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出逢いは④

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そうして、男性が辿り着いた先――そこにあったのは、石造りの四角い井戸だった。

しかも、不思議な白い水がこんこんと湧き出しているではないか。

(皇居にも二の丸庭園にも何度も来たことがあるけれど、こんな井戸があったなんて。しかも、この水……白いけど、一体何なんだろう)

普段、良いものも悪いものも含め……様々な「見えざる者」達によって「見分ける」力を鍛えられているせいだろうか。
その白い水が、僕にはなんだか悪いものには見えなくて――。

僕は、僕を担いでいる男性にそっと視線を向けてみた。

すると、僕を一旦地上に降ろすや、すぐに――今度は横抱きに抱え方を変えて来た男性。

彼は、僕にニッと不敵に笑いかけると、

「じゃ、ちょっくら地獄の底まで付き合ってもらうぜ」

とだけ告げ、僕を抱えたまま勢いよく井戸の中へ飛び込んだ。
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