躊躇う。
「あのお酒はっ……一本……五百円もしたぁ……ビンテージなのぉ……っ」
「口答えするとは偉くなったもんだな!?」
乳首を思い切り抓る。ぐいぐいと引っ張り、痛みを与える松下。
直美が慌てて謝罪する。
「旦那様ぁ、ごめんなさい。だけど、だめぇ」
「お前の下らない誇りは全部跡形もなく砕いてやるよ──!」
亜美は「わかりました」とだけ答えて、地下の牢獄から去り、とっておきの酒を取りに向かう。
今夜の最期の宴はこれからだ──。
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