201 / 244
閑話
閑話 釈然
しおりを挟む
イライザは暁の光という冒険者パーティーの屋敷に雇われたメイドだった。
冒険者パーティーの屋敷に勤めていたが、雇ったのはそのメンバーの一人、女神官のポーナの父親だ。
ポーナの父親はポーナに不便な思いをさせないように、彼女を含め数人のメイドを雇い、交代で通わせていたのだった。
主人となったポーナは表面上は穏やかで優し気な女性だった。
しかし、その性根は腐っていた。
自分の周りの人間をことごとく才能のない人間と切り捨て、そして人間として扱わない。
才能のない人間は自分のための道具であり、どう扱おうが問題ないと思い込んでいる。
そんな女だった。
イライザもまた、道具として扱われた。
ポーナは道具に完璧を求めた。
わずかな失敗すら許さず、罰を与えた。
その罰も、自らの手を汚すことはしない。指示を出しメイド同士で互いに傷つけさせたのだ。
罰によってメイドの不仲を煽り、恨みによって互いに監視させていた。
ポーナに仕えたメイドたちはことごとく性格が歪んだ。
まれに染まらない人間はいたが、そういう者たちは辞めていった。
辞めていった人間は使えない道具のレッテルを貼られ、ポーナは噂を流すことで他所でメイドとして働けなくした。
メイドから辞めるという逃げ道を無くし、よりポーナにとって利用しやすい状況にしていったのだった。
ポーナの下でメイドとして働くのは苦痛だったが、逃げてしまえば今後メイドとして働けなくなる。
ポーナに従うしかない。
精神を擦り減らされ、まともな判断ができなくなる。休日ですら、心が休まらなくなった。
そんな荒んだ心のはけ口が、同じ屋敷で働いている万能職の少年だった。
屋敷の中の最底辺に位置したその少年はよく働き、そしてよく罵られていた。暁の光のメンバーたちが手を上げているのを何度も見かけた。
少年が叱られるのを見る度に、自分より下がいると思えた。自分よりつらい立場の者がいることで、安心できたのだった。
イライザが直接手を下したことはないが、助けたこともない。
万能職の少年を助けることで、ポーナたちの不興を買うのを恐れて、手を出すことができなかった。
……いや、それは言い訳だろう。
イライザ自身が少年を見下し、無能な道具として切り捨てようとしていたのだ。
ポーナの考え方で自分が辛い思いをしているにも関わらず、イライザ自身もポーナの考え方に染まっていたのだった。
しかし、ある日、そんな状況が変わった。
全てが、ひっくり返った。
暁の光の壊滅。
ポーナはベッドの上で身動きすらできない無残な姿で帰ってきた。
メイドに世話をされるだけの、ただの不愉快な肉塊に成り下がったのである。
勇者パーティーに選ばれ、栄光の道を進んでいたはずの暁の光はもうない。
生き残ったのはポーナと、どこか頭の足りなさそうなタンク役の戦士だけだった。
傷つき価値を無くしたポーナに父親は失望し、見捨てた。
ポーナの父親にとっては、ポーナもまた道具だったのだ。
壊れた道具に価値はない。あっさりと見捨て、見舞いに来ることすらなかった。
ざまあみろ!その姿を見て、イライザは思った。
自分のことを道具としか見てない人間が、壊れた道具になったことを喜んだ。
醜くなった姿を見る度に、心が軽くなるのを感じた。
この機を狙って辞めていったメイドもいたが、イライザはポーナの今の姿を見続けるために残ったのだった。
ポーナの動かせない身体の世話をするときに、わざと痛みを与える。
ポーナが苦痛に叫び、身を悶えさせるのを見てイライザは喜びを覚えた。
あれだけ高貴なフリをしていたくせに、ちょっと痛みを与えるだけでポーナは口汚くイライザのことを罵った。
その罵りを聞く度に、嬉しくなった。
言葉で罵るだけで、もう、ポーナはイライザに苦痛を与えることはできない。
目の前にあるのはただの惨めな壊れた人形なのだ。
イライザは日々、壊れた人形で人形遊びをした。
人形遊びを楽しむだけで、仕事をしていると認められ、金を得ることができる。
イライザが遊ぶ度に、人形は苦痛で身を捩じらせて叫びをあげる。
その状況を楽しんでいた。
苦労した自分に対しての、神が与えた褒美だと考えた。
やはり神は正しい者の味方なんだとすら、思った。
この屋敷には誰も訪れない。
事件の事情聴取に来た冒険者ギルドの人間すら、傷ついた姿を見られたくないポーナが近づけさせなかった。
壊れた人形なのに、ポーナの権威はまだ有効だった。
……そんな日々が半年ほど続いたある日。
誰も訪れることがない屋敷に来客があった。
どこかの貴族か商人の使用人だろう。小ぎれいな服を着た、鍛えた身体の、初老の男だった。腰に剣を下げており、護衛か何かなのだろう。
「ポーナさんにお届け物だ」
「どなたからでしょうか?」
配達人には見えない男を、イライザは警戒した。
「誰からかは、言えない。ただ、オレはコラルド商会の者だ。それで信用してほしい」
「はあ……」
別にポーナを害するような物であっても、イライザは別にかまわない。
すでに人形は壊れているのだ。
イライザが荷物を受け取ると、男は去っていった。
「なにかしら?」
受け取ったのは、小さな木箱だった。
軽く揺すってみると、チャポチャポと液体が揺れている音がする。
届け物で液体だと、酒だろうか?ポーナがすでに壊れていることを知らない誰かが贈ったものだろうか?
とりあえず、イライザは荷物を開封することにした。
主に危険が及ばないように、届いた荷物を事前に使用人が開封して確認しておくのはよくあることだ。
それに、壊れた人形に必要ない物なら、イライザがもらってしまおうと思っていた。
どうせ咎める人間は誰もいない。
開封すると、そこに入っていたのは魔法薬だった。
瓶に張り付けてあるラベルを読むと、イライザは息を呑んだ。
「……超位の、治癒魔法薬!?古傷も、部位欠損も治す?なにこれ?」
魔法薬には、小さなメモが添えられていた。
そこには、見たことのある筆跡で『魔力中毒が治ったら飲んでください』と書かれていた。
署名はない。しかし、イライザには心当たりがあった。
「…………くだらない……」
気付けば、呟いていた。
自分でも驚くほどの、冷たい声だった。
その言葉は、治癒魔法薬を送ってきた人物に対してのものではなかった。
イライザ自身に向けられたものだ。
なんて自分はくだらない人間だったのだろう。
くだらない復讐心に心を汚し、つまらないことをやっていたのだろう。
あの少年はあんなことをされていたのに、恨みすら持っていないのだ。
ポーナのような女に対してすら、危機に陥れば施しをする清らかな心を持っている。それなのに自分は、なんてくだらない人間だったのだろう。
自分はいつの間に、他人を見下す人間に成り下がっていたのか。
溢れてくる感情に、いつのまにか嗚咽を上げて泣きじゃくっていた。
「こんなところ、辞めよう」
イライザは決心する。
その顔は涙に汚れていたが、晴れやかなものだった。
こうして、イライザはポーナの屋敷からも、復讐心からも解放されたのだった。
治癒魔法薬はポーナの父親に預けられたが、その行方は分からない。
冒険者パーティーの屋敷に勤めていたが、雇ったのはそのメンバーの一人、女神官のポーナの父親だ。
ポーナの父親はポーナに不便な思いをさせないように、彼女を含め数人のメイドを雇い、交代で通わせていたのだった。
主人となったポーナは表面上は穏やかで優し気な女性だった。
しかし、その性根は腐っていた。
自分の周りの人間をことごとく才能のない人間と切り捨て、そして人間として扱わない。
才能のない人間は自分のための道具であり、どう扱おうが問題ないと思い込んでいる。
そんな女だった。
イライザもまた、道具として扱われた。
ポーナは道具に完璧を求めた。
わずかな失敗すら許さず、罰を与えた。
その罰も、自らの手を汚すことはしない。指示を出しメイド同士で互いに傷つけさせたのだ。
罰によってメイドの不仲を煽り、恨みによって互いに監視させていた。
ポーナに仕えたメイドたちはことごとく性格が歪んだ。
まれに染まらない人間はいたが、そういう者たちは辞めていった。
辞めていった人間は使えない道具のレッテルを貼られ、ポーナは噂を流すことで他所でメイドとして働けなくした。
メイドから辞めるという逃げ道を無くし、よりポーナにとって利用しやすい状況にしていったのだった。
ポーナの下でメイドとして働くのは苦痛だったが、逃げてしまえば今後メイドとして働けなくなる。
ポーナに従うしかない。
精神を擦り減らされ、まともな判断ができなくなる。休日ですら、心が休まらなくなった。
そんな荒んだ心のはけ口が、同じ屋敷で働いている万能職の少年だった。
屋敷の中の最底辺に位置したその少年はよく働き、そしてよく罵られていた。暁の光のメンバーたちが手を上げているのを何度も見かけた。
少年が叱られるのを見る度に、自分より下がいると思えた。自分よりつらい立場の者がいることで、安心できたのだった。
イライザが直接手を下したことはないが、助けたこともない。
万能職の少年を助けることで、ポーナたちの不興を買うのを恐れて、手を出すことができなかった。
……いや、それは言い訳だろう。
イライザ自身が少年を見下し、無能な道具として切り捨てようとしていたのだ。
ポーナの考え方で自分が辛い思いをしているにも関わらず、イライザ自身もポーナの考え方に染まっていたのだった。
しかし、ある日、そんな状況が変わった。
全てが、ひっくり返った。
暁の光の壊滅。
ポーナはベッドの上で身動きすらできない無残な姿で帰ってきた。
メイドに世話をされるだけの、ただの不愉快な肉塊に成り下がったのである。
勇者パーティーに選ばれ、栄光の道を進んでいたはずの暁の光はもうない。
生き残ったのはポーナと、どこか頭の足りなさそうなタンク役の戦士だけだった。
傷つき価値を無くしたポーナに父親は失望し、見捨てた。
ポーナの父親にとっては、ポーナもまた道具だったのだ。
壊れた道具に価値はない。あっさりと見捨て、見舞いに来ることすらなかった。
ざまあみろ!その姿を見て、イライザは思った。
自分のことを道具としか見てない人間が、壊れた道具になったことを喜んだ。
醜くなった姿を見る度に、心が軽くなるのを感じた。
この機を狙って辞めていったメイドもいたが、イライザはポーナの今の姿を見続けるために残ったのだった。
ポーナの動かせない身体の世話をするときに、わざと痛みを与える。
ポーナが苦痛に叫び、身を悶えさせるのを見てイライザは喜びを覚えた。
あれだけ高貴なフリをしていたくせに、ちょっと痛みを与えるだけでポーナは口汚くイライザのことを罵った。
その罵りを聞く度に、嬉しくなった。
言葉で罵るだけで、もう、ポーナはイライザに苦痛を与えることはできない。
目の前にあるのはただの惨めな壊れた人形なのだ。
イライザは日々、壊れた人形で人形遊びをした。
人形遊びを楽しむだけで、仕事をしていると認められ、金を得ることができる。
イライザが遊ぶ度に、人形は苦痛で身を捩じらせて叫びをあげる。
その状況を楽しんでいた。
苦労した自分に対しての、神が与えた褒美だと考えた。
やはり神は正しい者の味方なんだとすら、思った。
この屋敷には誰も訪れない。
事件の事情聴取に来た冒険者ギルドの人間すら、傷ついた姿を見られたくないポーナが近づけさせなかった。
壊れた人形なのに、ポーナの権威はまだ有効だった。
……そんな日々が半年ほど続いたある日。
誰も訪れることがない屋敷に来客があった。
どこかの貴族か商人の使用人だろう。小ぎれいな服を着た、鍛えた身体の、初老の男だった。腰に剣を下げており、護衛か何かなのだろう。
「ポーナさんにお届け物だ」
「どなたからでしょうか?」
配達人には見えない男を、イライザは警戒した。
「誰からかは、言えない。ただ、オレはコラルド商会の者だ。それで信用してほしい」
「はあ……」
別にポーナを害するような物であっても、イライザは別にかまわない。
すでに人形は壊れているのだ。
イライザが荷物を受け取ると、男は去っていった。
「なにかしら?」
受け取ったのは、小さな木箱だった。
軽く揺すってみると、チャポチャポと液体が揺れている音がする。
届け物で液体だと、酒だろうか?ポーナがすでに壊れていることを知らない誰かが贈ったものだろうか?
とりあえず、イライザは荷物を開封することにした。
主に危険が及ばないように、届いた荷物を事前に使用人が開封して確認しておくのはよくあることだ。
それに、壊れた人形に必要ない物なら、イライザがもらってしまおうと思っていた。
どうせ咎める人間は誰もいない。
開封すると、そこに入っていたのは魔法薬だった。
瓶に張り付けてあるラベルを読むと、イライザは息を呑んだ。
「……超位の、治癒魔法薬!?古傷も、部位欠損も治す?なにこれ?」
魔法薬には、小さなメモが添えられていた。
そこには、見たことのある筆跡で『魔力中毒が治ったら飲んでください』と書かれていた。
署名はない。しかし、イライザには心当たりがあった。
「…………くだらない……」
気付けば、呟いていた。
自分でも驚くほどの、冷たい声だった。
その言葉は、治癒魔法薬を送ってきた人物に対してのものではなかった。
イライザ自身に向けられたものだ。
なんて自分はくだらない人間だったのだろう。
くだらない復讐心に心を汚し、つまらないことをやっていたのだろう。
あの少年はあんなことをされていたのに、恨みすら持っていないのだ。
ポーナのような女に対してすら、危機に陥れば施しをする清らかな心を持っている。それなのに自分は、なんてくだらない人間だったのだろう。
自分はいつの間に、他人を見下す人間に成り下がっていたのか。
溢れてくる感情に、いつのまにか嗚咽を上げて泣きじゃくっていた。
「こんなところ、辞めよう」
イライザは決心する。
その顔は涙に汚れていたが、晴れやかなものだった。
こうして、イライザはポーナの屋敷からも、復讐心からも解放されたのだった。
治癒魔法薬はポーナの父親に預けられたが、その行方は分からない。
190
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。