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王都突入編
133話 くしゃみの破壊力
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負けイベントを完全クリア、僕たちは大陸龍の背中にある籠の中に戻る。
まるで、英雄が帰還したかのような大騒ぎぶり――乗客たちが大歓声にて迎え入れてくれる。
なんだか、本当の主人公になったようで気恥ずかしい気分だ。
壊れた籠、手すりの部分はロープにて対応中、ニャンシロもいるため王都までは無事にたどり着けるだろう。
「クーラ、お侍さんっ!」
ナコが僕たちに駆け寄って来る。
「うきゃーっ! ミミモケ族、猫耳の子にゃあっ! お仲間、お仲間? にゃっちとお揃い、なんだかすっごい親近感っ!」
僕を床に投げ捨て、ニャニャンがナコに抱き付く。
「は、初めまして、ナコと言います」
「にゃっちはニャニャン、よろしくね」
「クーラの言っていた"Nightmares"の方ですか?」
「あららー、ご存知なのね。そこでリーダーをやらせてもらってるにゃあ」
「クソリーダー。ナコちゃんから離、れ、な、さ、い」
ゴザルがニャニャンの首根っこを掴んで引き剥がす。
「ニャンのクソ成分がナコちゃんに感染ったらどうするのよ」
「シンプルにひどいにゃあっ?! クソとか言いつつ、にゃっちのこと好きなくせに大好きなくせにーっ!」
「す、好きか大好きかは置いといて、嫌いとは言ってないでしょっ!」
「はい、デレの部分いただきましたにゃあ。もう少しツンとのバランスっていうかこっちの比率上げてくれない?」
「でっ! べ、別に私はデレてなんかないっ!!」
「……皆、僕を放置しないで」
ナコが床で倒れ伏す僕に気付き――抱き起こす。
「クーラ、おかえりなさい。無事に帰って来てくれて嬉しいです。ニャンシロのお股まで引っ張りますね」
パーティーの清涼剤、ナコがいるだけで空気が爽やかになっていく。
「ふぅ、ニャンの相手をしていたら余計に疲れがたまったわ。ほら、私たちもニャンシロの下に入るわよ」
《 皆、おかえりぃ。なんかここ、高いところのせいかちょっと寒いよねえ。お鼻がムズムズする――ハクショォォオオオンっ! 》
間が悪く直撃。
ニャンシロのくしゃみにて、ゴザルが盛大に吹き飛んでいった。
「ゴザル?!」
「お侍さん!?」
唐突な出来事、僕とナコは慌ててゴザルが飛んでった方向を見やる。
咆哮並に勢いのあるくしゃみ、ゴザルの姿が凄まじい勢いで遠ざかっていく。
この距離はさすがに先ほどのように旋回しながら戻って来るのは不可能か。
「も、持ってるにゃあ、面白すぎるにゃあ。本当、現実になってもゴザルにゃんは身体張ったネタやりすぎ」
場の空気が凍りつく。
そんな中、ニャニャンだけが腹を抱えて爆笑していた。
「ぉ、お侍さんなら、大丈夫ですよね?」
「ゴザルの生存能力なら余裕で大丈夫だとは思うけど。ここって風向き的にはどこら辺に落ちるのかな? フレンドリストで確認してみるよ」
《 ずびびっ! んんぅ? 皆、慌てた顔してどうしたの? 》
事の発端の主。
ニャンシロだけは状況が掴めておらず、キョトンとした顔付きで首を傾げるのであった。
まるで、英雄が帰還したかのような大騒ぎぶり――乗客たちが大歓声にて迎え入れてくれる。
なんだか、本当の主人公になったようで気恥ずかしい気分だ。
壊れた籠、手すりの部分はロープにて対応中、ニャンシロもいるため王都までは無事にたどり着けるだろう。
「クーラ、お侍さんっ!」
ナコが僕たちに駆け寄って来る。
「うきゃーっ! ミミモケ族、猫耳の子にゃあっ! お仲間、お仲間? にゃっちとお揃い、なんだかすっごい親近感っ!」
僕を床に投げ捨て、ニャニャンがナコに抱き付く。
「は、初めまして、ナコと言います」
「にゃっちはニャニャン、よろしくね」
「クーラの言っていた"Nightmares"の方ですか?」
「あららー、ご存知なのね。そこでリーダーをやらせてもらってるにゃあ」
「クソリーダー。ナコちゃんから離、れ、な、さ、い」
ゴザルがニャニャンの首根っこを掴んで引き剥がす。
「ニャンのクソ成分がナコちゃんに感染ったらどうするのよ」
「シンプルにひどいにゃあっ?! クソとか言いつつ、にゃっちのこと好きなくせに大好きなくせにーっ!」
「す、好きか大好きかは置いといて、嫌いとは言ってないでしょっ!」
「はい、デレの部分いただきましたにゃあ。もう少しツンとのバランスっていうかこっちの比率上げてくれない?」
「でっ! べ、別に私はデレてなんかないっ!!」
「……皆、僕を放置しないで」
ナコが床で倒れ伏す僕に気付き――抱き起こす。
「クーラ、おかえりなさい。無事に帰って来てくれて嬉しいです。ニャンシロのお股まで引っ張りますね」
パーティーの清涼剤、ナコがいるだけで空気が爽やかになっていく。
「ふぅ、ニャンの相手をしていたら余計に疲れがたまったわ。ほら、私たちもニャンシロの下に入るわよ」
《 皆、おかえりぃ。なんかここ、高いところのせいかちょっと寒いよねえ。お鼻がムズムズする――ハクショォォオオオンっ! 》
間が悪く直撃。
ニャンシロのくしゃみにて、ゴザルが盛大に吹き飛んでいった。
「ゴザル?!」
「お侍さん!?」
唐突な出来事、僕とナコは慌ててゴザルが飛んでった方向を見やる。
咆哮並に勢いのあるくしゃみ、ゴザルの姿が凄まじい勢いで遠ざかっていく。
この距離はさすがに先ほどのように旋回しながら戻って来るのは不可能か。
「も、持ってるにゃあ、面白すぎるにゃあ。本当、現実になってもゴザルにゃんは身体張ったネタやりすぎ」
場の空気が凍りつく。
そんな中、ニャニャンだけが腹を抱えて爆笑していた。
「ぉ、お侍さんなら、大丈夫ですよね?」
「ゴザルの生存能力なら余裕で大丈夫だとは思うけど。ここって風向き的にはどこら辺に落ちるのかな? フレンドリストで確認してみるよ」
《 ずびびっ! んんぅ? 皆、慌てた顔してどうしたの? 》
事の発端の主。
ニャンシロだけは状況が掴めておらず、キョトンとした顔付きで首を傾げるのであった。
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