44 / 59
連載
番外編 エリアーナside④
しおりを挟む
時は過ぎ、特に大きな混乱などもなく私はフェルトンと21歳の時に婚姻。
同時期、王太子アムールと恋人関係にあった私の友人カエラの間にケンビットが産まれて、それからすぐ私も妊娠した。
予想通り、私とフェルトンの間に産まれた純血の子を王家は欲しがった。
でも、私もフェルトンも絶対にこの子を王家に渡すつもりなどなかった。
この子はバルメルク公爵家を継ぐ子。
だから、私達は生まれてくるこの子にとって有利な条件を王家に提示した。
1.もし男児が産まれたら公爵家の跡継ぎとさせる。王家とは関わらせない。
2.正妃であるミリア様が懐妊し、状況が変わったら婚約を見直すこと。
3.もし婚約をしても当人がその婚約を望まない場合、即刻婚約を解消する事。
王家は渋々ながらも僅かな可能性にかけてそれに頷くしかなかった。
そして産まれて来たのは元気な男の子。
バルメルク公爵家の正当な後継となるエリックだった。
お父様はとても喜んでくれた。
でもそれからすぐにお父様は病に倒れ亡くなった。
お父様が亡くなった半年後には流行病でナリエ叔母様も亡くなってしまった。
辛かった。悲しかった。けど、フェルトンが私を支えてくれた。
私とフェルトンは周りから見れば変な関係かもしれない。
きっと誰にも理解されない関係だと思う。
でも、それでもいい。
誰に理解されなくても私の近くにフェルトンがいてくれてエリックを授かった。
私はそれだけで幸せだ。
色々な事が落ち着き、フェルトンがバルメルク公爵としての地盤を固めはじめた頃、約束通り私はユリマーリアをフェルトンの第ニ夫人としてバルメルク公爵家に迎えた。
フェルトンは嬉しいはずなのに戸惑いを見せ、ユリマーリアも私とフェルトンに対して遠慮がちだった。
2人がお互いを想いあっているのは知っていた。
邪魔者は私。分かっている。
でも、私にはこうする以外にいい方法が思いつかなかった。
だからこそ私は2人の後押しをした。
そして、その甲斐あってかユリマーリアはすぐマリーナを授かり、出産した。
よかったと思った。
その時フッとナリエ叔母様の姿が脳裏によぎった。
側室がアムールを産んだ時に言ったナリエ叔母様が目に涙を溜めて言った言葉……あの頃は意味が分からなかったけど叔母様もこんな気持ちだったのかもしれない。
自分のすべき事に対しての肩の荷がおりたような感じ。
安堵感からの“よかった”
全ては上手く行っている。もう大丈夫。
自分の考えた事が全て良い方に進んでいってくれて私は心の奥底から安堵した。
しかしその2年後、予期せぬ事が起こった。
私の第二子妊娠。
私とフェルトンはもう子供は絶対に作らないと2人で決めていたので予想外の事だった。
一夜の過ち。
妊娠し難いと言われているメルトニア人にとって本当に奇跡としか言いようがない出来事だった。
内心凄い嬉しかった。
でも、同時にとてつもない不安にも襲われた。
もし女の子だったら王家が何としても手に入れようとする。
男の子である事を願った。
でも、産まれたのは可愛らしい女の子。アエリアだった。
この子は何としても私達で守らなくては……と私とフェルトンは心に決めた。
が、何故だか急にフェルトンはアエリアの事に対しては手が出せないと言ってきた。
訳が分からなかった。
ランバードがフェルトンがアエリアに関わる事を止めているらしい。
いつもの事ながらその理由は分からない。
でも、長い付き合いの中でそうなったらどうしようもない事は分かっていた。
それならば、アエリアは私一人で守らなくては……
同時期、王太子アムールと恋人関係にあった私の友人カエラの間にケンビットが産まれて、それからすぐ私も妊娠した。
予想通り、私とフェルトンの間に産まれた純血の子を王家は欲しがった。
でも、私もフェルトンも絶対にこの子を王家に渡すつもりなどなかった。
この子はバルメルク公爵家を継ぐ子。
だから、私達は生まれてくるこの子にとって有利な条件を王家に提示した。
1.もし男児が産まれたら公爵家の跡継ぎとさせる。王家とは関わらせない。
2.正妃であるミリア様が懐妊し、状況が変わったら婚約を見直すこと。
3.もし婚約をしても当人がその婚約を望まない場合、即刻婚約を解消する事。
王家は渋々ながらも僅かな可能性にかけてそれに頷くしかなかった。
そして産まれて来たのは元気な男の子。
バルメルク公爵家の正当な後継となるエリックだった。
お父様はとても喜んでくれた。
でもそれからすぐにお父様は病に倒れ亡くなった。
お父様が亡くなった半年後には流行病でナリエ叔母様も亡くなってしまった。
辛かった。悲しかった。けど、フェルトンが私を支えてくれた。
私とフェルトンは周りから見れば変な関係かもしれない。
きっと誰にも理解されない関係だと思う。
でも、それでもいい。
誰に理解されなくても私の近くにフェルトンがいてくれてエリックを授かった。
私はそれだけで幸せだ。
色々な事が落ち着き、フェルトンがバルメルク公爵としての地盤を固めはじめた頃、約束通り私はユリマーリアをフェルトンの第ニ夫人としてバルメルク公爵家に迎えた。
フェルトンは嬉しいはずなのに戸惑いを見せ、ユリマーリアも私とフェルトンに対して遠慮がちだった。
2人がお互いを想いあっているのは知っていた。
邪魔者は私。分かっている。
でも、私にはこうする以外にいい方法が思いつかなかった。
だからこそ私は2人の後押しをした。
そして、その甲斐あってかユリマーリアはすぐマリーナを授かり、出産した。
よかったと思った。
その時フッとナリエ叔母様の姿が脳裏によぎった。
側室がアムールを産んだ時に言ったナリエ叔母様が目に涙を溜めて言った言葉……あの頃は意味が分からなかったけど叔母様もこんな気持ちだったのかもしれない。
自分のすべき事に対しての肩の荷がおりたような感じ。
安堵感からの“よかった”
全ては上手く行っている。もう大丈夫。
自分の考えた事が全て良い方に進んでいってくれて私は心の奥底から安堵した。
しかしその2年後、予期せぬ事が起こった。
私の第二子妊娠。
私とフェルトンはもう子供は絶対に作らないと2人で決めていたので予想外の事だった。
一夜の過ち。
妊娠し難いと言われているメルトニア人にとって本当に奇跡としか言いようがない出来事だった。
内心凄い嬉しかった。
でも、同時にとてつもない不安にも襲われた。
もし女の子だったら王家が何としても手に入れようとする。
男の子である事を願った。
でも、産まれたのは可愛らしい女の子。アエリアだった。
この子は何としても私達で守らなくては……と私とフェルトンは心に決めた。
が、何故だか急にフェルトンはアエリアの事に対しては手が出せないと言ってきた。
訳が分からなかった。
ランバードがフェルトンがアエリアに関わる事を止めているらしい。
いつもの事ながらその理由は分からない。
でも、長い付き合いの中でそうなったらどうしようもない事は分かっていた。
それならば、アエリアは私一人で守らなくては……
24
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。