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⑤『姉妹の隠密調査!?』
しおりを挟む午前6時。
ゆきはいつもより早く学校へ来た。
委員長のかがりを監視するためだ。
ゆ「((かがりんは早朝に教室で露出している時がある。もしかしたら痣とか確認出来るかも。))」
教室をそっと覗く。
ターゲットのかがりは居ない。
ゆ「((あれ?今日はシてないのか…残念…))」
ガックリするゆき。
午前8時。
いつもより遅い時間にかがりが登校してきた。
心做しか少し元気が無さそうに感じるゆき。
ゆ「((いつもは早く来るのに…なんだか…怪しい……))」
ゆきの目は光っていた。
さながら探偵のようだ。
ゆ「((よし!声掛けてみるか!))」
ゆ「か~がりん!!おはよっ!」
ゆきはかがりの肩をポンと叩いた。
かが「ひゃぁ!?あ、ゆきちゃんおはよう!」
ゆ「今日遅かったねぇ。お寝坊さん?」
かが「う、うん。そうなの。びっくりしちゃった…//」
雑談しながらゆきはさりげなくボディタッチをする。
ゆ「((ん~…わからないなぁ…やっぱり脱いでもらわないと…))」
チャイムが鳴ってタイムアウト。
午前11時半。
授業中も特に異常はなし。
ゆ「((午前中は特にこれといって無かったなぁ。何回も目が合ったけどいつものかがりんだった…))」
午後2時。
やっぱりなんの変化もない。
ゆきはいちごに報告した。
ゆ「一日中監視してたけど、特にこれといって無かったよぉ。朝来るの遅かったぐらい。」
い「ん~…そうなのかぁ…なんで来るの遅かったの?」
いちごの当然の疑問だ。
ゆ「寝坊しちゃったんだってさ。まぁ人間だしそういう日もあるよねぇ」
い「そうかぁ…やっぱり体育とかで着替えてるところみるのが1番よさそうだね。」
ゆ「体育は明日だからチャレンジしてみる。」
姉妹はまるで浮気調査をする探偵の気分で
かがりの事を心配しつつ、少し楽しんでいた。
ゆ「とりあえず放課後になるまで監視続けるよ!」
ゆきはふんすっ!と気合いを入れ、
自分の教室に戻っていった。
い「((絶対お姉ちゃん楽しんでるなぁ…))」
放課後。
ゆ「何の成果も得られませんでしたぁぁ!!」
い「まぁそうだろうね…」
ゆ「めちゃくちゃ目は合ったんだけど怪しいとことかは無かったなぁ…やっぱり昨日のやつ、間違いじゃないの?」
ゆきが問いかける。
ゆ「だって、かんなとお話しして無かったし、とても関係があるようには見えないけどねぇ」
い「もしかしたら学校では喋りかけるなって脅されてるのかもしれないよ?」
ゆ「だとしたらかんなの姿見る度に怯えると思うよ?けどそんな様子は全然無かった」
2人で話してると背後から声がかかった。
かん「アタシがどうかしたか?」
ゆ・い「「!!?」」
姉妹2人で驚いてしまった。
振り返ると、かんなが立っていた。
かん「アタシが、どうかしたか?」
もう一度同じ質問をするかんな。
ゆ「あぁ!いやぁ!なんでもないよ!?たははぁ~」
ゆきが誤魔化す。
い「((お姉ちゃんそれ!絶対なんかあるって反応だから!!バレバレだよぉ…))」
かん「・・・そうか。」
かんなはゆきのことをじっとみつめた。
ゆ「ん?!な、なに?!」
次にかんなはいちごのことをじっとみつめた。
い「え!?な、な、なに?」
沈黙の数秒。
姉妹に緊張がはしった。
かん「いや、なんでもない。会話の邪魔してすまなかったな。おつかれ。」
かんなは姉妹に背を向けて歩き出した。
ゆ「お、おちゅかれ……」
互いを見つめ合う姉妹。
い「び、びっくりしたぁぁ…いつのまに居たの!?」
ゆ「わからないよぉ…私びっくりし過ぎてちょっぴり漏らしちゃった…」
い「え!?」
下に視線を下ろすと
ゆきの足にはツゥっと水滴が。
い「ちょ!?急いでトイレ行くよ!!出しちゃダメだよ?!」
ゆ「いちごぉ、ごめんねぇ…」
い「いいよ。お姉ちゃんのおもらし癖は今に始まったことじゃぁ…」
ゆ「これ、いちごのパンツなの…///」
い「「な、な、なにぃ~!!?」」
急いでトイレに向かう姉妹であった。
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