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第十一章 新たな相棒
第百五十話 記憶の利用
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戦闘を終えたイズミが呼吸を整えつつベリアへ近寄ると、ベリアも緊張していたのか地面に大の字で横になった。
「イズミ!あんなのと戦ってたのか?」
「言っておくが、俺1人で戦った訳ではないからな」
そんな事を話しつつ、イズミはショットガンを回収して袋に仕舞った。
大切な武器なので他人に触らせないと言う意味合いもある。
「過去視では6体確認出来た」
「「「6体!?」」」
エルフの言葉に訓練場内がどよめき、皆がエルフとイズミ達を交互に見ている。
「冒険者じゃないのに、凄い戦いをしてるね…良い記憶をありがとう」
エルフがそう言って近くにあった椅子へ座った。
「エルフさんや…何処まで過去の戦闘を見たのか聞いても?」
イズミはバングルを渡してから、念の為に確認をした。
「アミ。私の名前…下位のドラゴンとグリフォン、サイクロプスとゴブリンの巣しか見えなかった。実りある収穫、この町に来て良かった」
賊との戦闘は見られていないみたいなので、少し安心しながら物凄く満足そうなエルフ…アミを見る。
取り敢えず宿へ戻ると告げてから、イズミはベリアと一緒に訓練場を後にした。
宿屋に戻り食堂で夕食を取っていると、冒険者ギルドの職員と一緒にアミがやって来た。
「イズミ殿にお願いがあります」
職員の男からそう言われたイズミはテーブル席へと移動して、食事を続けつつ話を聞く事にした。
職員の代わりに、アミが説明を始める。
「貴方の戦闘の記憶は、とてもユニーク。本当にユニーク。他の冒険者の訓練に使いたい」
アミが言うには、確かに過去視で確認出来た戦闘の記憶は参考にはならない。
しかし、それはBランク以下の冒険者の話であり、Aランク以上の冒険者にとっては良い教材になると言う。
「敵の数と味方の数、戦闘にかかった時間。全部記録にまとめたから、王都で使いたい。特に下位のドラゴンとサイクロプス」
声は気怠げに聞こえるが、圧が強く感じる。
「金貨100枚は出せる」
アミが布袋を取り出した所で、イズミが左手を挙げた。
アミの本気度が伝わってきたので、受け入れる事にした。
「分かった、使って良い。対価は金貨3枚にしよう。それと1つ条件を付けたい…」
イズミは声を落として言葉を続ける。
「俺の名前は伏せてくれ。それを守ってくれるなら、金貨3枚で使い放題だ」
「…分かった。感謝する」
アミはイズミの目を見てから、布袋から金貨を3枚取りだして、イズミへ渡した。
「…良かったのか?」
ベリアがイズミをジッと見つめて聞いた。
ベリアがイズミの金銭感覚が理解出来なかっと、イズミは判断した。
「俺はマスタングと旅が出来れば、それだけで良いんだ。金の稼ぎ方ならいくらでもあるし、必要な時に頑張るくらいで良いんだ」
イズミは夕食を食べ終えて食器を片付ける。
「違う、記憶の利用だよ。武器を見せたがらないのに、記憶を見せたらバレるんじゃないのか?」
「うーん…どうだろうな?俺にはまだ色々な武器があるから、大丈夫だと思う事にするよ」
イズミはベリアからの指摘に驚きつつ、今回は気にしない事に決めた。
これで対策を取られた場合は、マスタングと協力して新たな装備を準備しようと、イズミは考え始めていた。
場所は変わって。
訓練場に戻ったアミが魔法通信にて誰かと話をしている。
「物凄く面白い記憶を手に入れたの。王都にいる冒険者でも、討伐は困難だと思う」
水晶を片手にアミが呪文を唱える。
「ミア姉さんなら、この記憶の凄さが分かると思う」
アミが水晶を片付けると、冒険者パーティーが訓練を依頼しにやって来た。
「ゴブリンの巣の討伐訓練、おすすめ」
早速イズミの戦闘の記憶が利用されるのであった。
「イズミ!あんなのと戦ってたのか?」
「言っておくが、俺1人で戦った訳ではないからな」
そんな事を話しつつ、イズミはショットガンを回収して袋に仕舞った。
大切な武器なので他人に触らせないと言う意味合いもある。
「過去視では6体確認出来た」
「「「6体!?」」」
エルフの言葉に訓練場内がどよめき、皆がエルフとイズミ達を交互に見ている。
「冒険者じゃないのに、凄い戦いをしてるね…良い記憶をありがとう」
エルフがそう言って近くにあった椅子へ座った。
「エルフさんや…何処まで過去の戦闘を見たのか聞いても?」
イズミはバングルを渡してから、念の為に確認をした。
「アミ。私の名前…下位のドラゴンとグリフォン、サイクロプスとゴブリンの巣しか見えなかった。実りある収穫、この町に来て良かった」
賊との戦闘は見られていないみたいなので、少し安心しながら物凄く満足そうなエルフ…アミを見る。
取り敢えず宿へ戻ると告げてから、イズミはベリアと一緒に訓練場を後にした。
宿屋に戻り食堂で夕食を取っていると、冒険者ギルドの職員と一緒にアミがやって来た。
「イズミ殿にお願いがあります」
職員の男からそう言われたイズミはテーブル席へと移動して、食事を続けつつ話を聞く事にした。
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「貴方の戦闘の記憶は、とてもユニーク。本当にユニーク。他の冒険者の訓練に使いたい」
アミが言うには、確かに過去視で確認出来た戦闘の記憶は参考にはならない。
しかし、それはBランク以下の冒険者の話であり、Aランク以上の冒険者にとっては良い教材になると言う。
「敵の数と味方の数、戦闘にかかった時間。全部記録にまとめたから、王都で使いたい。特に下位のドラゴンとサイクロプス」
声は気怠げに聞こえるが、圧が強く感じる。
「金貨100枚は出せる」
アミが布袋を取り出した所で、イズミが左手を挙げた。
アミの本気度が伝わってきたので、受け入れる事にした。
「分かった、使って良い。対価は金貨3枚にしよう。それと1つ条件を付けたい…」
イズミは声を落として言葉を続ける。
「俺の名前は伏せてくれ。それを守ってくれるなら、金貨3枚で使い放題だ」
「…分かった。感謝する」
アミはイズミの目を見てから、布袋から金貨を3枚取りだして、イズミへ渡した。
「…良かったのか?」
ベリアがイズミをジッと見つめて聞いた。
ベリアがイズミの金銭感覚が理解出来なかっと、イズミは判断した。
「俺はマスタングと旅が出来れば、それだけで良いんだ。金の稼ぎ方ならいくらでもあるし、必要な時に頑張るくらいで良いんだ」
イズミは夕食を食べ終えて食器を片付ける。
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「うーん…どうだろうな?俺にはまだ色々な武器があるから、大丈夫だと思う事にするよ」
イズミはベリアからの指摘に驚きつつ、今回は気にしない事に決めた。
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場所は変わって。
訓練場に戻ったアミが魔法通信にて誰かと話をしている。
「物凄く面白い記憶を手に入れたの。王都にいる冒険者でも、討伐は困難だと思う」
水晶を片手にアミが呪文を唱える。
「ミア姉さんなら、この記憶の凄さが分かると思う」
アミが水晶を片付けると、冒険者パーティーが訓練を依頼しにやって来た。
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早速イズミの戦闘の記憶が利用されるのであった。
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