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63 籠らせてもらいます
しおりを挟む人々の注目と関心を一身に集め、畏怖も恋情も思いのままに手に入れられるその人が、自分の求めて止まない愛するレーン様だと目の前に突き付けられて終わった王家の晩餐会…
今後フランカ様の防波堤が期待できない中で自分がどれだけ踏ん張り、ガード出来るかが問題になる。自信など無い…無いが、こればかりは譲ることなどできません!
守れる力が無いのならば、蓄えればいいのだから。
と言うことで、
「旦那様、長期休暇を頂きとうございます。」
王家恒例行事が終われば、何時もの日常が戻ってくる。相変わらずゆっくりと休養が取れるようにメアリーさんは手を回し、離宮に帰っても大した仕事がないのだ。
「長期休暇?」
「はい。少し私目は心に決めた事がございまして。」
シェインの深緑の瞳は真剣そのもの…
「また、あの部屋に篭るのか?シェイン?」
「はい。その方が回復が速いと思いますので。」
「……どの位だ?」
「そうですね?あまり長い事篭った事はないので、一週間位でしょうか?」
「却下だ…」
「え?」
まさか、旦那様から駄目と言われるとは思わなかった。
「あの?何故でしょう?」
何か、行事が入っていた?特に外出も来客も聞いていないのだけど?
「その間シェインに会えなくなる。」
「え?会えなくなる?あの、それだけですか?」
それだけのために、長く篭るのを許可しないと?
「私が人間の元に何の為にいると思っている?」
旦那様、レーン様がなぜ人間の元に……?
ブワッと一気に顔が熱くなる。私を、探しにだ……
一緒に、生きるためって…
「そう。私の目的は其方だ…一緒の屋敷に住んでいて顔も見れないとは、私にとっては拷問にも等しいのだが?」
旦那様の赤い瞳が輝きを帯びて、本気で言っているのがわかる…
嬉しいのと、恥ずかしいという気持ちが、一気に心の底から湧き上がって顔を焼き尽くすみたいだ。
私だって、レーン様の所に帰りたくて、帰りたくて仕方なかった…その為に力を貯めようとしていたし…
でも、でも今は!旦那様に心を寄せる人や、その姿を一目でも見ようとする人から、旦那様を隠してしまいたいんだ。誰にも触れられない様に、人の目に留まることさえ、嫌だと感じてしまったから。
その為に、篭る!
シェインが決意を固めれば、フワリとその細い身体をスッポリ包み込んで、優しく、深く口付けをしてくれた。それだけで、心に溜まっていたモヤモヤがサラッと溶けてしまう。
心が熱い……この方を誰にも渡したくない…
「しょうがない子だな…では、条件をつけよう…」
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