30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま

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第一章

アレンサイド②

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 詰所に、ユーリが来た。次に会ったら、お詫びを言おうと色々考えていたが、ますます綺麗になっていた。艶々の肌を触りたい。ゾクリとする。

 城にいたころ、侍女と遊んでもみたが、こんなに綺麗な女はいなかった。匂いも油の混じった匂いではなく、自然のほのかな匂いがする。艶々の肌も、油のてかりではなく、自然に輝くような肌だ。


 無理矢理、家まで着いていく。途中、畑を見て愕然とする。まるで貴族が戯れに造るような整備された畑だった。そして、見たこともない植物。俺は食べ物には詳しくないが、初めて見る。詳しいやつに話を聞きたい。

 気付けば、ユーリの手を握っていた。柔らかな手入れされた手。手入れされた手?この畑を1人で管理しているのに、手がここまで綺麗なのか?手を握っていると、ユーリが震えだし、気絶した。

 病弱なのだろうか?

  
 家が遠くに見えるので、運ぶ。ドアを押しても引いても開かず、鍵がかかっているかと思ったが、右側の僅かな隙間から横に押すドアだと理解する。この森の中に似合わない、重い石の扉。まるで、宝物庫のようだ。

 家の中に入り違和感を覚えた。物があまりにもなさすぎる。台所には、野菜が少し。粗末なベッドには、敷布すらない。あまりにも何もなさすぎる。

 綺麗な容姿。どこか浮世離れした佇まい。貴族のような畑。宝物庫の様な扉。生活感のまったくない家。

 彼女は、森の妖精なのかもしれない。











~~~~~~~~~~~~~~~~~

勘違い!盛大に勘違い。
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