妖戦刀義

和山忍

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十六話 段々にできるようになるよ

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 川次郎は風太の家の中に入る。

 そして、中から出て来ると、元宗太の日本刀を手にしていた。

「これを試しに使ってみて」

「・・・・・・いいんですか?」

「いいも悪いもこれはもう風太の刀だよ」

「わかりました」

 風太は日本刀を構え、宗太の戦いを思い出す。

 確か、名主さんは刀に風を纏わせていた・・・・・・と風太は考えながら、刀身に妖力を纏わせようと集中する。

 そうすると、ふわふわした妖力が刀身に纏わった。そして、風車を想像しながら、振りかざす。すると、日本刀から九寸(約二十七センチ)の妖力でできた風車が出てきた。それは的へと当たり壊れる。

「おお、さっきより良いのがでたね」

「はい。けど・・・・・・名主のように上手くいきませんでした」

「そりゃそうだよ。宗太のようには初めからはいかないよ。段々にできるようになるよ」

「・・・・・・ありがとうございます」

「今日はここまでにして、夕餉にしようか」

「はい」

 川次郎と風太は家の中に入って行った。

 
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