初体験が5歳という伝説の「女使い」冒険者の物語 〜 スキル「優しい心」は心の傷ついた女性を虜にしてしまう極悪のモテスキルだった

第十章 ダムール帝国

イメージトレーニング

最近の日課は、朝ロザンヌ姫かメイリン姫と1回戦、午前中は天器部で仕事、午後はホムンクルスたちとイメトレ、夕方にロザンヌ姫かメイリン姫と風呂場で2回戦、夜はリンリン当番と夜更けまで3回戦をこなしている。

実は一緒に寝ているだけでも満足してくれるので、最近はただ寝るだけって日も案外多く、睡眠不足ではない。

現在時刻は9時30分、リンリンは天器部に出社している。ラクタとはここで情報交換するため、朝の脳波会議は行わなくなっていた。

「ねえ、リン君、バトルロイヤルどうするのよ」

「どうするって言われましても。やるしかない、ってだけですよ」

「訓練とかしなくていいの？」

「訓練は午後にホムンクルスたちとやってますよ」

「え？　あれを訓練というの！？」

「か、体を使った訓練ですよ」

「部長の訓練って、なぜ裸でするんです？」

フレアさんが割り込んできた。

「み、見たこともないのに、憶測で物を言うのをやめてくれませんか？」

「え？　部長、知らないんですか？　勤務時間中は脳波はシステムに同期されますので、しのぶの脳波の内容は全員が見られますよ」

「は？　午後の全部見られてんですか？」

「リン君、知らなかったの？　見られてるってのを意識したプレイかと思ってたよ」

「部長、この間、かなえを裸にして、首輪つけて犬のまねさせてたの、あれ、みんな意味が分からないって、話題になってたんですよ。あれ、どういう意味があるんですか？」

「意味はないです・・・」

「部長のやることって、よくわかんないときが多いんですよ。しのぶに聞いてもわかんないらしいです」

「わかんないなら成功です。わかったら失敗ですよ」

「そういえば、アースがよくわからないって言ってたのなんだっけかな」

「さ、さあ、そんなことより、仕事しましょう、仕事！」

「あっ、思い出した。しおりに何種類かのミニスカートをはかせて、階段を昇り降りさせて、部長は階段の下にいて、いったい何を調べてたんです？」

「あ、あれは、角度と視界の調査です。さ、さあ、そんなことより、仕事しましょう、仕事！」

「あとオフィスみたいな場所をわざわざ用意して、みんなを裸にして、ネクタイだけつけさせて仕事させたり、部長の意図がよくわからないって、本当に話題になってますよ」

「しのぶさんは退職させましょう」

＊＊＊

いやあ、まいったな。まさか全部見られていたとは。昼は最初はイメージ系のプレイばかりやっているから、脳波共有しているときに、やっちゃっていなかったのは不幸中の幸いだった。

しのぶさんは仕事辞めたんじゃなかったのかよ？

退職手続きが終わって、ちゃんと脳波が同期されなくなってから昼のプレイを再開させるようにしよう。それまでは、まじめにバトルロイヤルの訓練をするか。