【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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3歳

19-話し合い

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帰ったらオジサマに呼ばれて、席に座ると…お茶。

(これは何を聞かれるのか。)

香りの良いお茶と、お菓子が出された。街で買っていた物らしい。


「街はどうだった?」
「教会にしか居なかったけど、ケガした冒険者さんがおおかった。」

まあ無難な問答。
以前も忙しかったし、会話がなかったから。こういう時に困るよね、お互い。
仕事の話や領地の方向性の話をしても困るだろうし、話題がどうもナイ。

カップの音が無言の間に響く。

「冒険者は恐くなかったか?」

(それ、冒険者にも聞かれたな。)
「ケガしてて、武器も持ってなかったから特には。」

これが3歳の答えじゃないとセリは、気づかなかった。自然体だと、どうしても年相応には見えない。

それを不気味に思う者、特別なのだと納得する者。
セリにはどうでも良い。

貴族らしく傲慢だと感じられなければ良い、気を使うのも面倒だ。

「あの魔導具があって助かった。」
「役に立ってよかった。」

渡したのは、魔物の探知の魔導具だ。今回は魔力に補充ができていたため、広範囲に長く使えた。
どこにあったか?の質問に“探し物に使う魔石で見つけた”とセリは答えている。

“ダウジング”
くるくる回る糸の先、アクアマリンの色の魔石が引き寄せられる方向に探し物が見つかる。

絵本にもある有名なシーンを再現した理由なら子供らしいだろう。
それが、高価であったり隠してあった物でもだ。


(他にも魔導具が眠っていたが、どう使うのかは覚えていないのが気になる。)


「何か欲しい物、やりたい事はないか?」

魔導具について聞くため、冒険者ギルド長との面会を望んだ。

「冒険者の一番偉い人に会いたい!」
「強い冒険者じゃなくてか?」

子供ならそんな憧れがあるかもしれない。粗野なものも多いが、高レベルだと貴族に招かれることも増えるため
礼儀正しい。

「物知りだろうし、魔導具と素材のことも知ってると思う。」

冒険ギルドには、エルフが着任している。
いきなり会いたいと言っても、
“引きこもっている貴族が、何の用だ?”
ってところだろうけど、今回の魔物の処理、配分の話があるはずでそう遠くはない日に会う予定を立てる。



(避難の時に会っておきたかったかも。)

街に行きたかった理由を完遂できるタイミングは、早かった。


護衛いらずで、貴族用の馬車。

今回の情報のすり合わせに、セリもついていく。領地に入る冒険者に協力してもらわなければ、領地の守護は難しい。密にやり取りがあれば良いのだが、先先代は自分のところで武力を集めようとして冒険者ギルドとは疎遠になった。

それを静観し、ガイサスオジサマが来た時には関係を再構築している。面倒見の良いギルド長だ。


「初めまして、セリュート・ヴェーネンです。」
「これは、丁寧に。このギルドの長を務めている。アクレイオスだ。」

耳の尖った特徴に、筋肉質なはずだが細くみえるが魔力の豊富な博識エルフだ。

「変わった色になっているな。興味深い。」

オジサマが私を守る体勢になった。見た感じ危なくみえるのだろう。敵意はないんだけど。
「おっとすまない。魔力が精霊と関わっているのだろうと。」

「精霊?」
「妖精でなくてか?」


精霊は場所に住み着く。属性に馴染むところに住み、高位精霊は人の姿もとれるとか
妖精は悪戯好きでお手伝いしていると両方とも御伽噺に出てくる。

見れる人も少なく、ドアップな顔な顔を見る300歳だったかな?

(今、気づいた3歳の100倍だ。)

混乱している、いや驚いている私と引き離した。

見た目は、ガイサスオジサマくらいに見える。目がキラキラしているけど。
面白い物を見つけた!って。あれ?前もこんなだったかな。

「精霊の加護があるのか!何か力が宿っているか?」

オジサマもこっちを見てる。


ポロッと言っておく方が、心配かけないかもしれない。
“悪魔に憑かれている”とかなると面倒臭い。

「ちょっとだけ、先の事がわかる時がある。」
「ほお、たとえば?」

「書庫にしまっている物、魔物の襲来時期がわかる。」

途端、ギルド長の目が真剣味を帯びた。
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