妖戦刀義

和山忍

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十七話 康夫

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 次の日──夕方

 風太は剣術を空雄から教わっていた。

「そうだ。なかなか良くなってきてるぞ・・・・・・だが、もう少し早く振れれば尚良い!」

「はい!わかりました!」

 風太は木刀を持って上から下に素早く、素振りをしていた。

「なあ、空雄」

「なんだ?」

「あれの準備はしてあるの?」

「ああ、近いうちに康夫が来る」

「あいつ来るのか・・・・・・大丈夫かな」

「・・・・・・どうだろうな」

 空雄と川次郎が話をしていると、

「おめえ、なかなか筋がええな」

「・・・・・・ありがとうございます」

 髭を生やした四十代くらいの男性が風太に声を掛けていた。

「康夫⁉」 

「おお、空雄に川次郎、久しぶりだな。って空雄は昨日会ったか」

 空雄と川次郎が驚く。

「お前、どうしたんだよ⁉」

「どうしたって、近いうちに行くって言ったろ?」

「たしかにに言ったけどよぉ・・・・・・来るの早すぎじゃねえか⁉」

「いやぁ、空雄が帰った後にしばらくして鍛冶仕事に区切りついてよ・・・・・・思わず、勢いで来ちまった」

「まあ、いいけどよ。ここまで来るのに疲れたろ?今日はゆっくりしてくれ」

「それはありがたいんだが、その前に・・・・・・」


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