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7・王子と蜘蛛の巣

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「今日ちょっと暑いね」

 美術館は涼しかったのだが、外に出て数分もすると汗が噴き出す。璃子が鞄から出したハンカチで汗を軽く拭っている姿を稔は思わずじっと見つめてしまった。今まではそんな姿を見ても何も感じなかったのに、璃子を見ているだけで鼓動が速くなる。どうしてしまったのだろうか。これまでと何も変わらないはずなのに、その肌に触れたいという欲求がどんどん強くなっていく。

「どうかしたの、稔?」
「あ、いや……何でもないよ」
「暑いから具合悪くなっちゃった? ちょっと涼しいところで休もうか?」
「ああ、うん、そうしようか」

 美術館近くのコーヒースタンドを目指して歩き始める。しかし頭の中を巡った良からぬ願望はなかなか消えてはくれなかった。まさか和紗に出ていた症状が自分にも出始めたのだろうか。思い当たるとすればそれしかなかった。
 和紗の症状は和紗特有のもので、他人に感染うつるようなものではないと思っていた。けれどそれが違っていたら? 自分も和紗のように性衝動を止められなくなっているのだとしたら。
 なんて気持ちが悪いのだろう、と稔は思った。
 和紗との行為で快楽を感じたのは事実だった。しかしやはりあれは前時代的な醜悪な行為なのだ。粘膜と粘膜を擦り合わせて、唾液を混ぜ合わせて。どうしてそんな汚いことが出来たのだろう。ましてやその欲望を璃子にまで向けてしまうなんて。
 こみ上げてきた吐き気に口を押さえると、璃子が心配そうな顔をして稔の顔を覗き込んだ。

「大丈夫、稔?」

 伸ばされた手に心臓が跳ねる。稔は思わず璃子の手を振り払ってしまった。璃子が目を見開く。

「ごめん、何かちょっと……変な感じなんだ」
「体調悪いなら、無理せずに今日は家に帰ろうか」
「うん……そうしようか。ごめんね、璃子」
「いいの。稔が無理する方がよっぽど嫌だよ」

 璃子は優しい笑みを浮かべる。そんな璃子に対して邪な考えを抱いてしまう自分に嫌悪感を覚えた。稔は余計なことは考えないようにして、璃子と共に家路につくことにした。

***

 母親は今日も慌ただしく夜の仕事に出かけていった。稔と和紗は夕食を一緒に食べ、ソファーに座ってバラエティ番組を見るとはなしに見ていた。

「そういえばお兄、今日璃子ちゃんとデートどうだった?」
「どうだったって……普通に美術館行って帰ってきただけだよ」
「いや、美術館は知ってるって。割引券あげたの私だし。そうじゃなくて、楽しかったーとか、そういうのあるじゃん?」
「楽しかったよ。璃子がミュージアムショップで三十分くらい悩んで大変だったけど」
「あの狭いミュージアムショップで三十分はすごいね」

 美術展のコラボの紅茶が売っていたのだが、どちらの紅茶にするかでずっと悩んでいたのだ。結局稔が片方を買い、璃子がもう片方を買うことで決着した。そう説明すると、和紗は頬杖を突きながら言う。

「そういうときは『俺が両方買うよ』ってさっさと言ってればいいんだよ」
「いや、結構高かったんだよなそれが……」
「どうせお兄は自分の分の図録とか買っちゃってお金なくなったんでしょ?」
「その通りだから何にも言えないんだよな……」

 五千円の図録は学生の身としては大きな出費だ。それでもやはり図録は欲しい。本物とは比べものにならないが、それを見ることで展示を鮮明に思い出すことも出来る。また図録にしか載っていない解説などもあるから、見かけるとどうしても買ってしまうのだ。

「甲斐性なしだね、お兄」
「王子様に比べたら、みんな甲斐性なしだと思うけどな」

 和紗はそれを特に否定することもなく微笑んだ。王子様扱いに関してはそれに舞い上がることもなければ嫌がることもない。すんなり受け入れてしまっているようだ。
 会話が途切れたところで、稔は和紗に尋ねた。

「そういえば、あれは……落ち着いてきたのか?」
「まあ……おかげさまで」
「そうか。それならいいんだけど」

 やはり医者たちが言うように一過性のものだったのだ。それなら自分が良からぬ欲望を抱えているような気がするのも気のせいか、そうでなくてもいずれは元に戻っていくものだろう。稔はとりあえず胸を撫で下ろした。

「ごめんね、お兄。やめようって言ってたのに、最後までしちゃって」
「もうしなきゃいい。俺たちが秘密にしていれば、周りにはバレないし」
「そうだね」

 和紗の声がどこか暗いのが気に掛かった。衝動に耐えきれずに稔と肉体関係を持ってしまったことをそんなに気にしているのだろうか。稔は和紗を安心させるために笑った。

「もう平気ならいいんだよ。犬に噛まれたとでも思って忘れよう」
「うん……でも犬に噛まれたって結構重大だよね。国によっては狂犬病のワクチンとか打たないといけないし」
「言われてみればそうだな」

 他愛のない言葉を交わし、流れていたバラエティ番組が終わったのを合図に、稔たちはそれぞれの部屋に引き上げた。和紗が元の調子を取り戻したことで、稔はすっかり安心していた。色々あったが、秘密にしていれば何も変わらない。このままこれまで通りの生活に戻っていける。稔はそう楽観的に信じていた。

***

「はぁ……」

 和紗は悶々とした日々を過ごしていた。稔には落ち着いてきたと嘘を吐いたが、本当は症状は一向に改善されていなかった。しかしそれを稔に言ってしまうと、あの夜のようなことが再び起きてしまうかもしれない。一度だけだと言い聞かせて耐えているのに、それがもう一度起きてしまえば、もう歯止めは利かないだろう。
 そんな調子だったので、もちろん授業などに集中できるはずもなかった。何をしているかに関わらず、急に体が疼き出す。人前で自慰にふけるわけにもいかないので、人の前で体が熱くなってもただ耐えるしかできない。それでも治まりきらず、休み時間にめったに使われないところにあるトイレに駆け込んで、個室で自分を慰めていた。

「んんっ……ぅ、ん……ッ!」

 声が漏れないように唇を噛みながら、三本の指で陰核をつまみあげるようにして刺激する。手っ取り早く絶頂するにはそれが一番だと、何度も繰り返すうちに和紗は学んでいた。もう少しで休み時間が終わってしまう。気付かれないように戻るには、そろそろやめなければならない。和紗は指の動きを速めた。

「っ、んんん……!」

 意識が白に染まる。和紗は肩で息をしながら呼吸が整うのを待ち、トイレットペーパーで性器や指を拭いてから個室を出た。溜息を吐きながら手を洗っていると、めったに人が来ないはずのトイレのドアが開いた。

「あ、和紗先輩……」
「えーっと……雛ちゃんだっけ、園芸部の」

 その女生徒には見覚えがあった。和紗に話しかけてきたことはないが、その友人が以前和紗に手作りのお守りをくれたことがある。そのときに隣にいたから彼女の名前も聞いていたのだ。

「珍しいね、ここのトイレ使う人あんまりいないのに」
「園芸部の花壇がここから近いんです。さっき水やりしてきて――」

 雛はトイレを使いに来たというよりは、単に手を洗いに来たようだ。園芸部の花壇がここから近いということは、園芸部の人たちはここを使う可能性がある。今後は気をつけた方がいいだろう、と思いながら、和紗はトイレを出ようとした。しかしドアを開ける直前に雛に呼び止められる。

「和紗先輩、唇から血が出てます」
「あー……リップ持ってくるの忘れちゃったから、切れちゃったのかな」

 先程唇を噛んだときだろうか。唇を軽く舐めると確かに鉄の味がする。手を洗い終わった雛は、おずおずと切り出した。

「あ、あの……もしよければ、私のリップバーム指で塗るタイプなので……使いますか?」

 雛が制服のポケットから小さな丸いケースを取り出す。和紗は断るのも悪いと思い、雛からそれを受け取って右手の薬指を使ってそれを唇に塗った。

「ありがとう、雛ちゃん。このリップバーム……美味しそうな匂いがするね」

 和紗が普段使わないタイプの、甘い香りがする。おそらく桃の香りだろう。雛は少し笑いながら、自分の唇にもそれを塗り始めた。

「だから、塗ってるとたまにお腹空いちゃうんです、これ」

 甘い匂いがする雛の唇は、ふっくらとしていて、艶めいている。視界に入れてしまった唇から、和紗は目が離せなくなった。鼓動が速くなり、呼吸が乱れる。和紗の理性は、このまま何事もなかったかのように教室に戻れと指令を出した。けれどそれを嘲笑うかのように腹から腰にかけてが熱を持ち始める。

「あの、和紗先輩……?」
「ごめん、雛ちゃん」

 和紗は雛の頭を抱えるようにして、強引にその唇を奪った。桃の甘い香りがする。驚いて少し開いた唇の隙間から舌を入れると、雛が和紗の制服のシャツを強く握った。和紗はそれには構わずに更にキスを深くしていく。
 息継ぎをしながら、角度を変え、その口内を蹂躙していく。柔らかく潤んだ場所で二人の唾液が混ざり合う。雛の腰から力が抜けたのを左腕で支えながら、和紗はたっぷり時間をかけて雛との口づけを味わい尽くした。

「んん、ぷはぁ……和紗、せんぱい……」

 雛の口の端から銀の糸が垂れる。雛はとろんとした目をして和紗を見上げていた。プリーツスカートの下の脚を擦り合わせながら、雛は和紗の胸に自分の体を預ける。

「せんぱい……何か、体が変なんです……熱くて……」

 和紗は雛の体の熱を感じながら、身を固くした。体の異常は自分だけだと思っていた。けれどもしかして、これは感染する病気なのだろうか。そうだとしたら、自分はほとんど話したこともない相手に対してとんでもないことをしてしまったことになる。そして兄の稔に対してもだ。

「……ごめん、雛ちゃん」

 雛の体をそっと離そうとすると、雛は更に和紗の体にしがみついた。耐えられないというように何度も腰を揺らす雛の脚に、透明な筋が生まれる。その出処がどこなのか、和紗は身を持って知っていた。

「和紗先輩……っ、私……」
「大丈夫。責任はちゃんと取るから」

 自分がしてしまったことから目をそらして、雛を放置するつもりは最初からなかった。けれどこの場所はさすがにふさわしくないと思っただけだった。そろそろ授業が始まる。あまり人が来ない場所とはいえ、安心できる場所ではない。和紗は雛の体を抱える。雛が和紗の首に手を回し、潤んだ目で和紗を見上げた。
 始業のチャイムを聞きながら人目を避けて移動し、作法室に入って内側から鍵を閉めた。学園の中には作法室と呼ばれている小さな茶室があり家庭科室と繋がっている。家庭科の授業で年に数回使われていて、放課後は茶道部と華道部が日替わりで使っている部屋だ。鍵を閉めても家庭科室とは繋がっているが、この時間は家庭科の授業はない。
 和紗は自分のシャツを脱ぎ、その上に雛を寝かせた。雛は少し緊張しているようだった。当たり前だ。これから始まるのは、彼女にとっては未知の行為だ。

「本当にいいの、雛ちゃん?」
「和紗先輩になら……」

 プレゼントをくれたのは雛の友人だったが、雛もその友人と同じように和紗を慕ってくれていたのだろう。そんな雛を巻き込んでしまったことに罪悪感を覚えながらも、和紗は雛の制服のリボンをほどき、シャツのボタンをひとつずつ外していった。

「多分人は来ないと思うけど、声は少し我慢してね」

 雛は殊勝にうなずく。和紗は雛のパステルピンクのキャミソールを下からまくりあげ、同じ色の下着を外気に晒した。ささやかだが柔らかそうな乳房がその中に収まっている。和紗は衝動に突き動かされるままに片手でブラジャーの金具を外し、顕になった胸を両手で包み込むようにした。

「っ……和紗先輩、そこ……ッ!」

 力を入れすぎないように気をつけながらその柔らかさを味わい、時折乳輪を指でなぞったりしていると、その先にあるものが少しずつ固く尖り始める。指でそれを軽く弾くと、雛は声こそ上げなかったものの、びくりと肩を震わせた。

「かわいいね、雛ちゃん」

 それは間違いなく本心から出た言葉だった。刺激に反応を見せる体はいじらしく、和紗は片方の乳首をそっと口に含んだ。舌でその小さな果実を転がすと、雛が声を出さないように堪えながら腰を揺らめかせる。

「ここもすごく熱いよね、ごめんね」

 和紗は雛のスカートの中に手を入れ、下着の上から熱を持つその部分に触れた。下着は既にこれ以上ないくらいに湿っている。少しずらしてその裂け目を指でなぞれば、それだけで指が温かい液体で濡れる。

「はぅ、ん……和紗、せんぱい……っ」
「大丈夫。全部やってあげるから、力を抜いて」

 和紗は雛の胸を吸いながら、するするとショーツを脱がせていく。雛の蜜壺からは、愛液が糸を引くほどに溢れていた。十分に潤い、誘うようにうごめくそれに、和紗は慎重に中指を挿入していく。和紗の細く長い指を雛の肉の壁が締め付けた。和紗は雛の乳首を舌で転がしながら、ゆっくりと中指を動かしていく。

「っ、はぁ……う、ぁ、ん……っ、ぁぁ、あ……!」

 必死で抑えてはいるが、それでも声を殺しきれないらしく、雛の甘い声が作法室に響く。和紗は喘いでいる雛の唇を、自分の唇でそっと塞いだ。雛がおずおずと舌を伸ばす。和紗はそれに応えるように自分の舌をそっと絡めた。そして息継ぎのような呼吸のあとで、雛の中に挿れている指を二本に増やす。
 雛の中で指を動かすと、ぐちゅぐちゅと濡れた音が響いた。次から次へと溢れる愛液が和紗の手を濡らし、手首まで伝っていく。まだ触れていない陰核も存在を主張するようにぷくりと膨れてきていた。和紗はそれにたまらない愛おしさを感じ、人差し指と中指は膣内に挿れたままで、親指の腹でそこを撫でる。すると雛の脚がびくりと震えた。さまよっていた雛の手が和紗の背中に爪を立てる。しかし気にならない程度の痛みだ。

「ここがいいの、雛ちゃん?」

 雛がこくりとうなずく。和紗はそのまま三本の指を使って雛に快楽を与え続けた。雛の腹部にうっすらと和紗と同じ模様が浮かび上がり始める。やはりこれは何らかの方法で他人に感染するものなのだ。和紗は一瞬目を細めた。

「雛ちゃん、ごめんね。責任は取るから」

 巻き込んでしまった人間を見捨てることはできない。雛が求めるのなら、いつでもそれに応じるつもりで和紗は言った。雛はそれを理解したのかしていないのか、和紗の背中に回した手に力を込める。

「んっ……ぁ、う……ぅう……あ、ああ……ッ!」

 ただ、雛が快楽だけを感じられるように。和紗は雛の様子を見ながら、雛を絶頂へと追い立てていった。和紗の指が雛の膣内の少し膨らんだ場所を押すと、雛は背中をのけぞらせて気をやった。

「っ、はぁ……和紗、先輩……」
「ごめんね、巻き込んじゃって」

 雛は畳に体を預けながら緩慢な仕草で首を横に振る。雛から溢れたもので、雛の下に引いていた和紗のシャツは少し濡れていた。

「いいんです、和紗先輩。すごく……気持ちよかったから。こんなの生まれて初めてってくらい」
「痛いとか、そういうのがないならよかった。でも――もしかしたら、今後も体が熱くなって、どうにもならなくなっちゃったりとか……そういうのがあるかもしれない」
「もうしそうなったら、また……先輩がしてくれますか?」

 和紗はうなずいた。それは雛を巻き込んでしまった自分が取らなければならない責任だ。雛が求めるのなら応えなければならない。ゆっくりと起き上がった雛は、和紗の首筋に、軽くついばむようなキスをした。

「和紗先輩、少しここで待っていてください。先輩のシャツ、汚れちゃったから……着替えになるもの持ってきます」
「ありがとう、助かるよ。どうしようかなって思ってたんだ」
「それじゃあ行ってきます。すぐ戻ってくるので」

 雛が急いで服を整えて作法室を出ていく。和紗は自分の手に残った雛の愛液を軽く舐めた。甘いような、塩辛いような不思議な味。自分の体には触れていないが、他人を気持ちよくすることで満たされる欲望もあることがわかった。けれどもう、これ以上は他人には手を出さない。被害を広げるわけにはいかない。和紗はそう決意していた。

「そういえば……お兄は、本当に大丈夫なのかな」
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