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おしまいの後
絵夢ちゃんの部屋
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絵夢ちゃんには言わなかったけれど、母さんが家を出たのは男を作ったからじゃない。
もちろん、常に彼氏があーだこーだとうるさいけれど、一番の理由は絵夢ちゃんが泣いたからだった。
去年の年末に家族皆で鍋を囲んだ。
冬のボーナスが出たって絵夢ちゃんは高い肉を買ってきてくれた。
久々に会えて嬉しかった癖に、その時もオレはクソガキだから、就職したからとか、オレが思春期だからとか納得いかない理由で勝手に家を出ていってしまった絵夢ちゃんにイラついてたんだ。
もう異性としか見えない叔母と目を合わせるのが恥ずかしくて、ご飯が喉を通らなくて、そんなオレを見て絵夢ちゃんはぎこちなく笑うから、更にイライラした、オレの気も知らないで。
それでもやっぱり可愛いし、触りたいし目の前にいられると、好きだ! と叫びそうになるから、必死に我慢して、こっち見ないでくれって睨んでしまった。
それで、いつもは乾杯とたしなむ程度だった絵夢ちゃんが、その日は中々お酒を止めなかった。
冬の夜、絵夢ちゃんはベージュのコートと淡いピンクのマフラーを巻いて玄関に現れた。
妹の体型を隅から隅まで熟知していた母さんは最近あの子、会う度痩せてるって言った。
で、初めはお酒片手に笑いながらロミオを膝に乗せて話していたのに、少し呂律がおかしくなった頃に、ばーちゃんが「最近仕事はどうなの」って聞いたら、絵夢ちゃんは黙ってしまった。
長い時間沈黙して、鼻をすすって……そのまま何も言わずに絵夢ちゃんの目からポツポツ涙が溢れた、母さんが頭を撫でたら、絵夢ちゃんは震えた声で、辛くてもう会社に行きたくないって泣き出したんだ。
酔っ払ってるし、聞き取れない所もあったけど絵夢ちゃんは泣きながら会社のことを話してくれた。
怒りと悔しいのと、こっちまで泣きたくなる位だった。
父さんが誰にも相談できないのか、なんて呑気に言ってて、そういう反抗心やら何やらを自分の中に閉じ込めるように育てたのはお前達だったんじゃないのかと久々にオレはキレた。
絵夢ちゃんはそのまま寝ちゃって、もちろん皆絵夢ちゃんを放っておけなくて、ならばと母さんが家を出ると言った。
近くに住むし、とりあえず妹を一人にしておけないから、何がなんでも実家に戻そうって、絵夢ちゃんをソファーに寝かせて家族会議だ。
オレは内緒で髪の毛ブリーチして、こんなんになったら心配症な絵夢ちゃんオレが気になって仕方ないはずだ。
次にうちでご飯食べる時、絵夢ちゃんに仕事辞めて帰っておいでって言う予定だったんだ。
だが、結果は空振り、一足遅かった。
迎えに行った絵夢ちゃんの部屋には本人はおろか、家財道具が持ち出されてて、人の気配が消えていた。
お気に入りの猫のマグカップも洗面所のヘアバンドも……そして、玄関に置かれていたのコスプレ衣装も…………。
膝が震えて、まさかこんな結果が待ってるなんて思わなかったから、感じたことのない動悸が胸を締め付けて苦しかった。
見渡す部屋、ローテーブルの上に、
【らいちゃんへ
私のこと、好きになってくれてありがとう、気持ちに応えてあげられなくてごめんね、もうここには帰りません。
泣いちゃうかな、本当にごめんね。
大好きだよらいちゃん、もちろん家族としてだけど、また一緒にご飯食べようね。
私は、いつでもらいちゃんの味方だよ。
絵夢】
「泣いちゃうに決まってるだろバカ」
マットレスだけになったベッドに腰を降ろして、涙を堪えてたら携帯が鳴った。
母さんからで「絵夢は?」って聞かれたから彼氏のとこで…………暮らすってと答えたら、安心したように「良かった」だとよ。
よくねーよ、アホ。
それで、まだ部屋には色々荷物が残ってるし前家賃払っちゃってるから直ぐに部屋は引き渡さないって。
だからオレは学校帰りとか、たまに絵夢ちゃんの部屋に来てる、ベッドに寄り掛かってギター握ればだいたい口ずさんでるのは、女々しい失恋の歌ばかりだ。
最近じゃ、ありあもついてくるようになって、こっちのが学校も近いしルームシェアでもするかって話してる。
ベッドに寝っ転がりながら、勉強してるセーラー服姿の男子高生は言う。
「もっと明るい曲ないの? 哀愁漂いすぎてて部屋が悲しみに包まれてくるから止めてくれない?」
「アーティストっつーのは気持ちをアートで表現する生き物なんだよ」
「そんなのばっか歌ってたら寂しんジャーになっちゃうよ」
「ああ……なったら絵夢ちゃん助けに来てくれるかな、ラブリスに変身して……」
「はあ……にゃんにゃんさん……」
ありあは胸元のリボンを握って溜め息をついて、目を閉じて何かを思い出してるようだった。
っつか、絵夢ちゃんからイベントの写真見せてもらったけど、こいつ男なの伏せて絵夢ちゃんに近寄ってイチャついてたんだよな、あれ? よくよく考えたら死んでほしいぞ。
「ありあ」
「何よ」
「オレ、このベッドで絵夢ちゃんとキスしてるから」
「あ?」
大きな目が見開かれて、女装とは似つかわしくない男の目でありあはガンくれてきて、にやってしとく。
「オレ毎日のように手料理食ってたし、大好きだって結婚してって言われてたから」
「だから? それは家族だからでしょう? 僕だって世界で一番大好きな子とか、ずっと一緒にいようねって言われてたし」
「それは女だと思われてたからだろ?」
睨み合って、窓の外から日没を知らせる防災無線が鳴って、二人で深く息を吐く。
「止めだ止めだ、無意味だこんなもん。そんなことより、絵夢ちゃん奪還作戦でも開いた方が未来のためだよな」
「だね、このままなんてやっぱ無理だし」
ギターを置いて、オレもベッドに上がってありあの隣で横になって天井を見つめる、絵夢ちゃんもこの天井を見ながら寝たのかなって思うと、勝手に口元が緩む。
「だが、しかし奪還ってどうすりゃいいんだろうな」
「にゃんにゃんさんの弱い所を突いて……」
「絵夢ちゃんの弱い所……って、ん? 何? 脇とか?」
「脇か……そうだよねにゃんにゃんさん無意識エロイな人だったし、よくエッチな同人誌買いに行ってたからそういう方向で攻めるしかなさそうだよね」
「あの眼鏡と別れてオレ達と一緒に暮らすって言うまで快楽攻めみたいなアレ?」
「おお! にゃんにゃんさんが好きそうな話」
「でもありあ君よ」
「何よ」
ありあは茶色い髪を耳にかけてこっちを見てくる、言いたくないけど先に告白しなきゃならない諸事情が一つ。
「オレ、童貞だけどそんなことできるかね」
「ん? ボクも童貞だけど、やっぱりそこって問題かな」
「え? お前童貞なの、女装して女に近寄って手当たり次第食い散らかしてた過去とかないの?!!」
「ないよ! 失礼だな! ボクはにゃんにゃんさん一筋だし! らい君だってモテたくてバンド始めてファンに手出してたんじゃないの」
「オレは絵夢ちゃんへのラブソングを伝える為に歌始めたんだぞ!」
ヤバイ、あの眼鏡に童貞がしゃしゃんな的なこと言われた手前、二人がかりでも奪還出来る程絵夢ちゃん満足させられるかって自信が……。
ありあは茶髪を掻き毟って首を振って、
「はあああ、チャンスはいくらでも、あったのにぃ! 早々バラして告ってればよかったぁ!」
「オレもあの日童貞を捨ててればぁ!」
「させるかよ」
「お前こそ、どさくさに紛れて告んじゃねえよ」
ありあが胸ぐら掴んできて、オレ掴み返してまた睨み合う、これが絵夢ちゃんだったらなぁとか思う。
そしたら、カチャッて玄関で音がして。
「え? ありゃりゃ? ねえ、ちゅんちゅん鍵が開いてるよ、どして?」
「待って尾台さん、危ないから俺が先に入りますっ……?!!」
ワンルームのアパート、ドアを開ければこっちまで見通せる狭さで、まさかのベッドで取っ組み合ってるオレ達は眼鏡の男と目が合ってしまった。
「ちゅんちゅん? 誰かいた?」
「見ちゃダメ、にゃんちゃんちょっと一時間……いや、二時間後位にもう一度来ましょう」
「へ? 何で? ちょっと荷物取りに来」
「いいからいいから」
眼鏡キラッてされて、頷かれてドアが閉まった。
ちゅんちゅんって誰だよ。
もちろん、常に彼氏があーだこーだとうるさいけれど、一番の理由は絵夢ちゃんが泣いたからだった。
去年の年末に家族皆で鍋を囲んだ。
冬のボーナスが出たって絵夢ちゃんは高い肉を買ってきてくれた。
久々に会えて嬉しかった癖に、その時もオレはクソガキだから、就職したからとか、オレが思春期だからとか納得いかない理由で勝手に家を出ていってしまった絵夢ちゃんにイラついてたんだ。
もう異性としか見えない叔母と目を合わせるのが恥ずかしくて、ご飯が喉を通らなくて、そんなオレを見て絵夢ちゃんはぎこちなく笑うから、更にイライラした、オレの気も知らないで。
それでもやっぱり可愛いし、触りたいし目の前にいられると、好きだ! と叫びそうになるから、必死に我慢して、こっち見ないでくれって睨んでしまった。
それで、いつもは乾杯とたしなむ程度だった絵夢ちゃんが、その日は中々お酒を止めなかった。
冬の夜、絵夢ちゃんはベージュのコートと淡いピンクのマフラーを巻いて玄関に現れた。
妹の体型を隅から隅まで熟知していた母さんは最近あの子、会う度痩せてるって言った。
で、初めはお酒片手に笑いながらロミオを膝に乗せて話していたのに、少し呂律がおかしくなった頃に、ばーちゃんが「最近仕事はどうなの」って聞いたら、絵夢ちゃんは黙ってしまった。
長い時間沈黙して、鼻をすすって……そのまま何も言わずに絵夢ちゃんの目からポツポツ涙が溢れた、母さんが頭を撫でたら、絵夢ちゃんは震えた声で、辛くてもう会社に行きたくないって泣き出したんだ。
酔っ払ってるし、聞き取れない所もあったけど絵夢ちゃんは泣きながら会社のことを話してくれた。
怒りと悔しいのと、こっちまで泣きたくなる位だった。
父さんが誰にも相談できないのか、なんて呑気に言ってて、そういう反抗心やら何やらを自分の中に閉じ込めるように育てたのはお前達だったんじゃないのかと久々にオレはキレた。
絵夢ちゃんはそのまま寝ちゃって、もちろん皆絵夢ちゃんを放っておけなくて、ならばと母さんが家を出ると言った。
近くに住むし、とりあえず妹を一人にしておけないから、何がなんでも実家に戻そうって、絵夢ちゃんをソファーに寝かせて家族会議だ。
オレは内緒で髪の毛ブリーチして、こんなんになったら心配症な絵夢ちゃんオレが気になって仕方ないはずだ。
次にうちでご飯食べる時、絵夢ちゃんに仕事辞めて帰っておいでって言う予定だったんだ。
だが、結果は空振り、一足遅かった。
迎えに行った絵夢ちゃんの部屋には本人はおろか、家財道具が持ち出されてて、人の気配が消えていた。
お気に入りの猫のマグカップも洗面所のヘアバンドも……そして、玄関に置かれていたのコスプレ衣装も…………。
膝が震えて、まさかこんな結果が待ってるなんて思わなかったから、感じたことのない動悸が胸を締め付けて苦しかった。
見渡す部屋、ローテーブルの上に、
【らいちゃんへ
私のこと、好きになってくれてありがとう、気持ちに応えてあげられなくてごめんね、もうここには帰りません。
泣いちゃうかな、本当にごめんね。
大好きだよらいちゃん、もちろん家族としてだけど、また一緒にご飯食べようね。
私は、いつでもらいちゃんの味方だよ。
絵夢】
「泣いちゃうに決まってるだろバカ」
マットレスだけになったベッドに腰を降ろして、涙を堪えてたら携帯が鳴った。
母さんからで「絵夢は?」って聞かれたから彼氏のとこで…………暮らすってと答えたら、安心したように「良かった」だとよ。
よくねーよ、アホ。
それで、まだ部屋には色々荷物が残ってるし前家賃払っちゃってるから直ぐに部屋は引き渡さないって。
だからオレは学校帰りとか、たまに絵夢ちゃんの部屋に来てる、ベッドに寄り掛かってギター握ればだいたい口ずさんでるのは、女々しい失恋の歌ばかりだ。
最近じゃ、ありあもついてくるようになって、こっちのが学校も近いしルームシェアでもするかって話してる。
ベッドに寝っ転がりながら、勉強してるセーラー服姿の男子高生は言う。
「もっと明るい曲ないの? 哀愁漂いすぎてて部屋が悲しみに包まれてくるから止めてくれない?」
「アーティストっつーのは気持ちをアートで表現する生き物なんだよ」
「そんなのばっか歌ってたら寂しんジャーになっちゃうよ」
「ああ……なったら絵夢ちゃん助けに来てくれるかな、ラブリスに変身して……」
「はあ……にゃんにゃんさん……」
ありあは胸元のリボンを握って溜め息をついて、目を閉じて何かを思い出してるようだった。
っつか、絵夢ちゃんからイベントの写真見せてもらったけど、こいつ男なの伏せて絵夢ちゃんに近寄ってイチャついてたんだよな、あれ? よくよく考えたら死んでほしいぞ。
「ありあ」
「何よ」
「オレ、このベッドで絵夢ちゃんとキスしてるから」
「あ?」
大きな目が見開かれて、女装とは似つかわしくない男の目でありあはガンくれてきて、にやってしとく。
「オレ毎日のように手料理食ってたし、大好きだって結婚してって言われてたから」
「だから? それは家族だからでしょう? 僕だって世界で一番大好きな子とか、ずっと一緒にいようねって言われてたし」
「それは女だと思われてたからだろ?」
睨み合って、窓の外から日没を知らせる防災無線が鳴って、二人で深く息を吐く。
「止めだ止めだ、無意味だこんなもん。そんなことより、絵夢ちゃん奪還作戦でも開いた方が未来のためだよな」
「だね、このままなんてやっぱ無理だし」
ギターを置いて、オレもベッドに上がってありあの隣で横になって天井を見つめる、絵夢ちゃんもこの天井を見ながら寝たのかなって思うと、勝手に口元が緩む。
「だが、しかし奪還ってどうすりゃいいんだろうな」
「にゃんにゃんさんの弱い所を突いて……」
「絵夢ちゃんの弱い所……って、ん? 何? 脇とか?」
「脇か……そうだよねにゃんにゃんさん無意識エロイな人だったし、よくエッチな同人誌買いに行ってたからそういう方向で攻めるしかなさそうだよね」
「あの眼鏡と別れてオレ達と一緒に暮らすって言うまで快楽攻めみたいなアレ?」
「おお! にゃんにゃんさんが好きそうな話」
「でもありあ君よ」
「何よ」
ありあは茶色い髪を耳にかけてこっちを見てくる、言いたくないけど先に告白しなきゃならない諸事情が一つ。
「オレ、童貞だけどそんなことできるかね」
「ん? ボクも童貞だけど、やっぱりそこって問題かな」
「え? お前童貞なの、女装して女に近寄って手当たり次第食い散らかしてた過去とかないの?!!」
「ないよ! 失礼だな! ボクはにゃんにゃんさん一筋だし! らい君だってモテたくてバンド始めてファンに手出してたんじゃないの」
「オレは絵夢ちゃんへのラブソングを伝える為に歌始めたんだぞ!」
ヤバイ、あの眼鏡に童貞がしゃしゃんな的なこと言われた手前、二人がかりでも奪還出来る程絵夢ちゃん満足させられるかって自信が……。
ありあは茶髪を掻き毟って首を振って、
「はあああ、チャンスはいくらでも、あったのにぃ! 早々バラして告ってればよかったぁ!」
「オレもあの日童貞を捨ててればぁ!」
「させるかよ」
「お前こそ、どさくさに紛れて告んじゃねえよ」
ありあが胸ぐら掴んできて、オレ掴み返してまた睨み合う、これが絵夢ちゃんだったらなぁとか思う。
そしたら、カチャッて玄関で音がして。
「え? ありゃりゃ? ねえ、ちゅんちゅん鍵が開いてるよ、どして?」
「待って尾台さん、危ないから俺が先に入りますっ……?!!」
ワンルームのアパート、ドアを開ければこっちまで見通せる狭さで、まさかのベッドで取っ組み合ってるオレ達は眼鏡の男と目が合ってしまった。
「ちゅんちゅん? 誰かいた?」
「見ちゃダメ、にゃんちゃんちょっと一時間……いや、二時間後位にもう一度来ましょう」
「へ? 何で? ちょっと荷物取りに来」
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