馬鹿犬は高嶺の花を諦めない

phyr

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狂犬、猟犬、あるいは盛りの付いた

4-1

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 フェラをさせてくれるというのは、信頼の証なんじゃないかと思う。どう考えたって急所を晒しているわけで、そこを好き勝手に舐めたり噛んだり、口の中に入れても許されるのだ。
 枕を腰の下に入れて突き出させた師匠の竿を、とろとろと唾液に塗れさせて、ついと目線を顔に向ける。目閉じてる。宝石が見られない。

「師匠」

 わざと唇で触れながら喋ったら、内腿が震えた。嬉しくて日焼けしていない足を撫でて、吸い付いて痕を残す。

「テッ、メ……!」

 痕をつけると、師匠は顔を顰める。そんな顔でも、ちゃんとこっちを見てくれるから嬉しい。
 でもこんなとこ、師匠を脱がした後の俺くらいしか見ないと思う。あ、娼館で困るんだろうか。いや、そんな小うるさいやつ、師匠は買わないか。
 言葉で謝る代わりに玉を優しく揉んで、ねっとりと舌で舐め上げる。師匠の喉仏が動いた。後であっちも噛みたい。先っぽを軽く噛んで悪戯し、鈴口を舌で弄りながら口の中に迎え入れる。口を窄めてゆるゆると扱くと、むせるような吐息が聞こえた。

 普段なら絶対隙も見せないような人が、急所をいつでも噛める位置に差し出して委ねてくれるなんて、ぞくぞくしてくる。奉仕したい気持ちとバキバキのモノを突っ込みたい気持ちでぐらぐらする。師匠のワイバーン討伐を見るだけで勃つんだから、生の色っぽい師匠を見たら、ムラムラで済むわけがない。
 しゃぶっていた口を開いて、わざと涎を垂らして湿り気を増やす。イってしまわないように慎重に加減して手淫して、師匠の先走りも垂れさせた。弱い刺激と俺の行動への疑問のせいか、少し潤んだ師匠の目がこちらを向く。まずい、その顔だけで股間が痛い。

「……エロい」

 少し責めるような響きになったのは仕方ない。ごまかすように指を入れて、師匠の胎内を引っかいた。堪えられずに跳ねる腰を片腕で押さえ付けて、ナカを拡げながら師匠のモノをしゃぶる。師匠が出したらすぐ挿れられるくらいに、調整出来るかな。ナカ弄りながらフェラすると、師匠結構すぐ限界来ちゃうから。
 ぎゅっと目を閉じて、時折何かから逃げようとするみたいに首を振っている。汗で髪が少し張りついているのが、艶めかしい。指増えてるの、気付いてるだろうか。口を離して、念のため片方の手で根元を戒めてから師匠の顔を覗き込む。

「師匠」
「っふ、は……っ、ん、だよ……ッ」

 ちょっと苦しそうかもしれない。早くイかせてあげて、突っ込ませてもらおう。今はぐにぐにと押し拡げて、碧の瞳が揺れるのに満足する。

「何本かわかる?」

 入れている指で、しこりを撫でた。くぐもった音が師匠の喉から漏れて、たぶん無意識で腰をくねらせている。

 あんなに誰よりも格好いい人が、今は誰よりも妖艶だ。

 腹の底からぞくぞくしてきて、思わず舌なめずりした。答えを求めていたわけでもないから、体を屈めてもう一度師匠を咥える。根元を握っていた手で余った部分を擦りながら、じゅぷじゅぷと水音を立てて頭を上下させた。それから強く吸い上げる。
 組み敷いた体が弓なりに強張って、口の中に熱いものが迸ってくる。イく時ですら声を耐えようとする師匠は、俺が興奮するだけだってわかってないと思う。
 飲みながら体を起こして、力の抜けた足をさらに割り開かせる。

「バっ、カ、お前タイミング……!」
「狙ってた」

 狙ってたタイミングで指を引き抜いて、すぐさまもう痛いくらいに勃ち上がったモノを宛がう。達したばかりのところを貫かれて、ひどく蕩けた顔をする師匠が好きだから、ついついやりたくなる。
 たぶん師匠は、自分がどういう顔をするかもわかってない。師匠の知らない師匠の顔を、俺は知ってる。やばい、考えてたらすぐイきそう。

 いつだって童貞みたいに師匠を貪りたい気持ちは変わらない。

「……師匠、先に謝っとく」

 ただ今日は、プラスでワイバーンみたいに興奮してる。
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