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連載
番外編 エリアーナside④
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時は過ぎ、特に大きな混乱などもなく私はフェルトンと21歳の時に婚姻。
同時期、王太子アムールと恋人関係にあった私の友人カエラの間にケンビットが産まれて、それからすぐ私も妊娠した。
予想通り、私とフェルトンの間に産まれた純血の子を王家は欲しがった。
でも、私もフェルトンも絶対にこの子を王家に渡すつもりなどなかった。
この子はバルメルク公爵家を継ぐ子。
だから、私達は生まれてくるこの子にとって有利な条件を王家に提示した。
1.もし男児が産まれたら公爵家の跡継ぎとさせる。王家とは関わらせない。
2.正妃であるミリア様が懐妊し、状況が変わったら婚約を見直すこと。
3.もし婚約をしても当人がその婚約を望まない場合、即刻婚約を解消する事。
王家は渋々ながらも僅かな可能性にかけてそれに頷くしかなかった。
そして産まれて来たのは元気な男の子。
バルメルク公爵家の正当な後継となるエリックだった。
お父様はとても喜んでくれた。
でもそれからすぐにお父様は病に倒れ亡くなった。
お父様が亡くなった半年後には流行病でナリエ叔母様も亡くなってしまった。
辛かった。悲しかった。けど、フェルトンが私を支えてくれた。
私とフェルトンは周りから見れば変な関係かもしれない。
きっと誰にも理解されない関係だと思う。
でも、それでもいい。
誰に理解されなくても私の近くにフェルトンがいてくれてエリックを授かった。
私はそれだけで幸せだ。
色々な事が落ち着き、フェルトンがバルメルク公爵としての地盤を固めはじめた頃、約束通り私はユリマーリアをフェルトンの第ニ夫人としてバルメルク公爵家に迎えた。
フェルトンは嬉しいはずなのに戸惑いを見せ、ユリマーリアも私とフェルトンに対して遠慮がちだった。
2人がお互いを想いあっているのは知っていた。
邪魔者は私。分かっている。
でも、私にはこうする以外にいい方法が思いつかなかった。
だからこそ私は2人の後押しをした。
そして、その甲斐あってかユリマーリアはすぐマリーナを授かり、出産した。
よかったと思った。
その時フッとナリエ叔母様の姿が脳裏によぎった。
側室がアムールを産んだ時に言ったナリエ叔母様が目に涙を溜めて言った言葉……あの頃は意味が分からなかったけど叔母様もこんな気持ちだったのかもしれない。
自分のすべき事に対しての肩の荷がおりたような感じ。
安堵感からの“よかった”
全ては上手く行っている。もう大丈夫。
自分の考えた事が全て良い方に進んでいってくれて私は心の奥底から安堵した。
しかしその2年後、予期せぬ事が起こった。
私の第二子妊娠。
私とフェルトンはもう子供は絶対に作らないと2人で決めていたので予想外の事だった。
一夜の過ち。
妊娠し難いと言われているメルトニア人にとって本当に奇跡としか言いようがない出来事だった。
内心凄い嬉しかった。
でも、同時にとてつもない不安にも襲われた。
もし女の子だったら王家が何としても手に入れようとする。
男の子である事を願った。
でも、産まれたのは可愛らしい女の子。アエリアだった。
この子は何としても私達で守らなくては……と私とフェルトンは心に決めた。
が、何故だか急にフェルトンはアエリアの事に対しては手が出せないと言ってきた。
訳が分からなかった。
ランバードがフェルトンがアエリアに関わる事を止めているらしい。
いつもの事ながらその理由は分からない。
でも、長い付き合いの中でそうなったらどうしようもない事は分かっていた。
それならば、アエリアは私一人で守らなくては……
同時期、王太子アムールと恋人関係にあった私の友人カエラの間にケンビットが産まれて、それからすぐ私も妊娠した。
予想通り、私とフェルトンの間に産まれた純血の子を王家は欲しがった。
でも、私もフェルトンも絶対にこの子を王家に渡すつもりなどなかった。
この子はバルメルク公爵家を継ぐ子。
だから、私達は生まれてくるこの子にとって有利な条件を王家に提示した。
1.もし男児が産まれたら公爵家の跡継ぎとさせる。王家とは関わらせない。
2.正妃であるミリア様が懐妊し、状況が変わったら婚約を見直すこと。
3.もし婚約をしても当人がその婚約を望まない場合、即刻婚約を解消する事。
王家は渋々ながらも僅かな可能性にかけてそれに頷くしかなかった。
そして産まれて来たのは元気な男の子。
バルメルク公爵家の正当な後継となるエリックだった。
お父様はとても喜んでくれた。
でもそれからすぐにお父様は病に倒れ亡くなった。
お父様が亡くなった半年後には流行病でナリエ叔母様も亡くなってしまった。
辛かった。悲しかった。けど、フェルトンが私を支えてくれた。
私とフェルトンは周りから見れば変な関係かもしれない。
きっと誰にも理解されない関係だと思う。
でも、それでもいい。
誰に理解されなくても私の近くにフェルトンがいてくれてエリックを授かった。
私はそれだけで幸せだ。
色々な事が落ち着き、フェルトンがバルメルク公爵としての地盤を固めはじめた頃、約束通り私はユリマーリアをフェルトンの第ニ夫人としてバルメルク公爵家に迎えた。
フェルトンは嬉しいはずなのに戸惑いを見せ、ユリマーリアも私とフェルトンに対して遠慮がちだった。
2人がお互いを想いあっているのは知っていた。
邪魔者は私。分かっている。
でも、私にはこうする以外にいい方法が思いつかなかった。
だからこそ私は2人の後押しをした。
そして、その甲斐あってかユリマーリアはすぐマリーナを授かり、出産した。
よかったと思った。
その時フッとナリエ叔母様の姿が脳裏によぎった。
側室がアムールを産んだ時に言ったナリエ叔母様が目に涙を溜めて言った言葉……あの頃は意味が分からなかったけど叔母様もこんな気持ちだったのかもしれない。
自分のすべき事に対しての肩の荷がおりたような感じ。
安堵感からの“よかった”
全ては上手く行っている。もう大丈夫。
自分の考えた事が全て良い方に進んでいってくれて私は心の奥底から安堵した。
しかしその2年後、予期せぬ事が起こった。
私の第二子妊娠。
私とフェルトンはもう子供は絶対に作らないと2人で決めていたので予想外の事だった。
一夜の過ち。
妊娠し難いと言われているメルトニア人にとって本当に奇跡としか言いようがない出来事だった。
内心凄い嬉しかった。
でも、同時にとてつもない不安にも襲われた。
もし女の子だったら王家が何としても手に入れようとする。
男の子である事を願った。
でも、産まれたのは可愛らしい女の子。アエリアだった。
この子は何としても私達で守らなくては……と私とフェルトンは心に決めた。
が、何故だか急にフェルトンはアエリアの事に対しては手が出せないと言ってきた。
訳が分からなかった。
ランバードがフェルトンがアエリアに関わる事を止めているらしい。
いつもの事ながらその理由は分からない。
でも、長い付き合いの中でそうなったらどうしようもない事は分かっていた。
それならば、アエリアは私一人で守らなくては……
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