馬鹿犬は高嶺の花を諦めない

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仔犬、負け犬、いつまで経っても

6-2

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 耳元で聞こえた声に肌が粟立って、落ちつく間もなくまたナカに迎え入れられた。そっと柔らかく包み込むような温かさの壁が、軽くうねって締め付けてくる。師匠を見たら口角が上がっているから、たぶん意識して動かしてる。

 えっちすぎる。

 思わず腰に手を回した俺の腕を撫でて、師匠の体がゆっくりと上下に動く。とろとろの壁に擦られて、意図して締められた孔に扱かれて、背中のぞくぞくが止まらない。

「っき、もち、い」
「ん」

 ちょっと追い詰められながら伝えたら、満足げに笑って頬を撫でられた。甘やかされるのが嬉しくて、口で指を捕まえてしゃぶったら、からかうように舌を摘ままれる。
 それから俺の腕を叩いて解かせて、師匠が体を後ろに反らした。体勢が変わるのに合わせてまたぎゅっと締め付けられる。俺のが入っているところが見えて、師匠が腰を上下させるとさっき出したのが漏れてるのまでわかった。白いのが泡立って、師匠の動きに合わせてぐちゅぐちゅと水音を立てる。

 ……俺の師匠エロすぎて。

 どうしよう、気持ちいい、たまに息漏らしてるのエロい。こんなの。

「……師匠」

 半分唸るように言ったら、師匠の手がするりと自分の下腹を撫でた。俺のが、あの中に入ってる。我慢出来なくてしこりに当たるように突き上げたら、師匠の体がびくりと震えた。強く締め付けられたまま、ずるずると抜かれていく。

「……がっついてんじゃねぇよ」

 俺に抱き付くように腕を回してからぐっと沈み込んで、ナカできゅうきゅうしゃぶったまま前後に腰を揺らして、腹に昂りを擦り付けてくる。

「味わえって、言っただろ」

 この状態で待てはきつい。首を振って、師匠の背中を支えながらゆっくり押し倒した。喉から勝手に唸り声が漏れる。師匠が笑って俺の髪を撫でて、なぞるように耳に触れている。

「食いてぇか」
「……めちゃくちゃ」
「……バァカ」

 髪を撫でていた手に頭を引き寄せられて、近付いた背中に腕が回される。耳に触れるほど唇が寄せられて、許してやるなんて囁かれたらもうだめだった。

 遠慮なくぎりぎりまで引き抜いて、奥まで押し込む。抜く時には逃がすまいとするかのように絡み付く肉壁が、突き入れる時にはねだるように奥へ奥へと誘ってくる。気持ちいいところを突いて揺さぶって、ぐちゃぐちゃにナカを擦って食い荒らす。背中に爪を立てられているのすら、興奮する。
 気持ち良さに夢中になって、腰を叩き付けたら足で強く引き寄せられた。師匠の体が強張って、食い千切られそうなくらい強く締められる。息を詰めて、けど腰を押し付けてなるべく奥に、俺の欲望を流し込んだ。搾り取るようにナカが動くのが気持ちいい。

 荒い息の師匠の髪に口付けて、そっと引き抜いたら中から一緒に零れてきた。
 これを見るといつも、もう一回お願いしますの気持ちになるから良くない。けど、俺が師匠の中に突っ込んで腰振って出しても怒られない、そういう証拠のような気がして、ナカに出すのもやめられない。師匠の体に掛けるのも興奮するけど。

「……馬鹿犬」
「何、師匠」

 少し掠れた声に呼ばれて、師匠の顔を覗き込む。

「魔力渡してぇから浄化しろ」

 ……それは、もっかいちゅーしてもらえる?

 師匠にそっと触れて魔術を掛けたら、師匠の腹の上に溜まっていたものも、孔から溢れていたものも全部綺麗になった。あれも不要なものに分類されるみたいだ。
 切ない気持ちで師匠の体を見ていたら、さっと唇だけ合わせられて、気が付いた時には師匠がベッドの外に立っていた。鬱陶しそうに首の周りの髪をかき上げて、床の服を拾っている。

「え」
「極上のご褒美だっただろ」

 さっきまでのほわほわした空気は欠片もない。
 ニヤ、と笑って師匠は部屋続きの風呂に入っていった。

「ええええええ」

 俺の師匠はめちゃくちゃエロいけどめちゃくちゃ格好いい。つらい。
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