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〜第2章〜
53.『〜ポチの鎖編〜応援』
しおりを挟む2人がシャワーからあがるとスマホに着信がはいっていた。
リンからの着信だった。
しお「あっ、リンさんから着信きてる!」
その時、またリンから着信がはいった。
しおんはよつばをみつめる。
よつ「大丈夫。ワタシは『みつば』でここの新人です。電話に出てください。」
しおんは頷き電話に出る。
しお「もしもし。」
リン「あっ!しおん君!大丈夫?」
しお「はい。僕も今電話しようと思ってたところです。」
リン「ん?どうしたの?」
しおんはこれまでのカオリのことは伏せてみつれがさらわれるまでの経緯を説明した。
リン「えぇ!?みっちゃんが!?」
しお「はい。こっちで情報を集めてたんですが…」
リン「今すぐそっちの事務所に行く!待ってて!」
リンは電話を切った。
しお「・・・リンさんがこっちに来るそうです。」
よつ「わかりました。着替えましょう!流石に裸では……」
シャワーから出たばかりで2人ともまだ全裸だった。
しお「そ、そうですね。」
しおんは笑いながらよつばの分の服も用意した。
30分程でリンが到着した。
リン「しおん君!!」
勢いよく事務所にはいってきたリン。
しお「リンさん。待ってましたよ。」
リン「ん?そちらの方は?」
リンはよつばをみつめる。
しお「ウチの新人さんです。『みつば』さんです。」
しおんがよつばを『みつば』として紹介する。
よつ「はじめまして。みつばと申します。リンさんのことはしおん先輩からお聞きしています。」
よつばは深々とお辞儀をする。
リン「みつばちゃんね!よろしくねッ!」
リンはよつばに握手を求めた。
よつばはそれに応える。
リン「それで、みっちゃんがさらわれたんだよね!?何処にいるかわかるの!?」
しお「場所はだいたい検討ついてます。ココです。」
しおんはモニターに場所を映した。
リン「・・・トンネル?」
しお「はい。旧トンネルです。みつれさんのGPSはここで途切れてそれ以降トンネルを出た様子はありません。恐らくトンネルの中にいるかと。」
しおんは旧トンネルの詳細を説明する。
しお「当時、この旧トンネルの施工をした建設会社は『ナムラ組』と『シロサキ組』です。その『シロサキ組』の当時の社長は、あの爆破テロを起こしたシロサキの祖父でした。」
リン「な、なんだって……」
リンは驚愕した。
しお「僕とみつばさんでその旧トンネルに行きましたが、真ん中に謎の細い道がありました。行き止まりでしたが、何処かに別のルートがあると今になって思います。多分そこには隠れ家があると思います。」
リン「おそらく少年の読みは当たってるだろうね。じゃあそこにシロサキもいるってこと?」
しお「多分そうでしょうね。シロサキだけじゃない。テロ組織の連中もいるかもしれない。どういう造りか分からない限り僕たち2人じゃあ手が出せないんです。」
リン「なるほどね……」
リンは必死に考えていた。
みつれを救いたい。
けどどう切り込んでいけばいいかがわからない。
よつ「あの……」
よつばが口を開いた。
よつ「もう一度、トンネルに行ってみませんか?この間行った時は太陽が落ちかけていたし、昼間ならまわりを見渡せれるかも。」
しお「そうですね。もしかしたらトンネルの近くに何かあるかもしれません。」
リン「・・・分かった。一緒に行く。私の車に乗って!」
3人は旧トンネルへ向かった。
リン「ここが旧トンネル…」
新トンネルのおかげで昼間でも交通量が少ない。
調べるには都合がよかった。
よつ「ワタシは外を見て回ります。なにか見つかるかも。」
よつばは外を歩いていった。
しお「じゃあ僕とリンさんは中に入って調べましょう。」
リン「そうだね。」
しおんとリンはトンネル内に入る。
リン「電灯はついてるんだね。廃トンネルになりそうな感じだね。」
しお「もう少し歩いたら言っていた場所に着きます。」
2人はトンネル内を歩いていく。
中央くらいまで歩いたら左側に電灯の無い細い道が出てきた。
しお「リンさん。ここです。」
リン「・・・確かに怪しいね。」
しお「昨日バイクで行きましたが行き止まりでした。あまり細かくは調べてませんが…」
リン「なるほど。よし。行ってみよう。」
2人は暗い道に進んでいった。。。
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